「でもイヨ貴女とヒミコは融合世界にとっては敵で良いのよね?」
「うんそれでいいよ、私とヒミコはまだ介入しないけど私達の尖兵としてお兄ちゃんを中心世界だっけ?帝都のある世界は?」
「そうよイヨ」
「中心世界の大帝国劇場を拠点におらせるから」
「ちょっ待ちなさいイヨまだまだサクラ大戦の物語終わってないのよ。そのタイミングで米田健二に動かれるのは、困るわ」
「ああ、その辺は安心してよ。ただ私とヒミコは過去の7人世界と幼馴染世界以外に、融合世界の外部に2つの世界を作るから許してね」
「はあ、まあイヨもヒミコもその権利はあるからいいけど、もう作ったの?」
「まだだよ。まだまだ融合世界が落ち着かないからね」
「そうなのね、あえて融合世界内部に作らなかったのね」
「ただ、融合世界の中に試験的に海鳴市を作っちゃったけど」
「はあ――何ですってーーじゃああの海鳴市を作ったのはイヨあんたなのか」
「うんそうだよ」
「色んな意味で衝撃的な話し合いだなあ」
直哉はそう呟きながらトワとイヨの話を聞いていた。
その頃別室にいるレイは・・・
「ふむヒミコもこの異常事態には、協力してくれるのか」
「まあ、ヒミコやイヨは状況次第では協力しても違和感はないが、本当に米田健二と融合世界の紫藤直哉と共闘関係にして大丈夫なのか?」
レイがそう言う。
トワとイヨは・・・
「試験的に作った海鳴市は、新規に作った世界なのね」
「そうだよ。だから物語は、最初からだよ世界が動き出したらね」
「わかったわ」
「じゃあそろそろ行くね、お兄ちゃんを監視する為に」
そう言ってイヨは、管理者の神殿から出て行った。
「何と言うか言いたい事だけ言って帰りましたね、彼女は」
「そうね」
「しかし以前生まれるかわからないと言っていた海鳴市という名の世界がまさかイヨによって試験的に作られた世界とは、驚きました」
「直哉念の為に米田健二と協力する時は、ヒーリングの方は連れて行かないでね」
「ええ、僕自身も米田健二と上手く付き合えるか自信が無いですけど」
「昔の彼の事を聞いたら」
「まあ、そうよね無理に付き合わなくても良いわよ」
「でも、流石に大神さんの件で協力するのに、そんな感じでいいんです?」
「構わないわよ。協力と言っても今回だけだし、基本向こうとは敵だしね」
「たまたま利害が一致したからに過ぎない協力だしね」
「そこまではっきり言うんですね」
「元々ヒミコとイヨは、私やレイと違って自由に世界に試練を与えたりするタイプだから管理者の仕事だけで満足するなんて出来ないと思ったからね」
「成程」
「そうだ、トワ雨宮さくらさんの代わりの守護者にグレ響さんを指名していいですか?」
「え、グレ響を?どうして」
特殊遊撃部隊のシンフォギア奏者が、響さんだけだと少し対応策が取れる手段が限られてしまうので」
「成程ね」
「わかったわ、直哉の思うようにしなさい」
「ありがとうございますトワ」
「それでは僕も帰りますね」
「ええ」
そう言って直哉は、管理者の神殿を後にした。