「前回はレイちゃんと
『まぁまぁ、元気出しなよ翼』
「一体デュエルアカデミアノース高校との友好
鮫島校長を含めた教師による会議は難航していた。本来代表は昨年と同じようにカイザー、丸藤亮となるはずだった。しかし相手のノース高校は一年生が代表に決まったという。さらに最近のカイザーはなぜか奇行に走ることが多発しているため代表にするには抵抗がある教師陣もいたためクロノス教諭の反対はあったがカイザーを代表にするのは止めることとなった。さらに相手が一年生ならば代表を一年生にするべき、というところまではスムーズに決まった。しかし誰を代表にするかで揉めに揉めていた。
一年生の中では
「だから代表決定
最初に三つ巴の代表決定
「どうしましょう…」
頭を抱える鮫島校長のもとに鶴の一声とも呼べる情報が舞い込んだ。この友好
この情報で一気に教師たちの意見はまとまった。可愛い女の子であり実力もあり秀才でもある風龍翼なら全国放送でデュエルアカデミアを宣伝するにはもってこいなのだ。よって先ほどまでの難航っぷりが嘘のように一瞬で風龍翼が代表に決まった。しかし決まった時間はなんと深夜、今から伝えるのは無理でさらに翼の性格からサプライズのように当日発表をして断るに断れないようにした。さらに
次の日の朝、代表になっていることを知らない翼はノース高校との
「ヴェーラー、それでどんなことをすればいいの?」
翼は
『それわね…ジャーン!』
ヴェーラーが取り出したのは自身の服だった。
「…え?」
翼は自分の目を疑った。
『まずはこれを着て』
「いやいやいやいやいやいやいやいや!!なんで、なんで!?なんで僕がヴェーラーの服を着ないといけないの!ていうかそれ僕が着れるの!?」
翼は明らかに動揺した。ヴェーラーの服を着ることが修行だということよりも女の子の服を着ることに動揺していた。
『着れるさ、大丈夫。それに君が着たら他の人にもこの服が見えるようになるから力を持っていない人が見たら真っ裸ってことはないから安心して』
「そういうこと言ってるんじゃないよ!なんで、僕が、それを、着ないといけないの!それが修行なの!?」
『そうだよ。この服にはね、少ないけど僕の精霊の力が注入されているんだ』
「つまり精霊の力になれるために着ろ…ってこと?」
『その通り、やっぱり察しがいいね』
確かにこの修行はヴェーラーの服に付加されている精霊の力を直に感じることで精霊の力に慣れさせるものだ。しかし服を着る意味は全くない。精霊の力に慣れさせるだけなら精霊の力を付加した物なら何でもよくブレスレットでもネックレスでも何なら翼の服に精霊の力を付加させればいいのだ。つまりヴェーラーは翼の反応を見たくてわざと自分の服を着せようとしているのだ。
「…」
翼は明らかに嫌そうな顔をしていた。ヴェーラーの言うことを疑ってもいるようだ。
『もし精霊の力が使いこなせるようになってればミスティルが見直してくれるかもしれないよ?』
「!…分かった」
だが翼はヴェーラーに言いくるめられてしまった。ヴェーラーは翼がミスティルのことを言えば簡単に承諾してくれると知っていた。
『じゃあ着替えようか!』
5分後、ヴェーラーの服に着がえた翼は顔を真っ赤にしてもじもじしながらヴェーラーを見た。
『うわー、やっぱり似合うね!』
ヴェーラーは楽しそうに笑いながら褒めた。
「そ、そうかな…」
褒められた翼は照れてさらに顔を真っ赤にしてもじもじし始めた。
『今日はみんなどこかに行くんでしょ?誰も来ないから安心したらどうなの?』
「う、うん…」
ヴェーラーの言葉に安心してほっと胸をなでおろす翼だった。その時、翼の部屋の扉が勢いよく開けられた。
「翼ー!すまん寝坊しちゃって…ん?」
「!!!!!!!!!!??????」
扉の奥にいたのはなんと十代だった。翼は文字にできない奇声を上げて驚いた。
『うっわ、見つかっちゃったよ』
「あ…あわわ…」
翼は顔を茹でタコのように真っ赤にして目を回しながら必死に自分の格好を隠した。
