きららファンタジア 三つ子三銃士の冒険物語   作:山崎五郎

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『Let's Party!! Phantom Daive!!!』『天覇絶槍!!!火焔車ァァァ!!!』(足立区の方言でお久しぶりです。また1つ年を取りましたの意)

・戦国BASARAを久しぶりに見てゲームもしてテンション上がってました。少なからずこの作品にもネタあるかも。

・お誕生日ケーキあまーーーーい。

本編どうぞ


執怨

ザシュッ!!!

 

『ヴミャアアア!?』

 

コノハ「ハァ、ハァ…まだ倒れねぇのかよコイツ!?どんだけタフなんだ…」

 

街の外れ。

 

コノハが創り出した魔力空間にて、戦闘を繰り広げる猫の魔物とコノハとその分身たち。

 

手数の多さと自分のテリトリーでの戦いということもあり表面上はコノハのほうが有利だが、変身したことによるタフさで魔物もまた幾度か反撃を行い分身を何体か消滅させることによりコノハを消耗させていた。

 

しかし…

 

『…!』

 

コノハ「!?」

 

突然何かを感じ取ったように魔物は駆け出す。腕の鉤爪を真っ直ぐに突き立て、魔力の空間を突破しようとするが…

 

ギィイン…

 

『ミ゛ャ゛アアアアアアアアアア!!』

 

コノハ「無駄だ。この空間はそんな衝撃じゃ破れねぇように張ってあるんだよ。内部は勿論、外部からでもな」

 

 

 

 

 

ギュオン

 

コノハ「…は?」(空間に…穴が、空いた?どうして?魔力を解除した覚えは…)

 

『…!!』バッ!

 

コノハ「…ッ!!待ちやがれ!!!」

 

 

・・・・・・・・・・

 

 

シグレ(銀)「ぐ、ぐぉ…クソッ、クソッ!!こんな…こんな事が…!!!」

 

シグレ「…」

 

シグレ(銀)「くっ…!」

 

悪態をつきながらも、目の前に自分の本体が現れるや否やその場から離れようとする銀髪の青年。

 

が。覚悟を決めた本物はそんなこと(逃亡)を許すはずもない。

 

シグレ「…変型…『銃』だ」

 

シグレがそう呟くと、彼の右手に収まっていた輝く刀が二丁の拳銃に変化し、彼の両手に収まった。

そして、その片方を銀髪の青年に向けると…

 

バババンッ!!!

 

シグレ(銀)「ぐああああああ!?あ、足がッ…!」

 

躊躇なく銀髪の青年に対して引き金を引き、放たれた青白い弾が彼の足を撃ち抜いた。

 

シグレ「…」ザッ

 

シグレ(銀)「…ッ!」

 

足を撃たれまともに立つことすら叶わなくなった銀髪の青年は、咄嗟に魔力を展開し逃げ遂せようとする。

 

 

 

 

 

シグレ(銀)(…っ!?転移が、出来ない…!?)

 

シグレ「無駄だ。今のは『魔法阻害の弾丸』…アルケミストの力をイメージした力だ。もうまともに魔法は使えないぞ。

 

…ということは、魔力依存のお前はもう丸腰同然ってことだな

 

シグレ(銀)「…!!!」

 

シグレ「…………………なぁ。一つ、言いたいことがあるんだよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり、お前は僕だ

 

シグレ(銀)「…」

 

シグレ「どんなにやり方が間違ってたとしても、どんなにこの世界を乱しても…今お前がやってることは、前世()の僕と同じだ」

 

 

…ただ。愛するものを傷付けられて、それが許せなくて。

 

でも、その先にあったのは…

 

シグレ「…だから。だからこそ、僕は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今ここで、お前を

 

シグレ(銀)「!!!!!」

 

 

そのセリフを聞いた瞬間、銀髪の青年の本能が、『逃げろ』と告げた。

今この場においては、自分の理想も、思想も、誇りも、全てを擲ってでも逃げなくては。

 

…無論、片足を撃ち抜かれ、這いずって逃げることしかできない青年が、負傷しているとはいえまともに歩行できる、更に武器も構えられる相手に対して逃げられるはずもなく。

 

 

 

ドムッ!!

