おちフルは救いなんだよ…皆も見るんだよ…
突然みーくん達のもとに現れた謎の子供。指を伸ばして衛兵の心臓を的確に刺すわ手刀で衛兵のおじさんの腹を貫くわこいつ人間じゃねぇ!!
いや比喩とかじゃなくてマジだ。明らかに子供…いや人間のレベルを越えてる。こいつはヤバい。
「ウァ~…」
コノハ「っ…!」
蹴り飛ばした子供がむくりと体を起こし、こちらを虚ろな目で見つめる。そして子供がこちらに人差し指を向けて…
と、反射的に回避すると、左の頬に何かが掠った。血が出たのかヒリヒリと痛む。
で、左側を見てみると、やはりというべきかその子供の物であろう指があり得ない長さまで伸びていた。
しかも、人の肌を貫けるほどの勢いで…
油断せず戦わなくては!…と、私がそう思い顔を子供に向けると。
子供の指は
…何だ、何かがおかしい。なぜか目に入った光景にひどい違和感を覚える。何だ、何がおかしいと思ったんだ?
と、思考を張り巡らせようとするも、そんなものはお構い無しと言わんばかりに子供がまた指を伸ばして攻撃していた。
コノハ「うおっ!?」
「ハハアッ、アハッ!」
コノハ「こんにゃろ…っ!」
思わず持っていた拳銃を子供に向けて発砲した。エトワリアのあぶねーやつらと戦う用に造っておいて良かった…
と、思ったのもつかの間。子供は自分の肩に風穴が空いたのを気に止めようともせず、不気味な笑みを浮かべてこちらに近づいてきた!!
コノハ「嘘…ッ!?」
「ハァッ!」
コノハ「うわっ!?」
「アハ!」
気味悪ぃ…何なんだこいつ、もしかして痛覚遮断とかされてるやつか?となるとめちゃめちゃマズい。
こっちがいくら相手にダメージ与えてもアイツは怪我が元で多少動きが落ちることはあってもバリバリ戦えるということだ。どうしたもんか…
…しょうがない。ここで自分の力出すのはあんまり気が乗らなかったケド、そうも言ってられないね…!
私は拳銃をしまい、代わりに小刀を二本逆手持ちにする。そして、自分の中の魔力を解放する…
「ウァ…?」
コノハ「…
と言って、私は
そして、視界が暗闇に包まれ、その暗闇が晴れると…
目の前にあの子供の後ろ姿がある。
…数秒後、子供の首に私の小刀が突き刺さり、手が真っ赤に染まっていた。
「ア…う…」
子供はうつ伏せに倒れ付し、動かなくなった。
あんな化け物だったとはいえ仮にも人を殺してしまったことには罪悪感を感じる。…いや、そもそもこいつほんとうに人間なのかな…とりあえず回収して詳しく調べてもら…
ドドドドド…
コノハ「…ん?」
遠くで何かが暴れているのだろうか?もしかしたらトビくんとかカルダモンが巻き込まれてる可能性もあるし、後で向かおっかな…
ドドドドド…
…あれ?気のせいかな?何だか音が大きく…
ドドドドドドドドドド!!
…いや、気のせいじゃない!!何か近づいてきてる!?
とっさにその場からバックステップで離れると、砂の中から
コノハ「クソ…!」
もしかして今のが例の
~~~~
セサミ(…何やら、嫌な予感がする…カルダモン達は大丈夫でしょうか…)
ヒュン
セサミ「ッ!」
セサミが音に反応しその場を離れると、先程まで立っていた場所に巨大な鉄の塊が落ちてきた。
リゾット「戦いの最中に心配事か?そんな余裕があるとはな」
セサミ「別に…私はただ、本当にこんな方法で私の
リゾット「…ならせいぜい俺の攻撃を食らわないように避け続けることだ」
セサミ「…ッ」
~~~~
砂漠の中にある洞窟。そこに少女が五人、少年が
神殿の者から『クリエメイト』を守り、その企みを阻止しようと旅する召喚師きらら、同行者のランプ。
『オーダー』によって呼び出されたクリエメイトたち、学園生活部のゆき、くるみ、りーさ…悠里。
そしてその
そして、きらら達の旅の仲間に加わった男、スターク…あ、あとマスコットのマッチと妖精のネグロとブランクも。
彼女たちは洞窟に身を潜めていた。
きらら「ありがとうございます、助かりました…」
くるみ「しかしゆき、よく人がいるって分かったな」
ゆき「えへへ~!私、眼には自信があるんだよ!」
スターク「…聖典で見てはいたが、賑やかだな。
悠里「…私たちのことを知ってるの?」
ランプ「はい。えっとですね…」
………
悠里「…つまり私たちは、その『オーダー』のせいでここに来たってことなのかしら?」
しんご「マジか?信じらんねぇや…」
りょうま「…」
ゆき「?りょーくんどしたの?」
りょうま「あ、えっと…もとの世界に…」
ゆき「そっか!もとの世界に帰るにはどうしようかってことだね?」
りょうま「」コク
ゆき「うーん、そうだよね~どうしよう…」
マッチ(えっ今のわかるの?)
