ぞくへんものがたりーレイラの親戚ー   作:神矢 蒼空

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第7話 人里と少女

翌朝

 

昨日の曇りはどこへやら。綺麗な空が拡がっていた。

 

コンコン

 

咲夜「おはようございます。蒼空さん。」

 

蒼空「おはようございます。咲夜さん。」

 

咲夜「早速だけど、人里に買い物に行くから一緒に行きましょう?」

 

蒼空「わかりました!」

 

ー紅魔館 門前

 

美鈴「!おはようございます!咲夜さん、蒼空さん!」

 

咲夜「おはよう、美鈴。貴方にしては珍しく起きてるのね?」

 

美鈴「咲夜さん!私だって朝くらいちゃんと起きてますよ!」

 

咲夜「朝は....ね?」

 

美鈴「うっ」

 

蒼空「美鈴さん、おはようございます。なんにもないと眠くなっちゃいますよね」(笑)

 

美鈴「そうなんですよ!分かってくれます?」

 

咲夜「分かってくれます?じゃないでしょ??もうっ、私達これから人里へ行くから、しっかり警備お願いするわよ?」

 

美鈴「任せてください!」

 

咲夜「本当に大丈夫かしら....」

 

ー人里

 

森を経由して、人里へと歩みを進めた2人。

着くと、とても賑やかで活気に溢れた人々の声が聞こえる。

子供たちは人形劇をみたり、鬼ごっこをしたり、大人たちはそれぞれ仕事に励んでいる。

 

咲夜「それじゃあ、私はあちらの方に用があるから。」

 

蒼空「わかりました!咲夜さん、ありがとうございます。」

 

咲夜「どういたしまして。本当は私も探したいところなんだけど、職務を放棄する訳にはね」

 

蒼空「咲夜さんの分まで頑張って手がかりを見つけます!」

 

咲夜「ふふっ、ありがとう。それじゃあね」

 

蒼空「はい!」

 

咲夜と蒼空は、入口で別れそれぞれの目的の場所へ移動した。

 

蒼空「にしても聞き込みからだよなぁ」

 

?「みなさーーん!!守矢神社に興味ありませんかー!!」

 

蒼空「げ、元気な人だなぁって、ん?」

(あれは…)

 

綺麗な緑の髪、カエルと蛇の髪飾り、青い巫女服。そして守矢神社ときたら!東風谷 早苗(こちや さなえ)しか居ない!!

 

?「おや?そこの貴方!!興味あります!?あります!?」

 

じっと見ていた蒼空が悪いとはいえ、恐ろしい速さでこちらに来た少女にびっくりする蒼空。

 

?「守矢神社は、奇跡を起こせるんですよ!是非!信仰してみませんか!?」

 

蒼空「あ、あの、御遠慮します。私、今、人探ししてるので」

 

?「人探し....ですか?」

 

蒼空「そうです。なので、その」

 

?「そうですか。」

 

先程と真逆としょぼんとした雰囲気に、いたたまれなくなってしまった。

 

蒼空「あの、聞いてもいいです?」

 

?「なんですか?もしかして神社についてですか!?」

 

バッと顔を上げる少女に、蒼空は首を振りつつ

 

蒼空「あ、いや、探し人についてです。」

 

?「あぁ、いいですよ。」

 

少女は少し拗ねたような声を出し答える。

 

蒼空「その、神矢 レイラという少年を知りませんか?」

 

?「神矢 レイラですか?んー、新聞に載ってるのしか見てませんねぇ」

 

蒼空「そうですか。」

 

?「なにか、掴めたら連絡しましょうか?」

 

蒼空「いいんですか?凄く助かります。」

 

?「はい!えっと、携帯っと」

 

蒼空「私の番号はこちらです。」

 

?「えっ、もしかして外の人間?」

 

蒼空「えっ、あぁそうです。」

 

?「仲間です!!」

 

蒼空「え!?」

 

?「私も、外の世界からこちらに引っ越してきたんです!!是非!!友達になりましょう!!!」

 

押しが強くなった少女に、蒼空は戸惑いながらもおーけーした。

 

