もしもかぐやに滅茶苦茶強力な恋敵がいたら・・・ 作:ゾキラファス
この2人のイチャイチャ、書いてて楽しかった。これからもっと書いていきたい。
それと、いつも後字報告ありがとうございます。
白銀家 新居 白銀の部屋
数日前に、引っ越しを完了させた白銀一家。そんな新居の白銀の部屋では、部屋主である白銀が鏡の前で身だしなみを整えていた。
「うん。大丈夫そうだ」
鏡の前で髪をいじり、服を整える白銀。
白銀の今日のコーデは、背中に某有名作家の作品が描かれているグレーのパーカーに、藍色のデニム。更に玄関に置いてある黒いスニーカー。そして圭から貰ったウエストポーチを肩がけしているといった感じだ。
動きやすさと清潔感、まだ少し肌寒いこの時期に合わせた衣装になっており、とても白銀に似合っている。無論、これら全部妹の圭監修の元選ばれた服である。
だってこいつが選ぶ服、マジでダサイんだもん。
「えっと、スマホに財布。ハンカチにポケットティッシュ。あと念のための絆創膏…こっちも問題無いな」
ウエストポーチの中身を確認し、白銀は去年の誕生日に京佳から貰った腕時計で時間を確認。そろそろ出ないと、待ち合わせ時間に間に合わない。
「よし、行くか」
そして白銀は玄関で靴を履いて、本日行われる京佳との春休みデートへと赴くのであった。
京佳の元へ向かう道中、白銀は浮足立っていた。というのも、今日の待ち合わせ場所が、京佳の住んでいるマンションの入口だからだ。
折角徒歩数分圏内に住んだのだから、どうせなら1度くらい彼女の家まで向かいに行くというのをやってみたく、白銀は京佳にそう提案。当然京佳も、それを快く了承し、今頃待っているだろう。
(朝の占いの結果も良かったし、今日は楽しい1日になりそうだ)
因みに朝の占いで言っていた白銀の今日のラッキーカラーは、白である。なので白銀は、今日白いハンカチを持ってきているのだ。これで今日は、素敵で楽しい日になること間違いなしだろう。
「あ」
そして京佳のマンションが見えた時、そのエントランスで京佳を見つけた。それを見た白銀は、直ぐに京佳の元ま早足で駆け出す。
「すまん立花。待たせたか?」
「ううん、全然待って無いよ」
定型文を言いながら、白銀は京佳の私服を見る。
京佳の服装は、黒いブラウスに、その上から白いカーディガンを羽織っており、グレーの膝丈スカートに黒いタイツに黒いハンドバック。そして茶色のショートブーツを履いている。身長の高い京佳に、とても似合っている服装だ。
(か、可愛いぃぃぃぃぃぃぃ!!)
その姿に、白銀は心を撃ち抜かれていた。まるで天パのロボットパイロットに撃ち抜かれる、敵ロボットのモブ兵士のように撃ち抜かれていた。
「えっと、どうかな?これ全部、例のモデルのバイト先から安く買い取った物なんだけど」
「すっごく綺麗だ。とても似合ってるよ」
「っふふ、ありがとう。そういう白銀もかっこいいよ」
「おう、ありがと。まぁこれ、全部圭ちゃんに選んで貰ったんだけどな」
「そうなのか?だったら圭は才能があるな」
にこやかに会話を進める2人。とても幸せそうだ。見ているだけで、ほっこりする。
「ええのぉ…平和な証拠じゃ…」
実際、偶然その場を通った通りすがりのおじいさんはその光景を見てほっこりしていた。
自分も半世紀以上前に、妻となる前のおばあさんとあのように初々しくて微笑ましい事をしていたな、と。
「偶には、ばあさんとどっかに食べに行くか」
そして今晩、妻と何処かに食事に行こうと決める。
「じゃあ、行こうか」
「うん。今日はよろしく」
そう言うと白銀は京佳に手を差し出し、京佳はその手を握る。そのまま2人は、手を繋いで歩き出す。
こうして、白銀と京佳による春休みデートが始まったのだ。
「今日は良い天気だな」
「そうだな。まさに快晴って感じだ。こういう日に自転車乗ると、結構気持ちいんだよな」
「なるほど。なら今度は、一緒にサイクリングでもするか?」
「お、いいなそれ」
2人は電車に乗って移動をし、街中を歩いていた。当然、手はずっと繋いだままだ。恋人なのだから、何もおかしい事は無い。
「ゴフッ」
