機動戦士ガンダム 白と黒のエース<完結>   作:水冷山賊1250F

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 あの男の出番ですww。


第114話  若獅子の咆哮

 アクシズ周辺宙域 ザクⅢ

 ラカン・ダカラン

 

 言わんこっちゃないっ!あの戦う意志の低いお人形さん達を当てにするからこうなる!

 そして我が軍のパイロットの練度の低さ。返す返すも口惜しい!せめて、ティアンムの艦を墜とさなければ、アクシズを進路変更して逃げる間も稼げない。

 

 「良いか、アリアス、ダナ!お前等のバウがこの作戦の要だ!戦闘はなるべく避ける。目標は敵旗艦、ジェネラルレビル!俺の尻に遅れず付いて来い!」

 

 「「了解!!」」

 

 この戦いは恐らく負ける。しかし、せめて一矢報わなければ、後のスペースノイドの汚点となりかねん。願わくば、後に続く戦いの魁となる為、ここは命を捨てるところか!

 

 敵との戦いを避けて進んでも、限界は有る。二度ほど敵のMSと戦ったが、MSの性能、パイロットの練度も高かった。奴等、決して数にものを言わせるだけの雑魚じゃない。エース部隊と戦わずに済んだのは、運が良かっただけだ。

 

 アクシズは閉ざされた空間で、技術の改革を行ってきたが、奴等はその上を行っていた。パイロットの練度も、一年戦争の頃から比べて格段に向上している。奴等は油断など、していなかったのだ。

 

 それに比べて我が軍は、人工ニュータイプ部隊等と戯けた部隊を創り、満足していた。虎の子のMSもニュータイプ部隊専用機には力を入れていたようだが、一般兵用のMSは敵に比べて分が悪すぎるようだ。

 

 「クソ!まるで相手になってない!防衛隊の奴等、本当に訓練していたのかよ!」

 

 「落ち着け、アリアス。俺達の目晦ましには成っている。このままデブリに紛れて接近するんだ。ブーストなんかかけるんじゃないぞ。」

 

 「分かってますよ。けど・・・」

 

 「その恨みは、直ぐにはらせる。乾坤一擲、奴等の旗艦を墜とす事だけを考えろ。」

 

 「「了解!」」

 

 そうだ。こんな情けない終わり方、俺は認めん!何のために一年戦争を生き抜き、臥薪嘗胆の時を過ごしたのか!せめて一矢だけでも!

 

 

 

 同宙域 ラー・カイラム

 ジュドー・アーシタ

 

 強い殺意が、こちらに近付いてくる。アムロさん達も気付いていない!?ヤバイ、これどうしよう!?

 

 「アストナージさん!強襲型出せる!?ヤバイ奴が近付いてくる!」

 

 「な、何を??」

 

 ええい、じれったい!間に合わなくなる!

 

 「強襲型出すよ!」

 

 「ちょっ!まっ!」

 

 アストナージさんが何か叫んでるが、このままじゃあ酷い目にあってしまう。

 

 「強襲型零零ガンダム、出るからハッチ開けて!」

 

 無理矢理外に出て、カタパルトデッキの先端に移動する。やっぱり!強襲型に乗ってみたら、はっきり悪意が分かった。

 

 「艦長さん!2時の方向のやや下側、こっちを素通りして艦隊中央に行こうとするMSがある!足止めするから、部隊を回して!」

 

 Gフォートレス形態に変形してブースト全開し、一気に近付く。デブリに隠れて気付かれてないと思ってるうちに、せめて一機だけでも!

 

 「堕ちろ!」

 

 ダブルビームライフルで、1番外側に居た機体を狙う。流石のハイパワーだ。一発でデブリを貫き、敵のMSに直撃した。

 

 宇宙空間で通常よりも大きな火球が生まれた。核?こいつ等、核を抱えて特攻する積りか!?直ぐにMS形態に変形し、戦闘態勢をとる。灰色の新型ザクが襲いかかって来る。あ、赤いMSが戦闘機に変形して艦隊中央を目指して動き出した!

