スター☆トゥインクルプリキュア00 -A Wakening of stars- 作:サイト.txt
先程、使節団を窮地から救ったフラッグは、マリナとシーリンの推測通り、ソレスタルビーイングの所有するフラッグである。
そしてフラッグの搭乗員は、マリナの直感通り、ガンダムマイスターの刹那・F・セイエイだった。ちょっとくらい通信を繋いで、顔を見せてくれてもいいのにと思ったが、彼はそういうことをする性格ではない。
彼もまた、世界と戦っている。マリナは2つの光点に微笑んだ。
それよりも、襲撃者の男は大丈夫だろうか。
男は呆然としていたが、暗殺失敗で家族を案じる気持ちと、人殺しをせずに済んで安堵する気持ちが混ざっているように見えた。
「あなたに事情があるのは分かっているつもりです。だからこそ、お互いに理解を深め、最善の道を探したいのです……争うことではなく、話し合うこと、わかり合うことで……」
男は何も言えなかった。しかし、後悔しているように唇を噛んでいた。
だが、それで十分だ。どんな相手でも、諦めなければわかり合うことができる。
一同はマリナの裁量に表情を緩めていく。
しかし、シーリン・バフティヤールは苦い表情を浮かべていた。
「(まさか、ソレスタルビーイングが活動を続けていただなんて……彼らは未だに、世界と戦っている……)」
◆
ソレスタルビーイングのガンダムマイスター、刹那・F・セイエイとロックオン・ストラトスは随伴してくるやけにファンシーなロケットについて話し合っていた。
「おい刹那、なんだこいつら」
「……分からない。偶然鉢合わせた……と思う」
「宇宙空間に生身で出てなかったか?」
「出ていた。謎のエネルギー兵器も使っていた」
「とっとと吹っ切ろうぜ。こんなファンシーなのと一緒にいたらGN粒子の最大散布でも目立っちまう」
「だが……何故だか……」
刹那が話を聞きたそうにしていると、ロケットから通信が来た。
「ねえねえねえ! 私、星奈ひかる! 宇宙と星座が大好きな中学2年生だよ!」
「日本語か? いや、英語にも聞こえる」
「俺には英語に聞こえる。意味不明だな」
「私たち、日本人だよ! あなたたちは!? すごいね、そのロケット!」
「(わたしサマーン星人ルン)」
「(私はレインボー星人ニャン)」
「刹那・F・セイエイ」
「ロックオン・ストラトスだ。俺たちはさすらいのモビルスーツパイロット、世界の平和を守る影の組織だ。さっきのことは他言無用で頼む。じゃあな」
「ちょっと待つルン! お兄さんたち、なんで戦ってるルン? 戦争ルン?」
「戦争じゃない。紛争根絶のため、小さな火種を潰しているんだ」
AIが会話に割り込む。
『皆さま、300年後は宇宙でもインターネットが使えるようです。情報から推測するに、彼らは〈ソレスタルビーイング〉という私設武装組織です。モビルスーツ「ガンダム」という人型兵器で、世界の争いを無くすために戦っていたそうです』
「ガンダム!? キラやば! バ◯ダイの先輩だよ!」
「メタでプルンス」
「ガンダム、本で読んだルン! 300年後には本当にいるルン……」
「へぇ〜そうなんだ!私、天宮えれな! ガンダムのパイロットさん、チャオ!」
「これはガンダムではない」
「ご機嫌よう。香久矢まどかです。とても正確な射撃ですね。素晴らしいです」
「私はララルン! よろしくルン!」
「ユニニャン。それ、アイワーンのロボみたいで強そうニャン」
「よろしく頼む。それで、君たちは何者だ。宇宙空間に生身で……人間か?」
「失礼なでプルンス。彼女たちは宇宙を守る戦士プリキュア。変身している間は宇宙でも兵器なだけでプルンス」
「ちょっとプルンス、プリキュアのこと言っちゃって大丈夫なの!?」
「平気でプルンス。彼らは落ち着いているでプルンス。初めて宇宙人と会ったようには見えないでプルンス!」
「おい刹那、クラゲが喋ったぞ!」
「ああ、イノベイドの様に、イオリアが……」
「知らないみたいルン……」
プリンセスの側仕えなのに何をやってるルン。ララは少し呆れた。言わないが。
「では、ノットレイダーもご存知ないですか? 宇宙人は?」
「知らない」
「ノットレイダー……まさか、300年前のエイリアンブームのことか? 日本で目撃情報が多発したっていうあの……実在したのか!?」
「はい。私たちは宇宙を歪んだイマジネーションから守るため、宇宙の乗っ取りを目論むノットレイダーと戦っています」
「歪んだイマジネーション? ……詳しいな、ロックオン」
「イオリアの爺さんは外宇宙の"宇宙人"と対話するためにソレスタルビーイングを作ったんだろ? 一応な」
「ねえ、ロックオンさん、さっき襲われてたシャトルってなんだったの? お姫様かな?」
「あれは……嬢ちゃん、察しがいいな。アザディスタンの王女サマだ。アロウズの時に拐われた人々を助けに行ってるんだと」
「アロウズ? 携帯でしょうか?」
「知らないのか……」
謎は深まるばかりだ。イノベイターとしての刹那の直感は「友誼を深めた方がいい」と言っている。嘘もついていないようだ。しかし、急に300年前のオカルトの話をされても困る。しかも、あの独立治安維持部隊アロウズも知らないと言っている。
「もしかして……お前ら、本当に300年前から来たのか!?」
「そうみたいだよ! 300年経てば軌道エレベーター?ってのも立つんだね!」
「……トレミーに来てもらおう」
「刹那!?」
「タイムトラベラーを放置しておくわけにはいかない」
「……しかも宇宙人ときたもんだ。やれやれ、これが"来るべき対話"ってやつかい?」
刹那とロックオンから母艦のプトレマイオス2改の説明を聞いたプリキュア一行。
「宇宙戦艦!? キラやば〜☆! 行きたい行きたい!」
「確かに、地球の宇宙戦艦も気になるルン!」
「うん、じゃあ決まりだね!」
「素晴らしいです!」
「まあ、行ってやってもいいわよ」
「楽しみでプルンスなぁ〜」
「宇宙食フワ〜!」
スターロケットがユニオンフラッグソレスタルビーイング仕様に追随し、一同はプトレマイオス2改との合流ポイントに向かった。
「Eセンサーに反応、MSとシャトルを確認……刹那のフラッグ? スメラギさん」
「刹那、もしかしてマリナさんを……やるわね」
「ロックオンの次は刹那が女連れかよ、まあ比較的平和だからな。分からなくもないが……」
「モニターに出します」
「ピンクですぅ!? ロケットですっ!?」
「マリナさんじゃないわね。フェルト、船影解析を」
「シルエットから船名解析、該当な……いえ、ありました。279年前の非公式船、惑星サマーン、羽衣ララ調査員のロケットです!? ヴェーダのレベル7情報が一部開示されました!」
「おいおい!? とはいえ279年前って……刹那のやつ、幽霊を連れてきやがったぞ!」
「至急刹那とロケットを回収、全員第1ハッチ前に集合。武装は……」
『トレミー、聞こえるか。宇宙人を連れてきた』
『友好的だそうだ。刹那によると』
「武装は不要。ドリンクでも持っていきましょ」
次回もキラやば〜っ☆