気付いたらVTUBERを強要されていたおっさんJC 〜お空に監禁されて仕方なく〜   作:二三一〇

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 十六夜桜花とのマシュマロ雑談本編です。
 決してマリ○てではありません(笑)


12 義妹の契り

「それでは最初の質問にいこうか」

 

 

  今夜も月が綺麗ですね〜。

 桜花様がすぱしーばの姫乃古詠未ちゃんとコラボすると聞いて、質問があります。

 あまりコラボをなさらない桜花様が古詠未ちゃんに声をかけた経緯が気になりました。差し支えなければ教えて下さい。 

 

マシュマロ

❏〟

 

 

「ねー様、コラボあまりしてないんですか?」

「そ、そんな事はないよ? こないだ咲夜お姉さまとしたし、その前はハルキオン殿下としたし……最初は戸羽乙葉だったかな?」

 

 ……なんというか、彼女のストライクに入る人達からはキレイに避けられてる気がする。

 突っ込んじゃダメかな、ダメだよね。

 

 きりんさん、祭さん、リース様、永歌ちゃんと連続で撃墜でしたよね

 さりげにシャネルカに断わられていたの、気にしてましたなぁw

 にわちゃん、気付いてすらいなかったッスよ

 

「キミたち、少しお口が軽いようだねぇ……。ほぼ全員に断られている我王よりは成功率高いんだよ?」

「この間、戸羽君と黒猫さんとでコラボしてましたね、我王くん」

「古詠未ちゃんも見てたの?」

「いちおう私も黒猫古参(くろねこさん)を名乗ってますので」

 

 男に混じってコラボなんて男嫌いを標榜している黒猫ができるのかと心配してたけど、それは杞憂だった。

 

 開けてみれば普通に会話も成立していたし。

 成長の跡が見えて嬉しく思ったものだ。

 

「古詠未ちゃんは、男の人との会話は平気?」

「全然、イケますよ? 中身おっさんを自称してますし、いったぁっ!

 

 アイリス、チェーック!

 こよみん、またも学習せず草

 わりと迂闊だよねw

 わざとやってる?

 

「わざとなんて、やるか! ボケェッ、いてこましたろ、うひゃあっ?

「こ、古詠未ちゃん? 大丈夫かい?」

 

ふひゃ、はふ、ひゃはは、やめろアイリス、くすぐるのはズルいひゃはあはは

「これは……イイね↑ スゴく滾ってくるよっ」

 

 桜花様、よろこびすぎぃっ!

 おしおきの中にくすぐりを混ぜてくるとは。やるな、ブ○イト(某大佐感)

 おっとロリコン大佐がいるぞっ?

 捗るわぁー

 これはセンシティブw

 

 くっそ、アイリスめ。まさか痛みだけじゃなくてくすぐりまで出来るなんて……。アバターの古詠未が顔を赤らめながら悶えるように震えているのは、とてもヤヴァい。

 

ちなみに味覚とか嗅覚とかもイジれますよ?

「いや、止めてねっ!」

「大丈夫かい? ああオフコラボなら良かったのに……」

「へ、平気ですよ。ねー様。ちょっと、びっくりしただけですので、コホン」

「本当? 家を教えてくれたらすぐに行くよ! 配信放り出しても行くよっ!!」

 

 桜花様、落ち着いて(笑)

 主が配信放りだそうとしてて草

 笑い声、可愛かった

 どの辺やられたの? 足の裏? 脇腹?

 JCの脇の下の話と聞いて(ガタッ)

 アイリス、代われ

 アイリス、代わって(切実)

 

 やべぇ、くすぐられるのスゴくキツイ。

 

 変な声が出るけど、自分の声だと思うと余計に変な気になる。

 痛みにはある程度耐えられるようになったけど、まだまだおしおきの方法があるんだなぁ……少し絶望。

 

「ねー様、落ち着いて。とりあえず質問に戻りましょう」

「そ、そうだね。じゃあ次の質問にいくよ?」

 

 

  こんつき、桜花様。

 古詠未とやらに警告します。

 桜花様に色目をつかわないで下さい   

 

マシュマロ

❏〟

 

 

「……ゴメンね。時々こういう子もいるんだ。悪気があってじゃないと思うから気にしないで」

「色目なんて使ってないし、気にもしてないので」

「あ、そう?」

「コラボはお仕事なので。いちいち文句を言っても自身の評価が下がるだけだと思います。安心して下さいね、匿名の方?」

「は、はは……」

 

 歯牙にもかけてないw

 仕事って言い切られて桜花様凹んでるぞっ

 義妹(スール)なら、フォローしてあげてェ

 

「はいはい、ねー様。切り替えていきましょう。次のマロは私が読みますね」

 

 

 

  今夜も月がry。

念願の古詠未ちゃんとのコラボ、おめでとうございます。

 桜花様に質問です。

古詠未ちゃんの第一印象と、話してみてからの印象は変わりましたか? 