ネグロ(テレパシーか何かかよ?)
ブランク(それぐらい仲が良いとか…)
きらら「…」
ランプ「きららさん?どうしたんですか?」
きらら「えっと、今『パス』を探してるんだけど…何か変なの」
マッチ「変?なにがだい?」
きらら「えっと、あとこの場の『パス』以外に5つぐらいあるんだけど…その内、3つがここから先の…あっちの方に固まってるの」
くるみ「…ってことは、その3人はもう捕まってる可能性もあるわけか」
スターク「ま、神殿の情報網があればそれぐらいは仕方ないってとこだろ。で、残り二つは?」
きらら「…それが、その…」
きららは何やら答えにくそうな雰囲気で黙り混んでしまう。が、数秒ほどで口を開き…
「まるで、地面の中にいるみたいな感覚がするんです…」
と答えた。
ランプ「…え?きららさん、それは一体…」
マッチ「地面の中にいるって、そんなまさか…」
悠里「…でも、可能性はあるんじゃないかしら?」
ランプ「え?」
ゆき「マンガとかゲームだと、地下に秘密基地みたいなのがあるんだよね!」
しんご「あと、ここ砂漠だから遺跡とか!?そこにいたりしてな!」
くるみ「い、いやいや流石にそれは…」
スターク「あるぜ」
くるみ「え?」
スターク「この砂漠には…ざっと数百年前、砂に埋もれた遺跡がいくつかあるって話を聞いたことがある。もしかしたらそこに…」
くるみ「ま、マジ…?」
スターク「おう」
りょうま「…そこに居るってことかな」
ゆき「なら急いで探さなくちゃね!」
「へぇ、面白そうな話してるね、あたしも混ぜてよ」
きらら「…あの、ゆきさん、今の声、聞き覚えがありましたか?」
ゆき「え?今のって?」
マッチ「この声は…!」
マッチのその考えは的中していた。皆が声のした方向を振り向くと、そこには赤い髪の民族衣装のような服を着た少女が立っていた。
ランプ「…カルダモン!」
カルダモン「やあランプ、それにマッチも久しぶり。元気だった?」
マッチ「惚けなくていいよ。目的は分かりきってるんだからさ」
カルダモン「…それもそっか。あーあ、でも、やっぱりコノハにも着いてきてもらえば良かったかな…」
きらら「…コノハも、来てるんですか」
カルダモン「…ああ、君ら知り合いなんだっけ。ま、いいや、それはそれだから…」
と、カルダモンはクリエメイト達に視線を移す。
カルダモン「いち、に、さん、よん、ご…5人か。結構集まってるね。これなら早く済みそうかな」
悠里「…ねぇ、1つ聞かせてもらってもいいかしら?」
カルダモン「?なんだい?」
悠里「…あなた達のところには、私たちみたいな人が居るの?」
カルダモン「クリエメイトのこと?ああ…そうだね。美紀と…あと、修司と命だっけ。この3人はもう捕まえたよ」
ゆき「!みーくん達を返して!」
と、思わずゆきが飛び出しそうになるのをくるみが抑えた。
くるみ「おっとと…あぶねー。りーさん、ゆきのこと絶対に離すなよ」
悠里「ええ…」
カルダモン「へぇ…随分と仲が良いんだね…ねぇ。1つ提案があるんだけどさ」
悠里「提案…?」
カルダモン「うん。このままあたし達に捕まって、皆でこの世界に残るか、それとも帰るか」
くるみ「この世界に、残る…?」
カルダモン「うん。あたし達は聖典を読んで君たちのことはよく知ってる…その世界が、今どんなことになってるのかもね」
ゆき「…っ」
カルダモン「あんな世界に帰ったって、良いことなんかない…だったら、いっそこの世界に皆で残ってしまえばいい。そう思わないかい?」
くるみ「…もし残る道を選んだら、その世界はどうなるんだ?」
カルダモン「さぁね…でも、もとの世界に帰るよりはずっといい。そうじゃない?」
悠里「…本当にそう?この世界には何の害も無いって、言い切れるの?」
