スター☆トゥインクルプリキュア00 -A Wakening of stars- 作:サイト.txt
プトレマイオス2改に着艦したひかるたちプリキュア一行は、スメラギ・李・ノリエガと互いに自己紹介した。元々の予定より7本多くドリンクを持ってきたフェルト・グレイスは、先にプリキュア達にドリンクを渡し、残りを刹那とロックオンに差し出した。
「お疲れさま」
少しだけ先にフラッグから降りていたロックオンがフェルトの手前で着地し、それを受け取る。
「気が効くねぇ。いい女になってきたんじゃないの?」
遠くから「300年後の宇宙ドリンク! キラやば〜☆」とか「これはなかなか美味しいです」やら「美味しいフワ!」やら聞こえてくるが、フェルトはロックオンの軽口を苦笑で受け流すと、もう一人のガンダムマイスターーー刹那へとドリンクを差し出した。本命はこちらであるが……その目論見は失敗した。
刹那はひかるたちプリキュアの方を見ていて、フェルトの差し出したボトルに気づかなかったのである。
「猫耳の青い子とユニコーンちゃん以外は宇宙人っぽくないけれど……あら、オクトパス型の宇宙人もいたわね」
ブリッジからラッセやミレイナもハンガーに来ていた。
「すごいですぅ! ほんとの本当に宇宙人ですぅ〜!」
「すごいな……タコだ」
「タコじゃないでプルンス!」
「ガンダムってさ、キラやば〜☆だよね?」
「トゥインクールですぅ〜!」
「キラやばフワ〜! フワ? この人イマジネーションの力を強く感じるフワ!」
刹那はゆっくりと近づいてきたが、フワはまだ遠巻きだった刹那にぐいっと近寄った。どうやらイマジネーションを感じたようだ。
「……イマジネーション?」
「刹那のは脳量子波じゃねーのか?」
「イマジネーションって?」
「想像力?」
「その通りです。わたくし達はプリキュアに変身するのにもイマジネーションの力を使っています。こんなことも出来るのですよ」
「見てて!」
ひかるがトゥインクルブックを取り出し、フワ用のキャンディを描く。すると輝きとともにキャンディがその場に生成され、フワが「甘くておいちいフワ!」と感想を述べる。
「すごいな。まるで量子化したダブルオーライザーが復元するみたいだ」
「刹那!? ガンダムの情報は……」
そう易々とツインドライブシステムの情報を明かしていいのか。いつもは絶対にそんなミスはしない刹那にロックオンは驚愕する。
「ガンダム!? キラやば〜☆! ねえ、二人はパイロットなんでしょ! かっちょい~!」
最早ただのガンダムオタクにしか見えないひかる。しかし、今まで創作でしか見られなかったモビルスーツである。(しかも先輩。)そのパイロットが目の前にいるというのは、まさしく夢の光景なのは間違いない。
「ああ。ロックオン、この子達は信用できる。そんな気がするんだ」
「イノベイターの直感ってやつか? なんとも勘の鋭いこって」
まあ、フェルトの気持ちに気づかないあたり鈍すぎるのだが。皆そう思っている。
「ミレイナもそう思うですぅ! このタコさん、意外と紳士ですぅ!」
「タコじゃないでプルンス! プルンスにはプルンスという立派な名前があるでプルンス!」
「まあまあ、せっかく紳士って言ってくれてるんだから」
「そうでプルンスな。握手でプルンス」
ミレイナがプルンスと握手しだしたり、えれなとまどかがハロで遊ぶユニを観察しはじめたり、場がカオスになってきた。
「皆、こんなところで立ち話もなんだから、ミーティングルームへ行きましょうか」
スメラギの提案で、一同はミーティングルームで立ち話をすることとなった。
移動して。フェルトにヴェーダからの暗号通信が届く。
「ヴェーダからの通信で……ええ!?」
「どうしたニャン?」
ぬっと、ガッシュ顔のユニがフェルトの後ろから尋ねた。
「わっ、ユニ……びっくりしました」
「どうした?」
フェルトが驚いたのを見たラッセが気に掛ける。
「内容は客人にも開示する事、だそうです」
「それは……不思議なこともあるものね。内容は?」
「オヨ〜?」
「2点です。地球圏に飛来した木製探査船『エウロパ』の撤去作業を、地球軍が行うそうです。それとは別に、地球圏に飛来する大量のデブリがあるそうです。こちらの質量は大きくなく、仮に地球に落下しても、断熱圧縮で燃え尽きるようです。関連して、流れ星がよく見える地域の座標も送られてきました」
そんな内容か。紛争介入ではない平和な内容だが……とソレスタルビーイング一同は怪訝に思った。そんな情報がなぜヴェーダから送られてくるのか…
刹那以外は、ただ疑問に感じるだけだった。
「その船の詳細データ、わかるか?」
「刹那?」
「何か感じたルン?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・分からないが・・・」
ひかるのようなトリックスターに慣れているララが刹那の様子をうかがうが、一方スタプリ組は。
「木製探査船!? 地球人の技術ってそんなに進歩してたの!? キラやば〜☆!?」
「300年前とはえらい違いだニャン?」
「ガンダムのエンジンはその時作造られたですぅ! 永久機関ですぅ!」
「ミレイナ!」
いくら可愛い女子中学生相手だからといって、そう簡単に情報開示していいものなのか。うっかりといえども。ラッセはかなり焦った。
「大丈夫でプルンス。スターロケットにも半永久機関が積まれているでプルンス。だからプルンス達には必要のないものでプルンス!これでお互い様でプルンスよ」
「き、気遣い感謝する。宇宙人ってすげぇんだな…」
「太陽炉以外にも永久機関が…すごいわね」
大人なプルンスがスターロケットについて明かし(星空界では機密でも何でも無いのだが)プラマイゼロの体を装う。流石は宮廷勤めの超高級官僚である。
「ねえ、後の方のニュースの流れ星、見に行こうよ!」
「いいですね!」
「場所はどこルン?」
「ユニオンと人革連のオービタルリング、ちょうど真ん中の位置です」
「フェルトさん、ありがとう! 皆、行ってみようよ!」
「座標データは転送しておきます」
「ありがとルン!」
『ララ様、データを受領しました。量子コンピューター『ヴェーダ』が量子通信リンクを要求しています。許可しますか?』
「なんだって!?」
「貴方達、何者…いえ、プリキュア、だったかしら。確か、私たちが紛争介入を始めたころにキュアウォッカがインスリーたちから世界を救っていたらしいし、その約300年先輩ってところね」
「マジかよ!? プリキュアって本当にいたのか!?」
「お酒のプリキュア…教育に悪そうニャン…」
しばらくは場がカオスになった。
しかし刹那は謎めいたまま、こっそりとブリッヂを去っていた。フェルトは少し表情を翳らせていて、スメラギはトレミーのお姉さんとして、フォローすべきか迷った。
ラッセは「ママじゃないのか?」とでも言いたげな目線でニヤニヤしていた。