遊戯王 渓谷の戦士   作:Σ3

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「前回は僕の部屋にいきなり猛烈な風が襲っていたと思ったらカードの絵柄と同じドラゴンが僕の目の前に現れてきたんだ!」

『私の名はミスティルだ、ドラゴンではない』





第1話《入学試験 VSクロノス教諭》

 

 

 

 

 

翼は100と書かれた紙を見てため息を吐いた。この番号は数日前に行われた筆記試験の結果から算出された翼のデュエルアカデミア高校入学試験の受験番号だ。優秀な受験生ほど番号が若いようになっている、つまり翼は受験生の中で100番目の成績ということだ。翼が最初この紙を見た時にはショックが隠しきれなかった。学校では優秀な成績を修めていて、学年でも10位以内には入っていたためこの成績は余程答えたのだろう。

 

ここはデュエルアカデミア高等部の入学試験、実技試験会場だ。翼は一人で会場にある椅子に座って自分の順番が来るのを待っていた。他の受験生は実技試験に使うデッキの最終調整を行っていたり、他の受験生の決闘(デュエル)を見たりしている。だが翼だけは先程からずっと試験会場の端っこでこじんまりとしていた。

 

「どうしよう……受験番号3桁だよ、やっぱり数日間勉強しただけじゃあ無理があったんだよ……」

 

すると翼の隣に翼の精霊であるドラグニティアームズ-ミスティルが現れた。ミスティルは翼を励まそうと話しかけた。

 

『弱音を吐くな、受験番号など気にせずこの実技試験で試験官に勝てばいいのだ』

 

決闘(デュエル)なんてまだしたこともないのにどうやったら勝てるっていうのミスティル!僕まだ簡単なルールとこのデッキに入ってるカードの名前くらいしか知らないんだよ!」

 

だがその励ましも逆効果だった。ミスティルは怒る翼の肩にそっと手を置いてこう言った。

 

『私がサポートするから大丈夫だ。貴様は私の言うとおりに決闘(デュエル)していればいいのだ』

 

「…それなら何とかなりそう、だけど本当にデュエルアカデミアに君たちの王と精鋭たちが封印されてるの?」

 

『間違いない、我が王が封印される直前に私たちに伝えてくれたのだ。今から向かう場所にいるであろう救世主と共にここに来て私たちを救ってくれという言葉と共にな』

 

ミスティルの話ではデュエルアカデミアのある島のどこかに彼らの王、夢に出てきたあの龍と彼らの中でもとびきり優秀な精鋭たちが封印されているらしい。なぜ翼がデュエルアカデミア高等部の入学試験を受けているのかはそういうことだ。デュエルアカデミアに入学しその龍たちを救うためなのだ。正直言ってそれだけのためにデュエルアカデミアに編入する義理は翼にはない。だが翼には将来の夢も何かしたいと言う漠然とした思いすらもない、だから今回の事はチャンスだと考えた。ミスティルの王たちを助ける過程で自分の将来の道が見えてくるんじゃないかと。だから翼は今回のミスティルの頼みを快く承諾した。

 

「僕が救世主……今でも信じられないよ。僕、君と出会う数秒前までデュエルモンスターズなんて関係ない場所に行きたいと思ってたんだよ?」

 

『そう思ったのは私も同じだ。こんなひ弱そうな人間が本当に救世主なのかと落胆した。しかも救出に必要となるデュエルモンスターズの事を全く知らない、今でも他にいるのではないかと思う』

 

「ははは……」

 

ミスティルの素直な感想に翼は苦笑いをした。

 

『だがわずか数日でずぶの素人から20人よりも上の成績を取っている所を見るとやはり貴様にはそれなりに才能があるのだろう。もっと勉強できる時間があれば受験番号1桁も夢ではなかったはずだ』

 

そう、今年のデュエルアカデミア高等部の入学試験は120人が受験しているのだ。そうなると翼はデュエルモンスターズの事を知ってわずか数日で他の受験者20人よりも優秀という事になる。

 

