ガンダムビルドダイバーズ 不殺の天使   作:リン・オルタナティブ

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大変お待たせしました!
第五話《其の弐》どうぞ!


大連戦ミッション-滅亡へのカウントダウン-

ハンガーに着くと二人は各々の機体に乗り込みカタパルトまで移動させ、出撃前のブリーフィング(最終調整)を行っていた。

「........とにかくは、相手のパターンと出現機体の把握.....第一に、ね」

「あぁ。全三ステージで構成されていて、最終ステージにあるはずのアクシズの落下が始まるのは全敵機を撃破してからだろうだからな。焦らずアクシズのブースターを全て破壊すれば、勝機はある」

ロウが搭乗するサマキエル・アインの右隣、一番端のカタパルトレールには飛行形態に変形したままのMSが一機、固定されていた。

ワインレッドとグレーを基調としたカラーリングに前方へ突出した二門のGNキャノン、ガンダムハルートを色変えしただけの素組機体かとロウは初めはそう思っていたが、改めてみるとハルートの主武装である“GNソードライフル”の形状が原作と異なっていたりと攻撃を優先せず、機動性と取り回しやすさに重点を置いた機体設計がなされていると感じた。恐らくガンプラを形作る基礎基部(ボーンフレーム)を一から自分の手で作っているのだろう。見た目からは予測しにくいが、機体内部には原作のガンダムハルートにはない特殊な機能を積み込んでいるのではとロウは思った。

ビルダーとしての実力は高いが、バトルで機体に振り回されてしまったら本来の性能より格段にスペックダウンしてしまう。だが、大連戦ミッションという誰も達成したことのないクエストを選んだということは、多少期待してもいいのかな。ロウはそう思った。

「何かある...?言っておきたいこととか」

「...........」

あたかも遺言を考えるみたいに黙り込んでしまったセナにロウは首を傾げたが、

「....我儘に付き合ってくれて、感謝するぞ」

セナの一言で緊張がほぐれたロウだが、深呼吸し愛用している赤いメッシュが入った黒いヘルメットを被り、素顔を覆い隠すと、

「......時間。そろそろ出るよ」

セナにそう伝え、手本になるようにサマキエルをカタパルトから射出台へセットする。セナもそれに見習い、射出台にセットする。

ロウは今回、サマキエルに追加ブースターと他のプラモデルから拝借した10連装マニューバーミサイル、そしてMS(モビルスーツ)形態での武装のなさを克服すべく、バトルアックス二本のほか、使い捨てビームサーベルや太刀、出刃包丁(バスタードチョッパー)やデモリッションナイフなど、近接攻撃を多用する武装構成となっていた。

閑話休題。

「.....ロウ。サマキエル・アイン」

「セナ。ガンダムアルビディエル」

 

「「出るよ/行くぞ!!」」

瞬時にレールを駆け抜け、2機(?)のMA(モビルアーマー)が前人未到のクエストの待つ宇宙フィールドへ舞い上がった。

-リクside-

「すまなかった、リク君。騙すような真似をして」

「いえ、気にしないでください」

俺は頭を下げたキョウヤさんにそういった。

俺達___リク、ユッキー、モモカ、そしてキョウヤさんとサラはGBNのミッションを受注するホームに来ていた。

キョウヤさんが俺達から身を翻したときに、()()は始まった。

『ハーイ!皆さん!これから大連戦ミッションの中継を行いまーす!!勿論!見れなかった人用に後で中継映像をG-tubuにアップしておきますよ!』

「大連戦ミッション....?」

俺が首を傾げているとキョウヤさんが説明してくれた。

「人数制限は6人。制限時間は10分。全部で三フェーズ。僕のフォース“AVALON(アヴァロン)”や“第七機甲師団”でも突破できなかった超高難易度ミッションだ」

「え!キョウヤさんでも無理だったんですか!?」

キョウヤさんの説明にユッキーが聞き返してると、ホームの画面が宇宙フィールドに切り替わり、挑戦する人達の機体が出てきた。

黒と紺のツートンカラーのMA(モビルアーマー)にワインレッドとグレーの二色を基調としたハルートベースのガンプラのみが出てきた。

「二機だけでやるの!?難しいって聞くのに」

モモカは猫耳をぱたぱたさせながらそういう。

俺は画面に映るガンプラの片方____先行する黒い鳥型のMA(モビルアーマー)を見る。武器を積み込んでいたりと多少違う点があるが、間違いなくこの前助けてくれたMA(モビルアーマー)だった。

