今回の話には残酷な描写やグロテスクな表現などが含まれています。
人によっては非常に不快に感じるかもしれません。
閲覧の際はお覚悟を。
愛しているから
壊したい。
愛しているから
喰らいたい。
──────ジョーカー
『あなたたち二人を絶望に叩き落とすよう仰せつかっています』。
僕たちの目の前に立つ
でも、『絶望に叩き落とす』ってどういう事だ?
単純に『殺せ』と命令された訳じゃないのか?
そして、それを依頼した『雇い主』とは…?
…
ギィンッ!
シグレ「…え?」
きらら「し、グレ、大丈夫…?」
ジョーカー「あら…中々強いですね♥️」
あれこれ考えている間に、
シグレ「…ッ!」
その考えを振り払うように、きららとつばぜり合いをしているジョーカーを蹴り飛ばした。
…そうだ。まずは、こいつを倒すことだけを考えろ。
相手は…殺し屋なんだ。
油断すれば…死ぬ。
~~~~
きらら「…っ、『コール』!」
きららはまず数の上での有利を確保しようと、『コール』を使う。
召喚したのは胡桃、美紀、由紀。少し前に助けた『学園生活部』の三人だった。
胡桃「きらら、出番か!」
美紀「それで相手は…」
由紀「…っ」
きらら「皆さん…気を付けてください。あの人…
念のため三人に注意を促し、戦闘体制を整える。そして…
胡桃「…っ!」
胡桃が武器のシャベルを構えジョーカーに向けて攻撃を仕掛ける。
胡桃「うらあっ!」
が、ジョーカーは振り落とされたシャベルの一撃をひらりと避け、腰に挿していた刀を胡桃に向かって振るう。
ガキンッ!
しかしその一撃は、二人の間に入った盾を持った少女によって阻まれた。
胡桃「悪い美紀、助かった!」
美紀「きららさんに気をつけてって言われたばかりじゃないですか…」
ジョーカー「…ふうん。普通に攻撃しても、通りそうにないかしら?じゃあ…」
胡桃「よし…美紀、今度は同時に行くぞ!」
美紀「はい!」
由紀「二人とも頑張れ!」
そして胡桃と
が…
ジョーカー「…」チャキ
きらら「?」
ジョーカーは、何故か刀を地面と垂直に…
防御しようと考えるならば、本来は横向きに向けるはずのものを、何故か俯きながら縦に構え動こうとしない。
胡桃「?」
シグレ(…何だ?何を考えてる…?)
美紀「いずれにせよ…隙ありです!」
胡桃「うおおおおっ!!」
ジョーカー「…」ニヤッ
シグレ「…!!二人とも防御するんだッ!!!」
「「えっ…」」
「ストレートフラッシュ」
ジョーカーがそう呟いた。すると、ジョーカーの縦向きの刀から、眩い閃光が放たれる。
美紀「うっ!?」
胡桃「うあ…!?」
防御が間に合わずまともにその光を目に受けた二人は、思わず目を閉じて屈んでしまう。そして…
ジョーカー「隙あり」
シグレ「させるか!!」
ジョーカーは二人に向けて刀を突き立てようとするが、それはシグレが咄嗟に放った矢によって阻まれた。
その間にシグレが二人を抱えてジョーカーから離れるように移動する。
由紀「あわわわわわわ…二人とも大丈夫!?」
美紀「は、はい…少し痛むけど、大したことは…目も見えます」
胡桃「ま、マジか…?私の方は見えるまでもうちょっとかかりそうだ…ダメージもそこそこ…」
きらら「え?…由紀さん、胡桃さんの治療をお願いします」
由紀「う、うん…」
ジョーカー「…ふうん。なるほど…三人の要となっているのは、その小さな…へえ…」
ジョーカーはそう呟くと口角を不気味に吊り上げる。そして…
ザシュッ
ジョーカー「ごほっ…」
きらら「…え?」
シグレ「!?」
刀で
…だけではなかった。地面に飛び散った血が脈動し、生き物のような形を作り出した!!
さらに、首を切った刀が血で赤黒く染まり、まるで血を固めたような刀に変貌した!
