「あれここってもしかすると帝都なの?」
まなつがそう言う。
「そんなわけないじゃない。私達は紫の扉から出て来たのよ。扉から出てまた帝都だなんてありえないでしょ」
「「「そうだね」」そうだな」
「おい、太陽ここはもしかして・・・」
「うん、グレ響間違いないよ。ここは新生帝国華撃団の皆さんの時代の帝都だよ」
「やはりそうなのか?しかし何故」
「恐らく直哉君の予測が当たったんだと思う」
「つまり直哉さんと響さんは、新生帝国華撃団の皆さんがそう言う立場になった可能性があると言う事ですか?」
「うん、可能性が高いとは思うけど、もう1つの可能性として考えられるのは、新生帝国華撃団の皆さんの世界自体が、別の異世界に取り込まれたと言う可能性も無いとは言い切れないですね」
「「「成程」」」
直哉の言葉にのどか達が納得する。
「つまり直哉君はまなつちゃん達の世界が融合世界に来た時もしくはゼムリア大陸の協力してくれたことが原因で、新生帝国華撃団の皆さんの世界が私達が出発する異世界にあるかも知れないだね」
「はい、その通りですよのどかさん。僕としては後者の方が色々な問題が起きなくて済むんですけどね」
「ああ、あの可能性か」
「うん」
「しかしこれからどうするんだ?」
「とりあえず、ここが新生帝国華撃団の皆さんの世界だとしても私達のやる事は変わらないよ。獅童光ちゃんを救出する為にはゲームをクリアしないと」
「そうだな」
「すいません響さん俺とクラリスだけで確認の為に大帝国劇場に行って良いです?」
2人の響が話していると、2人の前に誠十郎が大帝国劇場に行く許可を取りに来た。
「いえ、全員で行きましょう誠十郎さん。ここの時代は誠十郎達の時代かも知れませんが、それだけ怪しいんですよ」
「怪しいですか?」
「ええ、誠十郎さんは、直哉君から聞きましたよね?」
「あ、はい」
「管理者の神殿に誠十郎さんもいたからわかると思いますけど、そう言う時のトワさんは実際に起きた事しか言わないですよね」
「ええ、そうですね・・・あーーだから怪しんですね」
「この紫の扉の世界にしては忠実に俺達の世界を再現していると言う事ですか?」
「ええ、それにお昼前の時間なのに、帝都自体に活気が無さすぎなく無いですか?」
「「確かにな」確かに」
「まるで今が夜のような静けさだな」
「もしかして人がいないのか?」
「いえ、人はいますねただ、普通の状態では無さそうですね」
「響さん貴女そんな事までわかるんですか?」
「そうですね特殊遊撃部隊で、仕事をすると自然と覚えてましたね、さて話はここまでにして、大帝国劇場に向かいましょう」
そして響達は全員で大帝国劇場に向かった。
その頃大帝国劇場地下司令室では・・・
「カオルさんこまちさん。突如帝都に現れた怪物の正体はわかりましたか?」
「それが・・・かつて帝都に現れたメガビョーゲンに似ていると言うくらいしか現状わかりません」
そりゃ仕方無いよカオル、謎の怪物に近づく事すら出来ずに、怠け者にされるやから、現に謎の怪物が出て来て、3日で帝都に住む人間の4割が、既に怠け者になってるからな」
「ひとまず上に上がりましょう、どうせ謎の怪物は、夜が活動時間のようですし」
「「了解です」」
そして、大帝国劇場の地下施設から出て来た3人は、同じタイミングで大帝国劇場に戻って来た誠十郎とクラリスを見て驚くのだった。
「「「ああーー隊長はん」神山さん」神山さんそれにクラリスさんよく無事に戻って来てくれたわね」
「「はい」」