女だらけの世界に男一人だけ放り込まれるとかどうかしてるぜ 作:アインスト
とりあえずほんへ、どぞ。
ゲオルギーたちもはっちゃけてます。
「‥‥‥やっと、着いたな」
「‥‥‥ああ。流石にダメかと思った」
はしゃぎ倒すクイーンとシンイリを尻目に、俺とガンタイは酷く疲れている。
さて、何故こんな状況になったのか簡単に解説しよう。
ガ「とりあえず計画説明するで、神様の残した宇宙船がうんたらかんたら」
シ・ク「すげー」
ガ「あれ何か様子変」
シ・ク「ん?」
ガ「‥‥‥迷子になっちった、てへぺろ」
こんな具合。
まさかガンタイが方向音痴とは思いもしなかった‥‥‥。
まぁ色々あってどうにかこうにか町に辿り着いたって訳だ。
いや本当にその辺で野垂れ死になるかと思ったぞ、わりと真面目に。
「‥‥‥ともかく、休憩出来そうな所に行かないか?サムとは違って私たちはチャージャーで充電せねば戦えないし‥‥‥」
「‥‥‥それも、そうだな。お前らの武器はデンチがねぇと再現性が無くなって使い物にならなくなるみたいだしな‥‥‥結構不便じゃないか、それ」
「それは、言うな‥‥‥さぁ、行こうか」
「‥‥‥おう」
そう言って俺たちはチャージャーのある場所へと移動を始めたのだった。
─────────────────
あれから数十分。
町の中心部までやってきた俺たちは、とある雑貨屋の看板が目にとまった。
「町のど真ん中に雑貨屋?いったい何を扱ってるお店なんでしょうね?」
「"リプロチャージャーあります"という看板が立っているな‥‥‥」
「とりあえず、入ってみよか。こいつらも休ませたいし」
「────(主に姉御のせいなんですがそれは)」
「────(おい馬鹿やめろ)」
「────(死ぬぞ!みんな死ぬぅ!)」
「────(あーもうメチャクチャだよ)」
「────( あ ほ く さ )」
「何だろう、彼らの言ってることが理解できている気がする」
「え、じゃあガンタイ、こいつら何て言うとるん?」
「‥‥‥知らぬが仏だ」
「へ?」
まぁこんな奴等は置いといて、さっさと入ることにする。
店内は至ってシンプルで、やけにレトロな造りだ。
ラッシャッセー、と気だるげな声で出迎える店員。
やる気あるのか‥‥‥?
「────(おっ開いてんじゃーん)」
「────(ぬわぁぁぁぁぁん疲れたもぉぉぉぉん)」
「────(チカレタ‥‥‥)」
「────(オイル補充しましょうよオイル)」
「────(そもそもオイルなんて置いてるんですかね)」
「置いてあるんじゃないのか?」
『────!?(こっ、こいつ、わかるのか!?)』
「何やってんだあいつら」
馬鹿やってるゲオルギーたちは置いといて、まずは物資の補給から始めることにする。
まずはそうだな、弾薬とか食糧とか‥‥‥。
「結構色々置いてるようだな」
「チャージは流石にタダみたいですよ」
「なら、まずはチャージさせてもらおか。あっ、あと青汁グビビルンあらへん?」
「────(ウッソだろ姉御)」
「────(あのクソマズ青汁とかよく飲めるな)」
「‥‥‥何か言うたか?」
「「───!!(イエッマリモッ!!)」」
「セルフサービスなんで勝手にどうぞー。それから青汁とかそんなもんはないっすよ。しっかしあんたら随分遅かったな。道にでも迷ったのか?」
「そうなんですよぉ、お姉様が意外と方向音痴で‥‥‥」
「なんで青汁ないんや‥‥‥」
「───(そこ重要ですかね、いらねぇと思うんですけど姉御)」
「はっ倒すで」
「───(サーセン)」
「しっかしどっかで見た顔やな‥‥‥」
クイーンがそう思案顔になると、店員はばつが悪そうに苦笑し、相変わらずひどい扱いだな、と語る。
するとクイーンは思い出したのか表情が驚愕へと変わる。
「──ってうぇぇ!?あんた、ショチョーやないの!?」
「おう、マジか」
「────(俺らは気づいてたけどな!)」
「────(それと比べて姉御と来たら‥‥‥)」
「むっ‥‥‥」
店員がショチョーだと知ったガンタイは直ぐ様拳銃を抜き、ショチョーに銃口を向ける。
「‥‥‥何故、ここにいる?」
「あー‥‥‥店内で騒がないでもらえます、お客さん?それに武器の使用も困る。こっちはもう無害ないちバイト店員なんだ、ショチョーじゃない」