カルダモン「どうだろうね。何せ今のこの状況もエトワリアにおいて前代未聞の出来事な訳だし…」
ゆき「…私、帰りたいよ」
くるみ「っ!」
悠里「ゆきちゃん…」
カルダモン「へぇ…あんな世界に帰りたいの?こっちの方がまだ数倍安全だよ?」
ゆき「…それでも、ここに残っちゃダメなんだよ。だって…それじゃあ諦めたことになっちゃうよ」
カルダモン「…」
ゆき「私、あっちにいたときでも、ずっと逃げてばっかりだったんだもん。皆を守るのだって、助けるのだって…それなのにまた逃げたりしたら、私、何も出来なくなるかもしれないんだよ…そんなの嫌!」
カルダモン「…ごめん。あたし、正直皆のこと見くびってたかな。…でも、お陰ではっきりしたよ」
「やっぱり、力ずくでも連れていく」
りょうま「…皆、下がって」
しんご「おーおー。好き勝手言ってくれやが…」
と、りょうまが杖を、しんごが鎌を持ちカルダモンに向かって行こうとする。が、ランプがそれよりさらに前に出て阻止した。
ランプ「皆さん…ここは、きららさんに任せてください」
スターク「…オイ、俺は?」
きらら「スタークさんはクリエメイトの皆さんを守ってください」
スターク「…了解だ。おいネグロ!ブランク!お前らもこい!」
ネグロ「お、おう!」
ブランク「はい…」
きらら「…」
カルダモン「へぇ。君が噂の召喚師か。でも…ごめんね」
「狙いは君じゃないんだ」
と、地面を蹴ったカルダモンは、一瞬で後ろに回りこみクリエメイトに手を伸ばし…
その手はクリエメイトの直前の障壁に弾かれた。
カルダモン「…あれ?」
きらら「ッ…!」
きららは咄嗟にカルダモンの元に走り杖を振るう。が、それもまた回避され距離をとられた。
きらら「あなたの相手は私です」
カルダモン「…そっか。でも言ったよね?狙いは君じゃないんだって…」
『いたぞぉぉぉ、いたぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおお!!ふぬぅうううううううううううううんんんんんっっっっっっっ!!!出てこいクソッタレぇええええええええええええええっ!!!!』
『!?』
カルダモン「ん?トビから連絡…え、何?おかしな魔物が現れてそっちの方に行った?クリエメイト達が危ないかもしれないから一旦戻ってくれ?…分かったよ。
あ、そういうわけだからさ、あたし一旦戻るね。バイバーイ」
と、カルダモンは再び地面を蹴って一瞬で姿を消してしまった。
くるみ「…おい皆、見えたか、あいつの動き…」
りょうま「…」
しんご「ほとんど…っちゅーか、最初しか見えなかったわ」
ランプ「…カルダモンは『最速の七賢者』と呼ばれているほどスピードが自慢です。私達では見切ることも…」
きらら「…でも、だからって諦めるわけには行かないよね。…スタークさん、不意打ちを防いでくれてありがとうございます」
スターク「…ま、この次戦うときには気を付けてくれってこった」
きらら「はい。…それで、残りのクリエメイト探しについてなんだけど…」
と、きらら達が話し合おうとしたその時。突然地面がドドドドドドドドドドと激しく揺れ始めた。
きらら「わわっ!?」
ランプ「ひ、ひいっ!?な、なんですか突然!?」
マッチ「地震か?よりによってこんな時に…!」
スターク「おいお前ら!洞窟が崩れるかもしれねぇ!一旦外に出るぞ!」
きらら「は、はい!」
~~~~
きらら「…揺れは収まりましたね…」
スターク「…みたいだな。で…
洞窟から脱出したきらら達の前には、その場には無かったハズの地下へと続く階段があった…
きらら「…突然砂漠に現れた地下迷宮への入り口。その先からは、クリエメイトの気配、そして、それ以外の何かを感じます。」
コノハ「一方、私たちのもとには
次回『大砂漠の宴』
ギドラ「命の果ては、戦いにある…」