「ねぇ、極振りってしってる?」   作:デフォールド

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はい、今回から極振り紹介編です。
あまり詳しく紹介はできてないですが気になれば原作の方を読んでね♡ってことでどうぞ―


【イット】極振り紹介編~アキ~

アキ編

 

「「「「「「やっとアストクリアできたーーーーー!!!」」」」」」

 

機天・アストに挑むためのエリアの前でそんな叫び声が聞こえた。周りからは「おめでとう」や「おめー」と称賛の声が上がっていた。機天・アストはかなり強いボスで、パーティメンバーとの連携がうまくいかなければクリアは難しいボスだ。ソロプレイヤーにとってはかなり難関だった。なので野良でクリアする場合はしばらくの間固定メンバーで挑む必要があった。そんなボスを倒したのだから周りからも称賛の声をかけるのであった。そんな野良メンバーで固定パーティを組みクリアした一人である「ロン・リー」その場でパーティメンバーとまたどこかで!と約束した後すぐに第4の街ルリエ―を目指した。ロン・リーは早く新しい街も探索したくて仕方なかったのだ。そして第四の街ルリエ―についた後、すぐに街の散策を始めた。

 

「結構広い街だな…これは今日一日では回れそうにないな…」

 

ルリエ―はそれなりに広い街なので隅々まで探索しようとするとかなり時間がかかる…と、ロン・リーは思いながら歩いていると前方に人だかりを見つけた。その人だかりの一人に何の集まりなのか聞いてみた。

 

「あのーここでいまから何か始まるんですか?」

「あー第四の街の芸人コンビ【イット】による極振り紹介コントだよ」

「【イット】?」

「お?あんちゃんこの街についたばかりか?ならちょうどいい!見ていって損はないぞ!」

 

極振りという名前はロン・リーも知っている。このゲーム内で頭がおかしい強さを持っている連中のことだ。だが、どういう人たちなのかは詳しくは知らない。まず一般人はあったら逃げろとプレイヤーの中で周知の事実になってるからだ。そんな極振りを紹介する【イット】というやつらにロン・リーは少し興味がわいた。あんな頭がおかしい連中について知れるのなら少し見ていこうと。

 

「おっ時間だ!はじまるぞ!あっちを見ろ!」

 

そう声をかけたプレイヤーが指をさして教えてきてくれた。指をさした方を見ると転がってくる丸い物体と一人のプレイヤーが走ってくるのが見えた。

 

「まってくれアルマG朗!」

 

そう走ってきたプレイヤーは叫びながら丸い物体を追いかけていた。だが丸い物体はそんな声が聞こえていないのかそのまま転がって行き排水溝の中に入って行ってしまった。走っていたプレイヤーは排水溝の中を覗き込んで探した後「地下水路まで探しに行くか…」といいその場から去ろうとしていた。その時不気味な声がその場に聞こえてきた。

 

「はぁい…錠Gぃ?」

 

その声の主はなんと排水溝の中にいた。ピエロみたいな恰好をしておりロン・リーはなんだあの変態!?と思いながら周りの反応を伺ってみると周りのプレイヤー達はこれから起きる出来事に期待しているのか興味津々に見ていた。そんな周りに合わせて静かに見ることにした。

 

「極振りのアキって知ってる?」

 

声をかけられたプレイヤー…先ほど錠Gと呼ばれていたプレイヤーは若干怪しげなものを見るような顔で首を横に振った。ピエロは悲しそうな顔をしながら話を続けた。

 

「おぅ…それは残念…β版ではダンジョンに穴を開け運営が悲鳴を上げたという極振り最強とも名高いSTR極振りのアキ、そんな彼みたいに強くなってみたくないかい?」

「そんな簡単に強くなる方法なんてあってたまるか!だまされんぞ!」

 

そりゃそうだと周りのプレイヤー全員が思った。誰だって簡単に強くなれる方法があるのならその方法を使っているはずだ。そんなうまい話があるわけないのだ。ロン・リーはそれにダンジョンに穴を開けるなんてなんてありえない…と思っていると、周りから失笑が聞こえてきた。もしかして本当に穴開けたことあるの!?と驚いた。

 

「おぉぅ…そんなに罵倒しなくてもいいじゃないかぁ…けど本当に強くなれる方法があるんだよ試してみない?」

「嘘にしか聞こえないわじゃあな!」

「まてや!」

 

ピエロは大声をあげて錠Gを止めた。そしてゆっくりと錠Gに向けて手に持っていたものを見せた。

 

「錠Gぃ…こいつを見ろぉ…」

「俺のアルマG朗!」

 

それは先ほど排水溝の中に消えていった丸い物体だった。正体は錠Gと言われるプレイヤーのペットだったようだ…それはそれとしてネーミングセンスが気になったロン・リーだった。

