こんにちは、ロメオです。
あれから鍛錬するということで、学園から使ってない器具を借りることができた。
これでどこまで有効か分からないが、鍛錬をすることができる。学園側には感謝だ。
「…よしこれで3セット完了っと」
朝。学園の体育館で俺は朝のトレーニングを終えていた。
その時体育館の扉が開いてツインテールが入ってきた。
「おはようロメオさん。今日も早いですね、スポーツドリンク持って来たけど飲みます?」
「あっおはようございますツインテールさん。ありがとうございます!」
あの後ツインテールとはよく話すようになり、時たまトレーニングの時にも顔を出して差し入れをしてくれるようになった。
学園でも一緒にいることが多い、曰くなにかあったらまた守ってくれますよね?とのことだ。信頼されているようで嬉しいけど半人前の身だけに期待が重い…
まあ兎に角朝の鍛錬も終わったし、教室に向かおうか。
◇ ◇ ◇
ここに来て数週間。大分ここの住人と打ち解けてきた気がする。
初日の様な質問攻めは無くなったし、メトロン星人が言ってた通り皆気のいい人だ。ありがたいことにメフィラス星人やテンペラー星人、ヤプールの様な例を除けば皆仲良くしてくれる。最初は戸惑いもあったが、自分も徐々に此処に慣れていっているようだ。
いつものように教室で授業を待っていると、教室が騒がしくなってきた。
「これより我が部のデモンストレーションを行うだわよ。我々の実力をとくと見るといいだわよ!!」
見るとメフィラス星人とテンペラー星人がウルトラ戦士を模した風船人形を置き、なにかをするようだ。
「まずは、ビームウィップ!」
テンペラー星人が腕から鞭状のビームを放ち、風船人形を攻撃する。
おおと歓声がギャラリーから出る。
「そして特殊スペクトル光線!!」
こんどはこちらに向けて光線を放ってきた!
「わーっあぶない!」
「こっちにむけるな!」
自分も光線を回避する。
「フフフ、大丈夫だわよ…これはウルトラ兄弟にしか反応しない光線だわよ」
とテンペラー星人が言うが、自分が当たっていたらどうなっていたのだろう?
そして
「メフィラスグリップビーム!!」
と今度はメフィラス星人が風船人形を攻撃した。
「フッよそう…」
そしてメフィラス星人は構えていた腕を下げる。
「でたっ」
「いつものやつ!」
教室が拍手につつまれる。どうやらデモンストレーションとやらは終わったようだ。
メフィラス星人とテンペラー星人は今度は受付と書かれた貼り紙のついた机に座ったが教室の怪獣たちは
「面白かったー」
「いいコントだったねー」
と出ていった。
結果が思っていたものと違ったのかメフィラス星人とテンペラー星人は少しの間言い争いをしていたが
「ここに残ったメンバーだけでも入部させておくか…」
とメフィラス星人が言った。
因みに今教室にいるのはデモンストレーション?を行った二人と俺、エレキング、レッドキング、ツインテールだ。
「入部?何の話ですか?」
「今我々はウルトラ兄弟分析部というものを立ち上げていてな…認められるには5人の部員が必要なのだ。」
「お前らにも入ってもらえば定員が埋まるだわよ」
ウルトラ兄弟分析部…その名の通りと考えれば、ウルトラ兄弟のことを分析するクラブ活動ということか…?ウルトラ族の自分がそんなものに入っては利敵行為にならないだろうか?
「俺が入るんですか?自分一応ウルトラ族なんですけど」
「敵を知り己を知ればという言葉があるだろう?ウルトラ兄弟のことを分析すればお前のプラスにもなるんじゃないか?」
「自分にとってウルトラ兄弟は味方なんですけど…」
でも、もしウルトラ兄弟のことが分かればその強さの秘密などを自分にも活かせるかもしれない。
それにもしメフィラス星人達がなにかを企もうとしたら近い位置にいればそれを止めることができるんじゃないのか?
