在りし日の桂家。
「さてと・・・だいたいこんなもんかな?」
庭に棒で印をつける美希が。
「おはようございます、美希さん。どうしたんですか?その線。」
ハヤテがそう聞くと・・・
「いや~・・・そろそろ夏本番だし、ガーデニングでもしようと思って。」
「へ~、ガーデニングですか~・・・。」
「そ。ガーデニングだ。」
「それで、どんな食べ物を育てるんですか?」
「・・・別にガーデニングは食べ物に限らないぞ?」
「・・・?」
ハヤテが頭の中に疑問符を浮かべる。
「・・・食べ物以外を育てて何しようっていうんですか?」
「いや・・・だから綺麗な花とか・・・。」
「お花なんかじゃお腹いっぱいになりませんよ?」
「・・・どんだけ腹ペコなんだよ、ハヤテ君は。」
確かに。
そして・・・
「ん?なんだい、これは・・・」
千桜が。
「美希さんの新しいガーデニングですよ。」
「へ~、ガーデニングか~・・・。それで、どんな食べ物を育てるんだ?」
「いや・・・だからガーデニングは食べ物に限らなくてだな・・・。」
「もしかしてガーデニング?どんな食べ物を育てるの?」←ヒナ
「・・・・・・。」
「・・・・・。」
そして、勝ち誇ったような笑みを浮かべるハヤテ。
「なんだよ、その勝ち誇った顔は!!」
「・・・それで、何を育てるの?」
「う~ん、そうだな・・・。今は6月だし、夏に収穫する感じだと・・・ゴマとかパセリとかなかな?」
「「「・・・・・・・。」」」
「・・・あ、僕朝ごはんの準備してきますね。」
「そうだ、ヒナ、生徒会の仕事の事だけど・・・」
「・・・なんだよ、そのものすごいガッカリ感は!!」
確かに。
そして・・・その後・・・。
「よ~し、土を掘り返して、新しい畑を作ったぞ~!!」
「・・・なんだ?この畑は。」
カユラがそんなことを言う。
「美希さんの新しいガーデニングですよ。」
「へ~、ガーデニングか・・・。それで、何を育てるんだ?」
「え~っと、小松菜、インゲン、トウモロコシ、あとスイカって感じです。」
「ふ~ん・・・。食べ物ばっかりだな。腹ペコなのか?美希は。」
「ちが~うっ!!」
そんな感じの日常なのであった。
・・・その翌日・・・(以下、咲夜視点)。
「あぁ・・・しまった・・・。雨・・・。」
ものすごい土砂降りやな・・・。
しかも傘持ってへんし・・・帰れないかもしれへんなぁ・・・。
そんなことを思っていると・・・。
「・・・あれ、咲夜?こんな所でなにやってんだ?」
「・・・ワタルか。」
橘ワタル。ウチの幼馴染だったり・・・片思いの相手だったり・・・。
「もしかして傘忘れて帰れないとか?」
ギクッ!!
「・・・図星か。」
「せや・・・。」
「だったら、俺の傘入ってくか?」
「・・・へ?」
・・・これ、なんや知らんけど・・・『相合傘』ってやつやないか?
そんなことを思う、雨の日の午後・・・。