機動戦士ガンダム 白と黒のエース<完結> 作:水冷山賊1250F
アクシズ周辺宙域 艦隊合流ポイント
アーガマパイロット待機室 ユーグ・クーロ
エルピー・プルか。前世ではあまり関わらなかったから、よく分からないな。キイチ君の話だと、ブライト艦長に率いられたジュドー君達が活躍していたそうだ。
連邦軍人として、情けないにも程があるぞ、前世の連邦軍は。
今世の連邦軍は質、実、量三拍子揃っている。まず、負けることは無いだろう。それに、連邦軍に非協力的で有った各コロニーも、連邦軍に非常に協力的だ。
だが、問題は勝ち方だ。全てを殲滅して勝利等あり得ない。アクシズの犠牲者をどれだけ保護できるかにかかっている。
この戦いは、今まで経験した中で、一番難しい戦いになるだろう。
「隊長、何を悩んでるんすか?」
「あぁ、ヤザンか。クローン強化兵をどうやって無力化できるかを考えていてな。」
「あぁ、その事ですかい。まったく気に食わない連中ですな。女子供が、戦場に出るのにも気に食わないのに、それを無理矢理戦わせようってんだから、どうしようも無い下衆ですな。」
「大尉の言葉に一部反論は有りますが、概ね同意します。話によれば、薬で無理矢理成長させただけで、プルちゃん達が6歳、他のクローンは、5歳から、6歳。最高傑作君にあっては4歳だそうですよ?」
「虫酸が走るな。あと、お嬢ちゃん。文句が有るなら、シミュレーションで一回でも当ててみな。話はそれからだ。あと、その髪型どうにかしろ。」
「おじょ!貴方に髪型の事をどうこう言われる筋合いはありません!隊長、なんとか言ってくださいっ!」
俺に振るなよ。
「俺は親切心で言ってるんだがな?まぁ本人がそれで良いと思ってるんなら、もう言わんよ。」
「是非そうしてください!」
う~ん、ヤザンも大人に成ったな。男○器みたいだとか言わない辺り、成長を感じる。ただの嫌がらせの可能性も有るが。
「今回の作戦、もしかしたら荒れますよ。」
「どういう事だ、キョウスケ。」
「恐らく、敵のクローンはキュベレイやクィン・マンサで出てくると思います。後は、隠し持っている核兵器が脅威として挙げられますか。でも、此方はコロニーに最低限の戦力を残した連邦宇宙軍と、ジオン共和国軍です。どう足掻いても、勝てるとは思えません。こちらが本気で戦えば、あっという間に終わりますよ?」
「確かに。」
「他に何かカードを隠してるとしか思えません。他に公国軍残党が居るのは火星。彼等も加わってるでしょうが、たいした戦力の上昇にはなりえません。しかし、逆転を期待できるイカサマが一つだけ考えられます。それも奴等らしい、汚ない外道にお似合いの手です。」
「なんだよそれ。」
直ぐにヤザンがキョウスケに噛みつく。本当に仲が良いよなコイツ等。
「裏切り者を此方に紛れ込ませるって手です。どうやら奴等、元ムラサメ研の奴等も抱え込んでいるらしいじゃないですか。いったい誰が手引きしたんでしょうね?」
「地球至上主義者達か!!」
「ええ。十中八九、奴等が紛れてます。そして、そういう奴等が最も効果的に我々を叩ける配置と言えば二つ。旗艦ジェネラルレビル周辺と、最後尾。おそらくは後者でしょうね。そこから艦隊中央に核を撃ち込めば、艦隊の半数を潰せますから。」
一瞬待機室が沈黙に包まれる。まったく、キョウスケは頭が切れるのは良いが、言うのが遅い。いや、ギリギリ間に合うか?
