冴えない棋士は弟子を貰う様です   作:C.C.サバシア

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※鍬中駿vs山刀伐尽終局間際からの実況と反応


☆第四十九話『「一人前」に向けて』

『若手棋士を語るスレ その435』(十一月)

 

426:名無しさん

山刀伐がこんなに押されるなんて思わんかったわ

 

427:名無しさん

>>426

マジでそれな、僅差ではあるけどやっぱり対局前はジンジン有利で予想されてただけに衝撃的過ぎる

 

428:名無しさん

こっちとしちゃ色んなエピソード聞かされて鍬中に愛着湧いて来てたし応援してたし親子対決決定で大盛り上がりしたけどここまでは想像付いてなかったわ…

 

429:名無しさん

色んなエピソード(三段リーグ史上最低勝率昇段 史上初の十代フリークラス棋士 ジンジンの養子兼最初の門下生 一年目四段なのに弟子持ち しかも女子小学生 そしてその弟子と熱愛疑惑 フリークラスでタイトル戦トーナメントベスト4 親子対決実現 元タイトルホルダー連続撃破)

 

430:名無しさん

>>429

情報量が多過ぎる

 

431:名無しさん

>>429

 

432:名無しさん

>>429

コイツの事を昇段直後は誰も気に留めていなかった事実に震える

 

433:名無しさん

>>429

しかも今日勝てばここに『現役タイトルホルダー撃破』が加わる訳で…

 

434:名無しさん

あっ

 

435:名無しさん

マジか

 

436:名無しさん

言った傍から

 

437:名無しさん

>>433

加わっちゃったねえ…

 

438:名無しさん

ジンジンも粘ったんだけどなあ

 

439:名無しさん

つーか寧ろ最初はジンジン圧倒的優勢だったのに

 

440:名無しさん

鍬中冷静に凌ぎきったよなあ

 

441:名無しさん

コイツほんとにただの四段か?

 

442:名無しさん

>>441

ただの四段なら盤王戦本戦にすらいないんだよなあ

 

443:名無しさん

意外ッ!!だがここは盤王戦ベスト4まで残った者だけが存在出来る敗者復活戦ッ!!

 

444:名無しさん

ここ最近で一番地味な昇段者だと思ったらクズ竜王以来のここ数年で一番派手な昇段者だったでござるwwwwww

 

445:名無しさん

これ於鬼頭戦リベンジマッチも期待してええんか?

 

446:名無しさん

ええんやで

 

447:名無しさん

文字通りあの時の鍬中とは心の持ち様が別人や、鏡洲に激励されて勝てたのが相当効いたらしい

 

448:名無しさん

その鏡洲も鍬中に負けたとはいえまだ二戦チャンスがあるからな、どっちかに勝てば遂に三月から四段昇段って訳だ

 

449:名無しさん

時々プロの予選に混じっては勝ち星を挙げてたしなんで鏡洲がプロになれないのか不思議に思ってた事もあったしここは何としてでも勝ってもらいたい。鍬中との対決も見たいし

 

450:名無しさん

これで鍬中が盤王戦タイトル挑戦者になって鏡洲が四段になれば最高の結末だな

 

451:名無しさん

>>450

最高っつーか出来すぎな話だけど見てみたくはあるなーその未来は

 

452:名無しさん

その為にもまず鍬中には於鬼頭を倒してもらう必要がある訳だが、なんか行けそうな気配はあるわねある

 

453:名無しさん

リベンジ戦だし燃えてない訳無いよなあ、あんなコテンパンにされてるし

 

454:名無しさん

>>453

ジンジン戦前のインタビューでも相当当時ショックだったんやろなって伝わるくらいの答え方してたしな

 

455:名無しさん

盤王戦トーナメントは特にやが、七宝戦以外は毎局毎局相当な格上とやり合って、しかも毎度の様に死闘なのに良く勝ててるよなアイツ

 

456:名無しさん

前までは才能無いとかインタビューでちょくちょく語ってたけど、正直言って発想力と根性とスタミナはバケモンだと思う

 

457:名無しさん

>>456

いやほんとそれ

純粋な攻守は上位陣どころか他の若手に劣る事もあるが、今はスタイルを一新したとはいえ少し前まで新嬉野流やらアマチュアで見掛けた奇襲戦法を躊躇無く取り入れて勝ったり、崖っぷちから土壇場で踏ん張る諦めない根性とスタミナ、踏ん張れるくらいの火事場の発想力はどれを取っても四段なんてとてもじゃないが思えない

