ザッハークさん評価☆10本当にありがとうございます。
奥からゾロゾロと気配がやってきた。
「まだ来るのか……」
そろそろさすがに飽きてきた。早く帰ってきてくれ、みんな。
「シン、キイテルカ?」
「聞いてるが?」
「"クラスメイト"ノケハイダ。 ココマデ、カエッテキタミタイダナ」
「本当か?」
しばらく待つと確かに皆だ。
「おーい」と言おうと思ったが、彼らの憔悴ぶりと疲れ具合から見て、止めた。
「……深! 生きていたのか……」
メルド団長だ。
「はい、何とか逃れて」
「とにかく出よう、皆の消耗が激しい……」
コーちゃん達さえもボロボロで気を使って俺は言葉は交わさなかった。
地上だ。クラスメイト達は口々に安堵の言葉を浮かべている。
「帰ってきたの?」
「戻ったのか!」
「帰れた……帰れたよぉ……」
後、俺に向けられる目が凄いことになっている。
なんでアイツだけが
みたいな視線で背中がチクチクするのだ。転入生だけ二十階層に残って、自分たちだけ大変な目に合っている。不満が溢れ出そうとしているのだが、俺がコーちゃんの親友であるという1点がそれを何とかギリギリの所で留めている。
誰一人欠ける事なくホルアドの街に戻れた。疲れたので各々が自分の部屋のベッドで寝ている。俺は自分の部屋に帰ったが、南雲君がまだ帰ってこない。どうしてだろうか。
「ソリャ、シンダンダロ」
「そうか」
「イガイダナ、アッサリシテル」
「言っちゃあなんだけど、出会って数日だからね、そこまでは感情抱かないし、残念くらいにしか思えないな。 そういや、相棒気付いてただろ」
「マアナ、ヤケニヒョウジョウガクライシ、ナグモニ"キ"ガアルヤツナンカワカリヤスイカラナ」
南雲君は死んでしまったのだろうか。
「オレハ、マタ、アエルキガスルケドナ」
「そうか、 ちっと夜風にでも当たるか」
肌着は汗でじっとりとしていた。
夜の街をプラプラしていると檜山だっけ。
「アイツ、ナニカヤッテ"ヤケクソ"ニナッテルカラ、チカズカナイホウガイイ。」
「わかってるさ」
相棒に言われなくても彼の雰囲気は異常だ。それくらい分かる。
「……俺は間違ってない……」
間違ってない? 何がだろう。
物陰に潜んでいると進展があった。
「へぇ~、やっぱり君だったんだ。異世界最初の殺人がクラスメイトか……中々やるね?」
「ッ!? だ、誰だ!」
おっとおっと? 誰かいるぞ?
思わない新キャラにドキドキ。
「お、お前、なんでここに……」
クラスメイトの中村?さんがいた。
「そんなことはどうでもいいよ。それより……人殺しさん? 今どんな気持ち? 恋敵をどさくさに紛れて殺すのってどんな気持ち?」
お? 南雲君を殺したのは檜山だったのか。 けっこうな事をしたものだ。
話は続く。
「……それが、お前の本性なのか?」
俺も最初は気づかなかったが相棒に教えてもらったので彼女の裏も把握済みだ。
嘲るように彼女は言葉を続ける。
「本性? そんな大層なものじゃないよ。誰だって猫の一匹や二匹被っているのが普通だよ。そんなことよりさ……このこと、皆に言いふらしたらどうなるかな? 特に……あの子が聞いたら……」
「ッ!? そ、そんなこと……信じるわけ……証拠も……」
檜山、焦る。だが、こう話していて、俺たちにこっそりと見られている時点でお終いと言えよう。
「ないって? でも、僕が話したら信じるんじゃないかな? あの窮地を招いた君の言葉には、既に力はないと思うけど?」
「ど、どうしろってんだ!?」
「うん? 心外だね。まるで僕が脅しているようじゃない? ふふ、別に直ぐにどうこうしろってわけじゃないよ。まぁ、取り敢えず、僕の手足となって従ってくれればいいよ」
「そ、そんなの……」
「白崎香織、欲しくない?」
「ッ!? な、何を言って……」
痴情のもつれか。案外つまらない理由だった。もっとこう、凄い感じだと思ったんだが。
「僕に従うなら……いずれ彼女が手に入るよ。本当はこの手の話は南雲にしようと思っていたのだけど……君が殺しちゃうから。まぁ、彼より君の方が適任だとは思うし結果オーライかな?」
「……何が目的なんだ。お前は何がしたいんだ!」
あまりに訳の分からない状況についていけない檜山が声を荒らげる。
「ふふ、君には関係のないことだよ。まぁ、欲しいモノがあるとだけ言っておくよ。……それで? 返答は?」
「……従う」
「アハハハハハ、それはよかった! 僕もクラスメイトを告発するのは心苦しかったからね! まぁ、仲良くやろうよ、人殺しさん? アハハハハハ」
帰って行った。暫くして檜山も帰った。
「聞いちまったな……相棒」
「"チジョウノモツレ"ニクビヲツッコムトロクナコトガナイッテ、オマエノモッテタ"ラノベ"ニナカッタカ?」
「でもさ、本当に身近であるんだなあ」
「"イセカイテンイ"モタイガイ"ミジカ"ダトオモウケドナ。」
俺たちも眠くなってきた。そろそろ寝よう。