「ブリッジに繋ぐ!パイロット各員は念のためコックピットで待機だ!」
「「「了解!」」」
直ぐに端末から艦長を呼び出す。
「どうした、ユーグ大佐?」
「まだ可能性の話なんだが、」
先程の話をヘンケン艦長に伝える。ヘンケン艦長の顔色が変わる。
「ユーグ大佐、良く気付いた。」
「いや、うちのキョウスケが気付いた事だ。」
「彼が?ただの突撃野郎じゃあ無かったんだな。」
「アイツは頭がキレる。結構頼りに成るんだよ、これがな。」
「分かった。この事はティアンム大将に、秘匿回線で上申する。聞いたな!?ロンド・ベル各艦にも専用回線で伝えろ!もしかすると、アクシズに向かう前に一度戦闘が有るぞ!本艦はこれより第1種戦闘配備とする!各砲座に砲手を配備して待機。各MSパイロットはコックピットに待機だ!」
「俺以外は既に配備済みだ。俺も直ぐにコックピット待機する。」
「おう!今後はコックピットから連絡してくれ。」
アーガマ内が慌ただしく動き出す。
前世では地球至上主義者が天下を取って、世界が狂いだしたのだろう。今世では、レビル大統領が生還し、融和政策を推し進めている。奴等はこのままじゃ、じり貧だとでも思って博打を打ったのだろう。だが、そうはさせんよ。
悪魔の手先共は、地球圏に必要ない。ここで確実に潰したい。情報部がどれだけ、尻尾を掴んでるかだな。
連邦軍艦隊は核ミサイルを持って来ていない筈だ。いざとなったら、アムロ大尉達が頼みか。
今後の動きを予想しながら、俺の零零Ⅱへ急いだ。
ジェネラルレビルブリッジ
マクファティ・ティアンム
「成る程な、奴等の考えそうな事だ。」
「それでティアンム大将、何か対策は?」
「それなんだがな、物凄く心当たりが有る。いやな?あからさまに胡散臭くて、何かの餌じゃないかと思ってる奴なんだが。」
「怪しい餌?」
「あぁ、元アナハイムエレクトロニクス出身でな?アナハイムが、ああ成る前に軍に入った奴だ。そのままアナハイムの経済力を背景に、軍内でもそれなりの地位を得ようとしていたんだろうが、アナハイムが自滅の形で倒産。軍内で微妙な立ち位置になり、燻っていたんだがな?何故か2年程前から、出世し出してな?再建されたサイド7の防衛艦隊を任されるように成ったのだ。それで優秀であれば良いのだが、箸にも棒にも引っ掛からん。政府の方からのゴリ推しで、仕方無く今の地位に置いている。そんな愚物が、何故かサイド7の艦隊を率いて参戦する。」
「あ、あからさまに怪しいですな。で、その人物は?」
「メッチャー・ムチャ大佐だ。」
「大佐っ!?何故そのような人物が大佐等にっ!?」
「どうやら、反レビル派の連中が暗躍しているらしい。大統領は、面白そうだから放って置けと言っていたが、成る程。そう言うことか。流石は大統領!地球至上主義者が、奴を駒に使う事が分かってたのか!くっ!軍を離れても、私達を導いてくれるとは。私もまだまだだな。」
「深謀遠慮とはまさにこの事か。いやはや一年戦争以来、レビル大統領の指揮には驚かされてばかりでしたが・・・。その知略、衰えることを知りませんな。いや、政治の世界に入り、更に鋭く成ったか。では、サイド7艦隊は。」
「恐らく、核武装されているだろう。対処はロンド・ベルに任せても良いかね?」
「勿論です。核ミサイルの存在が判明次第、こちらで独自に対応させて頂きます。」
「うむ、任せた。あの外道共に手を貸した連中に繋がるかもしれんな。奴は必ず生かして確保だ。」
「了解です!」
通信が切れた。暫くすると、ロンド・ベル艦隊が一斉に動き出した。任せたぞ、ヘンケン艦長、いや、ロンド・ベル。
たった3隻の艦隊を、頼もしく見つめるティアンムであった。
すいません。ZZメッチャ好きですww。あんな分かりやすいクズキャラクターとかww。と、言うわけでメッチャーさん参戦ですww。
後、レビルさんが凄い勘違いされてます。