 

 

 

シグレ(銀)「ぐ…!!」

 

簡単に追いつかれ、背中を踏み付けられ動きを止められた。

どうにか首を頭上に向けると、そこには先程まで銃だった武器を大きな十文字槍に変え、その矛先を己に向けるシグレ(オリジナル)の姿が目に入った。

 

シグレ(銀)「…!!!!!」

 

シグレ「…じゃあな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴオンッ!!!!

 

シグレ「…あ?」

 

シグレは、建物の壁にめり込んでいた。

 

自分の槍を目の前の己の半身に向けて突き立てようとした直後、自分の体の真横から衝撃が走り。

 

そのまま吹き飛ばされた方向にあった建物にめり込んだ。

 

シグレ(…なんだ?まだ敵がいたのか!?)

 

シグレは直様めり込んだ場所を抜け出し、自分の半身が居た場所に視線を移す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ハァ…まさかここまでボロボロに負かされるとは。魔力の使い過ぎか、あるいはあなたの本体の方が強くなりすぎたか…」

 

シグレ「…誰だ、お前」

 

そこに立っていたのは、黒いスーツに四角い眼鏡をかけたセミロングヘアの男性。

そして、シグレはその顔に見覚えがあった。

 

 

シグレ「…スタークのオッサン」

 

「…ああ。やっぱり、アイツも動き出していましたか。何となくそんな気はしてましたが、馬鹿ですねぇ、今更になって…」

 

シグレ「??」

 

「…さて、作戦は失敗に終わってしまいましたし、さっさと尻尾を巻いて逃げるとしましょうか。ホラ、ミックさんもギドラさんも、帰りますよ〜!」

 

『…ミャウウウウウ』ザッ

 

ギドラ「…」

 

シグレ「…ミック?おまえ、今ミックって…」

 

「ああそれとシグレさん。スタークのやつに伝えておいてくれませんか?

 

 

 

 

 

お前が何を考えてるのか知らないけど…今更足掻いても無駄だって…」

 

シグレ「…???」

 

 

 

 

 

『待ちやがれェェェェェッ!!!』

 

『!?』

 

 

突然の怒号。同時に聞こえてくる足音。そこにいたのは…

 

シグレ「ジンジャー!?」

 

ジンジャー「突然分身に任せて逃げ出しやがって…!私の街をこんなにしておいて、無傷で帰すと思うなよ!!!」

 

「…何か勘違いしているようですね?七賢者ジンジャー。『帰すと思うなよ?』

 

 

 

 

…私達の行動をお前ごときが決めるなよ、下等種族が」

 

ジンジャー「ンだと…!」

 

シグレ「ジンジャー!その眼鏡の男が抱えてる男!そいつが今までの事件の主犯格だ!」

 

ジンジャー「了解だ…!手荒になるけど赦せよな!!!」

 

そう答えると、ジンジャーは武器の釘バットを構え、そして彼女の前に魔力が集まる。

集まった魔力は激しい輝きを放つ光球となり…

 

 

『焦熱魔球!!!』

 

 

激しき高音を響かせて放たれた。

 

 

 

 

 

 

『サイコ・フュージョン』

 

 

 

 

しかし眼鏡の男はまるで焦りを見せず、自身へ向かってくる光球に向けて手をかざしそう呟いた。

 

すると金色の光球の周りに紫色の光球が四つ出現し…

 

 

 

パァンッ!!!

 

ジンジャー「なっ…!?ぐ!」

 

シグレ「っ!!」

 

紫の光球達が、ジンジャーの焦熱魔球を押し潰し、大爆発を起こした。

 

 

…爆風が収まり、煙が晴れたその場には、眼鏡の男も銀髪の青年も、もう居なかった。

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

その後、一度意識を落ち着かせてボロッボロになってるシグレから色々と驚くような話を聞かされた。

 

今までの事件の主犯は何とそのシグレのもう一つの人格が分離した存在だと言うこと。

 

自分にくっついてたハズのクロモンが、おかしな魔道具によって化け物の姿になっているかもしれないということ。

 

きらら…召喚士と一緒に居たあの無精髭の男が、悪魔の尻尾(イーヴィルテイル)の連中の仲間と何かしら関係があるかも知れないということ。

 

…色々な事が起こりすぎて、私も話したシグレ本人も何がなんだかって感じだな。それはともかくとして。

 

ジンジャー「…シグレ、お前ボロボロじゃねーか…一旦私の屋敷まで戻ろうぜ。治療しねーと…」

 

シグレ「大丈夫だよこの程度。動けないほどじゃないし、回復魔法ぐらい自分で…イテテテ」

 

ジンジャー「…」

 

こりゃコノハの奴でも呼んで転移魔法で連れてったほうが良さそうだな。私もギドラ達を追っかけて多少なりと疲れてるし、早いとこ屋敷に戻ってクリエケージの確認…ん?クリエケージ?

