アルケミアストーリー 〜シノとミカの錬金物語〜 作:うさトロ
「本当に、ありがとうございました!」
「また何かあればいつでも来てくださいね。」
「待ってますぅ!」
メイド達の手厚い待遇を受け、一夜を明かしたシノとミカの2人。
これからまた旅の続きに出ようとしていた。
城を出て、2人は連邦を目指し再び雪山と草原へやってきた。
「この道を……こっちかな、」
地図とにらめっこをしながらひたすら連邦に向けて歩く。
国境沿いのゲートを越え、広い大地にやってきた。
「あそこ……なんか大きな門がある……」
「あれは錬成施設の道に繋がってるゲートだね」
「あそこのお店みたいなのは……?」
「あれは……誰かのお店かな?」
2人は歩きながら目に入る景色について会話を繰り広げていった。
そして国境沿いを越えた先には、とても広大な平野が広がっていた。
「「うわぁぁ……!!」」
あまりの広さと見事な景色に2人は思わず声を上げていた。
「ここら辺で朝ごはんにしよっか!」
「ご飯……!」
2人は前と同じように、カバンからレジャーシートを取り出して、影もあって景色の良い平野の真ん中にシート敷いた。
ピクニックならとても最適な天気である。
辺り一面に日光が降り注ぎ、暖かな日差しはまるでここまで来た冒険者を歓迎し、包み込む包容力すらあった。
「今日はね……、サンドイッチだよ!」
「サンドイッチ……!」
ミカはバスケットからサンドイッチを取り出した。
綺麗な純白の、ふわふわとしたパンとパンの間には、様々な具材がしっかりと挟まれていた。
「こっちはたまごサンド、こっちは……ベーコンレタスかな?そして、こっちは……」
ミカは淡々と具材の説明を続ける。
様々なバリエーションのサンドイッチを見て、シノのうさ耳は今にも弾けんとばかりにピンと張っていた。
「それじゃ……」
2人は手を合わせ、
「「いただきます!!」」
食事を始めた。
まずはたまごサンド。
ゆで卵を細かく糸でカットし、それを粗挽き塩コショウ、マヨネーズとあえたものをパンに挟んである。
パンのふわふわとした食感に便乗するように具材のたまごもふわふわと、それでいて白身部分のしっかりとした食感も残っている。
味付けも、マヨネーズの程よい、ほんのりした濃さと、塩コショウが上手くピリッと効いていた。
続いてベーコンレタスサンド。
みずみずしく、シャキシャキしたレタスと、しっかりと肉の厚みがあるベーコンを一緒にパンで挟んだそのサンドイッチは、
新鮮なレタスの食感と、ベーコンの分厚く、存在感のある歯ごたえがベストマッチしていた。
「そういえば、昔から思ってたんだけど、シノって、食べ物の好き嫌い、あんまりないよね?」
「ミカが作る料理に……不味いものなんてない……」
「嬉しいこと言ってくれるね!まだまだあるからたくさん食べてね!」
そして、
「「ごちそうさまでした!」」
2人はサンドイッチを全てたいらげた。
「これだけ食べると……さすがに太りそう……」
シノは体重を気にしていた。
「シノもそんなこと気にするんだね……」
「太ると……早く動けない……」
「そっかぁ、そうだよね、でもちゃんと野菜も食べてるから、ぶくぶくと太るようなことはないと思うけど……」
「そっか……なら大丈夫……」
「切り替え早くない?」
そんなことを話しつつ、2人はシートやバスケットを片付けていた。
「さて、と!行こっか!連邦まではあともう一息だよ!」
「行こう……!」
そう言って2人はまた進み出した。
連邦まではあと少し。