「叔母さま!?どうしたの叔母さま!?」
因みにその様子を遠くから偶然見た同級生がいたのだが、2人はその事に気がつく事は無かった。
「それにしても、今日は流石に人が多いな」
今日は平日なのだが、それでも大通りは結構人通りが多い。もっと言えば、自分たちと同じくらいの子らをよく見る。
「春休み期間だからね。平日でも人は多いさ」
「それもそうか」
その答えは単純で、単に今が春休みだからだ。おかげで平日でも、同年代くらいの子らをよく見るのだ。
実際、自分たちと同じカップルもいる。やはり皆、この春休みにデートを楽しむ算段なのだろう。
尤も、それは社会人には全然関係の無い話。彼ら彼女らは今日も、遊んでいる学生をよそにあくせく働いている。頑張れ、日本の社会人たちよ。
「ねぇ、あの子」
「うっわ。何あの眼帯…こっわ…」
「つかデカすぎでしょあの女」
「だよねー。ダイダラボッチみたいじゃん。キモッ」
そして目的地へと向かう道中の2人に、そんな心無い言葉が聞こえた。
「っ立花。大丈夫か?」
白銀が直ぐに京佳に声をかける。未だに自分の顔の顔と身長に、コンプレックスがある京佳。そんな彼女に、今みたいな酷い言葉は許せないし、京佳が傷ついたのではと不安になる。
「大丈夫だよ、白銀」
「本当に?」
「うん。だって、君は怖がらないだろ?だったら、名前も知らない他人なんてどうでもいいよ」
だが京佳は、成長していた。他の顔も名前も知らない他人に何百と何と言われようとも、大好きな人に好きと一言言われる方が、ずっと良いからだ。
おかげでその他の心無い言葉なんて、もう大丈夫。だって自分には、大好きな人がいるのだから。白銀がいてくれれば、もう大丈夫なのだ。
「そうか。でも辛くなったらいつでも言ってくれ」
「その時は、是非お願いするよ」
京佳の手を今1度ぎゅっと握り、白銀と京佳は歩き出す。この時には、もう他の雑音なんて聞こえなくなっていた。
「あ、見えてきた」
それから暫く2人が街中を歩いていくと、今日最初の目的地にたどり着いた。
「しかし、初めてだな。プラネタリウムなんて」
「そうなのか?」
「ああ。星を見るのは好きだが、今まで来たことなかったよ」
2人が来た場所は、都内にあるプラネタリウムだった。これは星や宇宙が好きな白銀が楽しめるであろうと思い、京佳が選んだ場所である。
プラネタリウム。
屋内のドーム型スクリーンに星空や宇宙の映像を映し出す施設。実際に外で星を見ようとすると、天気が悪く見れなかったり、態々綺麗に見える山まで行かないといけなかったりとするが、ここならお金を払うだけで、いつでも綺麗な星空や宇宙を見ることが出来る。
おまけにここは、カップルシートが設置されているプラネタリウム。まさにデートにうってつけな場所だ。
「じゃ、入ろうか」
「うん」
2人はそのまま、施設へと入って行く。
受付で手続きを済ませ、自分たちの席であるカップルシートに座る。
「なんか、ちょっと落ち着かないなこれ」
白銀がそう言うのも仕方がない。カップルシーツは10席ほどだが、その他の席は全部普通の席なのだ。更にカップルシートは、否が応でも注目を浴びてしまう。正直、少し恥ずかしい。
「気にするな。始まったらどうせ皆上を見るんだ。態々こっちを注視する人なんていないよ」
「まぁ、それはそうだが…」
実際、プラネタリウムが始まって周りの席を見る人は稀だろう。だから、特に気にしなくて良いのだ。
「楽しみだねー」
「うん、すっごい楽しみー」
すると、隣のカップルシートから同年代と思われるカップルが密着してイチャついているが見えた。あそこまで露骨では無いが、自分たちもあんな風に見られているのかと白銀は思う。
(それにしても…)
同時に白銀は、カップルシートに座ってからとある事が気になりだしていた。
(距離、近いなぁ…)
と言うのもこのカップルシート、思っているより狭いのだ。おかげで白銀は、どうしても自然と京佳と密着することになる。さっきからなんか良い匂いするし、京佳の柔らかい体が自分にずっと触れているのだ。正直、気分が高まり色々と我慢しないといけないからキツイ。
(いかんいかん!平常心平常心!!)
