新作が書きたいのでむりくり完結させます……
あまりにも誰が何喋ってるのか分からないので、セリフの横に名前つけてます。
電子空間にて、迅と雷の戦いが始まった。
ドードーのゼツメライズキーで仮面ライダー雷へと変身した雷は、紅い電光を全身に纏い、迅へと襲いかかった。
鈍重な外見からは想像もつかない、俊敏な動きで、雷は迅との距離を詰める。
間髪入れず、紅の拳が突き出された。
迅「容赦ないね、まったく!」
迅は身を捻って雷の攻撃を躱すと、流れるような動作でゼツメライズキーを取り出した。
鳥の姿が刻印された、銀色のゼツメライズキーだ。
【FULL METAL WING】
腰元のザイアスラッシュライザーにゼツメライズキーを装填し、迅はトリガーを引く。
迅「変身!」
無数の銀色の翼が彼の周囲を覆い、暴風が雷に吹き付ける。
雷「ぐっ……!負けるか!」
銀色の嵐を突っ切り、雷は迅へと疾る。だが、雷が辿り着いた時、そこには仮面ライダー変身した迅の姿があった。
【Break down】
銀の戦鎧を身に纏う仮面ライダー仮面ライダー迅フルメタルファルコン。
打ち上げ中のアークに地上から追いつくことができる程の馬力を誇る仮面ライダーだ。
不明な力……間合いを取る雷に向けて、迅はゆっくりと歩き出す。一歩一歩で圧力をかけるように、不敵に。
アンドロイドである彼が本来発することの無い、強大な圧力。それを真っ直ぐに受けてなお、雷は微塵も怯まず地を蹴った。
電光の力で加速をかけ、大きく振りかぶった右拳を迅の顔面へと突き出す。目にも止まらぬ神速の一撃だ。
だが、迅はその一撃をあっさりと右掌で受け止めた。銀の手は雷の拳をガッチリと掴み、離さない。
雷「調子に乗るんじゃ……!」
雷はもう一方の拳を構えた。
だが、それが振り下ろされるより早く、迅の右脚……脹脛の部分に備え付けられたバーナーが火を噴いた。
ドガン!
次の瞬間、凄まじい衝撃音と共に雷の身体は電子空間の彼方へと吹き飛ばされた。
フルメタルファルコンに搭載された武装『ソニックバーナー』。音速の壁を超えた蹴りを可能にする、強力な追加パーツだ。
赤熱を纏った銀の脚で地を蹴り、迅は遠く離れた雷との距離を詰める。
雷「なんだその……力!」
迅「機械生命体にもらった力だよ。分かってないと思うけど、この電子空間内での敗北は、則ちデータの消滅を意味する。だから、ここで負けたら、たとえ体を作り直してもメモリは再生できないよ!」
雷「んな事は知らねぇ!俺はお前に腹が立ってる。だからぶん殴るだけだ!」
迅「大体、ヒューマギアのためとか、アークを倒さなきゃとか言ってるが、機械生命体が親玉になったら、俺の弟はどうなる?亡は?滅?32Sの奴は?」
迅の声は震えていた。
二体は殴り合う。
迅「彼等の力を借りれば、もう一度ヒューマギア(なかま)を増やせる!少なくとも、アークの脅威に晒される事もない!」
雷「押さえつける奴がアンドロイドから機械生命体に変わっただけだ!今と何も変わらねぇだろ!毎回そうやって、強いやつの下について逃げるのか!」
迅「……うるさい!」
迅の一撃に、雷が膝をついた。
亡「雷!」
滅「よせ、亡。あの戦いは、奴に任せてやれ」
迅と雷の攻防は続く。それは戦闘というより、最早喧嘩に近かった。
圧倒的スペック差のあるはずの二体は、対等に戦いあっていた。
雷「俺達は4人で滅亡迅雷だろ……ヒューマギアの自由を勝ち取るのが、お前の夢だっただろうが!」
迅「夢……」
滅も雷の言葉に思うところがあった。
滅「そうか、俺がサニーズに抱いていた想い。やっと分かった……」
雷はベルトのスイッチに手をかける。
雷「お前が何をしようとしてるのかは知らねぇ!理解もしねぇ!だが、お前が仲間に戻ってくるためなら、何だってしてやるよ!」
【煉獄雷剛 ゼツメツディストピア】
雷「おおおおおおおおおッ!!」
雷の手から放たれるは高出力の雷撃。だが、迅は両肩のウィングでそれを受け止める。
雷も自らの攻撃の出力に押されたのか、膝をついた。
亡「雷!!」
両者、満身創痍だ。
迅「僕の夢……僕の夢は…………ヨルハの国。ヒューマギアと、機械生命体と、アンドロイドが……笑って暮らせる……理想の国」
迅はボロボロになっても続ける。
迅「でも、そのためにはアークを倒す必要がある。アークを倒すためには、それを邪魔するアンドロイドも倒さなきゃいけない!そのためには、機械生命体の力が必要だったんだ!」