「どうしたんだその恰好…ってそんなこと言ってる場合じゃない!ちょっと来い!」
十代に手を掴まれ力なく引っ張られていく翼だった。
「ちょ、ちょっと、ちょっと待って十代君!説明とかはいいから、せめて、せめて着替えさせてえええええええええええええええええっ!!」
翼は必至の叫びを上げたが十代は聞く耳を持たないのか翼をそのまま引っ張っていった。
『ふふふ、面白くなってきた♪』
ヴェーラーは笑いながら二人の後を付けた。
そして鮫島校長とクロノス教諭は
「全く…遅いですね」
「もう我慢の限界なノーネ。三沢ボーイを代役にするしかないノーネ」
ついにクロノス教諭が三沢を呼ぼうと動こうとしたその時、十代の声が聞こえた。
「先生ー!連れてきました!」
「かなりの遅刻ですよ…ってなんですかその恰好は!」
鮫島校長が振り向くとそこいたのは十代とヴェーラーの服を着た顔を真っ赤にして引っ張られている翼の姿あった。
「せ、説明より先にき、着替えさせてもらえませんか…?」
「そ、そうですね…と言いたいところなのですがもう時間がありません。もうあちらの代表者が
そう、もう友好
「
「察しが良くて助かります。では直ぐに
「待ってください!せ、せめて上着だけでも…」
翼が自分の格好を腕で隠しながら訴えると十代が上着を脱いで翼の肩にかけた。
「十代君…」
「俺ので良かったら貸すぜ」
「あ、ありがと…」
ナチュラルに上着を脱ぎ翼の肩にかけてあげた十代、頬を染めながらお礼を言う翼、その光景は明らかに恋人のようだった。
そして翼は十代の上着を着て
「ようやく来たか…って貴様なんだその恰好は!?」
すると
「君は…万丈目君!?どうしてここに!?」
「ふっ…どうしてだと…聞くがいい!俺は貴様に負け地獄を味わった、だが不死鳥のごとく俺は蘇ったのだ!俺の名は、一、十、百、千、万丈目サンダー」
「「「「サンダー!!」」」」
万丈目の掛け声とともにノース校の生徒たちも高らかに叫んだ。それを見た翼は嬉しそうに笑った。
「万丈目君…変わったね」
「何?」
「だって今までは自分よりも弱い人のことを見下していたけど今は仲間だと思ってる。今の万丈目君は前の時よりもずっとかっこよくなってるよ」
「くっ、やめろ!母親みたいな目で俺を見るな!」
翼は優しく微笑んだが万丈目は翼の成長していく我が子を見るような母性あふれる優しい視線が気に入らなかった。
「可愛いんだなぁ…」
「やっぱり素敵っす…」
「ぶかぶかの上着を着ているところがまたいい!」
「そしてちょっと涙目なところもいい!」
「上目遣いで目の前にいられたら萌え死にする自身あるわ俺…」
一方会場の男子生徒は翼の格好にメロメロだった。
「一体何があったらあんな格好になるのかしら…」
明日香は翼の格好に呆れ、そして隣にいたカイザーに目を向けた。
「ハァハァハァハァ…まずいな、一目見ただけで死んでしまいそうになる可愛さだ…」
カイザーは鼻息を荒くし、涎と鼻血を垂らしながら翼を凝視していた。明日香は前もってカイザーに手錠と足枷を付けて全身を鎖で繋ぎ身動きをとれなくしておいて正解だったと思った。しかしそのカイザーの格好はあらぬ噂を生み出すことになるのだがそれはまた別のお話。
「…まぁいい、貴様が相手で良かった。この俺が貴様よりはるか上にいることを証明できるからな!!…って聞いているのか!?」
「万丈目君…これ…」
翼はテレビカメラを指差して焦っていた。
「ああ、この
「え!?ちょっと、ま…」
「いくぞ、
衝撃の事実にパニックになる翼だったが万丈目はそれを余所に
「でゅ、でゅ、
「俺のターン!俺は《
《
効果モンスター
星3/炎属性/ドラゴン族/攻1400/守1100
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから攻撃力1500以下のドラゴン族モンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
