きららファンタジア 三つ子三銃士の冒険物語   作:山崎五郎

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今回の話をお読みいただく読者の皆様へ

これまで登場していた銀髪のシグレですが、彼のセリフは今回より↓

シグレ(銀)「」

と表記させていただきます。御理解の上お読みくださいますと幸いです。





過去とは…消したつもりでも地面の下からミミズのように這い出てくる…





――――――ディアボロ


拝啓、あの頃より

言の葉の樹の麓町。

 

その街で今、とある事件が起こっている。

 

街の民は『人の心に干渉する謎の液体』を恐れ、逃げ惑っていた。

 

しかし…

 

「ドラあっ!!」

 

スパァンッ!!

 

ジンジャー「…ふぅ、ここにも倒れてやがった。…こりゃ想像以上に被害が広がってんな…早いとこ現況をとっちめねぇとな」

 

それらに立ち向かい、人々を守ろうとする者が居た。

 

一人は七賢者にしてこの街の市長でもあるジンジャー。

 

その持ち前の膂力で液体を吹き飛ばし、また建物をあえて打ち崩し瓦礫で逃げ道を作ってみせるなどして、人々を避難させていた。

 

ジンジャー(しっかし…あんだけ吹き飛ばしてもこの妙な液体が尽きる気配がしねぇ…セサミの水魔法だってここまで持続しねぇぞ?コイツの主はよっぽどの魔力の持ち主なのか…?)

 

バルト「ジンジャー様!」

 

ジンジャー「お、バルト!どうだ、人民の避難は」

 

バルト「は!先程確かめたところ残るは十数名ほどかと」

 

ジンジャー「十数名か…さっき助けたこいつら含めてもまだまだ居るな…こいつらを避難させてくれ!」

 

バルト「はっ!お前達、行くぞ!」

 

 

ジンジャー「…さて、さっさと残りの奴らを救助して、親玉をとっちめねぇとな…」

 

「…魂の光」

 

ジンジャー「…うおっ!!」

 

ジンジャーの頭上から突如魔力の雷が落ちてくる。ジンジャーはそれを咄嗟に回避した。勿論例の水には触れぬよう崩した建物の上に飛び乗ることを忘れない。

 

ギドラ「…」

 

ジンジャー「…テメー、たしか…話に聞いた殺し屋の…」

 

ギドラ「七賢者で市長のあんたにも知ってもらえてるとは光栄だな。…アンタには俺の相手をしてもらおうか」

 

ジンジャー「…悪いな、こちとらそんな事してる暇ねぇんだよ。後でいくらでも相手してやるよ!」

 

そうきっぱりと告げるとその場から離れようと駆け出す。

が、そ突然隆起した街の大地がジンジャーを通すまいと阻んだ。

 

ギドラ「…はいそうですかと逃がすとでも思うか?」

 

ジンジャー「…チッ!」

 

〜〜〜〜

 

バルト「…よし!これで避難していないものは一桁まで減った筈だ…私はもう一度探しに出発する!お前達はここで民を護れ!」

 

「た、団長…それが」

 

バルト「?どうし…!?」

 

近衛騎士団の団員が街の向こう側を指差す。

そこでは騎士団の団員たちが大きなクッションのような物を持って構えており…その頭上に黒い穴が開いたかと思うと、そこから街の民たちが降ってきた。

 

バルト「…なっ!?」

 

コノハ「よっ…と!これで街の人達はみんな避難させたはず…だよね?」

 

バルト「こ、コノハ様!?これは…」

 

コノハ「ん?あ〜…コノハちゃんの魔法ですよ。あたしの『固有魔力』は影を操ることが出来てね?その魔力をこう…街中に広げて、そこからああやって簡易転移魔法みたいに街の人達を移動させてたってわけ。どう?凄いっしょ?」

 

バルト「…(凄い?…そんな次元(レベル)の話ではない!街中に魔力を張り巡らせるだけでも十二分に常識外れだというのに、それらを細かく操り転移魔法を発動させるなど…こうしてみると、やはり三銃士がいかに“異質”な存在なのかがよく分かる…)

ともかく、これで街のものが揃ったか確かめる必要があります。先程転移されてきた民と住民票を照合し確かめるぞ!確認が取れ次第ジンジャー様の補佐に…」

 

 

 

 

 

 

ガギンッ!!

