間が空いてしまいましたが「追加戦士になりたくない黒騎士くん」書籍第三巻が今月3月30日に発売されます!
今回もWEB版にはない描写などが盛りだくさんのお話となります。
こちらもどうぞ、よろしくお願いいたします!<(_ _)>
そしてお待たせいたしました。
最新話、カツミ視点でお送りいたします。
前話、なにも考えずカウントダウンフォントやろうと思った自分を殴りたい。
プルートルプスの新たな姿、プルートルプスX。
歌を力にするアルファであるイレーネの力を借りて進化したことにより、彼女の力を扱うことができる。
『この力は……』
「やるぞ、イレーネ」
『! 任せて。力の限り、思いのままに歌う!』
プロトやシロと同じように声を響かせるイレーネに頷き、虚空に右手をかざす。
瞬間、周囲にルプスダガー、フレアカリバー、リキッドシューター、ライトニングパニッシャー、ブレイクアロー、シグマサーベル、グラビティバスター、ヴェノムスライサーが召喚。
進化のアルファの力でそれらを一つに合成、銃剣一体型の武装『ブレイクバスター10X』へと変化させる。
『
手にしたブレイクバスター10Xを宙に放り投げさらに変形。
一瞬にして、フクロウを思わせる外見へと変化し、その翼と胴体を通してイレーネの歌声を響かせる。
『
炎によって塗り替えられた空間を、さらにその上から呑み込み支配権を取り戻す。
一瞬にして地獄から星空が煌めく星模様へと彩られた空間に構わず、奴は溢れんばかりの殺意をこちらへ向けてくる。
「……」
なにがコイツをここまで掻き立てているのか正直分からない。
自分の命を削ってそうするだけの価値があるのか?
そこまでの恨みが俺にあるのか?
だが、色んなもん全部ひっくるめても尚、向かってくるなら―――、
「全力で戦ってやる。———十秒間だけな」
「Guoooooooo!!」
そう言い放ち、奴が応じるように雄たけびを上げ全身からさらに炎を放出する。
その状態のまま、空間そのものを今にも呑み込まんばかりの炎が指向性を持たせ放たれる。回避すら意味をなさないほどの攻撃範囲を前にした俺は———バックルの側面を押し込み待機状態にさせる。
液晶画面が明滅し、上下が反転した映像を表示する。
瞬間、身に纏った漆黒のアーマーが反転し、純白の姿———トゥルースフォームへと変わる。
アンダースーツが金色の、首元の赤いエネルギーを放出していた機構は、赤、青、黄の三つの翼のエンブレムを模したものへと。
一瞬で切り替わった姿のまま、さらに上部のボタンを叩きクロスグリップの機能を作動する。
『WAKE UP!! START!!』
プルートルプスは力を押さえた姿だとするならば、プルートルプスXは限られた時間のみ力を発揮する姿。
その能力は各五秒———十秒間に限定した全力稼働にある。
5 4 | : | 9 8 7 6 5 4 3 2 1 | 9 8 7 6 5 4 3 2 1 |
カウントダウンが開始されると同時に掌を前に突き出し、トゥルースフォームの力を解放する。
掌を眼前の空間を呑み込む炎へと向け、
「Giィィ!?」
突如、全身を襲う電撃に苦悶の声を上げるスコル。
だが瞬時に肉体を再生させながら神速の速さでこちらに突っ込んでくる。
4 3 | : | 9 8 7 6 5 4 3 2 1 | 9 8 7 6 5 4 3 2 1 |
既に手に引き寄せたブレイクバスター10Xを、さらに変形———剣へと変化させ、炎を内包した斬撃を見舞う。
必殺技を介さずに振るわれた猛火は、奴の身体のみならずその背後の空間を断ち斬り―――その数舜後には即座に空間そのものが修復されていく。
「Gaaaaaa!!」
胴体を断ち斬られても尚、溢れ出した炎で無理やり身体を繋ぎ留め牙で噛み砕こうとするスコル。
