というわけで本編です
今さらながら独自設定多いですね
よろしければ読んで下さい
キャベツの里にて
ゆんゆんは少しだけ機嫌が悪かった。アクセルの街で知り合いのウィズからアークウィザードのスキルを教えて貰っていたにも関わらず、である
というのも、ゆんゆんの友達のキャベツがミドリカワと名前を改めた事が原因だった
キャベツ呼びでは不便だからとの理由だ
勿論、ゆんゆんもキャベツ呼びでは不便に感じていた
名前をかえるのに不満はない。でも、友達の自分に相談してくれても良かったのでは無いか?
そう思ってしまう自分が嫌だった
「おお、自分の友達の名前が自分の知らぬ所で決まってしまい、内心複雑な娘ではないか」
「おい、やめてやれ
貴様は一々煽らねば話が出来んのか!」
いつもの悪魔と変態かと、ゆんゆんは内心ため息をついた
ゆんゆんはバニルが嫌いではないが、苦手である
元々、コミュニケーションは若干不得意とするゆんゆんである。その内心を赤裸々に暴露されるのは、かなり堪える
だが、何よりもバニルを苦手とするのは、相手の我慢の限界を的確に見抜く事にある
バニル達悪魔は他者の悪感情を糧とする
言ってしまえば、からかう相手は食事の供給者である。この為に必要以上に相手を怒らすことは滅多にしない
もしも、相手が弄られたり、からかわれたりする事に快感を覚える上級の変態がいるならば、素敵な関係を築けるかもしれない
もっともそんな人物がいるはずもないが
ベルディアは下手に紳士的であったのが災いして、ウィズへの変態行為が分かってからは割りと辛辣な態度を取っていた
なお、被害者がウィズとスキルを教わる時に判明した。その後でウィズとは悪魔と変態の愚痴を言い合った事で仲良くなった
その時は
「バニルさんも悪いヒトでは無いのですが」
「でも、趣味が良いとは思えませんけど」
ウィズのフォローをゆんゆんは一刀両断したり
「そうですね。ベルディアさんはちょっと」
「元騎士だから、悪魔よりはマシですよね?
まぁ、変態ですけど」
ベルディアに苦手意識を持つウィズにはフォロー?をしたりしていた
「だが、ミドリカワと名前が出来た事は喜ぶべきことだろう?
ゆんゆん。経緯はどうあれ、貴様とてわかるだろう」
「ベルディアさんの言うことも分かってはいるんですが」
「ふむ、それで臍を曲げておるわけか
ミドリカワの奴は寂しそうであったが」
「バニル。慰めるならハッキリとそうしろ」
複雑な心境のゆんゆんを慰めるベルディアとバニル
なんだかんだ言っても彼等はミドリカワとゆんゆんを気に入っているのだ
悪魔のバニルは元々だが、元人間のベルディアは魔王に助けて貰ったとはいえ、やはり思うところはある
2人を見ていると、人間だった頃の優しい気持ちになれるベルディアだった
恐らくはウィズも同じ様に感じるだろう
だから、今の様にミドリカワから逃げたゆんゆんを放っておけなかったのだ
その頃、ミドリカワはアクセルから来たウィズと会っていた
「これが頼まれていたスキルポーションとネックレスです」
「ありがとうございます、ウィズさん
俺が言うのも何ですけど、ちゃんと食事は取ってくださいね」
ウィズから頼んでいた物を受け取ったミドリカワはお礼と共にそう言った
「あはは、善処します」
ウィズは苦笑いした
「では、お店がありますので失礼します」
「お手数おかけしました
また来てください」
ウィズはテレポートでアクセルへ戻った
なお、ミドリカワより言われたことが堪えたのか、教会から墓地のゴースト退治の依頼を受けている
それが後にある冒険者達と出会う事になるが、それは別の話である
ベルディアとバニルに話をしたゆんゆんはミドリカワと話をするために彼の元に戻った
「あ、ゆんゆん」
「ご、ごめんなさい」
声をかけるミドリカワにゆんゆんは謝った
「大丈夫だよ。ゆんゆんの気持ち嬉しかったし」
「でも」
それでもゆんゆんは申し訳なかった
「ああもう!
それよりさ、これ見てよ」
ミドリカワは自身の身体をどけて、隠していた物を見せた
「スキルポーション!どうしてこんなに
それに、これ」
ゆんゆんは驚いていた
スキルポーションはスキルポイントをレベルアップ以外で獲得出来る数少ないものだ
勿論それなりの値段がする
スキルポーションの隣には中央に石の嵌め込まれたネックレスもあった
魔道具等に詳しいゆんゆんには中央の石が高純度のマナタイトである事も分かった
「いや、まあ。ゆんゆんは冒険者だし、俺の初めての友達だから、何か出来ないかなって」
「ミドリカワさん」
照れているミドリカワに感激しているゆんゆん
暫く2人は何も話さずにいた
少し離れた場所では
「む、中々の羞恥の感情、悪くはない」
「まさか、ミドリカワが金策してゆんゆんに贈り物とは、やるではないか」
少し微妙な表情のバニルと感心しているベルディアがいた
「しかし、ベルディア。まさか2人を見守ろうと貴様が言うとは我輩、少し意外だが」
「なに、俺もヒトだった。それだけだ」
バニルの意外そうな指摘にベルディアは答えた
「む、一撃熊か。無粋な事だ」
魔眼にて一応警戒していたベルディアが少しばかり苛立った様に呟く
「全く、これだから中途半端に知能のある魔物は困る」
バニルも苛立っていた
なお、いつもは警告を発する鳥達も今回は警告をしなかった
「往くぞ」
「おう」
悪魔と死霊騎士は無粋な輩を始末するべく向かった
上空の鳥達視点(イメージ)
「お、何か喧嘩してるぞ」
「娘さんがどっか行った」
「別の女が来たぞ」
「二股、二股なのか」
「いかん、いかんぞそれは」
「え、何か置いてテレポートした」
「お、娘さんが帰ってきた」
「娘さんに渡してる、のか」
「娘さんがキャベツに抱きついた」
「エンダァァァー」
「熊が来たぞ」
「「「「何だと」」」」」
「熊野郎、マジ無粋」
「蛙も居やがる」
「遠い所の蛙から殺るぞ」
「「「「ブッコロ」」」」
その後
「えっと、ゆんゆん。離れてくれると」
「嫌です」
「でもこ「嫌です」」
キャベツに抱きついた少女の姿があったが、それを知るのは悪魔と死霊騎士。それに鳥達とブルータルアリゲーターのみだった
尚これを後から聞いた某リッチーは
「どうして、私を呼んでくれなかったんですか!」
と悪魔と死霊騎士に怒ったそうな
優しい世界
因みにこのあとゆんゆんはバニルにノリノリでからかわれた
御一読ありがとうございました
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