時刻は、お昼を過ぎて大体15時くらいになっていた。里は少し賑わう声が収まっていた。
蒼空は先ほど場所から少し離れた、人里の入り口の近くのある橋まで来ていた。
―人里 橋
ここは、入り口が近いため人通りは変わらない。その中で一際目立つ少女がいた。
?「みなさ~ん!!守矢神社を信仰しませんか?」
守矢神社の巫女、東風谷 早苗である。いつ見ても、元気だなぁと蒼空は思った。
早苗「!そこにいるのは、蒼空さんじゃないですか!」
気づいた早苗が、蒼空を呼ぶ。
蒼空「こんにちは、早苗さん」
呼ばれてしまっては、仕方ない。蒼空は、早苗に挨拶をする。
早苗「こんにちは!今日は、お仕事はお休みですか?」
蒼空「はい、気分転換に出歩いているんです。」
早苗「そうでしたか!では、是非!守矢神社に入信してみませんか?」
蒼空「えっ....い、いや、遠慮しおきます」
早苗「そんなこと言わずに!全く、連絡先にそう書いても断るんですから、強情ですよね。何が不満なんですか?」
蒼空「いや、不満なことはないけれど、どこにも所属しないって決めてますから」
早苗「むぅ、そうですか。残念です。諦めます。」
早苗は、しょぼくれた顔になる。
蒼空「....ごめんなさい」
その様子に、蒼空は思わず謝る。
早苗「いえ、大丈夫です。妖怪の山の中腹にあるからか、なかなか信者が集まりにくくて....」
蒼空「なるほど....」
早苗「でも!そんなことで、私は折れません!!」
蒼空「頑張ってくださいっ!」
復活した早苗に、蒼空は笑顔で応援した。
早苗「ありがとうございます!っと、そろそろ日が沈みはじめますね。」
そういわれて、見渡すと夕日が人里を包んでいた。
思っていたより、時間が過ぎていたらしい。
早苗「今日は何故か暖かかったですけど、冷え込んでくると思いますし暗くなるのも早いですから、気をつけて帰ってくださいね。それでは。」
早苗は里の出入り口へと、消えていった。
蒼空も、自分の家へと、帰るのだった。
レイラは、彼女の行動を見て仲がいい人がいることに、少し驚いていた。
外の世界に居た時は、彼女に友人の影はなくいつも休みの期間は自分たちの所に入り浸っていた。
友人を作るこが、苦手なのかと思っていたため意外な一面を今日は見たと、思った。
―夜
蒼空は、今日買った髪留めを見ていた。
蒼空(今日は、人にたくさんあったなぁ。みんなそれぞれやりたいことをしていた。今の私は、やりたいことなんてない。何故か疑われているのを晴らすにも、晴らす術がない。きっと私がいくら否定しても、変わらない。信じてなどくれない。どうすればいいんだろう....。)
そこまで考えると、蒼空は布団に入り眠りにつくのだった。
レイラは、蒼空が眠ったことを確認すると、紫へ報告しに行った。
―紫が作った境界
紫「それで、一日目だけれど何か変わった事とか気になる点はあったかしら?」
レイラ「そうだな、昨日の夜は何故か気温が少し高く感じた。秋なのにだ。それについて彼女に聞いたが、いつも通りに過ごし日記を書いていたとしか言わなかった。」
紫「そう、気温が。確かに、今日は高く感じたし新聞にも書いてあったわね。もしかしたら、無意識の内に使ってしまっているのかも、もしくはただ単なる異常気象なのか....」
レイラ「なら、能力については注意が必要だな。後彼女なんだが、ここに来てから人助けをしたようなんだ。今日子供が、彼女に近づいてお礼を言っていて紫の話していた敵になる可能性はないんじゃないかと考えた。俺の記憶にある彼女も、人には必ず優しくしていたから........」
紫「レイラ....でも、彼女についてはわからないことが多いわ。罪悪感を感じているなら、私がやっても」
レイラ「いや....俺がやる」
紫「そう、一人で抱え込まないでね」
レイラ「大丈夫さ」
そして夜は更けていった。