 

マシュマロ

❏〟

 

 

「だそうです。どうですか、ねー様?」

「そうだね。とても変わったかな?」

「へぇ、そうなんですか」

 

 十六夜桜花のリアクションはほぼ変わってないから、そうとは思わなかった。

 

「初めは、それも清楚で華奢で。お姫様みたいなか弱い子だと思ってたよ。見た目はそんな感じじゃない?」

「はあ……」

 

 姫乃古詠未のキービジュアルは、異国のお姫様そのものだ。青みがかった銀髪に、花で彩られたティアラ。丸顔でタレ目なのは合体している時に似てるけど。

 

 そんな訳で十六夜桜花がそう思うのは当たり前だ。

 

「話してみたら、随分としっかりしてて。私よりよほど大人びていて驚いたよ」

「そんな事はありませんよ」

 

 これは謙遜でもなく真実だ。

 俺より大人でしっかりした人なんていくらでもいる。そういう人達に囲まれているとそうなってしまうだけだ。

 

「だけど、(いびつ)にも見えた。子供はやはりリリカルな方が正しい気がするよ」

 

 そう言って、アバターの髪を撫でる仕草をする桜花。実際に触られてるような気がして、なんだかむず痒い気持ちだ。

 

 エモいですねぇー

 これは、てぇてぇ

 満更でもない感じのこよみんに草

 あれ? チョロい?

 

「だからせめて、この場だけでも義姉として頼って欲しいな、と思うんだ」

「義姉を名乗るなら、もっとしっかりして下さい、ねー様。大体コラボの申請をマシュマロに送るとか、運営側に報告してないとか、内容も決めてないとか。ついさっきまで打ち合わせしてたの忘れてませんよね?」

 

 ジト目の古詠未に、桜花は困ったような顔でたじろぐ。

 

「あ、ああ。うん、そうだね。ゴメンよ」

「ねー様は適当な謝罪をよくしますけど、それが相手にどういう印象を与えているか御存知ですか? 僕が思うに、黒猫さんや他の人たちが距離をおいてしまうのもねー様本人に問題があるような気がしますけど!」

「ひえっ……義妹(スール)が怖い……」

 

 逆鱗に触れてたか

 これは桜花様、悪いわ

 テキトーすぎて草

 ガツガツしてるもんね、桜花様

 むしろそれが十六夜流よw

 怒られてやんのw 黒猫 燦

 

「……でも、それがねー様の持ち味でもあるので。矯正する必要はないです」

「……古詠未、ちゃん?」

「どんなに間違っても、へこたれない姿勢は良いと思います。とても真似は出来ません。僕なら凹んで二、三日は引きずります」

 

 実際に仕事でミスった時は、やはり引きずりまくった。彼女のメンタルの強さはかなりの強みだと感じる。

 

「だから、めげずに何度でもアタックして下さい」

「古詠未ちゃん……」

 

 あれっ? 黒猫いるぞ

 ニャ? 黒猫 燦

 こぉらっ 黙って見てるんじゃなかったの? 夏波 結

 ゆいままもいたっ

 二人して敵情視察かな?

 授業参観のほうが正しいかもw

 断るの面倒なんだけど リース=エル=リスリット

 そうですね 終理 永歌

 お歌、歌うならいいよ? 世良 祭

 近づいちゃいけません、祭ちゃんw 来宮 きりん

 うわっ、なんかいっぱいいるぅ!

 あるてま勢、潜んでたのか

 

 なんだかコメントの速度がえらく速くなったと思ったら、あるてまのVtuberのみんなが見ているらしい。

 敵情視察というコメントがあったけど、まさにその通りだろうな。

 

「ご覧のご同輩の皆様方。こんな不甲斐ないねー様ですが、どうか邪険になさらずにしてあげて下さい。この人、女の子と話してないと死んじゃうような人らしいのです。人助けと思って、コラボをお受けして下さい」

「こ、古詠未ちゃんっ?」

 

 慌てる桜花を放っておいて、画面に向かい頭を下げる。

 

 桜花の性癖はともかく、願う事は女の子との会話だ。その程度のことで嫌われているのなら、誤解は解いてあげたい。

 

 うーん……そう言われても 夏波 結

 結、騙されちゃダメだ。十六夜桜花(アイツ)、さり気なくボディタッチしてくるからっ 黒猫 燦

 え

 これはギルティ?

 ギルティ

 カラオケのときにお胸触ったのですー! シャネルカ・ラビリット

 無いものを触る、だと……? 我王 神太刀

 なんだなんだ、祭りか? 相葉 京介

 ソイヤッ 箱庭 にわ

 祭りは、わたし 世良 祭

 また、増えたっ

 ほぼ全員いないか?