「お世辞は止めてよ、僕はただ勉強が出来るだけの普通の人だよ。ともかく今は決闘(デュエル)のことに、実技試験の事に集中しないと」

 

『その通り、もうすぐ貴様の番のはずだ。どんな相手でも私たちの前では無力だと言う事を貴様に見せてやる』

 

翼とミスティルはもうすぐ来る自分たちの番に向けて気合を入れた。すると直ぐに試験官の一人が翼の受験番号を呼んだ。

 

「受験番号100番!3番のデュエルステージの方へ!」

 

「あ、はい!」

 

翼は駆け足で指定されたデュエルステージへと向かった。

 

『さて、どんな試験官だ?』

 

「私は実技試験最高責任者のクロノス・デ・メディチなノーネ」

 

ミスティルはデュエルステージに居た奇妙な喋り方をする外国人の試験官を見ると気が引き締まった雰囲気になった。実技試験最高責任者と言う肩書が相応しい実力者らしい。

 

『ふむ、なかなかできる相手のようだな』

 

「よ、よろしくお願いします!」

 

ミスティルは実力者との決闘(デュエル)を楽しもうとしているが、翼はこの決闘(デュエル)が初めての決闘(デュエル)なのでガチガチに緊張していた。緊張のせいなのか翼は先程からおどおどとしている。先程入れた気合は何処へ行ったのやら。

 

「ふむ、礼儀正しい良い挨拶なノーネ。ですが手加減はしないノーネ!」

 

二人は決闘盤(デュエルディスク)を起動した。ちなみに翼の決闘盤(デュエルディスク)はミスティルが持っていたもので見た目は普通の決闘盤(デュエルディスク)と何ら変わらないものだ。

 

「「決闘(デュエル)!」」

 

二人の掛け声とともに翼の初決闘(デュエル)が始まった。先行は試験官のクロノス教諭だ。

 

「私の先行、ドローなノーネ!」

 

ドローしたカードを見たクロノス教諭は笑みを浮かべ、早速仕掛けてきた。

 

「私はカードを二枚伏せるノーネ、そして手札から魔法カード《大嵐》を発動スルーノデス!」

 

「えっ?」

 

翼はクロノス教諭の理に合わない行動が理解できなかった。ルールを覚えてわずか数日の翼でも、この行動の無意味さは直ぐに分かった。

 

 

 

《大嵐》

 

通常魔法

フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。

 

 

 

しかしクロノス教諭は余裕な態度を崩さなかった、まるで計画通りと言ったように。

 

「そして破壊された二枚の《黄金の邪神像》の効果により《邪神トークン》を二体特殊召喚するノーネ」

 

クロノスの宣言と共に二体の黄金色のトークンがクロノス教諭のフィールド上に現れた。

 

 

《黄金の邪神像》

 

通常罠

セットされたこのカードが破壊され墓地へ送られた時、

自分フィールド上に《邪神トークン》(悪魔族・闇・星4・攻/守1000)1体を

特殊召喚する。

 

 

《邪神トークン》

 

トークン

星4/闇属性/悪魔族/攻1000/守1000

 

 

 

「さらに邪神トークンを二体生贄にシテー、《古代の機械巨人(アンティーク・ギア・ゴーレム)》を攻撃表示で召喚!」

 

すると二体の邪神トークンが消え、巨大な機械の巨人が翼の目の前に現れた。そのモンスターの威圧感は翼の心をへし折るには十分だった。

 

 

 

古代の機械巨人(アンティーク・ギア・ゴーレム)

 

効果モンスター

星8/地属性/機械族/攻3000/守3000

このカードは特殊召喚できない。

このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、

このカードの攻撃力が守備表示モンスターの守備力を超えていれば、

その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。

このカードが攻撃する場合、

相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠カードを発動できない。

 

 

 

「う…嘘、こんな巨大なモンスターが……」

 

「カードを二枚伏せてターンエンド」

 

怯える翼を余所にクロノス教諭は《リミッター解除》と《聖なるバリア -ミラーフォース》を伏せた。クロノスはこれで次のターン翼が何をしてきても自分の勝利は揺るぎないと確信した。

 

 

 

