時を遡り・・・
「ねえ直哉君のどか達を連れて行ってあげてくれない?」
「のどかさんのお母さん正気ですか?」
「これから起きる事はすこやか市で起きている怪物騒動ではなく人間対人間の戦争になるんですよ」
「でもねこうなったのどかは頑固よ」
「そうだなのどか達の為に君の守護者達の皆さんを分散させるのはまずいだろうし」
「お父さん、お母さんありがとう」
「・・・」
「僕個人ではのどかさんのご両親が許しても連れて行く気はありませんでしたが、花寺のどかさんこれがご両親との最後の時間になるかも知れませんが、覚悟はありますか?」
「うん」
「わかりました。ただしちゆさんとひなたさんは連れていきませんよ」
「あくまで今回はご両親の許可の出たのどかさんとパートナー限定ですよ」
「うん」
そしてのどかは準備のために部屋に戻った。
「そう言えばさくらと直哉はそうしてここに来た?」
グレ響が直哉に聞く。
「それは、トワの指示ですよ。のどかさんの宝玉に霊力を入れて来いというね」
「成る程な」
「ねえ、パパじゃあ今の体制を維持するの?」
「それはとりあえず薫ちゃんと飛鳥ちゃんはこのままここにいてエステルさんと連絡取れたら連れてきて」
「響さんが我慢出来そうになったら教えて」
「「わかりました」」
「後ね、先ほど一つの原作世界が融合世界に接触するらしいからまだ時間はあるみたいだけど」
「「ええーーー」」
飛鳥と薫は直哉から聞かされた内容に驚いていた。
「最悪僕と三人が原作世界に跳んで事の元凶を叩くかもしれないしそれはまだわからないけど」
「融合世界のイベントもあるからね」
そして直哉と飛鳥と薫と話していると、のどかが準備を終えて直哉と雨宮さくらの所に来た。
「準備いい?のどかちゃん」
「はいさくらさん」
そして三人は中心世界に跳んだ。
時は戻り現在・・・
「しかし飛鳥ちゃんと薫ちゃんが、あの桜花の孫だなんて驚きよ」
のどかの母親が言う。
「「ええ、私達もこちらの世界のお祖母ちゃんのお友達と会えるなんて」」
「そう言えば、貴女達の両親は?」
「「私達の両親は私達が生まれた後に二人とも殺されました」」
!!
「そうだったの、ごめんね嫌な事を思い出させて」
「「いえ、気にしないでください」」
「その後私達はトワさんのお願いで融合世界に来たんです」
「成る程ねトワさんと知り合いなんだ」
「「知り合いと言うか最初は敵でしたけど」」
「「はっ」」
飛鳥と薫の言葉に、のどかの両親が驚く。
「飛鳥ちゃん。貴女達最初はトワさんの敵だったの?」
「そうですね。後色々あって今のように協力者としていますが」
「そうなんだね、後色々と言う部分は僕達は聞かない方がいいかな?」
「いえ、今のパパは花寺家の方々を本当の家族と思っているようなのではなしますよ。今後パパといる事でのどかさんにも関わる事なので」
「「そんな直哉君か、融合世界の平和を手にしたら死ぬなんて」」
「落ち着いてくださいまだ死ぬとは決まってないんです。あくまでもトワさん代理でパパがしているので、世界の平和を手にした時トワさんの考えによっては死ぬと言う事ですから」
「それでも直哉君は知ってるの」
「知ってますよ。だから花寺家と決別しようとしたのでしょうね」
「「あっ」」
「しかし直哉君も大変だな。世界の安定を影から支える仕事をいろんな世界でしてるんだから」
「そうね、直哉君が久しぶりに来たとき覚えてる?貴方」
「ああ、覚えてるよ。いきなり私達との関係を断とうとしてたっけ」
「えー何でーーお母さんお父さん」
のどかは両親の言葉に驚いていた。
「僕とこれ以上関わると貴方達の平穏な生活は崩れるので僕は記憶には無いですけど母の友達を危険な事に巻き込む訳には行かないんです」
「でも、君はある意味のどかの恩人だよ。そんな恩人にそう言われても納得しないよ」
「そうよ直哉君」
「それに君の事も桜花から頼まれてるんだから」
「え、私直哉君に病気を治して貰ったの?」
のどかが両親に聞く。
「いや正確には直哉に紹介してもらって病院でだけと」
「そうなんだ」
「そしてパパはあなた達の説得により花寺家との繋がりを断つ事が出来なかった」
「そんな私達がした事により直哉君を苦しめてたの?」
「いえ、花寺家の皆さんのした事は、紫藤直哉と言う子供の事を考えての事ですから間違いとは言えませんよ」
「でも私達が余計な事をしなければのどかが直哉君の未来を知ったらどうなるか」
「「花寺家にとって既に私達のパパは家族なんですね」」
「そうよ」
「そうだよ。飛鳥ちゃんや薫ちゃんもね」
その頃別室にいる二人の響は・・・
「おい、太陽お前が何故泣く?」
「だって――直哉君が世界の平和を手にしたら死ぬなんて知らなかったし」
「あれは飛鳥と薫の嘘だぞ。あくまでも本当に起こるかもしれないけどくらいのな」
「ええーー嘘なのーー」
「だがこれからの戦いによっては嘘が現実になるかもしれないがな」