「分かりました入部します」
これも鍛錬に繋がると思って俺はウルトラ兄弟分析部に入る事にした。
ちなみに他の3人も入部することになった。ツインテールは
「必要なのは5人だから別に入らなくてもいいだわよ。てかお前誰だわよ?」
「ツインテールです!」
と少しいざこざがあったが。
◇ ◇ ◇
それからしばらくして――
あの後テンペラー星人とメフィラス星人がゼットンにボコられたりといった事件があったが、今度は遠足に行くことになった。
行先はあの地球である。行先は多数決で怪獣達の話だと怪獣ランドなる場所が有力そうだったが、地球への票がなぜか一万票もあって地球に決定したようだ。
地球か…かのウルトラ兄弟にとっては馴染み深い惑星。宇宙警備隊でもエリートが防衛の任に就けるとまで言われる所、数多の怪獣が跋扈し、侵略者に狙われた魔境とも言われる星。
俺はあの事件の時に近くまで行ったことはあるけど、実際に着陸とかはしてないからな。
前から興味はあったし、いいんじゃないか地球。
そして、ウルトラ兄弟分析部部室で話し合いが行われた。遠足のしおりには禁止事項に侵略禁止、移住禁止、破壊禁止と書かれていて、それについて学校にバレないように活動するようだ。
ちょっと待って、普通に侵略の意思があるじゃないか。やっぱりなにか企んでたな…
でも、校長と仲のよいようなメトロン星人がなにも言ってないあたり、学校側としてはまだセーフなのかもしれない。
でも用心の為に見張っておいたほうがいいだろうな…
会議の結果人の心を奪うということで我々は秋葉原という町に向かうことになった。
その時雨が降ってきた。
「雨~…」
「そうかジャミラさんは水が苦手だったね」
「でも地球にも雨はあるぞ」
「わ、私~地球に行くためなら~雨を克服しようと思う~~!」
「おお!応援してるぜ」
「でも雨を克服するって…」
「わああああああああああああ!!」
とジャミラは雨の中傘を差さずに走り去っていった。
レッドキングは
「よしっ。頑張れよー!」
と言っていたが、風邪をひかなければいいのだけど…
そう思っていたが翌日ジャミラが酷い怪獣風邪をひいて乗船不可になった報が届いた。
だから言ったのに…
◇ ◇ ◇
遠足に行くことになった俺達は宇宙船に乗って怪獣墓場を飛び立った。
宇宙船のなかで俺たちは大怪獣ラッシュなるゲームをやったりして時間を潰していた
ツインテールが話しかけてくる。
「ロメオさんは地球にいくのは初めてですか?」
「そうだね。ウルトラ兄弟を魅了した惑星がどんな所なのか気になるよ。そういえばツインテールさんは地球出身でしたよね?」
「そうですけど。正直言って余り良い思い出はないです…産まれて直ぐにグドンに狙われたり、目を潰されたりとかしましたし…」
「そうですか…嫌な事を思い出させてすみません…」
「いえ、今回は皆がいますし大丈夫です」
そんなことを話していると
「うう…」
レッドキングがどうやら宇宙船酔いしたみたいだ
「大丈夫ですか?今エチケット袋を…」
「酔った人は一番前の席に寝かせるだわよ」
その時メトロン星人が
「レッドキングが吐くってまさか、水爆じゃないよね」
!?そういえばウルトラマンが戦った二代目のレッドキングは水爆を飲み込んでいたって話を聞いたような…
皆も焦り始める
「おいっお前水爆を飲み込んでいるのか!?」
「えっと…確か昔、うっ出そう」
「なんとかこらえて~」
「これ、吐き出させたらエライことになりますよね…」
「もどすなら地球でもどすだわよ!」
「やめろ!地球が壊れる!」
結局レッドキングの口にテープを貼り付けて吐き気が収まるまで待つしかないということになった。
そんなこんなで
「みんな!見るだわよ!!」
地球が見えてきた。あの事件の時は余裕がなくて気付かなかったけど、こうして近くでみると美しい星である。
そして我々怪獣墓場学園一行は地球に向かうことになるのだが、この時俺は数奇な運命に巻き込まれることになるとは露とも思っていなかった。
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