20代、ニート…寝て、起きて、ゲームして…
日々続く同じような日々、人生を諦めながら、心の弱さにただ、泣き、現実を踏み出せないでいた男がいた。
『くそ、くそ、なんでだよ』
『…今日も変われないな』
『つまらない人生だ』
『生まれ変わりたい』
そんなことを呟いて憂鬱ながらも眠りに落ちる。
そしてまだ日が差さない朝早く
目覚めてすぐいつもようにスマホゲーを開きログインする。
暗い部屋の中、スマホの光が彼の顔を照らす。
「……」
ログインボーナスを受け取り、アプリを閉じる。
そして彼は布団から出て立ち上がり顔を洗う。
そして冷蔵庫の前に立って気付く
(あー…何も無いんだったな)
「コンビニにでも行くか」
家を出てコンビニへ向かう男。
彼はボーッと歩きながらもいつものように考えていた。
『変わりたい』と。
ただ、進む時間を無意味にしていく罪悪感と焦りから現実逃避を続け
ただ男は『変わりたい』 と望んでいた。
横断歩道の前で止まる。
信号が赤だった。
『今より先に進みたい』
(でも思うだけで終わるんだよな俺…)
『変わりたい』
(自分という人間が嫌いだ。変わりたいよ。変えたいよ。)
「!ちくしょう、またこんな事で…」
男は感情的になり湧いて出てきた涙を溢れさせないよう目を瞑る
(大丈夫だ、きっと、変われるさ。)
いつもだ、いつも、この流れだ。
絶望し、苦しみ、現実逃避し、願う。
そんな流れを約9年続けた。もう嫌だと思いながらも
この思考に囚われてしまう。
クセにでもなってしまったのだろうか
医者に渡された薬を飲み続けたが何かが変わるわけでもなく、その長い間、彼は、人生に希望を見出せないでいた。
「生まれ変わりてぇな…」
ピヨ!カッコー!カッコー…
信号から音響が鳴る
横断歩道の信号機が青になったかと思い
彼は目を開き、信号の青が光っているのを確認し、歩き出す。
しかし、
突然耳をつんざくクラクションの音が聞こえる。
音のする方向を見ると白いトラックがすごい速さでこっち向かってくる。
「あ?」
次の瞬間、全てが真っ暗になった。
左足に激痛が走っていたのは分かった。
彼の意識はここで途絶える。
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イギリス、ロンドンの近くにある、
とある橋の下にあるダンボールとビニールで作られた家の中。
ボロボロの服を寄せ集めた布の中に少女は寝ていた。
その表情は、苦しみを表していた。
「ハッ!?」
悪夢から覚めたような感覚が少女を襲う。
少女は汗に濡れながら、半身を起こす。
「ハァ…ハァーくそ、またこの夢かい…」
「僕の過去に何か関係があるのか?一体、」
「いったい、ボクは…誰なんだ」
障害のある左足を見ながら少女は呟く
記憶を失った少女は今日もホームレスとして生きる。