ぞくへんものがたりーレイラの親戚ー   作:神矢 蒼空

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第3話 少女と巫女

ー現代の博麗神社

 

蒼空「本当にあるとは........」

 

博麗神社に着いた蒼空は、驚きと興奮を抑えながら呟いた。

 

博麗神社の社は、周りには落ち葉が沢山あり、老朽化が目立つ。

まだ日があるとはいえ、神社は日陰の方にあるため冷たい風が蒼空の頬を撫でた。

 

蒼空「さてっと、そろそろ行こうか。」

 

一通り、神社の周りを探索すると鳥居前に立つ。確証がある訳では無いが、鳥居前をくぐればきっとあの世界へ行けるはず。蒼空はそう考えた。

 

蒼空「レイラくん。今、行くから。君を探しに....」

 

蒼空はそう呟いて、鳥居の下と足を踏み入れた。

 

瞬間、光に包まれた。

 

そして、神社には人のが踏み込んだ跡はあるものの、少女の姿はそこになかった。

 

ー幻想郷・博麗神社

 

蒼空は目を開けた。

そして、飛び込んできたのはゲームや二次創作の中でみた幻想郷の姿そのもの。

綺麗な世界だ。

 

蒼空「行けちゃっ....た?」

 

蒼空は状況がすぐには分からなかったが、自分が鳥居前にいること、その先の社の前に赤い巫女服を来た少女が立っているのが見えた。

 

蒼空(あれは、もしかして博麗 霊夢。とりあえず話しかけてみよう。)

 

蒼空は、社の前にいる少女へと歩き出す。

 

蒼空「あの、すみません。」

 

?「っなにかしら?」

 

蒼空「あっ、すみません。急に話しかけちゃって。ちょっと聞きたいことがありまして。」

 

?「大丈夫よ。聞きたいことって何かしら?」

(この辺じゃ見ない顔ね。)

 

蒼空「あの、私と同じくらいの少年を見ませんでしたか?茶髪で黒い帽子をかぶった人なんですが。」

 

?「いいや、見てないっての。その子がどうかしたの?」

(レイラのことかな、いやでもあいつは。)

 

蒼空「そうですか。実は探してまして。」

(見てないのか、所にいるんだろう。)

 

?「探してるのね。その子名前はなんて言うんだっての?」

 

蒼空「えと、神矢 レイラって言います。」

 

?「わかったわ。見かけたらあなたに伝えるわね。」

(神矢 レイラね。絶対あいつの事だっての。でもおかしい、レイラは現代の方に戻ったはずなんだっての。)

 

蒼空「ありがとうございます。あっ、私まだ自己紹介してませんでしたね!すみません。私、神矢 蒼空って言います。神矢 レイラの親戚なんです。」

 

?「どういたしましてっての。神矢 蒼空ね。よろしく、蒼空。私は博麗神社の巫女、博麗 霊夢だっての。そのレイラなら私会ったことあるわ。だからもしまた会えたら必ず蒼空に伝えるっての。」

(同じ苗字、レイラに親戚が居たなんて初耳なんだっての。)

 

蒼空「あったことがあるんですか!?ありがとうございます!」

(でも確かに考えてみれば、レイラが行方不明の間こっちにいたなら不思議じゃない。)

 

霊夢「任せときなさいっての。あと、レイラのことなら、紅魔館が詳しいと思うわ。」

 

蒼空「紅魔館ですね、分かりました!」

(あの吸血鬼姉妹の所か。)

 

霊夢「紅魔館へ道のりはこの紙に記したから。」

 

蒼空「ありがとうございます!」

 

霊夢「いいっての。んじゃ、気をつけてね。」

 

蒼空「はい!行ってきます!」

 

霊夢「無事を祈ってるんだっての。」

 

蒼空は、霊夢に挨拶をすませると階段を降り始める。目指すは紅魔館。紅い悪魔の屋敷。その前に森を抜けなくてはいけない。まずは、森を抜けることを目標にしたのだった。


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