 

ジンジャー「……………………

 

 

 

 

 

ああああああああああああああああああああああ!!!

やべえ!!!クリエケージどうなった!?クリエメイトは!!?!?」

 

シグレ「ファッ!?」

 

ジンジャー(や、やべぇよやべぇよ…もし今頃召喚士達がクリエケージをぶっ壊して、クリエメイト達を帰してたら…)

 

 

〜〜〜〜

 

アルシーヴ『…ふむ。なるほど。街を守り犯罪者を捕らえるため躍起になった為クリエメイトを捕らえそこねたか。…まぁ、気持ちは分からなくはない…が。

 

それはそれとして七賢者としての役目を果たせなかったことも事実だ。減俸程度は覚悟してもらうからな?』

 

〜〜〜〜

 

ジンジャー(とか言って絶対に面倒なことになるに決まってる!!!…いや、流石にアルシーヴと言ってもそこまで鬼じゃない…よな?

 

…でも…)

 

〜〜〜〜

 

シュガー『え〜?ジンジャークリエメイトひとりも捕まえられなかったの〜?シュガーでもひとり捕まえたのに〜www』

 

セサミ『市長として躍起になるのは結構ですが…それに一心になりすぎるのもどうかと…』

 

ソルト『…せっかくの近衛騎士団やメイド達が居るのに…もっと頭を使うべきなのです』

 

カルダモン『そんなに危なかったなら問答無用でさっさと全員ひっ捕らえて屋敷に連れ込んじゃえばよかったのに。回りくどいなぁ』

 

フェンネル『アルシーヴ様に選ばれし七賢者が何という体たらくですの!?大体ジンジャー、あなたは普段からクドクドクドクド』

 

ハッカ『…哀れ。』

 

〜~~~

 

ジンジャー(…とか言って絶対バカにされるに決まってる!!いや、流石にシュガー以外は勝手な妄想もいいトコだが…似たようなことは確実に言われる!!やべぇ…!!!)

「あわわわ…は、早く出てくれよコノハぁ!!」

 

シグレ「…街を守る立派な市長の姿が?これが…」

 

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

一方その頃。召喚士きらら御一行は。

 

まぁ…ジンジャーの予想は何というか、見事に的中していた。

 

銀髪の青年(正確に言うとその分身)を倒した直後、原因は不明だが直様青黒い水が引いていき、ある程度なら自由に通れるようになったのだ。

 

そして、その状況を見たマッチが『今のうちにクリエケージを破壊しに行こう。街の驚異も去ったし今ならいいだろ?』と提案した。

人のいいきららは当然首を縦には振ろうとしなかった。

が、そうして迷っているとスタークが『なら俺が勝手に行くぞ〜』と囃し立てたため、結局ジンジャーの市長官邸に向かい…

 

 

きらら「これ、は…」

 

ランプ「…あんなに立派だった屋敷が…」

 

その建物は見るも無惨な姿に変わっていた。

激流を凌いでいた囲いと門は大きく形を歪め崩山になり、屋敷そのものもどうにか立ってはいるものの、所々に穴や大きな傷が着いている。

加えてどこからか流れてきたであろう瓦礫や木材、その他街を彩っていた物の数々が屋敷内に流れ込んでいた。

 

マッチ「…改めてあいつがどれだけとんでもない力を持っていたかがうかがい知れるね。よく勝てたよ」

 

スターク「今はンなこと言ってもしょうがねぇだろ。さっさとクリエゲージを…っつっても、こんな歩くことすらままならねぇとこでどうしたもんかねぇ」

 

ネグロ「そう言うことなら俺らに任せとけよ!!」

 

ブランク「私達、探してきます…!」

 

 