だが今ここで、そんな風に気分を高まらせる訳にはいかない。この場には自分たち以外にも、他にも大勢人がいるのだ。気分が高まったからと言って、欲望のままの動くなんてあってはいけない。それにそういう事にがっつく男は、女に嫌われるとネットに書いてあったし。
『お待たせしました。それでは本日のプラネタリウム、開幕です』
そんな事を思っていると、開幕時間となった。白銀は1度頭を横に降ってがら、プラネタリウムに集中する事にした。
『これはブラックホール。とてつもない重力を発生させており、もし飲み込まれたら2度と出てくる事はできません。美しいと同時に、おそろいい物でもあります』
プラネタリウムが始まって数十分。施設内にいた観客は、全員が上を見て映像を楽しんでいた。
(おお、実際に見ると迫力凄いなこれ…)
そして白銀も、他の観客と同じように映像を心から楽しんでいた。やはり、宇宙は良い。見ているだけでワクワクするし、うっとりもする。まるで心が浄化されるようだ。今後気分が沈んだりしたら、また来るとしよう。気分転換に最高だ。
「……」
ふと白銀は、横目で京佳を見る。すると京佳も、自分と同じようにプラネタリウムを楽しんでいるようだ。集中して、スクリーンに映し出されている映像を見ている。
(少しくらい、ドギマギしてほしいと思うのは我儘なんだろな…)
かなり密着しているのに、京佳はそんな事気にしてない様子。なんか、あんなにドギマギしていた自分がバカみたいだ。
(いや、何を考えてるんだ俺は…)
しかしそれは、少し京佳に失礼。白銀はささと思考を切り替えて、再びスクリーンを見る。
『続いては、ハレー彗星です。およそ76年の周期で太陽の周りを回る、地球で最も有名な周期彗星です。再び地球に接近するのは、2061年の初夏頃です』
(おお、今度もまた綺麗な映像だな…)
しかし、本当に綺麗な映像である。本物の星空並に、とっても綺麗。科学の進歩のおかげだろう。
(大体40年後か…是非本物を見てみたいな)
そしてもし本物のハレー彗星が見れるまで生きていたら、是非京佳と一緒に見てみたい。
(やっぱり俺、立花の事好きだなぁ…)
綺麗な映像を見ていても、頭の中は京佳の事ばかり。できれば今直ぐ、キスしたいくらいには京佳が好き。これが、誰かを本気で好きになったという事なのだろう。でなければ、こうも京佳の事を考えたりはしない。
「ん?」
そんな事を思っていると、白銀の右手がぎゅっと握られた。そして白銀が横を見ると、
「……」
そこには、少し頬を赤らめている京佳がこっちを見ていた。
「「……」」
暫く、プラネタリウムそっちのけで見つめ合う2人。言葉にせずとも、今お互いが何を思っているかわかったからだ。まだ数回目のデートではあるが、それくらいはもう分かるのだ。つまり京佳も、白銀と同じようにドギマギしていたという事である。
だからこそだろう。
「ん」
「んちゅ」
2人が、そのままキスをすることになったのは。周りも目なんてどうでもいい。そもそも皆上を向いていて、こっちを見てないだろう。今は兎に角、眼の前の恋人とキスをしたかった。だからした。それだけだ。
その後の2人は、プラネタリウムが終わるまでずっと手を握ったままであった。もう2度と、この手を離さないといわんばかりに、ずっと握り続けた。
「うん、すっげー綺麗だったな」
「そうだな。また来たいよ」
プラネタリウムから出た2人は、再び手を繋ぎながら街中を歩いていた。まだ少し肌寒い日なのに、とても体が温かい。ほぼ間違いなく、先ほどキスをしたせいだろう。
(あ、ヤバイ…なんかまたキスしたい気分だ…)
そして白銀は、かなり気分が高まっていた。正直、全然キスしたりない。もっともっと、京佳とキスをしたい。そんな気分になってしまっていた。
本来の白銀なら、こんな街中で恋人とキスなんてしないのだが、今はもう我慢できそうに無い。それだけ、今白銀は己の欲求に従いたい気分なのだ。
(それにだ。修学旅行では既に街中でキスしてるんだ!だったら今更じゃないか!!ここで躊躇するな俺!!)