 

バルト「!?なっ!?あ、あれは…コノハ様!?先程までこちらに…それにアレは…」

 

「え…」

「な、なんだあっ!?」

「ね、猫の魔物!?」

 

『フミ゛ャ゛ア゛オオオオオオオオ!』

 

コノハ「…コイツ…お兄ちゃんの言ってた猫の魔物?こんなとこにまで現れやがったか…バルト!街の人達を避難させろ!できるだけ遠くに!!」

 

バルト「!は、ハイ!皆、こちらだ!!」

 

 

コノハ「…おし。ドラアッ!」

 

『ヴミ゛ャ゛アア!?』

 

街の人々が離れた事を確認すると猫の魔物に蹴りを入れ距離を取る。その瞬間に地面に手を付け、魔力の空間に閉じ込めた。

 

コノハ「…こちとらさっきのミスもさっさと取り返したいんでね。早いとこ片付けさせてもらうぜ?

 

…ラクにしてやるよ

 

 

 

〜〜〜〜

 

 

 

ランプ「き、きららさん…これは…」

 

きらら「…」

 

謎の水から人々を救おうと動いていたきらら達一行。

『コール』のクリエメイト達の協力もあり、ある程度人々を避難させることには成功していた。

 

しかし、そこで更に不思議なことが起こった。

 

謎の水が魔物の形となり、きらら達の行く手を阻んだのだ。まるで『これ以上邪魔をさせてなるものが』と言わんばかりに。

 

ランプ「あわわわ…」

 

忍「ど、どうしましょうか…」

 

薫「どうしましょうって言われても…」

 

アリス「こ、これは流石に…」

 

壮真「どうしようもないんじゃない…?」

 

綾「ちょ、ちょっと!?嘘でもいいから『何とかなる』って言いましょうよ!」

 

ハジメ「だが…これは…」

 

きらら「…」

 

その時、きららの脳内には、数日前のスタークとの特訓の記憶が蘇っていた。

 

 

 

 

スターク『…いいかきらら。さっきのアレ(・・・・・)と『コール』で全ての事を済ませられりゃそれはそれで万々歳だ。…だが、これから先はそうも言ってられねぇ状況も増えていくだろう。これ(・・)はそのための力なんだ。いざとなったら…躊躇うなよ』

 

きらら『…』

 

 

 

 

 

 

 

きらら(…出来れば、この力はあまり使いたくない。クリエメイトの皆さんに『コール』や『オーダー』以上の負担が掛かってしまうかも…だけど!)

 

きらら「クリエメイトの皆さん!」

 

和美「?きららさん?」

 

カレン「どーしたんデスか?」

 

きらら「今から…皆さんに『魔法をかけます』っ!」

 

陽子「…んん?」

 

イヅル「なんや?突然魔法少女みたいなこと言い出して…」

 

穂乃花「香奈ちゃんが居たらすごく反応しそうだね!」

 

龍之介「あ〜…」

 

きらら「え、えっと…そ、その!すごく真面目な話なんです!これは…」

 

グカォオオオオオオアアアア!!!』

 

きらら(…っ!もう躊躇ってる場合じゃない!!やるしか…ない!!!)

『レイズ!』

 

 

 

 

 

ザンッ‼

 

ウオオ!?』

 

薫「…」

 

和美「…え?」

 

アリス「カオルが…」

 

カレン「魔物を真っ二つにしたデース!!」

 

イヅル「…!」

 

その矢先、イヅルが矢を放つ。

その方向には今まさに襲いかかろうとした魔物が矢を受け吹き飛ぶ姿があった。

 

陽子「うぇ!?なんだよイヅルちゃん、そんな凄いことできたのか!?」

 

イヅル「…いや、何というか…敵がそこにいるのが直感で分かった、というか…」

 

きらら「…それは、今使った魔法のせいです」

 

壮真「え?」

 

綾「『魔法をかける』って…本当だったの!?」

 

ハジメ「だが…何をしたんだ!?」

 

スターク「…『能力の底上げ』だよ」

 

龍之介「底上げ?」

 

スターク「今の魔法は『レイズ』。お前達『オーダー』によって召喚されたクリエメイトを強化…まあ、めんどくせえから極端に言わせてもらうとだな」

 

「今のお前達は『コール』のクリエメイトと同等…もしくはそれ以上に強くなってると思っていいってことだ」

 

穂乃花「ええ!?それってさっきの人たちのことだよね!?そんなに…きゃあ!?」

 

龍之介「穂乃花!…っ!」

 

突如不意をついてきた魔物の拳を龍之介が篭手で受け止め、さらに強烈なアッパーで追撃。

それを「このー!どりゃあ!!」となんとも優しげな声で剣を振るった穂乃花の一撃で魔物が消滅した。

 

カレン「…wow、ホノカ…」

 

和美「滅茶苦茶、強え…」

 