仮面を付けた竜が現れしゃがみ込んだ。
「ぼ、僕のターン、ドロー!」
翼は混乱している頭でどうにか
ヴェーラーから聞いた話から推測するにこれが精霊の力の賜物だと思った。冷静に手札を見るとやはりいつもよりカードの引きが良かった。おそらくヴェーラーの服に付加されている精霊の力のおかげで自分の運だったり勘が上がっているのだろうと分析した。
「おい、さっさとしろ!」
「あっ、ごめん…」
万丈目が考えに耽る翼を急かした。
「万丈目!!なんだその言い方は!!」
「風龍さんが怖がってるじゃないか!!」
「女の子に優しくない男は嫌われるわよー!」
すると会場中からブーイングが起きた。しかもノース校の生徒たちもそのブーイングに参加していた。そしてテレビを見ていた人たちもブーイングをしていた。だが万丈目はやり辛いとは思わなかった。なぜなら自分を見下す兄たちの文句に比べれば安いものだったからだ。
「僕は《ドラグニティ-ドゥクス》を召喚します!《ドラグニティ-ドゥクス》は自身の効果で攻撃力が200ポイントアップします!」
翼は万丈目のキーカードを引き出すため
《ドラグニティ-ドゥクス》攻撃力1500⇒1700
「バトルです!《ドラグニティ-ドゥクス》で《
《ドラグニティ-ドゥクス》が《
「甘い、狙い通りだ。《
万丈目が高らかに召喚宣言をすると黄色の肌に灰色の鎧を着た小さなドラゴンが現れた。そしてノース校の生徒が歓声を上げた。
《アームド・ドラゴン LV3》
効果モンスター
星3/風属性/ドラゴン族/攻1200/守 900
自分のスタンバイフェイズ時、フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地へ送る事で、
手札またはデッキから「アームド・ドラゴン LV5」1体を特殊召喚する。
「あれは、ノース校に伝わる秘伝のカード!」
歓声の中鮫島校長が危機感を露わにしていたが、予想通りキーカードらしきモンスターが出て翼は笑みをこぼした。
「それがキーカードなんだね。僕は手札から速攻魔法、《スワローズ・ネスト》を発動!」
《スワローズ・ネスト》
速攻魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する
鳥獣族モンスター1体をリリースして発動する。
リリースしたモンスターと同じレベルの
鳥獣族モンスター1体を自分のデッキから特殊召喚する。
「僕は《ドラグニティ-ドゥクス》を生贄に捧げ、《ドラグニティ-ミリトゥム》をデッキから特殊召喚します!」
《ドラグニティ-ドゥクス》が消え、二刀流の女鳥人が代わりに現れた。
「何ぃ!?」
「《ドラグニティ-ミリトゥム》で《アームド・ドラゴン LV3》に攻撃!」
そして《ドラグニティ-ミリトゥム》が《アームド・ドラゴン LV3》を切り付け破壊した。
「うまいな、《
「いいぞー翼ー!」
三沢が冷静に状況を分析し、十代はその説明を聞かず翼に声援を送った。
「くっ、俺は永続
《リビングデッドの呼び声》
永続罠
自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。
「復活しろ!《アームド・ドラゴン LV3》!」
先程破壊された《アームド・ドラゴン LV3》が場に戻ってきた。本来ならアームド・ドラゴンのレベルが高いときに使いたかったと思う万丈目だった。
「そうだね、そうすると思った。僕はカードを一枚伏せてターンエンド」
しかし翼は予測通りの結果だったため動じずカードを伏せてターンを終了した。
「俺のターン、ドロー!スタンバイフェイズ時、《アームド・ドラゴン LV3》の効果が発動!このカードを墓地に送ることで手札、またはデッキから《アームド・ドラゴン LV5》を特殊召喚できる!」
「成程、そういう効果だったんだね」
「《アームド・ドラゴン LV3》を生贄に、出でよ《アームド・ドラゴン LV5》!」