 

458:名無しさん

>>457

長文乙だがマジで一言一句同意するわ

アイツの火事場の生存能力は謎過ぎる

 

459:名無しさん

>>457

これは将棋界のゴキブリ

 

460:名無しさん

 

461:名無しさん

事実ではあるが流石に草

 

462:名無しさん

褒めてるのか貶してるのかこれもう分かんねえな

 

463:名無しさん

鍬中駿二つ名列伝

・三段リーグ史上最低勝率昇段

・初手開幕4連敗

・最弱のプロ

・二代目ロリ王候補筆頭

・ロリ中駿

・盤王戦しか勝てない男

・盤王戦の勝ち星でフリークラスを突破しようとしてる男

・19歳フリークラスで盤王戦挑戦者になろうとしてる男

・19歳フリークラスで元タイトルホルダーに連勝した男

・19歳フリークラスで現役タイトルホルダーを撃破した男←New!

・将棋界のゴキブリ←New!

 

464:名無しさん

>>463

気付いたら二つ名が大量に出来てた男

 

465:名無しさん

>>463

二つ名の量だけなら九頭竜八一に並び立つ男

 

466:名無しさん

>>463

半数くらい不名誉なもので占められてる辺りクズ竜王リスペクトしてる

 

467:名無しさん

>>463

将棋界のゴキブリだけ異彩放ってて草

 

468:名無しさん

コイツ愛されまくってんなあ

 

469:名無しさん

去年七宝倒すまでは見向きすらされなかったのに分からんもんやなあ

 

470:名無しさん

クズ竜王と神鍋と鍬中が小学生軍団と一緒に歩いてる写真がコラ扱いされたのも懐かしいですね…

 

471:名無しさん

今見るとそこにしっかり美羽ちゃんいるの草草の草

 

472:名無しさん

夏場に伏線回収されてたの見て爆笑したわ

 

473:名無しさん

つまり七宝戦前に既に弟子持ってた説はほぼほぼ正解だったんだよな

 

474:名無しさん

あの限られた情報の中から女子小学生説と七宝戦前に弟子になってたのを当てた民は化け物かなにか?

 

475:名無しさん

変態は思考能力が高い

 

476:名無しさん

それはそうと明日からその美羽ちゃんも女流玉将戦予選トーナメント始まるがお前ら予想はどうよ

本戦&2級昇級はトーナメント表的に3戦全勝が必須だが

 

477:名無しさん

>>476

第2組やったな、美羽ちゃん含め六人

千堂初段、滝本初段、藤沢五段、金平二段、清水澤ちゃん(3級)、美羽ちゃん(3級)のラインナップやな

初戦から藤沢五段とか言う開幕ブッパやが今の美羽ちゃんならいけるやろ

 

478:名無しさん

>>477

初戦もやが金平と清水澤ちゃんとか因縁バリバリの連中揃い踏みなんだよなあ

 

479:名無しさん

>>477

盤王戦挑戦者トーナメントもどうやったらそんな奇跡的な組み合わせなんねんっての多かったけどこっちも下手すりゃ金平清水澤ルート辿るんよなこれ

 

480:名無しさん

>>479

上手く行けばやが、清水澤ちゃんが決勝来れるかどうか……

 

481:名無しさん

なお、美羽ちゃんの心配は一切されてないもよう

 

482:名無しさん

3級で女流帝位のイカちゃんに持将棋まで縺れ込めるとか普通有り得へんしなあ

 

483:名無しさん

まだスタミナが未熟やがそれが整えばつまりはイカちゃんに次ぐ実力と言う訳で

 

484:名無しさん

まあ、準タイトルホルダークラスの能力は既に見積もってもええんやないかね

 

485:名無しさん

流石に月夜見坂には勝てんやろけど、ワンチャンタイトル挑戦まで見据えて応援しても良いと思うレベル

 

486:名無しさん

やっぱ評価高いんやなあ

かく言うワイも藤沢がいくら元タイトルホルダーと言えど十年以上タイトル挑戦から離れてて、且つ今の美羽ちゃんの力考えると止められるとはとても思えんが

 

487:名無しさん

何にせよ鍬中も美羽ちゃんもここを乗り越えれば一人前のプロや、正念場やぞ気張ってけ!