?「っと、自己紹介がまだでした!私は、東風谷 早苗です!よろしくお願いしますね!」

 

蒼空「私は、神矢 蒼空です。気軽に蒼空と呼んでください」

 

早苗「神矢?ってことは探している神矢 レイラは、家族ですか?」

 

蒼空「えーと、親戚なの」

 

早苗「親戚?なぜ探しに?」

 

蒼空「レイラくんの妹に頼まれちゃってね」

 

早苗「なるほど........あっ!!私、布教の途中なんでした!!こんなところ見られたら加奈子様と諏訪子様に叱られる!!」

 

蒼空「あっ」

 

早苗「それでは!!!」

 

蒼空(なんか、嵐のような人だったなぁ)

 

 

?「あやや?これは面白そうなことになりますねぇ」

 

 

ー数時間後

 

蒼空(もうお昼の時間か、あれから聞き込みしてるけど皆一様に新聞でしか見たことない…だもんなぁ。レイラくん、君どれだけ影薄いの?まぁ、広いし仕方ないのかな。お昼どうしよ?)

 

蒼空「っ!」

(しまった!考え事しながら歩いていたから、前見てなかった!なんも無いところでコケるなんて!)

 

?「っと」

 

蒼空(あれ?衝撃が来ない?っていうか誰かに支えられてるような…)

 

?「大丈夫かい?」

 

蒼空「!ありがとうございます!すみません。」

 

?「どういたしまして。にしても考え事しながら歩くなんて、危ないじゃないか」

 

蒼空「うっ」

 

?「まぁ、今度から気をつければいいよ」

 

蒼空「ありがとうございます。」

 

?「それじゃあ、前に気をつけてね」

 

蒼空「はい。」

 

?(....あの魂に着いていた残痕。アイツによるものか。1度闇に堕ちた魂。そう簡単に、光へとは戻れないだろう。願わくば、彼女に幸が訪れるように。)

 

 

蒼空(さっきの人、不思議な雰囲気だったなぁ。昔、同じような感じの人に出会ったような....気のせいかな)

 

お昼は、抜かすことにして聞き込みを続けることにした。

 

しかし、全くこれと言った情報は、手に入らず日が沈み始めていた。

 

蒼空「収穫なし。どーするんだよぉ。」

 

ふと、蒼空は空を見上げた。あの日と同じ綺麗な夕陽が蒼空の顔を照らしていた。

 

蒼空(懐かしい、夕陽を見たあの時は2週間程前の事なのに、ずっと昔だったような気がする。会いたいよ。レイラ。どこにいるの??)

 

じわじわと涙が溢れ出す。泣いている場合ではないことは、蒼空が一番よくわかっているだろう。しかし、分かっていても止まらなかった。

 

?「はぁっはぁっ、ここいにいたのね蒼空さん!」

 

蒼空「あっ、咲夜....さん??」

 

咲夜「!どうしたの?何が悪いことでもあったの?」

 

蒼空「いえ、大丈夫です!すみません、気にしないでください。」

 

咲夜「ぃぃのよ」

 

蒼空「え?」

 

咲夜「無理に、笑わなくてもいいのよ。ここには、私しか見てないから。」

 

蒼空「っ、大丈夫です。大丈夫なんです。大丈夫じゃなきゃ、いけない。」

 

咲夜(どうして、貴方達はそう1人で抱え込んでしまうの)

 

咲夜「っ」ギュ

 

蒼空「!咲夜さん?」

 

咲夜「大人しくてなさい」

 

蒼空「ありがとう…ございます。」

 

ー数分後

 

蒼空(........くっそ恥ずかしい。何故か、咲夜さんには晒していい気がしたとはいえ、恥ずかしすぎる。)

 

咲夜「さて、帰りましょうか」

 

蒼空「お世話になります。」

 

咲夜「ふふっ顔真っ赤よ?」

 

蒼空「うっ、もう!」

 

咲夜「あははっ」

 

2人は、お互いにらしくない姿を見られた同士。帰路に着くのだった。

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