《アームド・ドラゴン LV3》が消え、今度は赤色の肌に黒の鎧を纏ったドラゴンが姿を現した。《アームド・ドラゴン LV3》の面影を残しているがより狂暴そうになっている。
《アームド・ドラゴン LV5》
効果モンスター
星5/風属性/ドラゴン族/攻2400/守1700
手札からモンスター1体を墓地へ送る事で、
そのモンスターの攻撃力以下の攻撃力を持つ、
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して破壊する。
また、このカードが戦闘によってモンスターを破壊したターンのエンドフェイズ時、
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地へ送る事で、
手札またはデッキから「アームド・ドラゴン LV7」1体を特殊召喚する。
「気を付けろ翼!」
十代の言葉にうなずく翼、しかし万丈目は手を緩めない。
「この程度では終わらん!俺は魔法カード《レベルアップ!》を発動!」
「さらにレベルを!?」
《レベルアップ!》
通常魔法
フィールド上に表側表示で存在する「LV」を持つ
モンスター1体を墓地へ送り発動する。
そのカードに記されているモンスターを、
召喚条件を無視して手札またはデッキから特殊召喚する。
「見ろ、アームド・ドラゴンの更なる進化を!《アームド・ドラゴン LV7》の姿を!」
《アームド・ドラゴン LV5》は巨大化し、鋼の翼を付けたより巨大なドラゴンとなって咆哮を挙げた。
《アームド・ドラゴン LV7》
効果モンスター
星7/風属性/ドラゴン族/攻2800/守1000
このカードは通常召喚できない。
「アームド・ドラゴン LV5」の効果でのみ特殊召喚する事ができる。
手札からモンスター1体を墓地へ送る事で、
そのモンスターの攻撃力以下の攻撃力を持つ、
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て破壊する。
「凄い…」
だが翼はこんな強力モンスターがフィールド上に現れてもなぜかこの
「俺は《アームド・ドラゴン LV7》の効果を発動!手札の《闇より出でし絶望》を墓地に送り、貴様のフィールド上のモンスターを破壊する!とは言ってもフィールド上には《ドラグニティ-ミリトゥム》しかいないがな。行け、『ジェノサイド・カッター』!!」
《アームド・ドラゴン LV7》の腹部の鎧から出た刃が《ドラグニティ-ミリトゥム》に襲いかかろうとしたその時、翼は手札のあるカードを発動させた。
「この瞬間、手札の《エフェクト・ヴェーラー》の効果を発動します!」
「何だと!?」
「手札にあるこのカードを墓地に送り、フィールド上のモンスターの効果をエンドフェイズまで封じます!」
翼が《エフェクト・ヴェーラー》を墓地に送るとヴェーラーがフィールド上に飛び出し、《アームド・ドラゴン LV7》に光を当てて《アームド・ドラゴン LV7》はおとなしくなった。そして《ドラグニティ-ミリトゥム》に襲いかかろうとしていた刃も消えた。
《エフェクト・ヴェーラー》
効果モンスター
星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0
相手メインフェイズにこのカードを手札から墓地へ送り、
相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
その相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
「これで《アームド・ドラゴン LV7》の破壊効果は無効となります!」
「ちっ、なら戦闘で破壊するまでだ!行け、《アームド・ドラゴン LV7》!『アームド・バニッシャー』!」
《アームド・ドラゴン LV7》の右腕の爪が《ドラグニティ-ミリトゥム》に向かおうとしていた。しかし翼は全く動じることはなかった。
「リバースカード、オープン!
