それから、蒼空はルーミアに案内されながら森を抜けていった。
抜けた先に見えたのは、大きな湖と真っ赤な館。
ルーミア「蒼空!目の前にあるのが、紅魔館なのだ!」
その言葉聞いて、これが…と蒼空は見上げた。
蒼空「ほんとに紅い。」
ルーミア「門のところまで行くのだ!」
蒼空「うん!」
ー紅魔館 門の前
?「Zzz…」
門の前まで来るとそこには、紅い長い髪をもち鮮やかな緑の軍服とチャイナ服を組み合わせたような服装の女性が、器用に立ったまま寝ていた。
蒼空「ね、ねてる。立ったまま。」
ルーミア「この人はいつもああなのだ。おーい!おきろーなのだー!!」
ルーミアは寝ている女性の服をグイグイと引っ張る。
蒼空「えっちょ、起こしていいのかな?」
ルーミア「いいのだ!寝ている方が悪いのだ!!」
ルーミアは寝ている女性の服を引っ張るをやめない。
そうしている内に、女性はんんっと声を上げながら、目を覚ました。
?「ぅんー?なんですかー?ってあれ?ルーミアちゃん??どうしたんですか??」
ルーミア「どうしたんですか?じゃないのだ!!お客様なのだ!」
?「んぅえ!?」
ルーミア「この人なのだ!!」
ルーミアは、そう言って蒼空の手を引っ張り前へだす。
蒼空「うわぁ!?」
?「おっと、大丈夫ですか?」
急に引っ張られ、転けそうになる蒼空を女性は軽々と受け止める。
蒼空「あっ、はい。ありがとうございます。」
?「そうですか、よかった。ルーミアちゃん、急に引っ張っては危ないじゃないですか。」
ルーミア「うっ、ごめんなさいなのだ。」
ルーミアは、さっきとは打って変わって申し訳なさそうか顔をしていた。
蒼空「大丈夫だよ」
蒼空は、ルーミアににこりと笑いかける。
ルーミアはそれを見て、ニコリと笑った。
緑の女性が、ハッとしたように思い出した顔をで言葉を発した。
?「そういえば、お客様でしたね!すみません、申し遅れました。私は、ここ紅魔館の門番をしております、
蒼空「あっ、ご丁寧にありがとうございます。私は神矢 蒼空と申します。」
ルーミア「私は、案内終わったし森に帰るのだ。バイバイなのだ。」
蒼空「あっうん。案内ありがとう!ルーミア。」
ルーミア「どういたしましてなのだ!またねなのだ!」
蒼空「うん!」
そうしてルーミアは、森へ帰っていった。
美鈴「えーっと、どうして紅魔館に?」
美鈴は少し空気になりかかっていたのを振り切るように、蒼空へ問いかける。
蒼空「あの実は、人を探していまして.....霊夢さんに聞いたら、紅魔館にいったら何かわかるんじゃないかと。」
美鈴「なるほど、わかりました。では、主に伝えてきますので少しお待ちください。」
蒼空「わかりました、ありがとうございます。」
美鈴「いえいえ。」
美鈴は、館の中へと姿を消した。
ー数分後
美鈴が館から出てきた。
美鈴「お待たせしました、許可が降りましたので中へどうぞ。」
蒼空「ありがとうございます。失礼します。」
美鈴に案内されながら蒼空は紅魔館の中へと足を進めるのだった。
ー紅魔館 玄関ホール
中へはいると、中央に赤い絨毯が敷かれ、階段が顔を出していた。左右には廊下がひろがっており、いかにも洋館と言った感じで全体的に紅と黒を基調とした家具が置かれている。
美鈴「ここで少しお待ちください。主直属のメイドが来ますので。」
蒼空「わかりました。」
主直属?っと言うことは、ここからは咲夜さんが案内してくれるのかな?
