機動戦士ガンダム 白と黒のエース<完結>   作:水冷山賊1250F

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いよいよジャブロー出発です。


第16話  第13独立戦隊始動

 地球連邦軍本部ジャブロー ペガサス級ドック

 キイチ・カシマ

 いよいよ第13独立戦隊として北米への参戦を拝命した。昨日はレビル将軍に呼ばれてお礼言われちゃったよ。ジャブローMS隊のレベルが上がったって。まぁ、エース級のパイロットを遊ばせる余裕は無いからな。ジャブローのMS隊も、それなりのパイロットがいままで教導してたんだろう。

 そういえばユウのピクシー、肩のハートマーク消して、脇差しと太刀を二本立てて並べたようなマークに変わっていた。第11独立機械化混成部隊の隊章だと。あんなマークだったかな~?あんまり覚えてないや。まぁ、今のユウとピクシー改なら、イフリート改にもひけは取らないだろう。って言うか墜とすんじゃないの?ジオンの格闘モーションってヒートサーベル使っているから、基本的に大振りだし。まず、負けないよね?ジオンの騎士さん、引き際間違えたら確実に死ぬな。

 ユウ達のお陰でアムロ達のレベルが上がって凄い事になってる。フィリップさんもなかなか面白い攻撃してくるし、ウチの連中も良い刺激になっただろう。さあ、目指すはキャリフォルニアベース!出来ればガルマを生かして攻略だ!

 

 

 ジャブロー基地レビル将軍執務室

 

 あぁ、行っちゃったな~。キイチ君にはジャブローに残って、色々MSの新武装やらなんやら開発案を出してほしかったな~。あの格闘モーションも素晴らしかったし。キイチ君が言うには、使いこなせなければ余り意味がないって事だったんだけど、MSを使いこなせているMSパイロットには指導も込みでインストールさせてたな~。後で戦闘データをコピーして検証させよう。オラ、なんかワクワクすっぞ。

 でも、ユウ君達どうなるのかな~?クルスト博士には、ブルーを1機しか作らないよう指示を出してるからな。《蒼を継ぐ者》編で自由になるのかな?取り合えず、あっちにもEXAMシステム持ちがいるから開発させたけど、ある程度のところであのおっさんは拘束だな。

 自分も殺させてでも、EXAMを広めようなんて狂ってるわ!本当、ニュータイプ研究者ってMADしか居ないのかよ!もう、EXAMとかHADESとか俺の目の黒い内は絶対作らせません‼この戦争が終わったら、フラナガン機関も絶対潰す!マリオン・ウェルチは、絶対に保護だ!行方不明なんて悲しい最後で終わらせるか!

 何度でも言おう!イエス!ロリータノータッチだ!

 

 ホワイトベースブリッジ ブライト・ノア

 史上初めての作戦かもしれない。オペレーションICBMS。大陸間弾道MS部隊急襲作戦。大気圏離脱能力を持つホワイトベースの能力及び今回新開発された連邦製ドダイ《ゾーリ》を活かした電撃作戦だ。

 目標はジオン軍地上拠点キャリフォルニアベースMS格納庫群及び周辺のMS製造工場!一撃離脱の時間との勝負だ・・・。これ、本当に俺が指揮執るの?この一週間、ブリッジクルーと一緒に仕込まれたが果して大丈夫なのか?司令部はいったい何を考えているのか?

 「ブライト、緊張してるの?」

 なぜか正操舵手に就任したミライが声をかけて来た。

 「あぁ、少しな・・・。俺達のような若造に、こんな重大な作戦を任せるとは。俺は、艦長を任されるのは分かっていたが、まさか作戦司令部から誰も乗って来ないとは思わなかった。」

 「それだけ、私達の力が認められているのよ、きっと。」

 「それは、そうだが・・・。」

 「それに、キイチ中尉がホワイトベースに乗艦してるのも、この作戦が上手く行く証拠かもね。」

 「どうしてです?セイラさん。」

 通信員のセイラさんが、話に加わる。

 「セイラ、どういうこと?」

 セイラさんはクスクス笑って言った。

 「ジャブローにいる間ね、女性士官の間で噂されてましたよ?カシマ中尉と、レビル将軍をジャブローの居酒屋で見かけたって。二人してジャパニーズヤキトリを美味しそうに頬張ってたんですって。」

 「中尉と大将が??」

 「ええ。司令部の方も助かったとか言ってましたよ。」

 「助かった!?」

 「何でも、レビル将軍MS操縦技術も有るそうですよ。で、自分専用のMSを確保しようとしてたそうなんですけどね。」

 「それは・・・、頭の痛い問題だな。」

 「それが、中尉と飲んだ次の日にカジマ少尉に引き渡されたんですって。」

 ミライは大きく目を開けて驚いた。

 「その話、本当なの?」

 「さあ、もっぱら本当だって噂よ?あと、ホワイトベースのMS隊の若い子達が、ある喫茶店に入り浸ってたそうよ?」

 「なに!?い、いやそれはどうでも良い情報だな。」

 噂では聞いたことがあったが、どんな所だろう?別に如何わしい店と言うわけではないらしいのだが・・・。気になる。

 「兎に角、レビル将軍の懐刀が作戦に参加するのよ?大丈夫なんじゃないの?」

 「そうだな、気を抜く訳には行かないが、自分達の力を信じて行くしかないか。」

 「ええ、そうね。」

 気を引き締め直し、出港準備を進める。ブリッジクルーのチームワークは、悪くない。そうだな。行けるはずだ!決心を新たにしていると、噂の人物がブリッジに入って来た。

 「やあブライト、ひさしぶりだな。これから正式に一緒にやるんだ。よろしくな、ブライト艦長。」

 「やめてくださいよ、カシマ中尉。それともソードマスターとでも?」

 「それこそ止めてくれ。まぁ良い、ホワイトベースMS部隊パイロット全員乗艦完了した。」 

 「了解しました。MSパイロットは所定の位置で待機、カシマ中尉はこのままブリッジで待機してください。本艦は後30分後に発進する。」

 「了解。」

 様になってきたなとブライトの成長を頼もしく思い、ブリッジ内の指定席にゆっくりと腰を下ろすキイチだった。

 

 

 




本日はここまでです。次回、カリフォルニア電撃作戦。ガルマは生き残ることができるか?

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