機動戦士ガンダム 白と黒のエース<完結>   作:水冷山賊1250F

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 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 連邦軍&共和国軍の出撃です。


第112話  アクシズ攻略戦

 ラー・カイラム MSデッキ スプリガンⅡ

 キイチ・カシマ

 

 一年戦争からこっち、戦い尽くめだった生活もこれで一段落するかも知れない。全ての戦争、戦役に関わって来たが、なんとか俺達の部隊からは戦死者を出すことなく生き残ることが出来た。

 

 だが、気を抜くことは出来ない。奴等も必死だ。どのような反撃を受けるか分からないのだ。しかも、俺達の部隊は、クローン兵達を助けたいという所謂‘お人好し’の集まりだ。今まで俺達は、敵に対して容赦なく撃ち落とすことしかしてこなかった。俺達と戦って生き残った敵は、数えるぐらいしか居ない。本当に出来るのだろうか?

 

 「隊長、何か不安でも?」

 

 「あぁ、アムロか。いや、今さっきも言ったが、救出作戦なんて、今までやってこなかったからな。少し緊張していたのかもな。」

 

 「ハハハ、隊長も人並みに、緊張する事有るんですね。」

 

 「そりゃ有るさ。俺を何だと思っている?」

 

 「敵にすれば、おっかない人ってしか思ってませんでしたよ。でも、隊長。さっきも俺達に言ってくれたじゃないですか、生き残れって。大丈夫です。俺達は生き残りますよ。武器を持って攻撃して来るかもしれませんが、どんな相手でも皆、油断はしません。そういう風に鍛えられましたから。」 

 

 「そうか。そうだな。」

 

 彼等を救うのは、本作戦でも最大の目的だが、その為に不要な戦死者は出したくない。ここまで来れば、全力で事に当たり、後は天に祈るしかないか。

 俺はトビアほど強い人間では無いからな。もし神が居るのなら、どうか俺達に力を貸してほしいものだ。

 

 「そろそろ作戦開始です。各MSは、発進位置に移動してください。」

 

 オペレーターから指示が流れた。今更ジタバタしても仕方がない。やっと俺の中で踏ん切りがついた。

 

 「さてと、そしたら宇宙のゴミ掃除と、迷子の確保に行きますかね!」

 

 スプリガンⅡをカタパルトデッキに進める。作戦開始1分前からカウントが始まった。。

 

 この悪夢のような戦乱の世界に、一日でも早く平穏を。

 

 「作戦スタート。MS隊は、順次発進してください。」

 

 「了解。ガンダム・スプリガンⅡ、キイチ・カシマ出る!」

 

 勢い良くラー・カイラムから飛び出していく。俺とアムロを先頭に、V字型のフォーメーションを作る。今まで何度も繰り返してきた動きだ。知識チートが有るとしても、俺が作った最高のチームだ。

 まさか、ジョブがここまで成長するとは思わなかったが、皆よく付いてきてくれたものだ。誰一人死なせてたまるものか。

 

 「良いか?ニュータイプ部隊が出てきたら、俺達が呼びかける。中衛は、俺達のフォローを頼む。俺達が戦闘に入ると、恐らく他の事には対応出来なくなる。後衛のリュウと協力して、ザコ共を俺達に近づけないようにしてくれ。」

 

 「「「了解!」」」

 

 さぁて、俺はアムロ程、他人と感応する能力は無いんだがな。四の五の言ってはいられんか。もう、奴等の先陣が見えてきた。覚悟を決める!

 

 「待って下さい、隊長!アチラの様子が変です。まるで敵意を感じません。」

 

 おろ?もしかして、洗脳自体が解けている?もしかして、プル達と同じ感じ?取り敢えず呼びかけてみるか?

 

 「こちら、地球連邦軍第13独立機動艦隊、MS隊隊長の、キイチ・カシマだ。戦意が無いのならば、マニュピレーターを上にあげ、コックピットハッチを開け。」

 

 すると、4機のザクⅢ、4機のゲーマルク、10機の量産型キュベレイ、それに5機のドーベンウルフが素直に応じた。

 ん?数が合わない。シャアとララァのクローンが各4人で…、クスコ・アルとマリオン・ウェルチが各5人。後の5人は誰だ?後、狂ったと言われているシャアのクローンとシャアとララァの子供が居ない!?

 

 「えぇと、隊長さん。私の名前はB―1。個体名シャリア・ブルと言われる人物のクローンです。」

 

 シャリア・ブル?以前の科学者から名前は上がらなかったぞ?言い忘れか?全てのクローンと関わっていないのか?