そんな謎理論を持ち出した白銀は、直ぐに行動を起こす。
「なぁ、立花。ちょっといいか?」
「何だ?」
「その、だな。ちょっとあっちに行かないか?あそこで記念写真とか、どうだ?」
白銀が指さした方向にあったのは、L字の形をした壁がいくつかある。その直ぐ後ろには、何か奇妙な形のモニュメント。その周りに、人はいない。今あそこに行っても、そのモニュメントを見ていると思い、誰も気にも止めないだろう。
「うん、いいよ」
そして京佳は、白銀に同意してその変な形のモニュメントのところまで行く。当然京佳は、これがただの記念撮影とは思っていない。
だって京佳も、今白銀と同じ気分だからだ。
「ん…」
「ちゅ…」
2人はモニュメントの周りにいくつかあるL字の壁の内側に行き、本日2回目のキスをする。外からは誰にも見られない。これで暫く、存分にキスが出来るだろう。
「キスって、気持ちいいいね、白銀」
「ああ、そうだな…」
キスがこれほど、気持ちよくなる物だとは知らなかった。そして今なら、学校で田沼と柏木の2人がよくキスしている気持ちがよくわかる。
だって、好きな人とキスをするのって、本当に幸せで気持ちが良くなるのだ。これなら、毎日したい気分である。
(ヤバイ…!マジでヤバイ…!今日の立花がすっげー可愛い…!つかエロイ!!いや、立花はいつもエロくて可愛いけどさ!!!)
そして白銀は、京佳と立て続けにキスをした結果、更に気分が高まってしまっていた。おかげで今直ぐ、そういったお城へ行きたい気分になっている。
(ってダメだろ俺!!そういうのはあれだ!!勢いじゃなくてもっと順序を踏んで慎重に考えてするべきだ…!!)
しかしそんな事を思うのは、京佳に失礼だ。勿論白銀だって、京佳とキス以上の事をしたいとは思っている。
でも、ここで自分からがっついてしまえば、京佳に嫌われてしまうかもしれない。こういうのは、もっと段階を踏んで自然な流れで行く事なのだ。
「じゃあ白銀。そろそろお昼行こうか」
「そうだな。行くか」
そんな悶々とした気分を隠しながら、白銀は京佳と共にまた歩き出す。
(兎に角我慢だ!俺!)