 みんなして見に来てて草

 期せずしてオールスター的

 あるてま勢が注目し過ぎw

 我王、タヒれ シャネルカ・ラビリット

 

 コメントが更に荒ぶっているけど、今はそれどころじゃない。

 

「……ねー様?」

「は、はい……」

 

 横にいる桜花のアバターは、涙目になって汗を流していた。少し、可愛いなと思ったが、ここは心を鬼にしないといけない。

 

「僕には、会話をする事が大事と言っていたんですが……まさか肉体関係もお求めとは思いませんでした」

「あうっ、その、それはゆくゆくはそういう関係にもなりたいかな、なんて思ったりはして、ないけど、その」

 

 あーあ、有罪確定

 下心のない者など居らんよなぁ? 輝夜姫 咲夜

 半額弁当が二つ残っているなら、それも手を出すのが王の務めよな ヴェンデット・ハルキオン

 ハルキオンに栄光あれっ

 ハルキオンに栄光あれっ

 ハルキオン民まで居た草

 近寄らんでヨカッタ…… 朱音 アルマ

 なんですか、この修羅場は……? 戸羽 乙葉

 ついに乙葉くんまでっ

 ほんとに全員集合かよw

 

「安易に接触はしないと約束してくれないと、ねー様呼びは止めます」

「えっ」

「ちょうど皆さんご覧になってます。ここで宣言なさって下さい。それとも呼び捨ての方が宜しいですか?」

 

 あれだけ喜んでくれたのだ。

 これを代償にするなら、誓ってくれるはず。

 

「う、ぐぅ……分かったよ。むやみに接触はしない。これでいい?」

「もう一つ。断られたらしつこく食い下がらないというのも足して下さい。少々粘着質過ぎますよ、ねー様は」

 

 ぐう正論で草

 これは致し方なし

 今までよく事案にならなかったねw

 この義妹(スール)強いにゃあ…… 黒猫 燦

 妹力が53万だと……! 我王 神太刀

 そんな妹、イヤだなぁ 相葉 京介

 古詠未ちゃん、コラボしよ? リース=エル=リスリット

 さらっと誘わないでよ(呆) 夏波 結

 

「わ、分かったよ。今のボクにはねー様と呼ばれなくなる方が辛いからね。妹の頼みは聞いてあげるのが姉の努めさっ」

「それでこそ、ねー様です♪」

 

 画面左の方に手を動かす。

 アバター同士の手を重ねるようにすると、ほのかに手のうちに暖かさが伝わった気がした。

 

「こ、古詠未ちゃん……なんか、手があったかいんだけど……?」

「ねー様がそう感じたのなら嬉しいです。離れていても、伝わるんですね」

「古詠未……」

 

 ほろり、と。

 桜花の瞳から涙が落ちる。

 こんな演出が出来るとは、スゴイな。

 さすがはあるてまだ。

 

 エンダー♫

 キマシタワー

 神回?

 いや、茶番だろ?

 いやいや、第一部完だな。

 ねえ、あんなエフェクトあった? 来宮 きりん

 ん……よく分かんない 世良 祭

 

「さあ、これでボクはずっとキミのねー様だよ」

「この回だけですけど」

「それなら、さっきの約束もこの回の間だけになるね。ボクとしては願ったりだ♪」

「え、ええっ?

 

 ああ、コレは桜花様の理屈の方が正しそうだね

 あるてまの女性ライバーの盾となったのだ……キラリ

 こよみ、がんばって 終理 永歌

 すかさず退路を断つ永歌w

 ええ仕事しよるな……

 本当に草

 

 なんだか、不穏な空気だけど。

 あるてま女子ライバーのためには俺がやるしかないのかっ

 

「……僕が卒業するまで、ねー様は姉となってくれますか?」

「ああ、誓おう。マリア様がみてる前で宣言してもいい」

「分かりました、桜花ねー様。不束かですが、以後ご指導よろしくお願いいたします」

 

 手を前に組んで、祈るようにする。

 

 カラーン、カラーン……

 

 どこからか鐘の音が聞こえてくる。

 

 こんな音源仕込んでるのか。

 

 うんうん、イイね! こういう桜花ちゃんなら大歓迎だよっ 来宮 きりん

 マリ○て、好きなんだ、きりんさんw

 ワイ、白薔薇派

 俺はやっぱ赤薔薇だなっ

 黄薔薇がネタ枠とか誰が言った!

 ワロタ、ワロタ

 

「そうだっ! オフコラボで礼拝に行こう!」

「……懲りてませんね、ねー様……」

 

 

 

 

 

 

 

 そんなごちゃごちゃとした雰囲気が続いたあと、二十三時ちょっと前に配信は終わった。

 

 部屋の結界はすでに戻っているのでアイリスと分離して、久しぶりの男の体に戻る。

 

 

「あー……疲れた」

お、お疲れさまでした。桜花さんて、パワフルですねぇー

「いや、なんであんなに盛り上がってたのか、よく分かんないんだけど」

本当に分かりませんか?

 

 そう聞かれたけど、答えはしなかった。

 だってなぁ……恥ずかしいだろ?

 

 

──そういうのをどんどん覚えていって下さいね?

 

 

 アイリスがしんみりと言う。

 お花の状態だから、シリアス感は何もない。

 

 台所に行くと、二人の姉妹は仲良く寝コケていた。

 仕方ないので俺のベッドに運んでやって、俺はソファーへとダイブする。

 

 メシは明日、だな……おやすみ。

 色々とあった日がようやく終わった時、俺は深い眠りについていた。

 

 




 おめでとー♪
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