きらら「…でも、この魔法は…出来れば、使いたくありませんでした…『オーダー』のクリエメイトの皆さんは、自分から戦いに協力してくれる人達じゃないのに…」

 

ランプ「きららさん…」

 

薫「…ハッ!」

 

クキュルルルルルル!!』

 

薫「気にすんなよ…こんなか弱い女性にただ護られて、迷惑かけるのに比べたら…ちゃんと肩並べて闘えるほうがありがてぇよ!」

 

壮真「フフッ…ホーンと、薫さんって忍ちゃん以外の女の人には(・・・・・・・・・・・・・)優しいんだから」

 

薫「んなっ…うるせぇぞ壮真!こんな時に余計なこと言ってんじゃねぇ!!」

 

忍「ええ!そうなんですかかおちゃん!」

 

薫「オメーもいちいち反応すんな金髪バカ!!」

 

穂乃花「金髪…バカ…」

 

龍之介「大丈夫だ穂乃花、薫さんが言ってるのは忍のことだけだ…多分」

 

和美「いやそこはハッキリ否定してやれよ!」

 

陽子「でも薫って割とはっきり言うタイプでもあるからもしかしたら…」

 

綾「ちょっと陽子!あなたも余計なこと言わないの!」

 

イヅル「お前ら!黙って魔物(こいつら)何とかすることに集中しろよ!ハジメを見習え!」

 

ハジメ「…まさか居合の剣術がこんなところで役立てられようとは…」

 

きらら「…皆さん…」

 

スターク「…フ。どうやらお前が心配してるほどクリエメイトも弱え〜奴ばっかりじゃ無いみたいだな」

 

きらら「…はい!」

 

ランプ「よーし!私達もクリエメイトの皆様と一緒に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「中々いい話だが…茶番はそこまでだ」

 

 

 

 

『!?』

 

シグレ(銀)「…ふぅ。選別液を通しての空間移動はクリエの消費も少なく済んで便利だが、息苦しいのが難点だな…改善が必要になるか…」

 

薫「…シグレ…さん?」

 

きらら「…!皆さん違います!このシグレは薫さんたちが会ったシグレとは別物です!!敵です!!!」

 

龍之介「なっ!」

 

それを聞いたクリエメイトときらら達は、一斉に銀髪のシグレに攻撃を仕掛ける。

 

 

 

 

シグレ(銀)「…ふむ。いい太刀筋だか…俺の力のほうが上のようだな」

 

カレン「…!?変な水が…」

 

和美「勝手にこいつのこと守ってやがる!?そんなのアリかよ!!」

 

シグレ(銀)「…おおっ!!」

 

ドッパァンッ!!

 

『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』

 

きらら「…っ!皆さん!」

 

スターク「チッ!」パチン

 

銀髪のシグレが強く唸り声を上げると、それに呼応するかのように水がクリエメイトを荒波のように巻き込んで押し流そうとする。

咄嗟にスタークが転移魔法で回収したため事なきを得たものの、『レイズ』の魔法は解除されてしまったようだ。

 

薫「ぐ…悪ぃ、おっさん」

 

スターク「…またオッサン呼びかよ…(アイツの能力…とんでもねぇな、十数人がかりで一斉に攻撃したってのに…)」

 

きらら「…あの水に守られた…?あなた、もしかして…」

 

シグレ(銀)「…まぁ、考えてることは分かる。…今のこの状況を作ってるのは、俺だ。

この水は俺の魔力を作り変えたもの…といったところか」

 

きらら「…何なの…?何者なのあなたは!!敵とはいえ味方を平然と殺して、街の人達を苦しめて!!おまけにその姿…どういうことなの!?」

 

シグレ(銀)「…ハァ。忘れたのかきらら。お前も(・・・)…悲しいな。あの時お前が止めたから(・・・・・・・・・・・)、シグレは今ああやって生きてるっていうのにな…」

 

きらら「…え?」

 

 

〜〜〜〜

 

 

そこから遡ること数分前。

きらら達のもとから少し離れた街の住宅街にて…

 

シグレ「ハァ、ハァ…っ!!」

 

シグレは、自分とそっくり瓜二つの銀髪の男と戦闘を開始しており…そして、苦戦していた。

確かにシグレは現在、神殿の中でも上位に食い込むレベルの実力を持っていることは間違いないが…片や一対一の単独戦闘向きの戦法(スタイル)、対して相手は膨大な量の魔力を更に膨大な水として自在に操っている。

 

…防戦一方となることは、目に見えていた。

 

シグレ「くっ、ソ…!」

 

ザパアンッ!!