胡桃「な、何だ…何をしたんだ、アイツ?」
ジョーカー「はあ…この技、手間がかかるし面倒だから嫌いなんですよねぇ…まあ、ちょっと気持ちいいからwin-winですかね♥️
…『ブラッドビースト・ウルフ、ソルジャー』。あなたたちは召喚士と三銃士の相手をしなさい。
…私は、あの子供達の相手をします♥️」
ウルフ『キュルルルルルル』
ソルジャー『クルルルルルルル』
何とも形容しがたい唸り声を上げて、血で作られた魔物達がシグレときららに襲いかかった。
シグレ「うおっ!?」
きらら「きゃっ!?」
胡桃「きらら!今助け…っ!?」
胡桃は突然危機感を感じ、咄嗟にその場から回避するような行動をとった。
すると、先程まで彼女がいた地点から光の柱が立ち上った。
ジョーカー「あら、避けられちゃった…ま、狙いは貴方じゃないんですけどね♥️
…ハッ!」
ジョーカーは刀を…
美紀「…!?」
しかし、彼女の刀は、美紀の盾を捉えた。赤黒い刃がまるで鞭や縄の様に
さらに…
美紀「なっ…!?きゃあっ!!」
きらら「美紀さん!?」
本当に縄の様に美紀を縛り上げ、そして放り投げたのである。
由紀「みーくん!」
ジョーカー「…」ニヤッ
ジョーカーはまたしても不気味な笑みを浮かべ、由紀に向かって手をかざし…何かの呪文を詠唱する。
由紀「えっ…」
胡桃「由紀危ねぇッ!!!」
体制を建て直した胡桃が由紀を突き飛ばす。が
ジョーカー「…シャイン!!!!」
ドジュウウウウウウウウウウウウウウンッ!!!!
胡桃「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!」
きらら「胡桃さん!?」
シグレ「…ッ!!」
先程避けた光の柱が、今度は胡桃にクリーンヒットした。
よほど強い魔法だったのか、胡桃は意識こそあるものの地面に倒れ付し起き上がれそうな様子も見られない。
シグレときららは自分の相手をしていた魔物を倒し咄嗟に彼女に駆け寄る。
シグレ「胡桃ちゃん大丈夫?」
胡桃「うぐ…悪い、たぶん無理だ…」
きらら「無理しないでください!一度、戻しますから…」
胡桃「ああ、ゴメンな…」
そういうと胡桃の姿が光に包まれて消えた。代わりにその場に現れたのは、黒を基調としたドレス姿の妖艶な雰囲気を纏った悠里。
悠里「きららさん、一体どうしたの?胡桃が突然大怪我して帰ってきたと思ったら…」
きらら「悠里さんごめんなさい、話は後…」
ギィンッ!
悠里「…えっ」
シグレ「おいおい…話の最中に不意討ち…しかも、背後を狙うなんて卑怯じゃないの?」
ジョーカー「隙を見せたそっちが悪いんです…よ!」
シグレ「がっ!!」
呼び出されたばかりの悠里に対して不意討ちを仕掛けたジョーカーだったが。割って入り防御したシグレによって阻止された。
シグレを蹴り飛ばしたジョーカーはさらに追撃を試みるも、悠里ときららの同時魔法によって距離を取られた。
悠里「…あの人、普通じゃないわね」
美紀「やっぱり、りーさんもそう思いますか?」
悠里「ええ。目も、雰囲気も…何から何まで異様だわ」
由紀「うう…くるみちゃん、私のせいで…」
きらら「違いますよ、由紀さんのせいじゃありません」
ジョーカー「…」
またしても何かの呪文を詠唱し、きらら達に手をかざすジョーカー。次は…
ジョーカー「ダーク…!!!!」
かざした手を握ると、きらら達の
…しかし、それは当たらなかった。
きらら「悠里さんッ!」
悠里「ええ!」
それを避けた強化魔法により力を増したきらら、そして由紀のサポートにより魔法力を増した悠里の
二つの力が、ジョーカーに向けて放たれた。
ジョーカー「…はあ。あなた達の『全力』って、この程度なんですか?