そう冷静に語るショチョーにゲオルギー2号にアームロックをかけながら困惑するクイーン。
「ホンマかいな‥‥‥」
「───ッ!ッ!(あがぁぁぁぁぁ姉御ッ!関節、関節外れるっ!!)」
「いやぁあんたら逃がしたら刑務官クビになっちゃってね、この様さ」
「しかしそれではますます呼びづらくなったな‥‥‥もう刑務官殿とは呼べないし‥‥‥バイト戦士?」
「今まで通りショチョーでええんちゃう?」
「───‥‥‥(燃え尽きたぜ、真っ白にな‥‥‥)」
「───(哀れ2号、お前の事は忘れん。多分)」
「───(まだ壊れてねぇよ)」
クイーンがそう言うとショチョーは諦めたのか、好きなように呼べばいい、と言った。
その後シンイリが違和感に気づいたのか、ショチョーに問いかける。
「あの、なんだかちょっとキャラ違いませんか?」
「確かにな。あの頃の威厳ある刑務官の顔は何処行った?」
「あー、実はこっちが素なんだよね。いざ刑務官やめるって覚悟決めたらなんか色々吹っ切れちゃってさ」
そう彼女が答えるとガンタイは気まずそうに謝罪した。
だがショチョー本人はその事に関してはたいして気にしていないようで、別に気にするなと返した。
今の彼女の心情を察してか、シンイリは彼女に労いの言葉をかけるのだった。
「あぁそうだショチョー、優しいついでにちょっと聞いてくんねぇか?」
「ん、どうしたの?」
「いや、我々はここウルカデン脱出の鍵となるものを探していてな」
ガンタイがそう聞くとショチョーは一瞬思案顔になるが、なにか思い当たることがあったのか、あぁそう言えば、と話を切り出した。
「鍵になりそうなものだったらまずは古代遺跡をあたってみたらいいんじゃないかな」
「古代遺跡、ですか?」
そうだよ、とショチョーは話を続ける。
「そ。ここから北に行ったあたりにあるんだけどそこを目指すヤツがよく店に寄ってくんだよね。なんでも凄いお宝があるとかで、強者たちが挑んでは手に入れられず、帰ってきてるとかなんとか」
「お宝ねぇ‥‥‥ガンタイ、それが鍵っていう可能性はあるよな?」
「ああ、恐らくな。遺跡ならば遥か昔のアーティファクトもあるはずだ」
俺とガンタイがそう話し合っていると、いきなり背後でクイーンが騒ぎだす。
「凄いお宝やってぇ!?ならソコや!ソコッ!はい目的地けってぇぇぇいっ!!」
「相変わらず現金なヤツ‥‥‥」
「まぁともかくだ、目的地が決まった事だし早速向かおうじゃないか」
「そうですねお姉様、例の因子もあるはずですし!」
そう言って俺たちは店から出ようとするが、ちらりと背後を見やれば何やらロマノフとシケインが残ろうとしていた。
「お前ら、来ないのか?」
「サム、どうした?」
「いや、ロマノフとシケインがな」
「自ら残りたがってる、んでしょうかね?」
俺たちがそう首をかしげていると、クイーンが一人納得したかのように答えを出した。
「あんたら、ここで用心棒として残るつもりなんやな?」
「───(肯定)」
「む、そうなのか。だがいいのか?私たちと動けばお前たちも一緒に‥‥‥」
ガンタイがそう言いかけたところで、シケインがカバーユニットを展開し電光板の要領で文字を出した。
そこには、万が一もあり得るのだから防衛に適した我々が残るのがベターだ、とあった。
その事にガンタイは納得したのか、シケインの頭を撫でてやる。
「‥‥‥そうか。なら二人とも、ショチョーを頼むぞ」
「──!(肯定)」
ロマノフは自信ありげに自分の胸を叩き、意思表示する。
その様子を見てショチョーも"まぁ、いいか"と呟き、ロマノフとシケインを用心棒として雇うこととしたようだ。
「──じゃあ、行こうか。ロマノフ、シケイン、ここを頼んだぞ」
「んふふ、待っててなぁウチのお宝ーっ!」
「悪いなショチョー。また来る」
「うぃ。マイドアリアトアシター」
「ホントよく働きますねぇ‥‥‥」
そんなこんなで、俺たちは遺跡へと足を運ぶことにした。
続く
という訳で遺跡潜入導入編でした。
次回は数少ない"でこっぱち"登場予定です。
では、次回の更新でお会いしましょう。
ではでは( ´-ω-)ノシ