 

シグレ(銀)「…いい加減に鬼ごっこにも飽きてきたぞ」

 

シグレ「…っ!!この…」

 

シグレは武器の笏を弓に変形させ、炎の矢を出現させる。そしてその矢を荒波に向け…

 

弓技ノ一・朱雀!!』

 

…放った。その矢は巨大な火の鳥に変化し、荒波に衝突して蒸発させた。

 

シグレ「はぁ、はぁ…っ!!」

 

シグレ(銀)「やるな。が…」

 

直様シグレの隣に現れた銀髪のシグレは、水の中に手を突っ込みそこから巨大なハンマーを出現させた。

 

シグレ(銀)「…フンッ!!」

 

シグレ「ぐ…!」

 

そしてそれでシグレを殴り飛ばす。咄嗟に武器で防御したとはいえ、鈍器で腹部を殴りつけられて無事で済むはずもなく、数メートルほど飛ばされ地面を転がった。

 

シグレ「…」

 

シグレ(銀)「…いい加減に面倒になってきたな。もういい…もうこの無駄な戦いを終わらせよう」

 

シグレ「…ちょっと待てよ…まだ、ちゃんと解決してないことがある。それを聞くまでは…殺られるわけにはいかないな」

 

シグレ(銀)「…なんだ?」

 

シグレ「…お前の正体だよ

 

「…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…何となく、予想はついている。けど、確信がない…

 

だって、それは普通に考えてありえないことだから(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

…ほう?なら、言ってみてくれよ…

 

…………………お前の正体は

 

…………………俺の正体は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(シグレ)だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

きらら「…え?」

 

シグレ(銀)「…おっと。言葉に語弊があったな。…確かに俺の正体はシグレだ。…正確には、オリジナルのシグレのもう一つの心が分離した存在、とでも言ったところか」

 

ランプ「…心、が…分離?」

 

シグレ(銀)「最も、俺が勝手に分離したわけではない…」

 

 

 

 

 

シグレ「…大方、あのジョーカーってやつの魔法で何とかしてもらったとかそんなところだろ?…前に戦ったとき…腹立つけど、アイツの魔法の技術は僕等よりも数段上だったからな」

 

シグレ(銀)「…正解だ。流石は俺…とでも言っておくか?」

 

シグレ「…でも、でも!だからこそ、納得がいかない…」

 

シグレ(銀)「?」

 

 

 

 

きらら「もし、貴方が本当にシグレの心が分かれて生まれたんだとしたら…なんで、なんでこんなことをするの!?だってシグレは…」

 

シグレ(銀)「そう。俺はエトワリア(この世界)を愛している。…ヤナギにも、コノハにも、きらら、ランプ、お前達よりも」

 

きらら「…だったら」

 

シグレ(銀)「だからこそ(・・・・・)、今のこの世界を許せないんだよ、きらら」

 

きらら「え?」

 

シグレ(銀)「お前も聞いただろう?俺のオリジナルの過去を…」

 

 

 

 

 

シグレ「僕の、過去…」

 

シグレ(銀)「そうだ。俺が分離した影響で忘れているのか?…俺は、今のこのエトワリアに心の底から絶望しているんだよ」

 

シグレ「!?」

 

シグレ(銀)「俺は過去…前世に、人の醜い心の、愚かな悪意のせいで、大切な人を…家族を失った。だから、このエトワリアに生まれ変われると知った時…心の底から歓喜した!

…だがフタを開けてみればどうだ?

 

 

 

「露骨な選民思想…階級差別…気に食わない物を極端に排除しようとする愚かな考えの持ち主たち…

この世界も俺達の世界と何ら変わらないゴミ掃き溜めのような世界だった!!

何が優しさに溢れた世界だ…何が平穏だ…!我ながら愚かだった…」

 

シグレ「…」

 

きらら「…」

 

シグレ(銀)「だから俺はこの力で“本当に正しく清い善人”だけを生かすために動くのさ…このエトワリアを、俺がよく知っている“本当に平和な世界”に変えるためにな。

…シグレ、そしてきらら、過去に選民思想の悪意に当てられたお前達なら俺の気持ちがよく分かるだろう?」

 

シグレ「!」

 

きらら「…っ」

 

シグレ(銀)「…最後の警告だ。

 

 

 

 

 

 

俺の邪魔をするな。俺の進む道の先にこそ本当の平和があり、そのための行為こそ本当の正義だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シグレ「…確かに、お前の言ってることは正しいのかもしれない」

 

きらら「私達が今まで平和な場所で生きていただけだって、旅に出た今ならよく分かるよ…」

 

シグレ(銀)「…なら」

 

『でも!』

 

シグレ「それでも…もしその先に争いが無くなるとしても、それは本当の平和なんかじゃない!!」

 