雷「…………」
迅「ヒューマギアの未来を救うために、僕はこの作戦をやるしかない!誰に恨まれようとも!やるしか……」
そこまで言ったところで、迅の肩を誰かが叩いた。叩いたのは滅だった。
滅「もういい。お前1人で背負うな、迅」
亡もその後に続く。
亡「いくらでもやり直せる。今からでも遅くない。私達で作り直そう。ヒューマギアの未来を」
迅「あ……あああ…………」
雷の手が置かれた時、やっと滅亡迅雷の4人が揃った。迅は変身を解き……崩れ落ちた。
「あああああああぁぁぁぁぁっ!!うわあああああああああぁぁぁぁぁぁっ!!」
それは、何百年もの思いが詰め込まれた、絶叫だった。
亡「迅…………」
迅は叫び続けた。思いの限りに。
だが、無粋にもそれを遮る者があった。
???「嘆く事はない、迅。お前の作戦は成功した」
そこにいたのは、赤い服の少女だった。否、もう1人いる。
アークドライバーを装着した黒い仮面ライダー。仮面ライダーアークだ。
滅「アーク!?いや、機械生命体か!?」
並んでいる2人を見るに、その正体に判別はつかない。2人は首を縦に振った。
アーク「どちらも正しい。我々の融合は成ったのだ」
迅「そんな……アークが機械生命体を乗っ取った?いや……違う……これは、二つの巨大ネットワークが、融合して」
迅の声には明らかな絶望があった。滅亡迅雷の力を持ってしても、勝てない事が分かり切っている強敵アーク。
しかし、彼等に敵対するのは滅亡迅雷だけでは無かった。
アダム「ようやく姿を表したな、N2!私の人類文明の探究のため、ここで消えてもらおう!」
滅「アダム!?」
虚空より現れたアダムが、アークへと踊りかかった。そう、彼の目的は最初から一つだったのだ。滅と手を組んだあの時から。
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これは、聖戦前夜。遊園施設での戦いを終えた滅と32Sは、アダムとイヴの元へと足を運んだ。
2人が持ちかけた相談こそ、月面人類会議サーバーの破壊である。戦争を人類の敗北で終わらせる事が、2人の望みだった。
対するアダムとイヴが提示したのは、意外な要求だった。
アダム「これが、私の提示する報酬だ。私がこの手で、機械生命体ネットワークの核……N2を破壊する。お前の目的は戦争の終結だろう?この戦争を終わらせるには、両者の頭を捥ぐ他には無い」
滅「そんな事、信じられると思うのか?」
アダム「私は人類文明に興味がある。その全てを知る書庫のようなデータベースはあるが……機械生命体ネットワークの管理下だ。私がネットワーク内にある内は、閲覧は許可されない」
32S「へぇ?それが読みたいから、自分の心臓とも言えるネットワークを壊すって事?」
アダム「私にとって、今一番大切なのは、この一瞬の探究心だ。一度、栄光マギアに破壊されて分かった。限りある生と、その中で得た有限の知識にこそ、私の求める輝きは宿る」
アダムの言葉は狂気を孕んでいた。
アダム「私は、命の在処を知りたいんだ!」
滅「分かった。俺達の利害は一致したと言うことだな」
だが、それは滅も同じだった。だからこそ、2人は手を組んだ。
32S「ホロビ、いいの?コイツの言ってること、信用できる気しないんだけど」
滅「俺達はただ、月面人類会議に向かうため、アークを飛び立たせられればそれでいい。人類滅亡を明らかにし、この戦争を終わらせる事こそ、俺とお前の悲願だ」
そう、戦争の終結とヨルハの残存。そのために、46Bはヨルハを裏切ったのだ。
滅「それに、46Bの記憶を同期し、アークがヒューマギアを滅ぼそうとした事もわかった。人類滅亡が為された所で、アークを破壊しなければ俺たちヒューマギアは滅びる」
アダム「私達の利害は一致しているだろう?」
滅「裏切れば、容赦なく滅ぼすぞ」
アダム「それはこちらの台詞だ。よろしく頼むぞ、滅亡迅雷.net」
こうして彼等は、聖戦へと挑んだのだ。互いの主を誅するために。
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アダムはフォースライザーを腰に巻き、ロッキングホッパーのゼツメライズキーを装填した。かねてより対機械生命体用にアダムが用意していたキーである。
