私は雪精と呼ばれるもの
冬を呼び、春の妨げとなるもの
毎年、冬の訪れと共に出でて、春の訪れと共に消える
この世界ではキャベツやレタスですらも戦う術を持つが、私達雪精には備わっていない
私達雪精は春の訪れを妨げる。つまり、雪精を倒せば冬を短くし、春の訪れを早く出来るだろう
しかし、それは自然の摂理に反する行為だ
故に冬という現象を護るべく、自然界は一つの強い精霊を生み出した。とはいえ、幾ら強かろうが、問題があった訳だが
なお、一般的には精霊は物質でなく、魔力的存在と言われている。これは正しくもあり、間違ってもいる
精霊と言っても上位から下位まで幅広い
下位の精霊は人間に知覚できないものであり、彼等が『精霊』と呼ぶものは中位以上のものを指す。この辺りから物質に干渉出来るだけの魔力素を有する
因みに一応は私達雪精もこのカテゴリーになる
風なども精霊の動きに依るものであり、人間が認識していないだけである。彼等は下級の精霊であるが、結合する事で物理的干渉を可能としている
とはいえど幾ら強い。といってもそれだけでは大した力をふるえなかった。結合が甘いと物理的干渉能力が低い為である
ところが、ある冒険者がその精霊をこう呼んだ『冬将軍』と
名を与えられた精霊は器を持つことで、多数の精霊を集める事が出来る。それにより、強固な魔力的な結合に至り、大掛かりな物理的干渉も出来る様になった
なお、『冬将軍』は私達より強いが、精霊としては若い部類に入る。その為、歳上で冬を維持する私達雪精を守る事になった
結果、人間たちは雪精に手を出せなくなったのだ
人間が言っているらしい『冬将軍は土下座?すれば見逃す』というのも、甚だ間違っている。唯単に雪精以外の魔力を感知して攻撃している彼のセンサーより下にいるだけの事
別に情けをかけたとかそういう話ではない
但し武器や敵意には自然界の物だけに反応する為に敵対する冒険者の被害は増える事になる
私達はただひっそりと生きて、死ぬ。それだけなのだ
最近は来なかった冒険者が性懲りもなく現れた
冒険者は4人
ぱっと見た感じは4人の中では印象に残りにくそうだが、リーダーらしき男
何かエライ眩しい青髪の女性。リーダーからは『アクア』と呼ばれている
どうやら同胞を密かに捕獲している様だが
可愛いフードを着た少女。杖を持っているところを見るにおそらくは魔法使いなのだろうが、一向に魔法を放つ気配がないのが、不思議である
何やら残念な事を言っている美女
寒いはずなんだけど「この寒さもまた、イイ!」とか「たまりゃん!」とか言っているのですが、大丈夫なのだろうか?
リーダーの胃袋?ストレスで胃潰瘍とかにならないのかが、非常に気になる
訂正しよう。あの魔法使いの少女も大概だった
え、何?『爆裂魔法』?
いやいや、パーティー組んでるんだよね?臨時のパーティーじゃないよね?
何で燃費最悪のネタ魔法取ってるの?
同胞8体と魔法使い1人離脱。どう見ても釣り合わないでしょうに
因みに何でか、基本知識?は頭の中にある
意識共有ではないけども知識共有なのかは分からんが
おう『冬将軍』が来ましたよ
さて、どうす、る?
駄目だこの冒険者達
アクアとかいう女性は即座に土下座、わかる
魔法使いの少女はガス欠で死んだふり、わかる
残念美女はモンスターに頭を下げられない。とか言ってる
いやアンタ同胞に攻撃しても掠りもしなかったよな!
何で『冬将軍』に挑もうとするのさ!
ええ、冒険者のリーダーが死んだよ
残念美女の頭を押さえつけた時に首チョンパ
酷いってレベルじゃないだろう
今はリーダーの亡骸に魔法使いの少女と残念美女が泣きながらすがりついている
幾ら言っても遅いよ
私達雪精みたいに死んでも来年には戻る。なんて事は無いんだし
嘘でしょう
アクアとかいう女性が蘇生魔法でリーダーを蘇生させた
蘇生魔法なんて、使える人間は居ないはずなのに
もしかして、『女神アクア』?
そういえば転生の時に見かけた様な気も
彼、または彼女は『転生者』とよばれており、その身に強大な力を授けられる事がほとんどである
便宜上彼と呼称するが、彼が転生する際の担当は正規の担当の女神アクアではなく、ある天使だった
とある空間にて
「ええっ、変わっていいのかしら?」
「大丈夫です、アクア様。私もノルマを達成しないと不味いので問題ありませんよ」
「じゃあ、せめてそこの人は終わらせてからお願いするわね」
「いえいえ。私がキチンとしておきますから、アクア様は安心してお休みください」
「・・・うーん、わかったけど、キチンとお願いね」
「はい。万事この私にお任せを」
アクアが去った後
「ふー、アクア様って抜けているのに、以外と責任感あるんだ
あ、そういえば、もう時間じゃない!
ま、適当にしても人間にはなるだろうし、いっか」
彼が転生のタイミングでこのような事があった為に雪精に転生したのだ
この際に女神アクアを少しだけ見ることが出来た
その後、彼はアクアによって『捕獲』され、冒険者のリーダーカズマ達の屋敷にて保冷剤の役割を担う事になる
彼はいつもカズマ達の生活を見て楽しんでおり、冒険者としては生きていけなかったが、それでも満足していた
浮かんだので書いてみました
が、想像以上に書きにくかったです
次回からは本編?にもどります
では御一読ありがとうございました
魔王軍ルートはあり、なし?
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あり
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なし
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まずは完結させろや
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どちらでも