きらら「ほんのちょっとの間違いでも篩いにかけて、その人たちを爪弾きにした平和なんて…私は許せない!!」

 

シグレ「もし、お前がやっているそれが本当の正義だっていうなら…」

きらら「それが本当の平和だっていうなら…!」

 

 

 

 

 

「そんなもの捨ててやる!!」

 

 

シグレ「たとえどんなに傷つけられても…蔑まれても!」

 

 

きらら「どんな人とも分かり合う道を、私は選ぶ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シグレ(銀)「…啖呵だけは一人前だな。…それで?俺にまともに戦えもしないお前が、どうするつもりなんだ?」

 

 

 

 

シグレ「…出来れば、この力…まだ使いたくは無かったんだけどさ」

 

 

きらら「…皆を守るために…なりふり構っていられない!!」

 

 

 

 

 

 

 

シグレ「燃える炎、流れる水、唸る大地、吹き行く風、輝く陽光、揺らめく月光…

 

シグレ(銀)「…?(詠唱…?)」

 

 

 

シグレ「今こそ重なれ!強き想いの元!!煌めけ綺羅星!!」ブオンッ

 

シグレ(銀)(?投げ…!?何だ!?笏にヒビが、それに…光が!?)

 

カッ!!!

 

シグレ(銀)「グゥ!?何だ、この光は…」

 

 

 

 

 

 

 

 

光が収まる。目の前に立つシグレの手には、星の光のごとく青白く輝く刀が握られていた。

 

シグレ「(つい)(ことわり)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スターク『…きらら。俺が前にお前にくれてやった例の仮面の力なんだがな…それについて話がある』

 

きらら『?何ですか?』

 

スターク『…見せたほうが早いな。…よく見てろ。これが、その力の正体だ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

きらら「…」バッ

 

シグレ(銀)「!(杖を頭上に掲げた?何のつもりだ…)」

 

きららは自分の杖を頭上に掲げ、その先端で円を描く様に回す。そして、その杖を振り下ろすと同時に…

 

描いた円の中にヒビが入り割れた。

 

シグレ(銀)「!?」

 

 

銀髪のシグレの驚きをよそに、その円の中から黄金の鎧が飛び出す。そしてそれらが…きららの体に装着された。

 

 

シグレ(銀)「…なんだ、それは?」

 

きらら「…魔装。自分自身をひたすらに磨き上げた境地。この姿の名前は…

 

黄 金 騎 士

 

() ()

 




シグレ

新たな力を遂に開放した主人公その1。次回でたっぷり戦わせるつもり。


きらら

同じく新たな力を開放した主人公その2。同じく戦闘シーンをたっぷりお届けしたいと思う。






レイズ

きららの新たな力その1。言うなれば『強化魔法を他の人間や物に付与することで『コール』と同等の状態にまで能力を底上げする』魔法。
ただし能力的にはきららがあまり使いたがらないので扱いは非常手段レベル。



魔装

某魔戒騎士達がまとうような鎧と同じような姿の鎧を召喚して纏う、本作オリジナル要素の一つ(今更)。
なお、原作では鎧の素材の都合で女性は纏えないのだが、今作では『自分自身を磨き上げた強者が辿り着く強さの境地』という設定のためきららでも纏える。







『牙狼』シリーズ

2005年10月7日より雨宮慶太氏原案の元作られた特撮シリーズの1つで、内容は(深夜帯放送ということもあってか)かなり大人向けとなっている。
『牙狼』の鎧を纏う魔戒騎士、冴島鋼牙を主人公とした初代『牙狼』、及び続編『MAKAISENKI』、鋼牙の息子雷牙が主人公の『魔戒ノ花』からなる『冴島一族シリーズ』、黄金の輝きを失った『牙狼』を纏い戦う魔戒騎士、道外流牙の戦いと新たな旅立ちを描いた『闇を照らす者』『GOLDSTORM 翔』からなる『道外流牙シリーズ』、中世西洋を舞台とした『炎の刻印』、平安時代の戦いを描く『紅蓮の月』、近代アメリカでの戦いを描く『VANISHING LINE』の3作からなる『アニメ牙狼シリーズ』など様々な作品が存在する。
ちなみに本作主人公のシグレのイメージCVである浪川大輔氏はアニメ牙狼シリーズ全てに出演している。









謎の髑髏指輪「片ややり方は荒いが真に平和を望む男、片ややや生温いやり方しか出来ないが同じように平和を望む者達、全く、どうしてこう人間ってやつは分かり合えないんだろうな?」

次回『二つの希望』

謎の髑髏指輪「にしても全く、眩しい星が二つもか!」
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