 

 「そうか。クローン兵は君達で全員かな?」

 

 「いいえ。後二人居ます。一人は個体名、シャア・アズナブルのクローンで、もう一人はそのクローンの子供です。」

 

 「その二人は今何処に?」

 

 「シャアクローンは、アクシズ内のMA格納庫に待機させられてます。もう、何も考えられない状態です。こちらの話にも反応が鈍くなってます。機体はMAと言う事以外分かりません。子供の方は、僕達よりも強い洗脳を受けてますね。名前は『マフティー・ナビーユ・エリン』。こちらの機体も僕達も把握出来ていません。」

 

 「そうか。情報ありがとう。君達はそのまま、俺達の母艦に向かってくれ。君達を保護し、劣悪な環境から開放するのも我等の作戦のうちだ。よく俺達に従ってくれた。感謝する。」

 

 ノイエ・ジールⅡかな?今更ニュータイプ用MAを持ち出して、どういう積りだ?捨て駒の積もりか?

 それにしても、マフティーの名を名乗らせるとはな。確か意味は、『真なる予言者の王』だったかな?奴等、本格的に狂ってる。

 

 「各員、保護すべき者達はあと2名だ!最後まで気を抜くな。行くぞ!」

 

 「「「了解!!」」」

 

 俺達を足止めする筈であった部隊が、何の機能もする事なく(少々の時間は稼げたが)、ほぼ素通りしてきたのを見て、敵軍が慌てだす。そりゃあそうだ。奴等にとっては虎の子の部隊だったのだろう。

 

 「それを見逃すほど、俺達は甘く無い。精々何も出来ずに死んで行け!」

 

 無防備な姿を晒したガルスJを、次々に討ち取って行く。お前等、なんの覚悟もなく戦場に出たのか?俺達第13独立機動艦隊に遅れるなとばかりに、共和国軍も敵陣に喰いついた。連邦軍主力艦隊のMS隊も、共和国軍に少し遅れて攻撃に加わって来た。

 いくつもの爆発が宇宙を照らす。そのほとんどがガルスJや、ガザD。つまり、アクシズ側のMSだ。最前線はアクシズのパイロットにとって、地獄絵図と化して行く。俺がエンツォなら、ここらで核を使いたくなるな。

 

 「アムロ、核ミサイルを撃って来るかもしれん。警戒を怠るな!」

 

 「了解!・・・隊長、11時の方向、ミサイルです。熱量が大きい、全部核か!当たれっ、フィンファンネル!」

 

 フィンファンネルとνガンダムのビームライフルが、敵の見えない空間にいくつもの光の線を伸ばす。数瞬後、いくつもの特大の火球が、敵艦隊を巻き込み宇宙空間を照らす。あれが俺達を焼く予定だった核か。正直ゾッとする。しかし、ここで腰を抜かしている場合ではない。

 

 「全員、第2波、第3波に備えろ!アムロ、まだ今のを使えるか!」

 

 「フィンファンネルは、まだ全部使えます。」

 

 「ユウ、ブルードラグーン隊はどうか!?」

 

 「マサキのシールドファンネルも、使用可能。全機損傷なし。」

 

 「ユーグ、ファントムスウィープ隊はどうか!?」

 

 「損傷なし。作戦行動可能。」

 

 「良し!俺達は核を警戒しながらアクシズに突っ込む。雑魚共は主力に任せて、俺達は敵の根源を断つぞ!」

 

 「「了解!」」

 

 「ちょっと待って貰おうか。」

 

 「ん?」

 

 赤いデュアルアイのシナンジュ?スタイン?でも赤だし?と、サザビーが現れた。まさかこいつ等。

 

 「俺達もその攻撃隊に加えて頂きたい。腕には自信がある。」

 

 「共和国軍のMS隊隊長が何を言ってるんだ?」

 

 「指揮なら優秀な部下に任せた。何も問題ない。」

 

 「いや、有ると思うんですが。」

 

 何を言ってるんだジョニー。この世界線の白狼は、その内ストレスで入院しそうな勢いだぞ?アムロが冷静に突っ込むが、その気持ちは分かる。まぁ来てしまったものは仕方ないか。

 

 「良いだろう。共和国軍の2機は、俺達の小隊に入ってくれ。奴等を一気に叩き潰す。行くぞ!」

 

 「「応!」」

 

 共和国でも血の気が多いタッグが合流したか。無人の野を往くが如く、アクシズ軍のMSを蹴散らしながらアクシズに進撃する。

 

 恐らくエンツォは、アクシズに籠もっている。それを守るために、あとの二人はアクシズに配置しているのだろう。臆病者の小物らしいやり方だが、俺達に読まれている時点で駄目だな。精々震えているが良い。

 




 戦闘というよりも、虐殺になるかも・・・(汗)。
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