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あの死闘から五日、皆は未だボロボロだった。身体が治っても心がやられてしまっているのだ。こればかりはどうにもならない。だって、こないだまでただの高校生だったんだから。
その中でまだ明るいのが俺、黒田深って訳。直接心が折れそうになるイベントに出くわしてないからな。
南雲君の死はもちろん報告されたが、罵る声もあった。コーちゃんや雫達がぶん殴ってやる、みたいな顔をしていて、仲間思いでやっぱりいい奴だなって思った、
悪口を言った奴は一応、神の使徒の悪口を言ったのだから左遷されたり、追放されたらしい。口は災いの門とはよく言ったものだ。
「思ったけど、南雲君が死んでたらヴェルズ化とか出来んの?」
人間相手も可能か気になってしまった。
「デキル。 ケドナグモノ死骸ガナイカラムリダ。」
「へぇー」
訓練もちょこちょこ参加しているといえ、少しふらつこう。
「おお、シンちゃん!」
「黒田か! ちょうどいいな俺たちと行こうぜ、お見舞い」
訓練着の汚れたまま行こうとする彼らにはぁーとため息をつく。
「お見舞いにその格好はないでしょ」
二人は「「ハッ!!」」と今更気付いたみたい。遅すぎるでしょ。
「待ってるから着替えてきなよ」
「すまない、大事な事を忘れていた」
二人は部屋へと着替えに向かった。
「ようやく着替えたか」
「それじゃあ、行こうぜ」
龍太郎が音頭をとって白崎の部屋へ歩き始めた。
「雫! 香織は目覚めたか?」
「おう、香織はどうだ?」
元気が良いな。
「あら、お見舞い? さっき寝たから静かにね」
「いや、それなら出よう。 邪魔するわけにはいかんからな」
「ごめんな、邪魔しちゃって」
俺たちは忍び足で部屋を後にした。
「これからどうする?」
「もうじき夕食だしな」
「俺は部屋に一旦戻ってるわ」
「シンちゃんがそうなら俺も部屋で一休みしとこうかな」
「じゃあ、夕食の前くらいにまた光輝の部屋らへんに集まるか」
「了解!」
「分かった」
友達と食べる夕食はやはり美味しかった。
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俺たちは再びオルクス大迷宮へと降りていた。
南雲君が死んだことにより、皆は明確な"死"の恐怖を得て、部屋から出てこれなくなっている人もいる。そんな中でも止まっているわけにもいかず、コーちゃん達、檜山グループ、あと柔道部の大柄な永山君グループの三つに分かれて、リトライしようとしている。
教会としては全員が言って欲しかったみたいだが、畑山先生が猛烈に抗議。その結果、何とか出れる三グループだけとなった。
ここで、何故畑山先生が?と思うだろう。畑山先生の転職は
"作農師"という。つまりは農業の効率を上昇させたり、豊作にさせたりと使い勝手が良いの一言では治らない、世界に変化を齎す事の出来るチート職なのだ。そのおかげで影響もそこそこある。そんな作農師の言葉は流石に無視できないらしい、なのだそう。コーちゃんからの受け売りである。
あれから成長しているので現在は六日ほど経って六十階層までやって来た。そこで、断崖絶壁と吊り橋。俺以外の皆が一瞬にして暗くなった。
気まずい…… 気のせいか俺にキツイ視線が飛んでいる、気がする。
「大丈夫だよ、雫ちゃん」
「そう……無理しないでね? 私に遠慮することなんてないんだから」
「えへへ、ありがと、雫ちゃん」
白崎は奈落に釘付けになりながら、一番気分が悪そうだ。
女子たちやコーちゃんは何やら話しているが、用意があって少し離れているから聞こえはしなかった。
「ここら辺か?」
「アア、ソンナカンジダ」
ヴェルズ化させる生物がそろそろ欲しかったのだ。せっかくならじゃんじゃんヴェルズ化生物を増やして"目的"の為に使おう。そう思って図書館内で見た、罠大全から勇者特権で色々と作って貰い、その内の一つを持って来たのだ。
「ここを引いて、これでいいか」
「ナンカ、ヒッカカッタライイナ」
後は待てばいい。罠が作動すれば魔法の力で安全に捕獲して閉じ込めてくれる。普通に作るととんでもなく金がかかるがまさに勇者さまさまである。
「おーい! 黒田! もう行くぞ!!」
龍太郎だ。
「分かった! 待ってくれ!」
急いで俺たちはみんなの所へと向かい、罠に獲物が掛かるのを楽しみに待つことにした。
タイトルわかりやすくするべき?
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変えよう
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そのままで
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その他