ぞくへんものがたりーレイラの親戚ー   作:神矢 蒼空

1 / 14
第1話 あの日の夕暮れ

プロローグ

 

秋の終わり、少女は古びた神社の入口に立っていた。

参道は、落ち葉におおわれ、社は所々朽ちていた。

少女の容姿は、日本では珍しい白髪、瞳はシアン色をしている。

服装は、黒を基調としたワンピースを着ており、黒いブーツを履いている。

少女は、何かを呟いたあと、鳥居をくぐった。

しかし、鳥居の先には少女の姿はなかった。

そして、こちらの世界から少女の存在は忘れられた。

 

少女がなぜあの場所にいたのか?それは、約2週間前に遡る。

 

ー2週間前

 

少女は、その日久しぶりに会う親戚の元へと訪れていた。

少女の名は、神矢 蒼空(かみや そら)

蒼空は、親戚の中で一番仲の良い神矢 レイラとどこかへ出かける準備をしている。

そこに、ちょうど居合わせたレイラの妹、竜葉(りゅうば)と一緒に話しながら玄関へと向かった。

 

ー神矢家 玄関

 

蒼空)にしても、久しぶりだね!ここ1年ほぼ忙しくてこっちに来れなくてさぁ、今日会えて嬉しいよ!

 

竜葉)えへへっ。そうだね!私も嬉しい!蒼空お姉ちゃん!

 

蒼空)レイラなかなか来ないねぇ。置いて行っちゃうよ?

 

竜葉)あはは、待ってあげてよ(笑)

 

2人は楽しそうに談笑している。レイラを待っているのだが、なかなか来ないレイラに蒼空が少し痺れを切らした。

 

蒼空)おーい!レイラ!早くしないと置いていくよ!!

 

レイラ)ちょ、まってって、今準備できたから!!

 

そういって、玄関の奥から帽子をかぶった茶髪の少年が出てきた。

その少年が神矢 レイラである。

 

蒼空)遅いよぉ。今日は色んなところ見に行くんでしょ?

 

レイラ)あぁ、準備は出来たぜ。さぁ、行くか!

 

蒼空)よし!それじゃ、竜葉ちゃん行ってくるね!

 

竜葉)うん!気をつけてね!お兄ちゃんも!

 

レイラ)....あぁ。

 

明るい竜葉の声とは逆に、暗い声で返したレイラ。蒼空はそれに違和感を感じた。

 

蒼空)?(どうしたんだろ?いつものレイラなら、竜葉ちゃんに冷たい態度なんてとらないのに....。行方不明中に、何かあったのかな?まぁ、時間が解決してくれるかな。)

 

この時、蒼空は気楽に考えてしまった。その事を後悔すると知らずに....。

 

ー山の中

 

近くの商店街を見て回ったあと、2人は山の中へ来ていた。時刻は、

14時辺りである。

2人は、山道を歩いて紅葉などの風景を楽しんでいた。

 

蒼空)紅葉が綺麗だねぇ

 

紅葉を見るために上を向いて歩きながら蒼空は言った。

 

レイラ)おい蒼空、上向いて歩いてると、転ぶぞ〜?

 

蒼空)大丈夫だって...........!?ふぎゃ!!

 

レイラの忠告を聞き流しにしながら歩いていた蒼空は、案の定転んだ。綺麗にステンっと言った擬音がつきそうな感じで。

レイラは、言わんこっちゃない....、と思いながら蒼空へ、手を伸ばす。

 

レイラ)蒼空〜?大丈夫か?

 

蒼空)ふふっ、あはは(笑)ごめんごめん、大丈夫。いやぁまさかほんとに転けるとは思わなかったわ(笑)びっくりした!

 

レイラ)....(汗)だ、大丈夫そうだな?

 

レイラは、蒼空の元気っぷりにちょっと呆れた。

 

蒼空)ありがと、レイラ。さてっと、あの場所にも行かない?あの景色見たくて....。

 

蒼空は、目を細めていつかに見たあの景色を思い出す。

 

レイラ)しゃーねーな、行こうか。

 

2人は、あの場所へと歩を進めた。次第に夕日か木々の隙間から顔を出し、辺りはより一層オレンジ色へと染まっている。

 

蒼空)日が暮れ始めたね、急がないと暗くなっちゃう。レイラ!早く〜!

 

レイラ)急かすなって、全く元気なんだから。

 

しばらくして、あの場所へとたどり着いた。

段々、辺りがひらけて夕日が強く射す。眩しさに蒼空は目を細めた。

 

ー山の中 隠れた名所

 

蒼空)着いた!!

 

レイラ)そうだな。

 

目の前に広がった景色は、夕日に照らされた町。

キラキラと輝いており、オレンジ色に染まっている。

 

蒼空)いつ見ても綺麗だね、ここ!

 

レイラ)そうだなぁ、綺麗だ。もう見ることも出来ないと思ってたから、また来れて良かったよ。

 

蒼空)?なんだか、もう見れない場所にいましたった感じの感想だね?

 

レイラ)....そうか?気の所為じゃないか?まぁ、そんな深く考えなくていいよ。

 

蒼空)そう。(言い難いことなのか、隠したい事なのか....。どちらにしろ、話してくれることを待とうかな。)

 

夕日のオレンジ色から紫色を帯びてきた頃、蒼空達はそろそろ暗くなり始める為、家へと帰ることにした。

その時、レイラは景色を目に焼きつけるかのようにじっとみて、先に行った蒼空の後を思った。

蒼空は、そんなレイラを見て見ぬふりをして、レイラにバレないように俯きながら歩いた。随分前にあったその感情がまた燻り始めてしまっていることを感じながら、持つことは許されない感情である事を再認識して....。

2人は、家へと帰っていった。

 

その数日後、レイラは姿を消した。最愛の妹を残して。

 

 




どうも皆さん、神矢 蒼空(かみや そら)こと、蒼空です。
前も同じようなのを違う場所で書いていたのですが消えてしまったので、新しく書くことになりました。
まだまだ、初心者なため至らぬ点があると思いますが、皆さんに楽しく読んでもらえるように頑張りたいと思います!
よろしくお願いします!!(´ ˘ `∗)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。