《リミッター解除》

 

速攻魔法

このカード発動時に、自分フィールド上に表側表示で存在する

全ての機械族モンスターの攻撃力を倍にする。

この効果を受けたモンスターはエンドフェイズ時に破壊される。

 

 

 

《聖なるバリア -ミラーフォース》

 

通常罠

相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。

相手フィールド上に攻撃表示で存在するモンスターを全て破壊する。

 

 

 

「ど、どうしよう…」

 

目の前にいる《古代の機械巨人(アンティーク・ギア・ゴーレム)》の威圧感に戦意喪失寸前の翼を見てミスティルは翼にこう囁いた。

 

『大丈夫だ、私の指示通りにすれば勝てる。まずはカードをドローしろ』

 

「わかった…僕のターン、ドローします!」

 

翼がドローしたカードと今の翼の手札のカード5枚を見てミスティルは一瞬で勝利の方程式を作り出した。

 

『よし、先ずはこのフィールドを我らが戦うに相応しい場所に変えろ!』

 

「僕はフィールド魔法《竜の渓谷》を発動します!」

 

翼はミスティルの指示通りフィールド魔法を発動させた。するとデュエルステージが竜が羽ばたく夕焼けの眩しい谷に変わった。

 

 

 

《竜の渓谷》

 

フィールド魔法

1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に手札を1枚捨て、

以下の効果から1つを選択して発動できる。

●デッキからレベル4以下の

「ドラグニティ」と名のついたモンスター1体を手札に加える。

●デッキからドラゴン族モンスター1体を墓地へ送る。

 

 

 

「な、ナンデスーノこのフィールド魔法は!見たこと無いノデース!」

 

驚くクロノス教諭を余所にミスティルと翼はデュエルを進行する。

 

『よし、次は効果を使い我が同胞を墓地に!』

 

「僕は《竜の渓谷》の効果を使います!手札から《ドラグニティ-アキュリス》を捨て、デッキから《ドラグニティ-ブランディストック》を墓地に送ります!」

 

翼が手札のモンスターを捨ててデッキのモンスターを墓地に送るとクロノス教諭が翼の行動をあざ笑った。

 

「ん?なぜ手札のモンスターを捨ててまでモンスターを墓地に送るノーネ?まさかアナータは初心者デスーカ?」

 

「うっ……」

 

図星だった。怖じ気ずく翼にミスティルが翼に喝を入れた。

 

『相手の戯言など気にするな!次は先程ドローしたモンスターを召喚しろ!』

 

「うん、僕は手札から《ドラグニティ-レギオン》を攻撃表示で召喚します!」

 

すると翼のフィールド上に白い服を纏い緑色の翼で羽ばたく鳥男が谷から飛んできた。

 

 

 

 

《ドラグニティ-レギオン》

 

効果モンスター

星3/風属性/鳥獣族/攻1200/守 800

このカードが召喚に成功した時、

自分の墓地のレベル3以下の

「ドラグニティ」と名のついたドラゴン族モンスター1体を選択し、

装備カード扱いとしてこのカードに装備できる。

また、自分の魔法&罠カードゾーンに表側表示で存在する

「ドラグニティ」と名のついたカード1枚を墓地へ送って発動できる。

相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して破壊する。

 

 

 

「また知らないモンスターナノーネ。ですがたかが攻撃力1200の雑魚モンスターを何もせず攻撃表示とは、やはりアナータは初心者ナノーネ」

 

見たことのないモンスターに感心するクロノス教諭だったが《古代の機械巨人(アンティーク・ギア・ゴーレム)》よりもはるかに低ステータスだからなのか他に見ている受験者に聞こえる声で馬鹿にした。

 

『雑魚かどうかは貴様がその身で味わってから決めろ!』

 

ミスティルは仲間が侮辱されたことに怒った。

 

「僕は《ドラグニティ-レギオン》の効果を発動します!自分の墓地からレベル3以下のドラグニティと名のついたドラゴン族モンスターを《ドラグニティ-レギオン》自身に装備させます!僕は先程墓地に送った《ドラグニティ-アキュリス》を《ドラグニティ-レギオン》に装備させます!」