《ドラグニティ-ミリトゥム》の前に古びた案山子が現れた。
《くず鉄のかかし》
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に、その攻撃モンスター1体を対象として発動できる。
その攻撃を無効にする。
発動後このカードは墓地へ送らず、そのままセットする。
「相手モンスターの攻撃を、無効にする!」
案山子が《アームド・ドラゴン LV7》の攻撃を防いだ。
「くっ、また避けやがって…」
万丈目は自分が翼の手のひらで踊っているかのように思えた。しかしそんなイメージを振り払いそんなことはないと強気な自分へと戻った。
「そしてこのカードは発動後、墓地には送られずそのままセットされます」
そして案山子はカードに戻り、そのままセットされた。
「まぁいい、次のターン破壊すればいいだけだ。俺はこれでターンエンドだ」
万丈目がターン終了を宣言すると翼はテレビカメラを見た。もうこんな自分の姿を見せたくない、そしてにはこの
「万丈目君、悪いけどもう終わらせるよ!」
「何!?」
万丈目はその言葉が嘘ではないと思えていた。というより万丈目の目には翼がカイザー以上の強者に見えていた。先程から全く勝てる気がしないのだ。
『凄いね、僕の服に付加された精霊の力を存分に発揮してるよ。なんで君がテンペストに選ばれたのか、分かった気がしたよ』
ヴェーラーは笑いながらその
「僕のターン、ドロー!」
ドローしたカードを見て翼は来てほしいカードが来て微笑んだ。
「僕は手札から魔法カード《トレード・イン》を発動します」
《トレード・イン》
通常魔法
手札からレベル8モンスター1体を捨てて発動できる。
デッキからカードを2枚ドローする。
「手札からレベル8のモンスターを墓地に送り、カードを二枚ドローします!そして永続魔法《竜操術》を発動します!」
翼がドローしたカードを確認するとワンショットキルコンボの足りないパーツが全て来てくれたことに笑い、行動に移した。
「あの時と同じカードか…まさか!」
「僕は《ドラグニティ-ブランディストック》を《ドラグニティ-ミリトゥム》に装備させます!」
《ドラグニティ-ミリトゥム》の左手に短刀が装備された。
「そして墓地から《ドラグニティアームズ-レヴァテイン》の効果を発動!このカードは墓地からでも特殊召喚できる!」
「何!?墓地から特殊召喚だと!?」
「《ドラグニティ-ミリトゥム》を除外!不屈の魂よ、今ここに蘇れ!《ドラグニティアームズ-レヴァテイン》!」
《ドラグニティ-ミリトゥム》が消え、万丈目にとっては忌々しいドラゴンが出現した。
「そして《ドラグニティアームズ-レヴァテイン》で墓地の《ドラグニティ-ブランディストック》を装備させます!」
《ドラグニティアームズ-レヴァテイン》の左手に短刀が装備された
「またそのモンスターか!」
万丈目は前の
「《ドラグニティアームズ-レヴァテイン》の攻撃力は500ポイントアップします!そして通常召喚!《ドラグニティ-パルチザン》!」
金色の剣を頭に付けた竜を召喚した。これでもう万丈目が何かしない限りは翼の勝利は確定した。
《ドラグニティアームズ-レヴァテイン》攻撃力2800⇒3300
「バトルです!《ドラグニティアームズ-レヴァテイン》で《アームド・ドラゴン LV7》に攻撃!『ブラスト・スラッシュ』!!」
万丈目LP4000⇒3500
「また、また俺は負けるのか…」
万丈目は上級モンスターしかない手札を見た。万丈目はアームド・ドラゴンの効果を存分に生かすため上級モンスターをデッキに多数入れていた。アームド・ドラゴンなら行けると思い、それだけで勝てると思い込んでいた。だがそれが間違いだと今になって気づいた。アームド・ドラゴンに固執したため敗北したのだ。