そう言うと黒と白の二人の妖精は屋敷の上階に飛んでいった。

 

ランプ「…マッチは行かないの?」

 

マッチ「…僕はあそこまで自由に飛べるわけでもないからね。ランプの側を離れるのもなんとなく不安だし」

 

ランプ「んがっ!?そ、それどういう意味!?」

 

きらら「ま、まあまあ二人とも…あ、クリエメイトの皆さんも大丈夫ですか?一応回復魔法は掛けましたけど、疲れてるなら休んでても…」

 

薫「…いや、この状況で別行動するってのもなぁ…」

 

和実「危ないよなぁ…」

 

忍「うう…金髪メイドさんや騎士さんたちのお屋敷がこんなことになるなんて…」

 

綾「いや、元々あの…ジンジャー?さんのお屋敷でしょ?」

 

陽子「そんなこと言ったらまた…」

 

アリス

シノは

金髪なら

誰でも良いんだね」

 

違うんです

アリス

聞いてください」

 

イヅル「いや何やねんこれ」

 

穂乃花「うええ…あんなにふかふかだったカーペットもベチャベチャしてる…」

 

龍之介「さっきの変な水が染み込んでるのか…?」

 

ハジメ「…またおかしな魔物が出てきたりは…」

 

きらら「…でも、もうおかしな『パス』も感じません。多分、その心配はないと思いますよ?」

 

壮真「それなら良かった…のかな?」

 

カレン「!妖精さん達が戻ってきたデース!」

 

ネグロ「二階にあの鳥籠みたいなのがあったぞ!」

 

ブランク「あと、向こうに階段が…ちょっと崩れてるけど、ありました!」

 

 

 

〜~~~

 

 

 

きらら「…凄い。ちょっと傷ついてはいるけど、ちゃんと残ってる…」

 

マッチ「まったく、改めてとんでもない物だよこれは。『目的がクリエメイトを捕らえる』なんて物騒なものじゃなければもっと評価されるだろうにね…」

 

マッチ「きららさん!クロモンやジンジャーが戻ってこないうちに、早く壊しましょう!」

 

きらら「うん!よし…」

 

 

 

 

 

 

「そうはさせっかよッ!!!」

 

きらら「えっ…!?」

 

ランプ「きららさんッ!」

 

スターク「チッ…!」

 

クリエケージを破壊しようとしたきららの頭上に突然、黒い大穴が出現し、そこから釘バットを勢いよく振り下ろす獣人…ジンジャーが現れる。

それを見たランプとスタークは、それぞれの武器で魔法の光線を放つが、『うおっ!?』と釘バットを防御に切り替えて受け流し少しバランスを崩させるしか出来なかった。

 

ジンジャー「っとと…中々やるじゃねぇか、ランプ。それと…スターク、だっけ?」

 

きらら「ジンジャー…」

 

ジンジャー「おう召喚士。こうしてクリエケージが残って、しかもクリエメイトもちゃんと居るということは…さっきは私の要求を飲んで街を守るのに協力してくれたみてぇだな。感謝するぜ。…だが。それとこれとは話が別だ

 

…これ以上は、言わなくても解るよな?」

 

きらら「っ…!」

 

召喚士きららは、杖に魔力を込め、構える。

方や七賢者ジンジャーもまた、いつ戦闘が始まっても良いよう、臨戦態勢を取る。

 

二人の気迫が、まるで目に見えるオーラの如くせめぎ合い、そして、凄まじい風圧を生み出し…!

 

きらら「行きます!!」

 

ジンジャー「来な!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

バキインッ

 

きらら「え?」

 

ジンジャー「え?」

 

ランプ「へ?」

 

マッチ「え?」

 

スターク「は?」

 

ネグロ「は?」

 

ブランク「え?」

 

クリエメイト一同『え?』

 

 

 

 

 

…クリエケージが、とうとう負荷に耐えきれず砕け散った。

 

 

 

 

つづく




シグレ『…なんぞこれ』

きらら『私も正直何がなんだか…』

シグレ『…まぁ、何はともあれ一癖も二癖もあった第五章もこれで終了かぁ…次は…ん?アルシーヴ様から通信が…え?』




次回『分岐点』


コノハ『…まだ一悶着ありそうだねぇ、コリャ』
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