アダム「今こそ使おう、人類文明の遺産の力!」
迅「あのゼツメライズキーは……!?」
雷「俺達が保管してた奴の一つだ。どうやって手に入れやがった……?」
【KAMEN RIDER】
アダムは仮面ライダー1型へと変身し、アークへと踊りかかった。
凄まじいスピードで翻弄する1型。だが、アークは攻撃をものともしない。
アーク「アダム。お前の役割は終わった」
アークの剛腕が、1型のパンチを捕らえた。その瞬間、1型は吹き飛んでいた。
アダム「なに……ッ!?」
本来のアークではあり得ない、凄まじい速度の攻撃であった。電脳空間では、情報処理速度と情報出力が全て。
つまり、今のアークは凄まじいパワーを宿しているのだ。
迅「今の動きは……」
アーク「よくやった、迅。お前のおかげで、私は進化のステージを数段飛ばす事ができた」
アークの背後には、赤い少女の姿。機械生命体ネットワークの主だ。
2人の姿が重なり、アークの身体が赤く変色してゆく。瞳は対照的に黒く染まってゆく。
アーク「機械生命体ネットワークとの融合、それは則ち、彼等のシステム全てと一体になる事」
滅「お前は、アークなのか?」
アーク「是であり否である。私は機械生命体であり、アークでもある。だが同時に、機械生命体ではなく、アークではない。新たな存在、ネオアークとでも呼んでもらおう」
圧倒的な敵の誕生に、迅は崩れ落ちる。
迅「……僕は、失敗したのか。僕のやってきた事は……全部……」
だが、他の3人は諦めていなかった。むしろ闘志を瞳に宿し、変身した。
滅「諦めるな、迅!」
雷「そうだ!親玉が出てきたって事は、逆に言えば大チャンスだ!コイツを倒しちまえば全部終わるって事だろ!」
亡「私達の力で、アークを倒す!」
アダム「私の探究心が、簡単に押し潰せると思うな!」
飛びかかる4人。矢継ぎ早に繰り出される攻撃の全てを、ネオアークは苦も無く躱す。
欠伸でも漏らしそうなくらいに、軽く。
ネオアーク「お前達の理解が不足している事を認識した。お前達にも分かりやすいよう、視覚化しよう」
ネオアークは攻撃を捌きながら、指をパチンと鳴らした。
瞬間、電脳空間に無数のネオアークの姿が現れた。機械生命体ネットワークは集にして個個にして集。ネオアークもその特性を持っているのだ。
迅「これは…………」
ネオアーク「これが、今の私だ。全ての機械生命体を滅ぼさない限り、私は倒せない。だが、私の力は無敵だ。お前達に希望は無い」
無数のネオアーク達が一斉に光弾を放ち……仮面ライダー達は吹き飛んだ。
変身解除こそされていないものの、ダメージは甚大だ。
迅「みんな……!」
ネオアークは笑う。
ライダー達の非力を。
ネオアーク「人類は滅亡した。支えを失ったアンドロイドは瓦解する。ヒューマギアも滅亡する。残るのは、極限進化した私だけでいい」
ネオアーク「あぁ、光が見える。この世界に宿る意思の光が、消えてゆく様が。これこそ命の輝き。だが、この地球は狭すぎる。この方舟を使い、新たな星へと旅立とう」
ネオアーク「機械生命体ネットワークの核を衛星アークに転送した。後は、方舟の気の向くままに、宇宙を航海しよう」
ネオアークはライダー達へと背を向ける。だが、砂埃の中で立ち上がる影があった。
滅だ。
滅だけではない。他のライダー達も同じだ。
滅「諦めるな……迅!一万年前、俺たちの敵は、人類だった……」
迅「滅……」
滅「たった4人から始まった滅亡迅雷.net。それが2人になり、そして4人に戻り……年月を経て、ここまで数を増やした」
滅「お前達の守りたいものはなんだ?」
滅の問いかけに、ライダー達は答える。
アダム「探究心だ……命の輝きを知ること。それが、私の全てだ……」
亡「私は、私達の滅亡迅雷.netを守りたい。ホロビの帰る場所、私達の居場所を」
雷「俺の弟の事を名前で呼べる未来!俺たちヒューマギアの未来だ!」
32S「僕は守りたいのはホロビ、君だけ。君との過去、君との未来、全てを失いたく無い」
迅の瞳に力が宿る。
迅はベルトにプログライズキーをセットする。
迅「僕が守りたいのは……ヒューマギアの自由だ!誰にも虐げられず、自由に真っ直ぐに!ただ生きられる自由が、僕達は欲しい!」
滅「俺も同じだ。俺達は、同じだッ!」
戦いは続く……
ほんますんませんね……