〔桂家のガキと、その執事を・・・殺す!!〕
「あ~・・・」
「マジやばいね~。」
「えぇ!?」
ここはとある洞窟内。
なんだかんだで、ヒナギクがピンチに陥っていた・・・。
「え!?ちょっ・・・千桜、どうしよ・・・。」
「え?・・・う~ん、そうだな~・・・。逃げたらいんじゃないか?」
「「え!?」」
「だって、べつに監禁とかもされてないし、危険だと分かった以上、こんな洞窟に長居するわけにはいかないだろ。・・・まぁ、ロボの中にいる千羽は助からないかもしれないが、それは自業自得ってことで・・・。」
『ちょっ・・・ちょっマイシスター!?』
「お前の姉妹になった覚えはない。」
確かに。
「・・・とりあえず、ワタル君に電話しよ。連絡なくて心配してるはずだし・・・」
愛歌がそう言って、ワタルに電話をかける。
『もしもし?愛歌さん?』
「あ、ワタル君。いや~、ちょっとめんどくさい事に巻き込まれちゃって・・・」
『めんどくさい事?』
「あ、いやこっちの話。・・・で、今から帰るから・・・」
愛歌がそんな電話をしてるころ・・・。
〔あ!!そうだ!!〕
ロボが何かを思いつく。
〔ここにいる人間を全員殺せば、ひとりはあの桂家のガキってことになるじゃん?〕
「前言撤回。大ピンチ。今すぐ助けに来て。」
『・・・分かった。』
レンタルビデオタチバナ
「・・・どうしました?」
「いや~、なんだかわかんないけど、『殺す』っていう言葉が聞こえたから、殺人事件・・・?」
「「え!?」」
「・・・まぁとにかく、俺たちもその洞窟に・・・」
ワタルがそう言って振り向くも・・・
「・・・あれ?」
そこに、さっきまでいたはずのハヤテの姿はない。
「あれ?あいつどこ行った?・・・あれ?」
洞窟
「しょうがない、こうなったらおとり作戦だ。」
千桜がそんなことを言う。
「・・・おとり作戦?」
「あぁ。誰かがおとりになって、そのすきに逃げる。」
「なるほど・・・。」
「・・・で、肝心のおとりはいったい誰が?」
愛歌がそう言う。
・・・その直後、全員の視線が、愛歌に集中する。
「?・・・なんでみんなわたしを見るの?」
5分後
「さらば愛歌さん~、あなたの雄姿は絶対に忘れない~。」
「ちょっ・・・なんでよ!!」
そして、壁際に追い詰められた愛歌に向かって、ロボがなんかレーザービームみたいなのを発射する。
〔皆殺し!!〕
(・・・あ、こりゃ、死んだ・・・。)
愛歌がそう思ったとき・・・。
「バカっ!!あぶねぇ!!」
誰かに突き飛ばされる。
突き飛ばしたのは・・・
「いててっ・・・って、ワタル君!?」
ワタル。
「ふ~、危ない危ない、あやうく死ぬとこだった・・・。・・・さ、反撃だ。」
そして、ワタルは弓を取り出し、お得意の遠距離攻撃を始める。
だが・・・。
カツン、コロコロコロ~(効果音)
「・・・あれ?効いてない?」
「・・・もしかすると、あのロボは水属性だから、ワタル君お得意の水属性攻撃は効かないのかも・・・」
「は!?なんだよそれ!?」
そして、ロボが再びチャージビームの態勢に入る。
「あ・・・。」
「こりゃ死んだ・・・。」
その直後・・・。
「待ちなさい!!」
ふと、後ろから声がする。
声の主は・・・。
「このわたしが・・・桂ヒナギクよ!!」
ヒナギク。
「え!?ちょっ・・・ヒナ!?」
そして、ロボがヒナギクに向かってビームを発射する。
(う・・・こりゃ本当にマズいわね・・・。)
ヒナギクが死を覚悟した、その時・・・。
強い、風が吹いた。
「・・・ん?」
ヒナギクが顔をあげると、そこにあったのは、ボロボロに砕けたロボと・・・
「・・・ハヤテ君・・・?」
ハヤテ。
「ちょっ・・・なんで!?わたし、ハヤテ君にあんなひどい事言っちゃったのに・・・。」
「まぁ、そうなんですけど・・・。・・・僕は、たとえクビにされたからと言って、命の恩人を見捨てるような性格ではないのでね。」
「あ・・・。・・・ありがとう・・・。」
「どういたしまして。」
そして・・・
「・・・まぁ、なんにしてもこれで、ハッピーエンドじゃないか。」
「そうだな~。」
「・・・ま、とりあえず、今はふたりきりにさせておこうか。」
「それがいいと思うぞ。」
そして、千桜らは立ち去っていく。
例え『主従』という関係が崩れても、絆は崩れずに残り続ける。