それを前にしながら俺はバックルを叩き、さらなるフォームチェンジを行い―――一瞬にして黒の姿、TYPE1の姿へと変わる。
「!?」
首から赤いエネルギーが伸びると同時に奴の横っ面をぶん殴り、さらにそのぶっ飛んだ方向に先回りすると同時にさらにバックルを叩き、トゥルースフォームへ。
手にしたブレイクバスターを、斧モードに変形させ、特大の重力を纏わせた薙ぎ払いを叩き込む。
「Gigaaaaaaa!!」
重力の檻に呑み込まれながらも奴は体を分断、無理やり再生しながら攻撃を続ける。
さらに分断し、残された方の肉体を分散するように炎の化身へと変え、大量に増えたそれらを伴って一斉に攻める。
「———」
最初に迫る爆炎をトゥルースフォームの炎の盾で散らし、
次に来る爪をType1の拳で殴り砕き、
次の分身を銃へと変形させたブレイクバスター10Xで撃ち抜き、
苦し紛れに突き出された噛みつきを、Type1の状態の赤い閃光を纏わせた拳を叩き込む。
数秒にも満たない攻防で目まぐるしく姿を変える。
「……」
「Giiiッ、Guuu……」
……終わりにするべきだな。
炎が弱まり、息を荒くしていくスコルを見てそう思う。
肉体を、自身の存在を削りながら戦えば、その先にはなにも残らないだろう。
それを奴が望んでいたとしても時間切れで終わるような、そんな悔いの残る決着は奴自身が認めない。
そうじゃなきゃ、ここまで必死に戦ったりしねぇはずだ。
Type1の姿のまま、一瞬足を止め―――気合で無理やりカウントを
3 2
3 2
3 2 | : | 9 8 7 6 5 4 3 2 1 | 9 8 7 6 5 4 3 2 1 |
「ッ全力で!! 後腐れなく!! 悔いなくぶっ倒してやる!!」
「!!! ———Gaaaaaa!!」
「かかってこい!!」
カウントが進むことに構わず、叫んだ俺にスコルが受けて立つと言わんばかりの咆哮を上げる。
これまでとは一線を画すほどの気迫を放った奴は満身創痍ながら、周囲の炎を自身へ取り込み―――その肉体をさらに巨大なものへと変えながら捨て身の特攻を仕掛けてくる。
それに対して、こちらも真正面から飛び出す形で迎え撃つ。
「おおおお!!」
「GAAAAA!!」
炎の砲弾と化した奴と拳が激突。
一瞬の膠着の後に、俺が振りぬいた拳により奴の身体が宙へ投げ出される。
それと同時に、Type1の制限時間が過ぎ、時間が残されたトゥルースフォームへ強制的に変わりながらバックルの側面を叩き、残り時間を引き換えにした必殺技を発動する。
表示が0を指し示し、全エネルギーが脚部のアーマーへと収束していく。
必殺技の発動と同時に、俺の背後を中心に赤い空間が広がる。
イレーネの空間の内側に生じた異質なソレは、一瞬にして夜空を赤く染め上げた瞬間、スコルが打ち上げられたその先に――半透明のスコルが蹴り穿たれるビジョンが生じる。
背部に円環状のエネルギーが出現すると同時に跳躍。
空中を舞うスコル目掛け、蹴りを放つ。
赤と金のエネルギーが入り混じった蹴りは、スコルの胴体を捉え―――蹴り穿たれたビジョンと重なり、空間にひび割れるほどの衝撃が叩き込まれる。
さらに存在を捉え、炎へと捧げられ、削られた魂の一部を強制的に元に戻しながら止めを加える。
「ハァァァ!!」
「Guaaa……ッ!?」
ありあまるほどのエネルギーを内包した一撃は、イレーネにより補強された空間さえも破壊し———そのままスコルと共に蹴り砕いた。
どちらの最強フォームも各五秒間限定で使えるようにした姿、プルートルプスXでした。
そしてその必殺技を発動した時点で“命中した”という運命が確定されるえげつないものです。
ブレイクバスター10Xは10形態に変形可能な万能武器って感じです。(他の各武器をいちいち描写するのが手間だったので)
今回の更新は以上となります。
ここまで読んでくださりありがとうございました。