機動戦士ガンダム 白と黒のエース<完結>   作:水冷山賊1250F

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 ついにジオン軍のジャブロー攻略作戦が始まります。


第45話  兵どもが夢の後(前)

 地球連邦軍本部ジャブロー 作戦指令部

 ヨハン・イブラヒム・レビル

 赤い奴がこそこそ此方を嗅ぎ回っていたのは知ってましたよ。こんにちは、レビルです。

 ルナツーから、秘匿回線でジオンの大群が此方に向かっているのをキャッチしました。そんじゃ、第1次上田合戦または、真田丸の戦いでも始めましょうかね。いや~、戦国の真田一族大好きなんですよ。寡兵で大軍を翻弄するなんてロマンですね。まあ、今回は寡兵では無いんですけども。それどころか、一部可笑しなMSまでロールアウトしてますからね。その可笑しなMSは、ジムスナイパーⅡ。今回カシマ道場に参加した一部のエースに配備済みですよ。え?ガンダム1号機?若き野獣に預けましたよ。いや~、感激してたね。彼は次世代を担うエースだ。ティターンズなんかに行かないよう、ハートをがっちり掴まなきゃな。

 そんで、大気圏外からのジオンの戦力は、アプサラス1機、ザンジバル×3隻。HLV15機。恐らくMSは、18+45の63機となるだろう。それにキリマンジャロ方面から水陸両用のゲテモノMSが多数か・・・。まずは、アプサラスを落としますかね?古来、来るのが分かっている奇襲ほど、悲惨な結末は無い。今回もそうなるように準備は万端です。闇夜のフェンリルだろうが、マッドアングラーだろうが掛かって来なさい。

 

 ジャブロー内宇宙船ドック ホワイトベース

 ブライト・ノア

 「全隔壁閉鎖。総員第1戦闘配備。MS隊の準備はどうか?」

 「アサルトチーム及びブラボーチーム共にスタンバイOKです。いつでも出れます。」

 セイラが直ぐに答えて来た。

 ルナツーから秘匿回線でジオン軍の襲来が知らされて、はや数時間。アフリカ大陸から、ガウの大編隊がキャッチされた。奴等はジャブローを墜とすつもりのようだ。アマゾン川流域では水陸両用MSの存在もキャッチされている。奴等は本気のようだ。しかし、如何せん此方は既に察知済みである。上空には、ゾーリに乗ったジムスナイパーカスタム部隊が待ち構えており、ジャブロー内もMS隊が配置されている。ホワイトベース隊は、アサルトチームが屋外の敵を討ち、ブラボーチームがジャブロー内に侵入してきた敵を討つ事になっている。

 「アサルト1からホワイトベース。アサルトチームはこれよりジャブロー外に出る。宇宙船ドックに近付く敵を殲滅する。」

 「了解、ご武運を。アサルトチーム発進どうぞ。」

 「アサルト1スプリガン。キイチ・カシマ出る。」

 勢い良くカタパルトから射出され、そのままブーストし屋外に消えていった。

 「アサルト2強襲型ガンキャノン。ジョブ・ジョン出ます。」

 うん、ガンキャノン?もスムーズに出て行った。

 「アサルト3ガンキャノン。リュウ・ホセイ出る。」

 アサルトチームは3機ともスムーズに地上目指して飛び出して行った。

 「艦長、指令部から入電です。たった今、ジャブローMS格納庫に入り込もうとしたジオン軍の兵と、格納庫守備隊が交戦を開始。パイロット待機室で待機中のパイロットがMSに搭乗し、防衛戦に加わったそうです。ジオン軍側はMSの参戦により直ちに撤退。現在、警戒体制を実施中とのことです。」

 「了解。聞こえたな、アムロ?そちらで逃げたジオン兵を追ってくれ。」

 「了解。ブラボー1アレックス。アムロ・レイ行きます。」

 カタパルトから射出され、ジャブロー基地内に入っていく。彼が数ヵ月前まで民間人だったとは思えない。

 「ブラボー2ジムスナイパーⅡ、ハヤト・コバヤシ出ます。」

 彼も成長したよな~。もう、一端のエースだ。

 「ブラボー3ガンキャノン。カイ・シデン出るぜ。」

 あのカイですら、頼もしくなっている。つくづく思うが、素晴らしい指導力だ。こちらも負けてられんな。

 「よし、襲撃を受けたMS格納庫のマップをブラボーチームに送れ。あと、MSが隠せそうな場所をチェックだ。奴等、今度はMSで出てくるぞ!」

 「了解です。」

 「他の宇宙船ドックの状況はどうだ?」

 「ブランリヴァルがザク数機に攻めいられていますが対応可能とのことです。マドロックを中心に敵を仕留めて居るそうです。」

 「分かった。状況が変わり次第、知らせろ。カイとハヤトをそちらに送る。カイとハヤトに連絡。カイとハヤトは、アレックスと少し距離を置け。宇宙船ドック周囲の警戒に当たらせろ。」

 「了解です。」

 ジオンも運が無かったな。各地のエースがジャブローに集まって居る時期に攻め込んで来るとは。いや、時期を選ぶ余裕すら無かったのか。向こうも辛い戦いだと言うことか。

 

 ジャブロー基地屋外ジャングル

 スプリガン キイチ・カシマ

 上空のジムスナイパー隊が成層圏に向けて攻撃を開始した。どれ程の数のMSが此方に来れるのだろう?俺達のICBMSも来ることが解ればあんな風に蜂の巣にされていたのかも知れない。大気圏突入後に狙い撃ちされるなんて恐怖だな。あ、アプサラスの破片みたいなものが墜ちてきた。中のパイロットは大丈夫かな?次はザンジバルが標的か。おっと、そろそろガウの大編隊がご到着か。精々派手にお出迎えしてあげようじゃないか。

 「各機、リュウのガンキャノンとデータリンク。それぞれの目標を狙い撃て。」

 「データリンク完了、いつでも行けます。」

 「撃てーー!!」

 大編隊のガウにビームの嵐が突き刺さる。次々に爆散する中、MSが墜落中のガウから飛び出して来る。武器を捨ててないと言うことは、殺る気だと言うことだな?着地前に落としてやるよ。

 「ガウはガンキャノンに任せる。俺とジョブは降下してくるMSを墜とす。リュウ、これからは地上にも気を付けろ。ある程度撃ったら、場所を移動するんだ。ジョブは俺に付いてこい。」

 「「了解!」」

 さあ、お前らジオンの悪夢はこれからだ。 

 




少し少な目ですが今回はここまでです。直ぐに続きます。

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