「どうだ翼これが響君の戦いの映像だ」
「叔父様あの子が戦って勝った蝶は、私が一撃で倒された相手ですか?」
「ああ、そうだ」
「くっ私は防人にはなれないのか?」
「翼お前は響君に勝負を挑んだが、今のお前では勝てないだろう。それどころかお前が大怪我をしないように、手加減をされるだろう」
!!
「私が手加減をされるのですか?防人の私が」
「そうだ、響君は優しい性格のようだからな」
「だからこそ翼の性格では、戦わないと納得できない事を知っているからこそ、翼の挑戦を受けたのだろう」
「叔父様、叔父様でもあの子に勝てませんか?」
「厳しいだろうな、響君はあの年齢では考えられない修羅場を経験しているのだろう」
「翼お前は、響君が、話ををしている時感じなかったのか?」
「何をですか?」
「いや感じなかったのなら別にいい」
「恐らく大人組にのみ感じさせていたのだろう。あれ程の敵意をな」
「あれは、響君からの警告だろうな。政府と俺達に対するな」
「叔父様、あの子が言っていた。紫藤直哉と言う人物は、叔父様も会ったことあるんですか?」
「ああ」
弦十郎はその時の事を話し出す。
「貴方達は一体何者ですか?」
「慌てないで下さいよ猪川さんでしたか?貴方にはあの女性が、余程大切な人なんですね」
「そうだぞ猪川、彼等は翼の応急処置をしてくれたんだぞ」
「司令しかし・・・彼等が敵だったら」
「彼等が敵だったら翼の応急処置はないと思うが、猪川は翼を連れていけ」
「わかりました」
そして猪川は、翼と名乗る女性を連れて消えていった。
「流石忍者ですね。それと風鳴弦十郎さん初めまして。自分は紫藤直哉と言います」
!!
「何故初対面の筈の俺の名を君は知っているんだ」
「それは貴方達の世界が僕が代理で、世界の安定を目的とする融合世界の一部ですから」
!!
「融合世界だとーー」
「そうです。貴方がいるこの世界の事を僕達はシンフォギア世界と呼んでいます」
「弦十郎さん。貴方は見ている筈ですよね、ノイズ以外の謎の怪物が昨年から続いていることに」
!!
「何故君がそれを知っている?」
「それは・・・僕が運営している部隊特殊遊撃部隊の敵だからですよ」
『それが俺が、紫藤直哉君との出会いだった」
「叔父様立花響と決闘前に、私に紫藤直哉に会わせて貰えないでしょうか?」
「何!!」
「私は、叔父様にそこまで言わせる。立花響の所属する特殊遊撃部隊の運用している人物に会いたいのです」
「へえ、翼がそう言うなんて、珍しいな」
その直後天羽奏がやって来た。
「旦那私も、その男紫藤直哉に会いたいんだけど」
「すまない翼、奏俺は紫藤直哉君に直接連絡する手段は持っていないんだ」
「そんな」
弦十郎の言葉にショックを受ける翼だった。
「旦那紫藤直哉のいるホテルは知ってたよな?」
「ああ」
そして翌日の朝・・・
直哉達のいるホテルに弦十郎と、翼と奏がやって来た。