機動戦士ガンダム 白と黒のエース<完結>   作:水冷山賊1250F

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新型ガンダム2機目お披露目です。


第29話  サイクロプス隊襲撃前

 北極基地MS格納庫

 キイチ・カシマ

 「これが君の機体だ。RX-78-8ガンダム8号機、機体名スプリガンだ。」

 ちょっと見、ガンダム7号機みたいな機体だ。色は今まで通りの黒メインだけど。スプリガン、財宝を守って戦う妖精か。この人にとっての宝と言えばアムロか。この人こんなに親バカだったのか~。

 「背部スラスターは、ジムスナイパーⅡで実装された新型スラスターをさらに改良して装備。武装は、新型試作ビームライフルに腰部に固定したビームサーベル2本、ハイパーバズーカ。両下腿外側ポケットにビームサーベルとビームダガー各1本。さらに、左前腕に固定した試作型ビームシールドだ。推力は、今までのガンダムのほぼ1.5倍。さらにマグネットコーティングで全身の反応速度も上昇。両肩にはパージ可能なスプレーミサイルランチャーも装備可能だ。」

 「いや、ちょっと待ってくれ少佐。試作型ビームシールド?出来たんですか?あと、背部のスラスター。無理っくりつけてません?凄いバランス悪そうなんですが?それに、ビームサーベル計4本にビームダガー2本。接近戦特化型の装備すぎません?」

 「試作ビームシールドだな。最大連続稼働時間は15秒前後。その後1分のクールタイムが必要だ。しかし、君そんなにシールド使わないだろ?取り回しも楽で、軽量化にもなった。まぁ、試験運用と思ってくれ。ビームサーベルとビームダガーだが、君ツインビームスピアや、スパイクシールド嫌いだろ?かさ張るから。」

 テムさんに以前、ビームシールドの事を話したが、もう出来上がったの?早すぎですよ!?

 「試作ビームライフルだが、スプレーガン程度の出力から、ビームライフル本来の出力の2倍までの数段回に調整可能だ。背部スラスターは、正直やり過ぎた感もある。もともと、ジムの母体として試験運用されていたものを引っ張って来たんだから。大丈夫、最大稼働させても暴走は起こしていない。」

 「本当ですか?」

 「今の所は・・・。」

 おい!目を見て言ってくれよ!?不安になるよ!無言で圧力をかけてみる。

 「まぁ、大丈夫だ。多分。」

 「アムロのガンダムとエライ違いだな、扱いが。」

 「今のガンダムより性能が上がっていることは保証しよう。」

 「そ、そりゃそうでしょうけど。」

 「まぁ、まずは動かしてみないか?」

 「了解です少佐。アムロが終わり次第俺の機体も外で動かして来ます。」

 「あぁ、そうしてくれ。此方でデータの集積は行う。」

 「了解、ではそろそろ火を入れますよ。」

 テム少佐とすったもんだと話をしていたが、テストだと割りきった。一応仮にも俺はエースだし?レビルさんの息も入ってるんだろう。おかしな機体は、来ないと信じよう。ロッカールームに案内され、新しいノーマルスーツに着替えてコックピットに入った。

 おー、おー、アムロ君、楽しそうにアレックスをブン回してるね。こりゃ、おじさんも負けらんないな。システムを一つ一つ確認していく。まさか、EXAMとか、HADESとか、アレスとかのとんでもシステムは入って無いだろうな?一応リミッターや、起動ボタン類は無いから少なくともEXAMは入って無いか。ホント頼むよテム少佐。スプリガンなんてピクシーの上位機体だろ、どう考えても。こんな大仰な名前を着けたんだ。応えてみせろ、ガノタのロマン機体!

 ん?アムロがアレックスを止めて何かを警戒している?ヤバイ、サイクロプスかもしれん!

 「管理棟、こちらガンダム8号機カシマ中尉だ。どうかしたのか?」 

 「こちらマッケンジー中尉です。アムロ軍曹は気のせいだと言ってましたが」

 強い殺意を隠して監視できる。手練れだ、間違いない‼スピーカーを入れ、危険を伝える。

 「テム少佐!アムロ軍曹が何かを感じたようだ。試験がてらアムロが感じた方向の確認に向かう。テム少佐達はホワイトベースでデータの収集をしてくれ。万が一が有ると困る!それと、基地司令にもこの事を伝えてくれ。ホワイトベース聞こえるか?」

 「ホワイトベースです。どうしました中尉?」

 「MS隊を警戒体制で待機させてくれ。アムロ軍曹が何かを感じたようだ。」

 「了解。至急警戒体制で待機させます。」

 「了解、そちらに今からテム少佐とハン博士が行く。丁寧に対応を頼む。」

 「了解です。今ブライト艦長からの指示で本艦も警戒体制に入ります。」

 「さすがブライト中尉だ、了解。ガンダム8号機、キイチ・カシマ中尉試験機動に出る。本機は以降スプリガンと呼称する。以上だ。」

 スプリガンを格納庫から出し、全速でアムロが気にしていた方向へ向かう。2本のタイヤ痕、この雪の中だ、4WDでも使って移動したか。気付かれたと思いすぐに、観測ポイントを撤収する。プロだな。今頃は4WDすら乗り捨てているかもしれない。

