機動戦士ガンダム 白と黒のエース<完結> 作:水冷山賊1250F
ユーグ遂にフルアーマー7号機の上位互換機に乗るww。
ラビアンローズブリッジ
クレナ・ハクセル
テロリストは殲滅され、今私達は地球連邦軍に保護されている。ラビアンローズ内部は現在、テロリストがいないか保安要員さんが、隈無く索敵している。ブリッジには今、わが社の社員と護衛につけられた保安要員さんが3名しかいない。正直不安だ。ブリッジのドアがノックされた。
「誰だ?」
「ファントムスウィープ隊隊長、ユーグ・クーロだ。開けてもらえるか?」
「了解です。」
保安要員さんがドアを開けると、顔にキズがある逞しいけど二枚目な男の人がノーマルスーツのまま入ってきた。
「地球連邦軍第13独立戦隊ファントムスウィープ隊隊長ユーグ・クーロ少佐です。」
ガンダム7号機のパイロット!誰よりも上手くガンダムを操ってた人ね。
「自航ドック船ラビアンローズ所長、クレナ・ハクセルです。この度はありがとうございました。お陰で助かりました。社員を代表してお礼を言わせて頂きます。改めてありがとうございました。」
「いや、当然の事をしたまでです。我が軍のレビル将軍から、データベースで伝言を預かってます。メインスクリーンに映しても宜しいでしょうか?」
「此処にいる社員全員が見ることになりますが、よろしいので?」
「はい。是非皆さんに見てもらいたい映像も有るそうです。」
いったい何かしら?
「分かりました。データ媒体をお預かりします。ルセット、お願い。」
「分かりました。」
試作3号機のシステムエンジニア、ルセット・オデビーにデータチップを渡す。
メインスクリーンに最初にレビル将軍が映し出された。そしてトリントン基地の取調室に映像が切り替わり、我が社が仕出かした事が明らかにされた。
これはダメね。フォロー出来ない。この会社は優秀なスタッフをバカにするにも程がある。彼女等を止めることは私には出来ない。
この会社はもうダメね・・・。
この日、ラビアンローズにいた優秀なエンジニアが全員アナハイムエレクトロニクスを退社することになった。もちろん私も。
ラビアンローズを、月のアナハイム工場まで移動させ、私達は会社を辞すことになった。その後ラビアンローズは、運用経験者もいないまま、暫く宇宙を漂う事になる。
ガンダム試作3号機係留デッキ
ユーグ・クーロ
噂には聞いていた。事前に渡された資料にも目を通した。しかし思う。なんだこれ?ガンダムが埋まってる。こんな機体が前世でも有ったのか?キイチとレビル将軍が言うには有ったらしいのだが、にわかには信じられん。そして、この機体のシステムエンジニアが隣のこの女性とは。
「あのぉ、何か?」
「いや、正気でこれを作り上げたのがどんな人間か知りたくてな?」
少しムッとされた。先程までは、テロリストに占拠されて震え上がっていたのにな。
やはり、上層部の暴走か。一歩間違えば毒ガスの餌食。自社の社員さえ生け贄に差し出す。狂った奴等だ。
「ルセットさんは、レビル将軍の話をどう思われました?」
「うちの上層部に愛想が尽きました。はっきり言って怖いです。今回の事も、テロリストに情報を流したと見て間違いないでしょう。ラビアンローズの航路は、顧客と我が社の上層部、後は運用する私達しか分からないのですから。一つ間違うと、毒ガスの餌食になっていたと思うと・・・。」
「済まない、嫌なことを思い出させてしまった。早速この機体、デンドロビウムと言ったかな?こいつの操縦関係の話を聞きたい。」
早速仕事に取り掛からなければな。キイチ達との合流までの時間が迫っていた。
同場所
ルセット・オデビー
イケメンだけど無愛想な人ね。第一印象はこれだった。私を失礼な目で見るし。この機体は今までのMSの概念を覆すわ!下手なパイロットに触れられたくない。試作2号機?のパイロットはダメかしら?
「えぇ、任せて下さい。事前にシミュレーター訓練はされてますよね?」
「あぁ、結果はこれだ。」
情報端末を渡された。シミュレーターの記録だ。
「何これ?」
ファーストアタックから、A判定。僅かシミュレーター3回でSS判定を受けるなんて!本当に初めて乗る機体なの?
「シミュレーターでは、機体のクセのようなものは分からないからな。後、システム上の問題等も有ったら今のうちに聞きたい。」
「分かりました。その前に、コックピット内でもシミュレーションが出来ます。一度見せて貰っても?」
「あぁ、問題ない。」
本当かしら?こんなパイロットがいたら、何故現場なんかに。テストパイロットにすればどれだけMSの開発が捗るか。見せて貰うわよ。連邦軍最強のエース部隊のパイロットのテクニックとやらを!
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何この人!此処に来てSSS!?最高の成績と言うか、こんなスコア出せる人がいたの!?
「満足いったかな?少し時間が押してるんだ。早速説明を聞きたい。」
「はいっ!」
この人なら!ニナの1号機に誰が乗っているか知らないけど、このパイロット程機体性能を引き出せる人は居ない!私の機体があのエース部隊の主力になる日も近いわ!セフリィだかサフリィだか知らないけど、此れからのMS開発をリードするのはこの私よ!
簡単に説明を終えた後、彼等は大急ぎで戦場へと消えていった。この船には美人が沢山いるのに無粋な人達ね。でも私の作品を見せつけてやるがいいわ。サフリィの人達の度肝を抜いてあげなさい!
そう思っていた時期が私にも有りました。数日後、送られてきたテロリスト殲滅戦に参加したエース機を見て、私は愕然とした。新技術のムーバブルフレームはまだ良い。何あの可変MS?零零ガンダム?テム中佐だけでは無く、息子さんでエースパイロットのアムロ少尉が基礎設計をしたの?何なのこの親子は?
私はとんでもない魔窟に足を踏み入れたのかもしれない。でも負ける訳にはいかないわ。見てなさい。私のMS運用理論が正しいことを教えてあげる!
ニナと同じく、闘志を燃やすルセットであった。
変態親子の被害者その2登場です。彼女等がどんなMSを開発するか楽しみですww。
8月21日一部修正しました。