 

《ドラグニティ-レギオン》に剣となった《ドラグニティ-アキュリス》が装備された。見たことのないモンスター達の動きに会場がどよめき始めた。

 

 

 

《ドラグニティ-アキュリス》

 

効果モンスター

星2/風属性/ドラゴン族/攻1000/守 800

このカードが召喚に成功した時、

手札から「ドラグニティ」と名のついたモンスター1体を特殊召喚し、

このカードを装備カード扱いとして装備する事ができる。

モンスターに装備されているこのカードが墓地へ送られた時、

フィールド上に存在するカード1枚を選択して破壊する。

 

 

 

『さあ、あのデカいだけの機械を破壊しろ!』

 

「僕は《ドラグニティ-レギオン》のもう一つの効果を発動します!装備されている《ドラグニティ-アキュリス》を墓地に送ることで相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター一体を破壊します!僕が選択するのは勿論《古代の機械巨人(アンティーク・ギア・ゴーレム)》です!いけレギオン、『スタブ・ソード』!」

 

《ドラグニティ-レギオン》が《古代の機械巨人(アンティーク・ギア・ゴーレム)》まで勢いよく羽ばたき、剣となった《ドラグニティ-アキュリス》を《古代の機械巨人(アンティーク・ギア・ゴーレム)》の歯車の部分に突き刺した。するとその瞬間《古代の機械巨人(アンティーク・ギア・ゴーレム)》が爆散した。

 

「そ、そんな…私の《古代の機械巨人(アンティーク・ギア・ゴーレム)》が…」

 

「さらに墓地に送られた《ドラグニティ-アキュリス》の効果を発動します!装備されているこのカードが墓地に送られたためフィールド上に存在するカードを一枚破壊します!僕は右側の伏せカードを破壊します!」

 

切り札をあっという間に破壊されて呆然とするクロノス教諭に追い打ちをかけるように《ドラグニティ-アキュリス》の刃の部分が右側にある伏せカードを破壊した。破壊されたカードは《リミッター解除》だった。これを見てクロノス教諭は安心した。もう一枚の伏せカードである《聖なるバリア -ミラーフォース》さえあればどれだけモンスターを展開して来ようとも一瞬で全てのモンスターを破壊できるからだ。

 

『そして私を召喚しろ!』

 

「僕は《ドラグニティ-レギオン》を墓地に送り、このカードを攻撃表示で特殊召喚します!《ドラグニティアームズ-ミスティル》!」

 

翼のフィールドから《ドラグニティ-レギオン》が消え、先程まで翼の傍にいたミスティルが登場した。

 

 

 

《ドラグニティアームズ-ミスティル》

 

効果モンスター

星6/風属性/ドラゴン族/攻2100/守1500

このカードは自分フィールド上に表側表示で存在する

「ドラグニティ」と名のついたモンスター1体を墓地へ送り、

手札から特殊召喚する事ができる。

このカードが手札から召喚・特殊召喚に成功した時、

自分の墓地に存在する「ドラグニティ」と名のついた

ドラゴン族モンスター1体を選択し、

装備カード扱いとしてこのカードに装備する事ができる。

 

 

 

『よし、私にもう一人の同胞を装備させろ!』

 

「そして《ドラグニティアームズ-ミスティル》の効果で、墓地にある《ドラグニティ-ブランディストック》を装備します!《ドラグニティ-ブランディストック》の効果で《ドラグニティアームズ-ミスティル》は二回の攻撃が可能になります!」

 

今度はミスティルに短剣となった《ドラグニティ-ブランディストック》が剣を持っていない左手に装備された。

 

 

 

《ドラグニティ-ブランディストック》

 

効果モンスター

星1/風属性/ドラゴン族/攻 600/守 400

このカードが装備カード扱いとして装備されている場合、

装備モンスターは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。

 

 

 

『最後だ、あの邪魔な伏せカードを破壊して攻撃だ!』

 