…あんまり、ガッカリさせないでくださいよ」
きらら「…嘘」
きららがそう一言呟く、と同時に。
目の前には刃を振り下ろしたジョーカーが居た。
そして、彼女の身体から、真っ赤な液体が吹き出した。
口からも同じような赤い液体が吹き出し、鉄の味が口中に広がる。
『コール』されたクリエメイトの三人は、思わずきららに向かって駆け寄る。が、彼女たちもまた、ジョーカーに一撃を受け召喚が解除されてしまった。
きらら「…そん、な」
ジョーカー「ああごめんなさい…そんなに痛かったですか?でも、心配ありませんよ
…直ぐに、痛いのも怖いのも分からなくなりますから…ね♥️」
きらら「…!!」
殺される。逃げなくては。
心も、頭もそう言っているのに、身体は言うことを聞いてくれない。
不思議と痛みは感じない。なのに、まるで電池の切れた
そう考えている
ジョーカー「…!?」
直後。ジョーカーの腹に、刃が突き立てられていた。
いや、ただの刃ではない。
聖典の世界ならば十徳ナイフと呼ばれるような…そんな刃だった。
そんな武器を使っているのは、今この場に一人しかいない。
シグレ「…」
三銃士が一人シグレ。
彼の目は明らかに普通ではなかった。
一瞬にしてジョーカーに突き立てた刃を引き抜くと、そのまま蹴りを彼女の顎に浴びせ吹き飛ばす。
そしてその間に
きらら「…シグ、レ…ごめ」
シグレ「…何も言わなくていよ、きらら。
…直ぐに終わらせるから」
そう言ってシグレはジョーカーに向かっていく。
その目には、まるで黒い炎のようなモノが見えた。
~~~~
シグレに蹴り飛ばされ、地面に仰向けに倒れたジョーカー。
立ち上がって体制を建て直そうとすると、刀を持った方の腕が動かないことに気がついた。
その腕に視線を移してみれば、矢が突き刺さっていた。
恐らくシグレが射ったものだろうと少し考えると、残った腕でその矢を多少強引に引き抜いた。
が、それと同時に頭に強い衝撃を受けまたしても吹き飛ばされる。
そして更に吹き飛ばされる身体に次々と何かが刺さる感覚を感じた。
その身体を無理矢理起こし、
…敵は目の前に居た。ただし、
見えたのは目の前で自分に槍を突き立てようと走る姿だったが。
ジョーカー「…がはっ…」
シグレ「フーッ、フーッ、フーッ…」
怒りで我を失っていたシグレだったが、目の前の敵を仕留めた事を確認すると肩で大きく息をしながら呼吸を整える。
シグレ「……………!そうだ、早くきららを治療しなきゃ…」
急いで走り、きららの元へ駆け寄る。
シグレ「…え?」
突然、自分の身体に痛みが走る。そして、腹部に何かが刺さっていることが確認できた。
…ジョーカーが使っていた、赤黒い刃が。
しかし、シグレは何故そうなったのか理解できなかった。
前のめりに倒れる直前、きららが何かを叫んでいるのを確認するのがやっとだった。
…そして、更に後方から声が掛かる。
ジョーカー「…私を殺したつもりでしたか?」
シグレ「…!?」
何故だ。アレだけ矢を受けて、身体に槍と剣の一撃も受けて、常人が生きているはずがない。
シグレはそう考えていた。
ジョーカー「…私ね、周りの人とちょっと違う特別な魔法が使えるんですよ。血液魔法って言うんですけどね?
自分の血液を自由に操れるんですよ。血液量とか、身体の血で傷を塞いだりとか。
傷もまぁ…一撃で死んだりしなければ数秒あれば再生できますかね♥️」
シグレ「…!?」
ジョーカー「分からないですか?まあ、分からなくても良いですよ。
分からないまま死ぬんですから。ああでも、心配しないで?…後でちゃんと、あなたの想い人も送ってあげますから♥️」
シグレ「…!!きらら、逃げ…ガフッ」
きらら「シグ、レ…!!」
(どうしよう。どうしよう。どうしよう…!!!このままじゃシグレが、シグレが…殺される…!!
嫌、そんなの嫌だよ…でも、私は、もう…!!!)
ジョーカー「…さあ、おねんねの時間ですよ♥️」
きらら(イヤ…!やめて、やめて…!!!)