 

「そうだ、こいつを返して欲しければ俺の話を聞け!」

「聞きたくないから一度ログインし直して位置情報リセットするわ!じゃあな!」

「まって!ほんとまって!」

 

ロン・リーはクスっと笑ってしまった。ピエロの焦り方が尋常じゃなかったのだ。まるで、それは予定外だからそれだけはやめてくれと言わんばかりの顔をしていたのだ。そんなピエロに錠Gはあきれながら仕方なく声をかけた。

 

「何度もなんだよ…そんな簡単に強くなる方法なんてあるわけないだろ…」

 

もうめんどくさいという気持ちが態度に出てる錠Gだった。だが、ピエロはにやりと笑い話を続けはじめた。

 

「あるんだ…あるんだよ錠Gぃ…ここにうまい話があるんだよぉ…機天・アストソロRTA周回なんて馬鹿げたことができたり、最大ダメージ4億なんて馬鹿みたいなダメージを出す方法があるんだよぉ…」

 

そんな方法があるのか!と、ロン・リーは実践できるのならその方法をやってみたいと思った。今までのうっぷん晴らしにアストをボコボコにしたい気持ちがあったのだ。というか極振りは4億なんてダメージ出せる化け物なのかと改めて認識しなおした。そんなピエロからのささやきに渋い顔を浮かべた錠Gだった。まだ怪しんでいるのだろう。

 

「おぉぅ…この方法で強くなれば極振りにだって勝てるし、アキみたいに某英雄みたいな力を手に入れることだって可能だ!それになにより有名人になれて周りからちやほやされるぞ!…きっと…」

 

ピエロがそういって誘っていると錠Gは有名人になれるという言葉を聞いた瞬間、目を輝かせながらピエロに聞き返した。

 

「本当に有名人になってちやほやされる?」

「えっ、あっ、うん」

 

ピエロは反応するところそこかよと言いたげな顔をしながらも話に食いついた錠Gを逃がすまいとさらに追い込みをかけた。

 

「錠Gぃ…これで強くなれるぞ錠Gぃ…」

 

ピエロはそう言いながら錠Gの方へ手を伸ばしていった。それはこの手を掴めと錠Gを誘っているようだった。錠Gは恐る恐るといった感じでピエロの方へ手を伸ばしていき手を取ろうとした瞬間。

 

「だからお前も極振りになるんだよぉ!!!!!!!」

「うわあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

錠Gの腕を突如掴み大声をあげながらピエロは、人の通れるはずのない排水溝の中に錠Gを引きずり込んでいった。おそらくなんらかのスキルを使ったんだろうとロン・リーは思ったが、それよりも排水溝内へ引きずり込まれていく錠Gの姿が滑稽すぎて笑った。そして二人が排水溝内へ消えていったあと、どこからともなく声が聞こえてきた。

 

『そうして錠Gは死んだ。ペニーYsにそそのかされてサブキャラを作りSTR極振りにしてしまったからだ。STR極振りがゆえに攻撃があたれば敵を即死できるが、動きが遅いせいで攻撃を当てられず逆に攻撃され一撃で死んでいったのだ。その後も何度も挑戦したが極振りのスタイルになれる前に心が折れて精神的に死んでしまった。ついでにペニーYsも錠Gからの報復で死んだ。』

 

騙されて極振りを目指してしまった錠Gとついでに殺されたピエロことペニーYsに周りのプレイヤー達は合掌した。その場の空気に合わせてロン・リーも一応手を合わせた。そして先ほどのように声が聞こえてきた。

 

『これにて【イット】による極振り紹介コントを終わります。これはあくまで極振りにあこがれる人への注意喚起が目的のコントです。これを聞いて極振りにしてみようと思っても責任は取りませんというか取れねぇから!あくまで注意喚起だからな!誰もやれって言ってないからな!極振りしてるやつらは頭が逝ってる連中だからあこがれんなよまじで!んじゃこれで終わりでーす!今回も見てくださってありがとうございました!また来週の同じ時間この場でお会いしましょう!』

 

最後の注意喚起と次回予告が終わったあと「今回もおもしろかったぞー」「ペニーYs!相変わらず再現度高いぞ!」「これからも楽しみにしてるぞ!」などと言いながらプレイヤー達はその場から去っていった。そしてロン・リーも、少し極振りにあこがれたが絶対極振りにみたいな苦行はしないと心に決めてその場から離れていった。

 

ちなみに【イット】に少し興味を持ったロン・リーは毎週この時間にここに来ることを決めた。

 




とりあえず極振り全員は紹介しようとは思ってるんですけど
翡翠ちゃんどう紹介すればいいのか悩んでます…どうしよう…
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