「そこを何とかお願いしますわ」
「それは出来ません。私達には貴女の目論みがわかるので」
!!
「失礼ですけどこちらの世界の歴史を拝見させていただきました。すみれさんの希望としているような事は私達には出来ません。それは響さんの力も同じ結果となりますね」
「そんな事ありませんわあれほどの力を持ちながら幻都に侵入するくらい出来るでしょう」
「いえ出来ません。幻都はもうひとつの帝都と教えてくれたのはすみれさんですし」
そしてグレースはかつてすみれと直哉と響が話していた時の内容を話し出した。
「それは太正16年に私達の代の最後の戦いを終えた3年後に突然降魔皇と言う者達が帝都に現れてその時に私は霊力を失ってしまい、私は降魔皇との戦いには参加しないことでこちらの世界に残る事となったんですわ」
「それじゃ帝国華撃団と巴里華撃団ともうひとつの華撃団は?」
「直哉さん3華撃団は降魔皇を封印するために幻都にいます」
「「「「幻都に」」」」
「幻都と言うのは何ですか?」
「幻都と言うのは降魔皇を封印しているもうひとつの帝都と思ってください」
「「「「成る程」」」」
「つまりすみれさん以外の3華撃団は幻都にいるわけですね」
「そんな私がその事を貴女達に伝えた覚えがないですわ」
「やはりですか、私達の敵に記憶操作を得意な人物がいてその者がこの世界に手を出したことによりその者にとっての敵である私達に関する記憶を消されたのかも知れませんね」
「そんな貴女達の敵は何が目的なのですか?」
「私達の敵の目的は本来の世界でなければ達成出来ないので強いて言うならば実験ですかね」
「実験ですか?」
「帝国華撃団の方も見たと思いますが赤坂や銀座周辺で見た異形の降魔の姿を」
「ええ見ました。あれはなんなのですの?」
「直哉君すみれ三人ナノビョウゲーンの事を言っていいかな?」メガビョウゲーンやビョウゲーンズに関する事は僕よりラビリン達の許可があった方がいいのでは?」
「確かにそうだね。ラビリン喋ったいいかな?」
「あまりいいとは言えないけど仕方ないラビ」
そしてグレースはビョウゲーンの事を簡潔に伝えた。
「すみません金色の蒸気が発生をした直後蒸気機械が暴走した直後の映像はありますか?」
「もしかしたらビョウゲーンズの一人が映っているかもしれません。すみれさん達には言葉より映像が信頼出来ると思うので」
「カオルさん。その時の生きている映像があれば探して下さい」
「わかりましたすみれ様」
そう言いながらカオルは支配人室を出ていった。
その頃飛鳥と薫は・・・