緑のアイツ   作:くらうす

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興がのって連続投稿


早速の感想とお気に入りで白目を向きそうなくらうすです

バニルさんは動かし易い


駄文ですが、読んで頂けるとありがたいです


愉快な魔王軍

悪魔バニルは困惑していた

 

いきなり森からキャベツが飛び出して来たと思ったら、話しかけてきたのだから

 

「えっと。聞こえてますかね?」

か細い声である

 

他の声などがしていれば聞こえるかも怪しい位に小さい。しかし、目の前のキャベツが喋ったのだ

 

バニルの驚きは魔王軍の資金が1日で半分になった事を魔王から直接聞いた時と同じか、それ以上だった

 

「ふむ。キャベツが喋るとは随分と珍しいものだ

貴様から感じる感情は困惑と恐怖。少しの希望か」

 

バニル達悪魔は他者の感情を読み取る事が出来る

その負の感情を得、食糧としているものが多いのが悪魔という種族である

 

「えっと、俺には名前が無いので名乗れないのですが、どちら様ですか?」

キャベツは小さいながらも聞こえやすい様に訊ねてきた

 

「名がない。ふむ、確かにキャベツであるならば当然であるな

が、貴様は転生者であろう?生前の名前位はあるのではないか」

 

 

バニルが語った『転生者』

何ともバニルには理解し難いが『別の世界』から来た者達の総称である

ほとんどの者が身の丈に合わない力を有しており、魔王軍に敵対している

 

魔王が言うには『女神』により、此方の世界で第二の人生を送っている者でもあるらしい

 

 

 

つまりは目の前のキャベツも力を授かっている筈である

 

にも関わらず力の片鱗が見えない

しかも何故キャベツなのか、悪魔生活の長い場合バニルにも理解出来ない

 

確かに通常のキャベツよりは大きいだろうが、それがどういう利点なのかわからないのだ

 

「て、転生者ですか。何となく前世?の知識はあるのでそうかもしれませんね

生前の名前もさっぱり思い出せません」

キャベツは不安そうにしていた

 

 

 

これは転生した際に転生特典を選択した時に理由があった

 

彼の転生する前の人間が転生特典を決めるまで時間をかけすぎたのだ

 

結果彼は転生特典の選ぶ時間もほとんど与えられず、勝手に特典を決められて送り込まれた

 

 

余談ではあるが、後にそれが発覚し担当していた女神は厳重注意を受けている

 

 

 

「うむむ。転生者であれば有無を言わさずに保護するのが良いやも知れぬが、どうしたものか」

バニルも頭を抱える

 

「あ、いいですよ。御迷惑かける訳にもいきませんし

キャベツ達の面倒を見てやらないといけませんから」

キャベツはあっさりとしていた

 

「む、構わぬのか?

我輩としてはキャベツ位保護するのは容易いが」

 

「いえ、それに此処は落ち着きますし」

キャベツは自然体であった

感情にも揺れは無かった

 

「そうか

おっとすまぬ。我輩とした事が自己紹介がまだであったな

我輩は悪魔バニル。魔王軍の幹部をしている」

バニルとしては言いたい事が無いわけでもないが、先に自己紹介だけをしておいた

 

「バニルさん、ですか

って魔王軍?え、え」

キャベツは狼狽している

 

「別にどうこうしようとは思っておらぬ故、落ち着くがよい

我輩が思うにこの地に居座るも良いが、何か変化を求めるが吉と見るぞ」

バニルは転生者といってもキャベツを始末しようとは思わない。が折角知り合えたのなら色々としてみたくなった

 

悪魔自体が混乱を少なからず求める本能を持っている。バニルはそれに加えて悪感情を好んでおり魔王軍の幹部でありながらも魔王軍内部で色々とやらかしている

 

こんな見通すのが難しいが、何があっても面白くなるようなモノを放置する理由はなかった

 

全ては自分の愉しみの為なのがキャベツに知られなかったのはキャベツの不幸である。が、バニルの興味を惹いた為にキャベツに何かあればバニルは自身の愉しみの為にキャベツを守る事になる

 

「何も知らぬでは何も出来ぬな

よし、我輩が知り合いを連れて来てやろう

其奴に色々と教えて貰うがよい」

バニルはそう言い残しテレポートで去っていった

 

呆然としたキャベツを残して

 

 

 

 

 

 

魔王軍の本拠地魔王城にて

 

 

「相変わらず堅物の様に見えてセクハラ三昧。その結果、相手が魔王城から出ていって内心気落ちしている騎士擬きよ、久し振りであるな」

バニルは目の前の男?に話しかけた

 

「何の事だ?

貴様が話しかけてくるなど録な事ではあるまいが」

鎧を纏った男ベルディアはバニルが話しかけて来たことに若干警戒しながら答えた

 

なお、少しばかり汗をかいた事とバニルの話には関係ない事をベルディアの名誉(笑)の為に言っておく

 

「死霊騎士【デュラハン】になったとしても貴様は騎士であろう。弱いものは助けるのが道理ではないか?」

 

「弱いもの?冗談は止せ。魔王様すら凌駕するとすら噂される貴様が弱い等と笑えぬ冗談だ」

 

 

ベルディアが言う通り、バニルは魔王軍の中でも強者の部類であり、魔王すら上回るとまで言われている

 

 

「おっと。我輩とした事が話を急いでしまったか

ベルディアよ。キャベツは喋ると思うか?」

バニルは愉しそうに話す

 

「キャベツが喋る。だと?

気でも触れたか」

ベルディアは呆れていた

 

「ふむ。つまり貴様は喋るキャベツ等居ないと言うのであるな」

 

「当然だろう

キャベツが喋るならば食べれたものではない」

 

「ほうほう。ならば我輩と賭けをしようではないか

喋るキャベツが居れば我輩の頼みを一つ聞く

居なければ逆に我輩が貴様の頼みを一つ引き受ける

どうだ?」

尚も愉しそうにバニルは提案する

 

「態々負ける賭けを仕掛ける等理解できんな」

ベルディアは嘆息した

 

「何、勝てると思うならば断る理由も躊躇う理由もあるまい」

 

あまりに強気とも見えるバニルにベルディアは居るのではないかと少しだけ思った

 

が、あり得ないと思い直し

「いいだろう。ならば精々面倒事でも押し付けてやろう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後にベルディアは語る

「この、性悪悪魔が!」

 

 

なお、

「フハハハ。特大の悪感情、美味である!」

とご満悦の悪魔がいたとか




キャベツに魔王軍の幹部がついてきた

というわけで第二話です


時系列としては本編の始まる少し前となります


御一読ありがとうございました

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