機動戦士ガンダム 白と黒のエース<完結>   作:水冷山賊1250F

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 追撃戦に戻ります。
 ボブさんの名字は適当ですw。知ってる人いたら教えて下さい。


第70話  疑心暗鬼

 オーストラリア トリントン基地周辺地域

 ザメルコックピット ボブ・ラップ

 なんであんな辺境の軍事基地にあんな化物が揃ってるんだ?連邦軍の奴等、頭がおかしいんじゃないか?

 アダムスキーとゲルゲイリーのドム・トローペンを瞬殺するなんて。ザメルの多弾頭ミサイルも空中で撃ち落とすとか、なんだアイツ等は?恐らく基地の被害は軽微だろう。核武装型ガンダムの奪取も失敗に終わったし、こんな所には何時までも長居は出来ねえ。さっさとトンズラだ。

 エリクと言ったか?あの若造。奴の仲間を見捨てることになるが、今回ばかりは仕方がねえ。あの伝説の部隊が相手だ。奴等の戦力を報せるだけでも任務に関わった価値は有るだろう。白い死神と黒の悪魔。

 白い死神は、戦後姿を現すことは無かったが、とうとう現場復帰か。事務方にでも成って大人しくしてくれれば良いものを!黒の悪魔は戦後も目撃情報はあった。しかし、今回は2機とも新型MSに乗って出てきやがった。

 誰だ、アイツ等に余計なオモチャ与えた奴は!今は戦後の筈だろう!連邦軍の軍縮なんて、嘘だったのか?相変わらず連邦は汚い。

 

 自分勝手な事を考えながら、ボブは合流地点へと急ぐのだった。上空からその姿を監視されていることにも気付かずに。

 

 オーストラリア上空 零式コックピット

 キイチ・カシマ

 土煙を撒き散らしながらザメルが行く。彼処まで派手に移動してりゃあ、馬鹿でも気付く。有難い事だ。

 「隊長、奴等海に向かってるようですね。」

 「あぁ、こりゃあヤバイな。奴等、アイツを見捨てた可能性が有る。奴の進行方向に貨物船、若しくは潜水艦が有る筈だ。リュウ、トリントン基地に連絡して、周辺海域の警戒を打診してくれ。俺とアムロは先に行く。後からゆっくり付いて来てくれ。」

 「了解!」

 確かガトーは潜水艦で逃げた筈だ、ガトーはソロモンで原子に還してやったし、実行犯は水天の涙の連中かな?基地外のマザコンと言う線も捨てられんか、どちらにしても狂信者集団か変態に率いられた狂った奴等の集団だ、ここで叩いてしまうに限る。折角の和平を台無しにして何が楽しいのか理解に苦しむ。ついでに俺の新婚生活を台無しにしてくれた分の落とし前もきっちりとつけさせて頂く!

 「隊長!何か見えます。MSのようです!新型の赤い奴が1機、基地を襲撃してきたドムの派生型が5機の計6機です。」

 よし!奴等まだ船に乗ってないな。ここで一気に叩く!

 あっ!奴等急いで逃げに回りやがった!待て!コンチクショウ!あーっ、潜水艦に次々乗り込んでやがる!させるか!

 ビームライフルでギリギリの距離か。間に合えーっ!

 アムロと同時にビームライフルを撃つ。2発共ドム・トローペンに突き刺さり、海中に転落して沈んで行った。チクショウ間に合わなかったか!

 潜水艦は急速潜行を始めた。

 「ここまでか。ホワイトベースとアルビオンに合流しよう。奴等は恐らくアフリカ大陸に渡る筈だ。そこから宇宙に戻る腹積もりだろう。此方を襲撃してきた落とし前も着けずに逃げるとは、良い度胸だ。徹底的に叩いてやる!」

 「隊長、落ち着いて下さい。まずは、ホワイトベースに合流しましょう。」

 「そうだな。すまない、熱くなってしまった。」

 「いえ、気持ちは分かります。後方から2隻のペガサス級が接近してきました。行ってみましょう。」

 「了解だ。」

 アムロに諌められるとは、頭に血が昇りすぎたな。反省だ。

 

 南極海深海 マッドアングラー指揮所

 エリク・ブランケ

 白い死神と黒の悪鬼。あの2機の情報を通信で傍受出来て運が良かった。全滅していた可能性もあった。ロルフとグスタ。良い奴等だったのに。あの悪魔共め!フリッツも殺られたのか?畜生!!

 「作戦は失敗に終わった。遺憾ながら宇宙に帰還する。」

 「そうだな、少佐。で?何処から宇宙に上がるかね?」

 「アラビア半島、アデン宇宙港を襲撃し、HLVを強奪するか、キリマンジャロ周辺の残党軍が確保しているHLVを使うか。悩ましいな艦長。」

 「キリマンジャロは止めた方が良い。ここ最近、奴等の残党狩りが激しくなっている。どちらかと言うと、中東の方が確実かも知れん。彼処は公国軍の残党がいない分、警備が弛い。トリントンは新型MSの試験基地という面が強い。今回遭遇したのは運がわるかったのかも知れん。」

 「連邦のMS開発は確か北米のシャイアンでは無かったのか?」

 「彼処は開発が主と思った方が良い。トリントンは性能試験等、運用実験場と言った面が強い。まぁシャイアンにはサフリィが有るからな。勘違いするのも分かるが。」

 「ご教授ありがとう。で、トリントンには誰か送り込めるか?部下が捕まった可能性が有る。」

 「無理だな、諦めた方が良い。残念だが余計な被害を出すだけだ。」

 「なんとかならないのか?MSで戦闘支援も出来る!」

 「手負いの戦力で死神と悪鬼の相手をするとでも?無理だな、諦めろ。それよりも、艦隊の戦力を集結させた方が良い。」

 「そうか、バカな事を聞いた。忘れてくれ。」

 「了解だ。まぁ、あんたの機体も宇宙の方が本領を発揮するだろう。まだ反撃の機会は有る。ここは耐えてくれ。」

 「了解だ。そう言えばキシリア閣下の救出計画はどうなった?」

 「まだ現地調査中だが、蒼鬼の部隊がベルファスト基地に張りついているらしい。あちらも困難な任務に成るだろう。」

 「連邦め!!なぜ奴等がそんな所に張り付いていたんだ!?」

 「もしかしたら、今回の事も関係が有るのかも知れない。」

 「情報が漏れていると?」

 「あり得ない話では無い。ジオン本国に拘束されていたレビルを奪還できる情報組織が連邦には有るんだ。何処かに紛れ込んでいても不思議では無い。」

 「敵ながら、強力過ぎるな。情報統制の強化が必要か。」

 「デラーズ閣下には、是非ともそう進言してくれ。」

 「了解だ。」

 此方の情報が漏れるなど、組織の存亡に関わる一大事だ。なんとしても、宇宙に帰らなければ!

 自分達の尻尾に火が付いたような感覚に、寒気を覚えるエリクだった。

 

 

 




 エリク尻尾を巻いて逃げるの巻でした。
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