 

 「野郎、行かせるか!このザク、邪魔だ!」

 

 新型ザクがウザイ!ハイパービームサーベルで打ち合う事数合、少し落ち着いて敵の動きを見る。こちらのMSに比べて、モーションが大きい?元々、ヒートホークでも持つ予定でもあったのか?

 

 「誰でも良い!あの赤いMSを止めてくれ!!」

 

 「諦めろ小僧!新兵の分際で新型に乗って初陣か?良いご身分だな!我々の崇高な理想も分からん俗物の分際で!お前こそ、我々の邪魔をするな!」

 

 新型ザクのビームサーベルを、ハイパービームサーベルで受け止める。

 

 「崇高!?年端もいかない女の子に戦争を強要し、MSに乗せて戦わせるのが崇高な理想なのかよ!大人達が寄って集って何やってんだ!?それが大の大人のやる事か!寝言を言うな!」

 

 力任せに、ハイパービームサーベルを振るった。吹き飛ばされた新型ザクがしつこく食い下がってくる。

 

 「貴様のような若僧に何が分かる!?恥を忍んで牙を研いできた俺達の想いが!」

 

 「分からねえよ!そんな事してる暇が有ったら、ちゃんと働けよ!何一つ生産的な事をしてこなかった事を威張ってんじゃねえ。何の自慢だよ!」

 

 「よっぽど死にたいらしいな、小僧?貴様から血祭りに挙げてやる!」

 

 「アンタみたいな善悪の区別なく戦う奴は、この世界の邪魔なんだ!世界に悲劇を撒き散らして、何が楽しいんだよ!それだけの力を、人の為に使おうとは思わないのかよ!」

 

 頭上から大振りの一撃を左にいなし、右に軽く移動しながらハイパービームサーベルで胴を凪いだ。

 イケたか!?チィ、両足と、右のマニュピレーターを切断しただけか!しかし、これでビームサーベルは使えないな!このまま生きてる左も頂く!ハイパービームサーベルを振り上げたと同時に、左のマニュピレーターも吹き飛んで行った。そのまま、新型ザクをラー・カイラムの方に蹴り飛ばす。

 

 「クソがーッ!」

 

 何やら叫んでいるが、こっちはそれどころじゃない!あの赤っぽい(オレンジ色?)色のMSをなんとかしなくては!

 

 艦隊中央に向けてGフォートレスに変形し、悪意に向けて突き進む。少し先で、足止めを食って居るようだ。

 お前等の悲願なんて、何一つ叶えさせてやるもんかっ!

 

 少し移動した所で、ガンダムとジェガンが、赤っぽい色のMSを追い詰めていた。

 

 「邪魔だ!ここは任せて先に行け!」

 

 「君は前線の援護を。君なら、前線を抜けて来る悪意に気付く筈だ。無理に戦わなくても良い。それを教えてくれ!」

 

 確か、ガンダムmarkⅡフルバーニアンのアダムさんだっけ?あとジェガンはジャックさん。この二人なら大丈夫そうだな。俺が出て来た目的は達成したけど、良いのかな?

 

 「分かりました。守備的ミッドフィルダーをやればいいんすね?」

 

 「そうだ!よっと!」

 

 ジェガンが牽制で撃ったビームを避けたところに、ガンダムが突っ込んだ。あ、終わった。これがプロの戦いか。逆らわないでおこう。

 

 「前線の少し後ろの方に行ってきます!」

 

 Gフォートレスに変形し、そのまま前線に向かった。あの二人も自然に受け入れてたから、何も問題無いよね?

 

 だけど、俺は知らなかった。帰ったら艦長さんに大目玉を喰らうことになるとは。良かれと思ってやったのに・・・。

 

 

 




 遂にジュドー出陣。連邦軍戦後の頭痛の種+次世代エースの爆誕でした。
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