「成程、こういうやり取りがあったから用心してるんだね」
「ええ、それもありますが、先程言った侵入者が誰なのかと言う事も気になりますし、時空管理局の関係者に余計な情報を与えない為にも先に侵入者の件を片付けるべきと思います」
そしてキュアグレースは行動を開始した。
「でも直哉君ちゆちゃん達に連絡しなくて良いの?」
「いえ本来ならした方が良いのですけど、今ちゆさん達をこちらに呼ぶと飛鳥ちゃんが頼れる人がいなくなりますし」
「あ、そうか今の飛鳥ちゃんと薫ちゃんにしてみれば育ての親に当たる人だもんね高町なのはちゃんは」
「ええ、年齢では飛鳥ちゃんと薫ちゃんが上になってますが、少なくとも飛鳥ちゃんにとっては両親以外の親族との再会ですからもしかするとなのはさんの方でも何かの変化が起きてるかもしれませんね」
そう直哉がヒーリングステッキの中で言う。
その頃他の特殊遊撃部隊のメンバーは・・・
時を少し戻して・・・
「それはわかるよ。ユーノ君」
「だけどあのお姉さん初対面の筈なのにそう思えないんだ」
「そうなの?ただなのはが会ってるのわうれてるとかじゃない?」
「ううんそんな事は無いと言い切れないけど、私は自分を信じる」
「ならもしかしたらなのはの記憶の中に前世での記憶があるのかもね」
「前世の・・・記憶」
「うん、そうだよなのははあの紫藤飛鳥さんと出会うまでにこういう経験した?」
「ううんしてないよ。初めてだよユーノ君」
「・・・なのはもしかしたらだけどあの女性紫藤飛鳥さんが、金髪の魔導士の仲間かも知れないよ」
「ええーー」
その映像を見ていたまなつが言う。
「ちょっとこれ酷くない?飛鳥さんがせっかく注意したのに」
「まあまなつちゃんの気持ちもわかるけど、あそこまで飛鳥さんがジュエルシード事件の事を言っちゃった事が原因でもあるんだし仕方ないよ」
「そうだな。飛鳥さんがああいう事を言うのには理由があるんだろ」
「そうね私としては飛鳥となのはと言う少女は家族だったと睨んでるわ」
「「「「ええーー家族ーー」」」」
「それは無いと思いたいけど、ローラの予測はあってるかも知れない」
「みのりん先輩もローラと一緒なんですね」
その頃キュアグレースは・・・
「そろそろかくれんぼはやめませんか?」
「ああ、そうだねそれに君のステッキにいる人物は僕と同一人物かも知れないしね」
「え、それってまさか・・・
「ああ、すまない僕は今零体だからわからないと思うけど僕の名前は紫藤直哉だよ。紫藤飛鳥と真宮寺薫の実の父親だよ」
「ええーー」
「そう言えば君の声どこかで聞いた事があるんだけど、どこでだっけ?」
そして霊体の紫藤直哉が思い出す。
「おー繋がった飛鳥薫いるかーー」
「「「いやーー声は聞こえるのに映像には映ってないよー」」」
「のどか落ち着いて」
「ギョエー怖いよーー)
「ああ。すまん。僕の娘が出たと思っていたが違う人が通信機の前にいたか」
「はい、飛鳥ちゃんと薫ちゃんは今はここにいません」
「そうか、すまないけど君達の知る僕に連絡をしてくれないかな?」
「わかりました」
そしてのどかは別の通信機を使い直哉に連絡を取った。
直哉君急いでお墓に戻ってきてーー大人の紫藤直哉さんからの連絡が来てるから」
「何ですってーー」
「ああ、もしかしてあの時にいた子の内の1人かな?」