大帝国劇場支配人室・・・
「たく米田さん僕を開店セレモニーの一時間前にこいとかありえないでしょ」
「そう怒るなよ直哉君」
「ねえ米田さん僕を直哉と呼ぶのは何故?」
「ああお前三年前から記憶がないんだったな、すまん」
「別にいいけどなんか名前を呼ばれても違和感しかないかな今は、三年前に両親と自分は一度死んでいるそんな環境だから」
「そうか・・・そういえばお前の家一人暮らしだったよな」
「うん一人だったよ。1週間前までは」
「は、どういう事だ」
「今家政婦が二人いるよ。家に」
「何だと‼」
「なんで家政婦がいるんだ直哉」
「うーん家政婦が言うには母さんとの付き合いのある方の娘をこっちに来させたみたいだよ詳しくは知らないけど」
「そうか夜は一人なんだな」
「うんそうだよ」
「なら夜だけでもこの大帝国劇場ですごせないか?」
「どうして?米田さん」
「ああ元々大帝国劇場を建てる計画は俺ではなく直哉の両親の計画だったんだ。俺は外部協力者だったんだ」
「ああ帝国華撃団だっけ記憶を失って家に帰って自分の物を探しているときその名前を見た覚えがある」
「そうか12歳のお前には難しいかもしれんが帝国華撃団とは霊的災厄から都市を守る秘密警察みたいなものだ」
「そうなんだ。昨年の降魔戦争がきっかけかな。霊的災厄から都市を守る計画が動き出したのは?」
「ああ、本来なら降魔戦争前に立ち上げたかったがな」
「そうなると両親の手柄となるからそれを嫌う人がいたんでしょ」
「その通りだ。そして実際に降魔が現れて軍の連中が帝国華撃団をあわてて作ろうとしているのさ」
「それじゃ僕を大帝国劇場のオープンセレモニーによんだのは・・・」
「ああお前という存在を利用したい連中から守るためでもあるのさ」
「なるほど確かにこのままだと都合のいい操り人形に成る可能性が高いかもね」
「俺としてはそう言う事は避けたい」
「成る程僕としては日中は彼女達と一緒に生活したいと思ってたんだけど、彼女達に家政婦をやめてもらわないといけないから少し待って欲しい」
「別にお前の家政婦も込みでも良いぞ」
!!
「はあ、米田さんあんた何言っている。帝国華撃団は秘密警察なんでしょ一般人を入れるなんて」
「秘密警察だからだよ直哉」
「お前の家政婦がいればお前の護衛も削減できるからな」
「成る程彼女達の事も把握した上での言葉だったわけですか」
「当然だ直哉、お前は帝都を守ると同じ位の重要な人物なのだからな」
「はあ、そんな分けないでしょ米田さん」
「ふ、今は分からなくてもいい。いずれ分かる」
「そろそろ大帝国劇場のオープンセレモニーが始まるな行こうか直哉」
そう言って米田は直哉と呼びオープンセレモニー会場に向かうのだった。