美鈴「私は、門に戻りますね。それでは」
蒼空「ありがとうございます。」
美鈴「ふふっ、仕事をしただけなのでお礼はいいですよ。」
美鈴は、館の外へ出ていった。
しばらくして、コツコツとヒールの音が聞こえた。階段から銀髪にサイドの髪を三つ編みにして緑のリボンでとめており、紅い屋敷には少し目立つ青いメイド服に身を包んだ、見た人のほとんどが美人と評する女性が降りてきた。
?「こんにちは。門番から聞いております。お初にお目にかかります。ここ紅魔館のメイド長を務めさせて頂いております、十六夜 咲夜 と申します。」
綺麗な所作で挨拶をした女性に、蒼空は見蕩れてしまった。
咲夜「あの?どうかしました?何か不満になるような事がありましたかしら?」
咲夜さんは困ったような顔をした。
ハッとして蒼空は言葉を返す。
蒼空「あっいや、違うんです。その、あまりにも美しいので見蕩れてしまいまして....」
慌てて話す蒼空に、咲夜はくすりと笑った。
咲夜「そうですか。ただのメイドにそのような言葉を頂けるとは嬉しいですわ。さぁ、お嬢様がお待ちになれています。ご案内致しますね。」
蒼空「はい、ありがとうございます。」
咲夜はコツコツとヒールを鳴らしながら、スタスタを歩いていく。蒼空はその後を追いながら、絵になる人だなぁと思った。
ー紅魔館 主の部屋前
階段をのぼり、長い廊下を歩き止まった先にドアが立っていた。
咲夜「ここですわ。」
コンコンと咲夜は、ノックした。
すると、どうぞっと少し幼めのしかし人を惹き付けるような声した声が返ってきた。
咲夜は、ドアを開け
咲夜「失礼します、お嬢様。お客様をお連れしました。」
?「咲夜、ご苦労さま。お茶を用意してくれるかしら?」
咲夜「はい、ただいま」
パチンっと音がすると同時に咲夜の姿が消えた。
蒼空は驚いて呆然と立ち尽くしていると、こちらにいらっしゃいと声がかかった。
蒼空「は、はい。」
部屋の中は、執務室なのだろう。上から見て少し右下の所に、少しピンクみのあるテーブルクロスがかけられた丸い机、その両脇に黒いウッドチェアがあった。
そのチェアに、悪魔の翼を持ち整えられた薄紫の髪、真紅の瞳の女の子が腰をかけていた。
蒼空は、その向かいのチェアに腰をかける。
?「それで、貴方は人を探しているのだったかしら?」
女の子は蒼空に問いかける。
蒼空「はい。霊夢さんに聞いたら、ここなら分かるんじゃないかと」
?「そう。貴方、名前は?」
蒼空「神矢 蒼空です。」
?(神矢?それって、レイラと同じ...)
「そう。蒼空ね。私は、レミリア・スカーレットよ。ご存知の通りここの主よ。よろしくね。」
蒼空「よろしくお願いします。レミリアさん」
レミリア「えぇ。それで、探し人の名前を聞いてもいいかしら?」
蒼空「はい、k「ストップ」」
コンコン
「咲夜です。お茶をお持ちしました。」
レミリア「ありがとう。」
咲夜「失礼します。お話を区切ってしまったでしょうか?」
レミリア「いいえ、ちょうど自己紹介を済ませたところよ。」
咲夜「そうでしたか。そういえば、私はまだ聞いたいませんでしたわ。」
蒼空「そういえば、そうですね。」
レミリア「蒼空と言うらしいわよ?苗字はないんですって」
蒼空「レ、レミリアさん!?」
咲夜「お嬢様、自己紹介をとっては可愛そうですわ。でも、蒼空さんと言うのね。」
蒼空「そうです。よろしくお願いします。」
咲夜「えぇ、改めてよろしくお願いしますわ。」
蒼空(どうして、レミリアさんは私の苗字がないなんて嘘を?)
レミリア「咲夜、もう下がってもいいわよ」
咲夜「はい、それでは御二方ごゆっくりと」
パチンと音がしたと同時に、咲夜はまた姿を消した。
蒼空は、先程の疑問をレミリアへとぶつけた。
蒼空「あの、先程なぜ私の苗字がないなんて咲夜さんに嘘を?」
レミリア「あの子が取り乱すと思ったからよ。咲夜は、あなたと同じ苗字を持つ人とすごく仲がよかったの。」
蒼空「!それって、レイラのことですか?」
レミリア「そうよ、あなたの探し人はやはり神矢 レイラなのね?」
蒼空「そうです。2週間程前から行方が分からなくなってまして」
レミリア「そう。少なくとも私たちの方には来ていないわ」
蒼空「そう....ですか。」
レミリア「そんなに落胆しないで?もし、レイラがこちら側に来ているのなら人里に行けば、なにか掴めるかもしれないわよ?」
気を落とす蒼空に、元気付けるようにレミリアは提案する。
蒼空「人里....ですか?」
レミリア「えぇ、咲夜に伝えておくから、明日一緒に行ってきなさい」
蒼空「すみません、ありがとうございます。」
レミリア「いいのよ。なんだかほおっておけないから。」
(この子に降りかかる未来はあまりにもひどい。せめて少しでも変えてあげられたら。どうして、この子の運命は試練が多いのかしら…ね)
レミリア「そういえば、もう外はくらいけれど貴方泊まる場所は確保出来ているの?」
蒼空「えっ、あー」
(やばい、考えてなかった!!レイラを探すことに夢中で!!!)
レミリア「....その様子だと、確保できてないのね」(汗)
蒼空「あっはは〜」
レミリア「笑い事じゃないわよ。まぁ、今日はここに泊まりなさい。広いから空き部屋なんていくらでもあるし。」
蒼空「いいんですか!?」
レミリア「泊まるところないんだからしょうがないでしょう?」
蒼空「ありがとうございます」(泣)
レミリア「な、泣くほどのことかしら....」
パンパン
咲夜「お呼びでしょうかお嬢様。」
レミリアが手を2回鳴らすと、咲夜が姿を現した。
レミリア「咲夜、蒼空は今日ここに泊まることになったから、部屋を用意してちょうだい。」
咲夜「かしこまりました。」
そう返すと咲夜は、消えた。
レミリア「部屋の準備ができるまで少し待ってて頂戴」
蒼空「はい!本当にありがとうございます。」
レミリア「どういたしまして。」
準備が終わるまで、レミリアと蒼空は何気ない世間話をするのであった。