前略。“祭礼の蛇”さんに招待されました。なんでも徒の国を作るんだとか。
うん、それ大縛鎖のことですね、俺知ってる。俺は詳しいんだ。
確か“祭礼の蛇”さんはそこに招かれたフレイムヘイズによって両界の狭間に追放されたんだっけ。
人を食らわなくてもいい場所を作るっていう発想は良かったと思うよ、うん。そこは俺も大賛成。ただ作るのに大量の人柱がいるってのがなー…。
フレイムヘイズにも祝福してもらえると本気で思ってたみたいだし、なんといいますか“祭礼の蛇”は良かれと思ってやったことが裏目にでるタイプだと思う。
まあ招かれたからには行くけどね☆巻き込まれること確定だけど。とりあえず逃げる用意だけはしておこう。
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やってきました大縛鎖〜。
うーんすごいね、このメンツ。
“皁彦士”オオナムチに“甲鉄竜”イルヤンカ、さらに
はっきり言ってヤバイです。プレッシャーっていうか強者のオーラがすごい。
そしてやっぱりフレイムヘイズもたくさんいる。名のある討ち手もバッチリおるやん。
『狭間渡り』広めてから人食いが横行してるし、フレイムヘイズに恨まれてるかも。ていうか絶対恨まれてる。俺は人食ってないから許して。
襲われたらどうしよう。そこそこ強い自信はあるけどカムシンあたりには負けそうだ。クソゥやっぱり来なきゃ良かったぜ。
「“群頸の長蟒”ですね?」
そんなことを考えていると水色の髪の少女に名前を呼ばれた。
「ああ、そういう君は“頂の座”だね?」
声をかけて来たのは、みなさんご存知かわいいヘカテーだ。今は女媧を名乗っているけど。
「我等が盟主があなたに感謝したいとおっしゃっています」
「感謝?ああ、『狭間渡り』か」
俺が“祭礼の蛇”から感謝されることなんてこれくらいしかないだろう。
「はい。おかげでこの世の美しい風景が見られた、と」
「それは良かった」
俺が感動した絶景は、どうやら祭礼の蛇もお気に召したらしい。
「それにしても、わざわざそんな小さな体になるとは…」
「こんな姿にも利点があるのさ」
本来の姿の100分の一にも満たないサイズだが、普通に暮らすならばこの姿の方がいい。人の姿ならば手を器用に動かせるし、移動の際に周りのものを破壊することもないし。
本来の姿ならば敵の恰好の的になってしまうが、人の姿ならば攻撃をかわすことができる。それに生前は人だったのだ、首が八つの大蛇よりも体に馴染むというものだ。
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やっべー始まったよ始まっちゃったよどうしよう巻き込まないで俺は自在師なんだ研究者なんだ戦闘担当なんかじゃないんだ!
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
一人のフレイムヘイズが俺に斬りかかってくる。
だが俺のハイスペックボディならば焦ることもなく避けられる。内心めっちゃ焦ってるけどね!
「ぐはっ!」
だが、ただ躱してもまた攻撃してくるだけなので一本背負いの要領で地面に叩きつける。
近接戦闘は不利だと悟ったフレイムヘイズたちが炎弾で攻撃してくるが、『帥鴉』を用いて当たる前に燐子たちに撃ち落とさせる。
その間にもイルヤンカたちがフレイムヘイズを潰して、燃やして、殺して行く。うっひゃーえげつねー。
どちらかといえば徒側が優勢だ。
「てやぁぁぁ!」
そんな中二人の奮闘が目にとまる。一人は“冥奥の環”アシズのフレイムヘイズ、『棺の織手』ティスである。彼女は『清なる棺』を駆使して攻撃を防ぎつつ、徒達を倒して行く。
もう一人は“不抜の尖嶺”ベヘモットのフレイムヘイズ、『儀装の駆り手』カムシン・ネブハーウである。ガ◯ダムみたいな音を出しながら進撃し、マ◯ンガーZみたいにロケットパンチを繰り出し徒を蹴散らしている。パンチなのに蹴散らすとはこれいかに。
それはさておき、大きな犠牲を出しながら祭礼の蛇を倒したフレイムヘイズたちが撤退して行く。それを追う血気盛んな徒は全員叩き潰された。
とりあえず俺は帰ることにする。しばらくはこんな戦闘御免だ。
碧氷様、絡操人形様、杉崎鍵、フォルテシモ様、高評価ありがとうございます!