「そして《ドラグニティ-ブランディストック》の効果で《ドラグニティアームズ-レヴァテイン》はもう一度攻撃できます!《ドラグニティアームズ-レヴァテイン》、《ドラグニティ-パルチザン》!万丈目君にダイレクトアタック!」
「う、うわああああああああああああああああっ!!」
万丈目LP3500⇒200⇒0
翼は勝った、あの万丈目に、しかも圧倒的に。会場中がシーンと静かになる。テレビカメラを回していたカメラマンも翼に注目したまま動かなかった。万丈目の兄達も翼の圧倒的な
『ま、精霊の力を使ってるならただの人間にならこの程度は当たり前だよね』
ヴェーラーは怪しく笑いどこかへと向かった。
「馬鹿な…」
万丈目は悔しさで膝から崩れ落ちた。
「ま、万丈目君…」
翼が近づいて手を貸そうとしたら万丈目はその手を弾いた。
「触るな!勝者が敗者に情けをかけるんじゃない!」
「万丈目君…」
「ふん、次はこうはいかないぞ」
万丈目は自分で立ち上がり捨て台詞を言いその場を去ろうとして踵を返した。
「万丈目君。また、
「ああ、今度は俺が圧倒的に勝ってやる!」
「う、うん…」
万丈目が振り返ると翼がなぜかフラフラになっているのに気が付いた。
「おいどうした、フラフラじゃないか」
「…あれ?どうしてかな…?」
すると翼は前のめりに倒れそうになった。しかし万丈目が何とか翼を胸で受け止めた。その瞬間、会場の男子生徒の万丈目に対する感情が嫉妬から殺気へと変わった。
「お、おい!大丈夫か!?」
万丈目が翼を心配そうに見ると翼はすやすやと眠っていた。
『あらら、勝ったことで緊張の糸が切れたのと精霊の力を無意識に使ったことによる体力の消耗が重なって寝ちゃったよ』
「全くこいつは…」
万丈目が呆れて翼をお姫様抱っこして保健室に連れて行こうとしたその時、会場がら怒号が湧き上がった。
「コラァ万丈目!!」
「!?なんだ!?」
いきなりのことで驚く万丈目だった。他の男子生徒にしてみれば羨ましすぎるのだろう。
「貴様ぶち殺されたいのか!!」
「羨ましすぎるぞこの野郎!!」
「止めろ!翼が起きるだろ!!」
「翼って呼び捨てにするんじゃねぇ!!」
会場中の男子生徒が万丈目の敵だった。こんな怒号の中でも翼は幸せそうにすやすやと眠っていた。
「なんなんだこれ…」
十代だけは一体何が起きているのか理解できずにいた。
「くそぉ、なんだ一体これは…」
「う、動けん…」
『今面白いところなんだからさ、邪魔しちゃダメだよ』
その頃ヴェーラーは文句を言おうとしていた万丈目の兄達を精霊の力で金縛りにしていた。
その後万丈目はデュエルアカデミアに復帰することになったがかなりの日数欠席しておりオシリスレッドに降格となった。さらに当分は十代と翼以外の男子生徒に殺気に似た視線を送られ続けることとなる。
その夜、万丈目は港で一人夜風に当たっていた。彼は天上院明日香が好きだ。だが今日の
「くっそー!!なぜあいつが頭の中から離れん!!」
そう、今はなぜか風龍翼の事で頭がいっぱいなのだ。翼の笑顔、恥ずかしがる顔、真剣な顔、泣きそうにな顔、そして自分の胸の中で見た幸せそうな翼の寝顔と翼の温もり、頭の中全てが翼一色に染まっているのだ。
頭を抱え、身体全身を悶えさせながら悩む万丈目は後ろにとんでもない気配を感じた。先程かなりの殺気を感じていた万丈目はおそるおそる後ろを振り返ると、
「おい、
万丈目はその後行方不明となり1週間後ノース校近くの氷山に引っかかっているところを発見された。
『今日の最強カードはこの僕、《エフェクト・ヴェーラー》さ!相手モンスターの効果をエンドフェイズまで無効にできるよ!』
「はぁ、あの
その頃港では…
「エヴォリューション・レザルト・バースト、
「ぐあああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!?」