 「基地から、北極点にむけ、10kmのポイントでタイヤ痕を確認、撮影した。基地に帰投を兼ねて、試験を継続する。」

 色々な機動をしながらスプリガンを基地の格納庫に向けた。

 「テム少佐、基地司令に先程の件を伝えてください。写真の画像データを送ります。」

 「了解した。スプリガンは、基地格納庫ではなく、ホワイトベースに入れてくれ。アレックスもこちらに移動させる。」

 「了解です。」

 スプリガンをホワイトベースへ方向転換する。これは今夜辺り危ないな。迫る戦いの予感を感じていた。今動かしたこの機体ならやれるはずだ。ここで決着をつけてやる。

 

 ホワイトベースブリッジ

 ブライト・ノア

 「基地司令は、写真を見て警戒体制に移行する判断を取ってくれたよ。」

 レイ少佐が報告してくれた。さすが、新兵器の試験基地だ。

 「了解です。総員、ホワイトベースはこれより第2種警戒体制に移行する。各MSパイロットはノーマルスーツ着用でパイロット待機室に待機。カシマ中尉が帰還次第ブリッジに来るよう伝えてくれ。各要員は所定の配置に付け。オスカー、マーカー、10分毎にミノフスキー粒子濃度を観測。その都度結果を報告してくれ。ミライ、ホワイトベースはいつでも出れるようにエンジンを温めておいてくれ。セイラ、通信は基地指令部と常時繋げておいてくれ。各員今回の敵は強敵だが、襲ってくる事が事前に判明している。言わば待ち伏せの様なものだ。気を抜かなければ、勝てるはずだ。気を引き締めていこう。」

 「「「「了解!」」」」

 

 ホワイトベースブリッジ

 クリスチーナ・マッケンジー

 アムロ軍曹が、何かを気にしたって言うだけで、ここまでの警戒体制を取るなんて・・・。基地指令部の要請でここに来て、私は驚いていた。指令部の方はここまでの警戒体制を取っていない。精々が歩哨要員を増やし、パイロット要員を基地内に待機させているだけだ。

 彼が不穏な様子を見せた後、カシマ中尉がその方向に警戒に行き、タイヤ痕を発見してからのスピードが基地とは明らかに違う。これが、実戦を経験してきた部隊なのね。

 「ブライト、襲撃は恐らく夜間だ。今の内に交代して食事を取った方が良くないか?」

 「そうだな。パイロット要員は、待機室で交代しながら食事及び仮眠を取ってくれ。長丁場になる可能性がある。」

 「了解だ。現在、1400時か。俺は1900時にブリッジに戻る。マッケンジー中尉、君も少し休んでくれ。そうだな、2000時にブリッジに戻って来れば良い。部屋を一つ用意させる。」

 「ありがとう。悪いわね。」

 抜く時はちゃんと抜く事も出来る。凄い部隊ね。気合いの入り方が、基地のMS隊とは違う。彼らが居てくれて良かった。いや、彼らがマークされてたの?少し微妙な気分で休憩をとるのだった。

 

 

 ホワイトベースブリッジ 現地時間2300時

 ブライト・ノア

 「ミノフスキー粒子濃度、五分前から徐々に上昇。」

 「分かった。各員現時刻を持って第1種警戒体制に移行する。ミノフスキー粒子濃度が戦闘濃度になり次第報告せよ。パイロット各員は、搭乗機コックピット内に待機。各MSは火を入れておけ。マッケンジー中尉、指令部に先程の件を伝えてください。」

 「了解。」

 マッケンジー中尉が指令部に向けて情報を伝えていく。作戦は簡単だ。ただ待ち伏せるだけ。各MSも火が入って待機状態だ。来るなら来い。返り討ちにしてやる。

 

 北極基地周辺海域

 ハーディ・シュタイナー

 ズゴックとか言うずんぐりとした水陸用MS4機で北極基地へ向かう。

 「ミーシャ、アンディ、ガルシア。基地の連中は今の所動きは見られない。ミノフスキー粒子濃度が、若干とはいえ上昇しているのにだ。基地の奴等ならまだしも、木馬までだ。何かくさい。一当てして、直ぐに引き上げるぞ。命令だから攻撃はするが無駄に命を落とすことはない。奴等の正確な戦力を伝える方がよっぽど価値がある。良いな?」

 「「「了解。」」」

 命令通り強襲はするが、今回はすぐに撤収だ。今回は無茶はできない。現場の判断を使わせて貰う。 

 

 それすらも許されず、流血が強いられることとは思いもしないシュタイナーだった。

 

 




 次回サイクロプス隊に悪夢が襲いかかります。
 と言うわけで、正解はガンダム8号機でした。サンライズさんは、ファンに想像する余地を作ってくれたのではないかと思わせるMSですよね、8号機って。
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