「最後に僕は魔法カード《スタンピング・クラッシュ》を発動します!このカードは自分フィールド上にドラゴン族モンスターがいる時に発動でき、フィールド上に存在する魔法・罠カードを一枚破壊して500ポイントのダメージを相手に与えます!先生の場にあるもう一つの伏せカードを破壊させてもらいます!」

 

ミスティルはクロノス教諭の場にあるもう一つの伏せカードである《聖なるバリア -ミラーフォース》を踏みつぶした。これでクロノス教諭の場はがら空きになった。手札もゼロ、墓地から発動するカードもない、もうお手上げ状態だった。

 

 

 

《スタンピング・クラッシュ》

 

通常魔法

自分フィールド上にドラゴン族モンスターが

表側表示で存在する場合のみ発動する事ができる。

フィールド上に存在する魔法・罠カード1枚を選択して破壊し、

そのコントローラーに500ポイントダメージを与える。

 

 

 

クロノス教諭LP4000→3500

 

 

 

「バトルフェイズに入ります!《ドラグニティアームズ-ミスティル》で先生に二回ダイレクトアタックします!『閃空剣』!」

 

『うおおおおおおおっ!!』

 

「ま、マンマミーヤ!」

 

ミスティルはクロノス教諭にまず短剣となった《ドラグニティ-ブランディストック》で斬りつけ、そして自分の持つ大剣でクロノス教諭を思い切り斬りつけた。クロノスは悲鳴を上げ後ろに吹き飛んだ。

 

 

 

クロノスLP3500→1400→0

 

 

 

クロノス教諭のLPが0となり決闘(デュエル)が終了した。翼の初決闘(デュエル)はミスティルの助言があったものの完全勝利だった。

 

「勝った…の?」

 

まだ実感がわかない翼はミスティルの方を見た。

 

『ああ、堂々とした初決闘(デュエル)だったぞ』

 

ミスティルが翼を褒めると会場中が喝采が起こった。

 

「すげぇ!あのクロノス教諭を倒しやがった!」「しかも1ターンキルかよ!」「とんでもない奴が現れたぜ!」

 

入学試験を見に来ていたアカデミア生達が驚きで沸いていた。

 

「凄いわ、まさに圧倒的と言う言葉がふさわしい決闘(デュエル)だったわね…亮?」

 

「…まさかな」

 

長い金髪の綺麗な少女は圧倒的な決闘(デュエル)に唖然としていた。傍にいたつり目の男は翼を見て一つの可能性を考えていた。

 

「すごいっすあの子…攻撃力3000のモンスターをあんな簡単に倒してさらに1ターンキルまで決めるなんて……」

 

「本当にそうだな、他にも隠し玉がありそうだし早く戦ってみたいものだ」

 

水色の髪をした眼鏡の少年は翼の決闘(デュエル)に感心した。隣にいた真面目そうな少年は早くも翼との決闘(デュエル)を楽しみにしていた。

 

「気に入らないな、たかが受験番号100番だろ?まぐれに決まっている」

 

そしてプライドの高そうなツンツン頭の少年は嫉妬とも感じられる言葉を述べた。

 

「う、なにこれ…あ、ありがとうございましたー!!」

 

翼は一気に会場中の注目を集めた。翼は恥ずかしくなり顔を真っ赤にしてまだ倒れているクロノスに一礼してデュエルステージから全速力で逃げ、さらにその勢いのまま受験会場から出た。

 

『なぜ逃げる、貴様は立派に戦ったじゃないか』

 

ミスティルの疑問に翼は顔を真っ赤にしながら答えた。

 

「恥ずかしいから、だってあんなに注目を浴びたの初めてだもん……」

 

『ハァ…本当にこれでやっていけるのだろうか……不安だ』

 

翼はそのまま受験会場に戻ることなく呆れるミスティルと共に帰る為に近くの駅に向けて歩き出した。

 

 

 

 

 

 






『今日の最強カードは私、《ドラグニティアームズ-ミスティル》だ。場のドラグニティと名のつくモンスターを墓地に送って特殊召喚できる、墓地の仲間を装備して強くなることも可能だ』

「僕が一番最初に手にしたモンスターだよ!」


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