 

 

 

 

 

 

 

 

「竹内3級、3級昇級後これが初めての対局ですが元女王三連覇・藤沢五段相手に一切引かない力ある指し筋で攻め立てていますね、非常に面白いです。確か鹿路庭女帝は彼女と面識があったと思いますが、どの様な棋士という印象を受けた……と言った事とかはありましたか?」

 

「そうですね、私も知り合いのお弟子さんなので何度か直接会ったり、マイナビ女子オープンのチャレンジマッチや予選の棋譜を見させてもらいましたが当時からアマチュアとはとても思えない好戦的で威圧感のある攻め筋が多く他の女流棋士と比べても異彩を放つレベルで攻め一辺倒。守備が弱くはありますが攻められない様に先に攻めて押し潰すのがスタイルなのかなと個人的には思っています。波関五段の印象はどうですか?」

 

「成程、ありがとうございます。僕も同じ見解ですかね。彼女の指す将棋はハイリスクですが華もあるので男の方でも注目度高いんですよ。ベテランならではの老獪な指し筋で今尚安定感のある藤沢五段が防戦一方なのは見た事が無いですし」

 

 

「美羽もすっかり有名になったなあ」

 

 パソコンの前で座り、ニコニコ動画で我が弟子の女流玉将戦予選一回戦を見守る。

 尚このすぐ前に佳香さんの別の対局も中継されていたがギリギリで勝ってかなりヒヤヒヤさせられた直後の話でもある。

 

 しかしやはり美羽の対局が一番見ていて緊張してしまう。

 何せ相手は原作でこそ名前すら登場していないが十五年程前にマイナビ女子オープンで三連覇をしている元タイトルホルダーのベテラン。

 全盛期に比べ力は落ちているものの豊富な知識や経験を活かし新しい戦術が生まれても勝ち越す戦績で喰らいつき続けている相手だ。

 それこそ祭神とは比べ物にならないが、今まで対局した相手だとその祭神に次ぐ強さは確実。

 

 大丈夫だと思って見ていても近くにいてやれないのはどうにも歯がゆい思いが大きい。

 なんて思っていると戦況が一気に動く。

 

 

「藤沢五段、反撃に出ますが全ていなされて……と言いますか潰されていますね。古風な手筋で攻めようとした時は竹内3級の対応力がどうかと思いましたが……少し僕もビックリしています」

 

「竹内3級、あの対応力はこの手筋を知っていましたね~。動揺一つ見せませんでした。パワーだけではなく知識量も凄まじいものを感じさせます」

 

 

「ふふふ、そうだろうそうだろう……ま、鹿路庭さんは良く話すから知ってただろうけど対ベテラン用の作戦……今年の2月から始めたアレが遺憾無く発揮されてるぜ」

 

 今年2月、まだ美羽が研修会入会前に俺行き着けの道場でベテランアマチュア相手に対局させまくる作戦を決行させたのを思い出させる。

 アレからと言うもの、おっちゃん達には定期的に美羽の相手を今でもしてもらって経験豊富な人との指し方はかなり慣れさせたのだ。

 古風な定跡や攻め方等もおっちゃん達と指したり、昔の棋譜が載った本を借りて勉強したりと抜かりなくな。

 

 今回はそれを知っていたが故に対応が自然と出来、中々に粘られたが相手のリズムを大きく乱れさせリードを握った形だ。

 おっちゃん達も見てるだろうけど、マジでこの子が強くなったのはあそこの道場での特訓無しには語れないから感謝が尽きない。

 

 

「藤沢五段ここで投了ですね。序盤こそ場をコントロールしていたんですが強気の攻めの圧に竹内3級が逆に押し返した事、そして穴を突かれたのが痛かったです」

 

「竹内3級次回は予選二回戦、金平二段との対局となります。金平二段とは既にこれで三戦目と言う事となりこれも注目の一戦になりそうですね~」

 

「ええ、見応え抜群の対局になる事間違い無しでしょう。さて双方の感想戦も見てみましょう」

 

 

「ふぅ……良かった良かった」

 

 正直言えば俺の緊張は祭神戦の時以上にドキドキするものがあった。

 しかしそれでもあっけらかんと勝つ彼女のメンタリティには脱帽させられてしまう……本当に日々進化を続けているんだろうな。

 

 感慨深くなってしまう。

 これなら問題無いだろうか……?

 

 何せ女流玉将戦予選はブロック毎に日を分けて一気に1ブロックの予選優勝まで行う方式だ、つまり今日で全てが決まる。

 

 ふぅ、とまた息を吐き出し画面を見つめるのだった。


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