ジョーカー「…おやすみなさい」
きらら(やめ)
ドゴンッ!!!
ジョーカー「グッ…!?」
きらら「…」
シグレ「…え?」
ジョーカー「またですか…?しつこいですね、いい加減に絶望して…?」
ジョーカーは衝撃を受けた方向を見据える。
しかし、そこに立っていたのは、先程まで自分が見ていた召喚士の姿ではなかった。
…髪は真っ黒に染まり、目もまるで墨汁のように黒一色の瞳になっている。
そして何よりその表情。
まるで人形のようにこちらを一点に見つめ、自分の開いた傷口から垂れている血を気にもとめず…
ゴンッ!!
ジョーカー「!?」
そんなことを考えていると突如顎に衝撃を受け、自分の身体が空中に打ち上げられる。
下を見てみると、召喚士が自分を上に蹴りあげたような姿勢になっていた。
そして召喚士の姿が消え、全身に次々と攻撃を受ける。
右腕、左足、頭、右足、左腕、胴と、目に見えない何かに次々と攻撃を喰らう。それはもはや一人の少女…いや。
そして、背に強い一撃を受け前に飛ばされたと思えば…腹部に杖を突きつけられる。
目の前には、自分に向かって魔力弾を放とうとしている召喚士の姿が。
ジョーカー「…化け物…」
ジョーカーは、最後にそう呟き。
魔法弾に吹き飛ばされ、そのまま爆発四散した。
~~~~
シグレ「…???」
「ああ…きらら。倒れてしまったか…ジョーカーめ、だからやり過ぎるなと忠告したのに…」
…誰だ?
「シグレ…お前も傷ついたな。だが…この程度で、お前の心は折れない。そうだろう?」
…何を言ってる?お前は…
「これを飲め。そして…思い出せ。お前の…記憶を…」
…何だ?僕の身体に、何かが流れ込んで…
これは…記憶…
僕の、前世の記憶…?
~~~~
セサミ「はっ!?ここは…」
カルダモン「あたし達、魔方陣に包まれて、それから…?」
カミュ「…?シグレ達が倒れてるぞ!!…アイツ誰だ?」
スターク「おい!お前何を
フッ
スターク「転移魔法…チッ!!」
マッチ「皆、一体どうしたんだい!?さっきから騒ぎ声、が…」
ランプ「シグレ!!きららさん!!!」
二人はその後、それぞれの仲間に救助された…
あとがき
今回の話が分かりにくかったという人。
分かんねえだろ?俺も分かんない!(ART社長)
そんなわけで簡単にまとめました。
ジョーカー「叩き潰します」
シグレ「は?」
戦闘
↓↓↓↓↓
きらら・りーさん「とっておき!!」
ジョーカー「(効か)ないです。」
『は?』
↓↓↓↓↓
ジョーカーがきららちゃんをボッコボコにする
ジョーカー「トドメや!!」
シグレ「俺のこと本気で怒らせちゃったね!!!(ド怒り)」
シグレ、ジョーカーに猛攻撃
シグレ(勝ったな)
ジョーカー「(死な)ないです。」
シグレ「うせやろ?(絶望)」
↓↓↓↓↓
シグレも倒されました
ジョーカー「今度こそ終わり!」
きらら「覚醒です…」
ジョーカー「え?」
爆発四散
ジョーカーが倒された事により、魔法が解除されセサミ達が出てきた。
そして倒れているシグレときららを発見、及び救助。
あと、最後のきららの超スピード!?(レ)の連続攻撃は『ベルセルク無双』の闇の獣ガッツの必殺技を意識しました。
よかったら見てください。
「…人間とは、誰しも思い出したくない記憶…トラウマとでも言いましょうか?があります。」
「そしてそれは、三銃士筆頭にして三つ子の長男であるシグレも例外ではなく…」
「…今まで忘れていたそれを思い出したとき、彼は何を思うのでしょうか?」
次回『消せない記憶』
「次回をお楽しみに…」
こんな…クソみてぇに重たい話書いて…本当にごめんなさい…(作者)
明日の0:00分に次話を投稿したいと思っております。
次も重たいというか胸糞悪いというか…そんな話です。
どうか応援よろしくお願い申し上げます…