「はい」
「まず大神一郎さんが南米演習から帝都に戻って来たわ」
「大神さんが」
そしてエステルが話し出す。
「よう、大神久しぶりだな」
「ええ、支配人も元気そうで、安心しました」
「おう俺は、元気だぞ、しかし大神よ、南米での演習はどうだった?」
「ええ、自分が教官でどこまでやれるか、不安でしたが、何とか無事に終えることができ、ほっとしてます」
「結構、治にいて乱を忘れず花組の隊長はそれぐらいじゃなきゃ勤まらねえからな」
「海軍少尉大神一郎貴殿に、帝国華撃団花組への転属を伝える」
「は、粉骨砕身で頑張ります」
「して、大神よ花組隊員の中で心に残る隊員は、いるか?」
「ええいます。帝国華撃団の中では真宮寺さくら君です」
「特殊遊撃部隊としては、立花響君ですね」
「ええーー本当に大神さんが私の事を」
「ええ、そうみたいよ。よかったわね響」
「でも私には・・・未来がいるから」
「あ、そう言えば未来は?」
「大丈夫ですよ、未来さんはとりあえずすこやか市に避難と言う形で行ってますから」
「そうですか・・・うん避難?」
「ああ、これは私達からではなく。直哉から聞いた方がいいわ」
「わかりました」
「それじゃあ続けるわね。実は米田さんもこの病院に緊急搬送されてるのよ」
「はい、まさか私が起きるまでに、そこまで行ってるんですか?」
「ええ」
「まあ何とかなるだろう、それに、俺らも、この時の為の策を用意したしな」
米田は会合中に、黒鬼会の出現を、知るが、会合を抜ける事は無かった。
その時一発の銃弾が、米田中将を貫いた。
「・・・うっああっ」
そして米田中将は倒れた。倒れた米田を見つけた人が、救急車を呼び米田は、陸軍病院へ搬送されたのだった。
「それじゃあ今米田さんは?」
「意識不明だそうよ。帝国華撃団も今さっき到着して、米田さんの状態を担当医から聞いたみたいよ」
「うーー私も米田さんの状態を知りたいけど無理か」
「いえ見れるわよ響見る?」
「ええーー」
映像開始
「ねえお兄ちゃん、米田のおじちゃん大丈夫だよね?」
不安そうにアイリスは大神に、聞く。
「・・・ああ、大丈夫さアイリス。米田司令が死ぬ事なんて無いよ」
「うんそうだよね」
だがアイリス以外の隊員には、大神の言葉は、苦しんで出た言葉とわかっていたために、誰も言わなかった。
そして病院に着き、花組全員が米田の状態を見るなり、泣き出すアイリスや、唖然とし何も考えられない状態の大神を他所に米田の手術をした担当医が病室に入ってさくら達に説明をした。
「そういうわけですので、最悪意識が二度と戻らない可能性もあります。覚悟しておいてください」
担当医から告げられた言葉は、今の花組には、かなりキツイ言葉だった。
「ええーー何でここそう言うのが見れるの?」
「ここは直哉の両親が建てた病院らしいわよ。だから響が入院出来るのよ。そう直哉も聞いたらしいわのどかからね」
「へえそうなんですね・・・て直哉君病院を経営してるんですか?」
「ええそうみたいだわ。まあすこやか市と同じね」
「そうですねエステルさん」
「へ、すこやか市と同じ?どういう事」
クローゼが響に話す。
「でもかなりの金額だよね、大丈夫なの?」
「ええ、そこは大丈夫ですよ、こう見えてすこやか市で事業をしているので」
「ええ――会社を持ってるのーー」
「と言っても直接的には出来ないので、両親の信頼のある方に任せていますけど」
「今回の訪れたお店は両親の信頼出来る方が社長をしてるので」
「そうなんだ」
「ええ、ですのでこれくらいの出費は大丈夫ですので」
「でも会社を持つなんて凄いよ」
「両親の会社を引き継いだだけですよ。のどかさん」
「これでのどかが一緒になっても大丈夫ラビね」
「ラビリン」
「と、そういう話を聞きましたから」
「ええーー」
「それ知ってたら色々買ってもらうのにーー」
「響あんた・・・何となく響がいないタイミングで、私達の買い物に行ったか直哉の気持ちがわかった気がするわ」
「ええ、私もです」
「へ・・・」
暫くして・・・
「それじゃあそろそろ失礼するわ。行きましょうクローゼ」
「はい」
「またね二人共ーー」
そしてエステルとクローゼは響のお見舞い終えて病院を出た。
その頃直哉達はもう一つのすこやか市から管理者の神殿に報告する為に立ち寄っていた。