“頑張ってください......。ロウさん”

俺は心の中でMA(モビルアーマー)のパイロットを応援した。

勢い良く飛び出したサマキエル・アインとガンタムアルビディエルは既に、敵部隊を複数補足していた。

『部隊を確認した。あれは.......シナンジュか。ギラ・ドーガと袖つきザクも確認。数は30。ロウ、後ろはどうだ?』

前方から向かってくる部隊をカメラアイで視認し戦力を確認したセナはロウに尋ねる。

「.........後方からν。連れはジェガンとジムカス*1。こっちも30」

ロウは後方から接近する部隊を見てセナにそう報告したロウは勢いを止めずに武装のチャージを開始し臨戦態勢に入る。

「セナはνとシナンジュ(両部隊の旗)を。雑魚の掃討には私が当たる」

「了解した」

ロウから指示を受けたセナもアルビディエルを戦闘体勢にする。

アルビディエルを巡航(MA)形態から戦闘(MS)形態に変形させると両手に持つ得物、GNソードライフルⅡをソードモードからライフルモードに切り替えると左右二発ずつビームを放つとすぐに巡航(MA)形態になりロウから離れる。νとシナンジュは自身のシールドでビームを受け流すとセナをターゲットに固定したのか、νはファンネルを全機射出しセナへ全方位(オールレンジ)攻撃を仕掛け、シナンジュはビームの嵐を掻い潜りながらもセナへ接近する。

「.......やっぱり、プレイヤーよりは動きが単調ね...。NPD機体って」

四方八方から迫り、ビームや実弾の雨を降らせてくるジェガンらを見てそう呟いていたロウの目に映ったサブウインドウにはチャージ完了の文字が浮かんでいた。はたから見ればピンチに見える光景だが、ロウからしてみればこれほどの好機はなかった。

「........尤も、どんなに打ち込んでもサマキエルには通じないけど、ね」

ロウの笑みは彼女を知っている誰もが、一番近くに居たセナですら見たことのなかった狂気に満ちた笑みだった。

ロウは背部にある見慣れない三対六本の砲台にあるラインに淡いピンク色の光が灯り、サマキエルの周囲にジェガンらを包み込むようにして特殊な重力フィールドが展開される。全くなかったパターンに認識できなかったのか、停止したジェガンらに六筋のビームが襲う。瞬時に半数が撃墜されるが黙って墜ちたりしないのがNPD。すぐに最善の手を打つためにビームの嵐を掻い潜りサマキエルに突撃を仕掛けるが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「逃げないでよ。楽にできないだけじゃない......フフフ」

時に足で掴みビーム砲兼パイルバンカーでコックピットを破壊し、テイルブレードで三機を一気に貫通させて撃墜したりと単機で大量のMS(モビルスーツ)を撃墜する姿はいつの日かのバルバトスに酷似しているが、唯一違うのは、

「.......フフフ、アハハハハハハハハハハ!!」

パイロットが狂気のままに機体を操縦しているか否かだった。

NPD機体の残骸を掻き分けながらフィールドを解除すると何百にも拡散されたビームの束が全方位に放出される。

ビームは飛び回っていた六基のファンネルを貫き破壊し、νガンダムとシナンジュを木端微塵にし撃墜した。

アルビディエルは飛び回って回避するとビームを飛んできた方を見ると爆炎を背景に前進してくるサマキエル(堕天使)の姿をとらえた。

「.........さっさと行くよ。時間、ないから」

ロウは平常に戻りつつセナにそう言うとサマキエルを加速させる。

「..........敵に回したら厄介だな。ロウは」

セナは独り言ちるとアルビディエルを巡航(MA)形態に変形させ加速し、次のステージに移行する。

 

-残り時間:08:00-

 

『........クランク二尉。俺は、どこで間違ってしまったのですか........』

サマキエルの中で新たな命が誕生したが、気づく者は、まだいない________。

*1
ジム・カスタムの略称




はい、勘のいいガキは嫌いだよ(芝居並感)

というわけで第二フェーズは飛ばす予定です(フルコーン&バンシィ・ノルンとサザビーが相手ですが、許して)
次回はラスボス、そしてアクシズは止められるのか

次回:覚醒のサマキエル-滅亡へのカウントダウン《弐》-

お楽しみに!!
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