そんな強い意思を、持ちながら。
猫カフェ 超キャットハウス
「にゃー」
「ふふ、可愛いな…」
「だな。やっぱり猫はいいよ」
2人がやってきたのは、都内にある有名な猫カフェ。先ずここで2人揃って昼食を食べて、その後キャットスペースに入って床に座った状態で、猫を愛でている。
因みにここ、ご飯が本気で美味しい。猫はおまけと言われるくらい、ご飯が美味しい猫カフェなのだ。実際猫じゃなくて、ご飯目当てで来ているお客も珍しくない。むしろメインまである。尚1番の人気メニューは、ハンバーグだ。
「写真は取り放題だってさ。白銀、私がこの子を抱っこするから、写真撮ってくれないか?」
「お安いご用だ」
京佳に言われ、スマホのカメラを起動してスマホを構える白銀。
「じゃあ撮るぞ」
「うん、いつでも良いよ」
京佳が猫を両手で抱っこし、右手で猫の手をふりふりと振りながら白銀のスマホを見る。そして白銀は、京佳の言葉と同時にスマホのカメラで写真を撮り始めた。
(あ、可愛いい…)
無論、猫がでは無い。いや、猫も確かに可愛いが、今は猫を抱っこしている京佳の方が可愛い。猫相手に、幸せそうな顔をしている京佳。もうこの光景だけで、自分も幸せな気持ちになる。
(本当に幸せだな、俺…)
特段凝ったデートをしている訳では無いが、それでもとっても幸せを感じる白銀。やはり、好きな人と一緒にいるというのは、それだけで幸せなのだろう。
「じゃあ、今度は白銀の番だな。次は私が撮ってあげるから、猫を抱っこしてみてくれ」
「わかった。じゃあ、よろしく頼む」
京佳に言われ、近くにいた白い猫を白銀が抱きかかえようとしたのだが、
ペシッ
「え」
なんとその白い猫は、白銀に軽い猫パンチをくらわせ、そのまま京佳の方へと向かった。
「にゃあ」
そして京佳に近づいて、膝で頬ずりをする。
「……」
「あー。白銀、落ち込むな。猫は気まぐれな生き物だからさ」
「うん…」
普通にヘコむ白銀。自分も、猫を抱っこして写真を撮りたかったからである。そんな白銀の事なんて知らんとばかりに、京佳で甘える白猫。
「ごろにゃーん」
「ふふ、可愛いな君は」
(おい、その子は俺の彼女だぞ。何いつまで甘えてるんだ。つか何がごろにゃーんだこのクソ猫め)
甘えている白猫を見て、白銀は嫉妬する。
「にゃ?」
白銀が嫉妬していると、その白猫が店内の壁に設置されているキャットウォークへ目を向ける。
「にゃあ」
そこには、白猫の友達であろう黒猫が1匹いた。そして白猫は、その黒猫がいる場所へと大きくジャンプした。
「にゃ!」
「え?」
しかしこの時、白猫の後ろ足の爪が京佳のスカートに引っかかってしまっていたのだ。そしてそのまま白猫がジャンプした結果、座っていた京佳のスカートが思いっきりめくり上がってしまう。
「っ!?」
京佳はとっさに、両手でスカートを抑える。そしてゆっくりと、白銀の方を見た。
「み、見たか?」
「……ノーコメントで」
「っ~~~!!」
瞬時に顔を赤らめる京佳。やはり恥ずかしい。下着を見られるというのは、どうしても恥ずかしい。これが龍珠とかなら恥ずかしいなんてあまり思わないだろうが、京佳はそういう事に慣れていないので恥ずかしいのだ。
(白だった…すっげーエロかった…マジ最高だった…)
そして白銀は、突然のラッキースケベに内心歓喜していた。タイツ越しに見えた白い下着。
まさに絶景。ただ下着が見えたというだけじゃなく、自分の彼女の下着、それもタイツ越しというのが凄く良い。男のフェチズムを刺激させる、最高の絶景であった。間違いなく、暫く脳内から消える事は無いだろう。
「わ、私!ちょっとお手洗い行ってくるな!!」
「あ、ああ…わかった…あと、ごめん…」
「いや、気にしなくていいから…!」
京佳は顔を赤らめたまま、店内のお手洗いに向かう。多分、恥ずかしさのあまり今は1人でいたいのだろう。
そして残された白銀は、1人で更に悶々としていた。
(あーもう!勘弁してくれーー!!つーか、まさかこれか!?占いで言っていた今日のラッキーカラーってこれなのか!?だとしたらやめてくれ!!ただでさえ悶々としてんるんだぞこっちは!!こんなハプニングはやめてくれ!!いやな!?立花の白いパンツ見れてマジ嬉しかったけど、今は勘弁してくれ!!我慢できそうになくなるから!!そういうのは別日にしてくれよ神様!!)
断る。
(はぁ…なんかもっとヤバイかもしれん…)
そう思った白銀は、1度店内で水を飲むためキャットルームを出るのであった。
女子トイレ
「はぁ…こんな事で恥ずかしいって思うなんて、私ってまだまだ子供なのかな?」
トイレの個室では、京佳が先程の事で頭を悩ませていた。
というのも実は京佳、本日とある目的を持ってこのデートに挑んでいる。
その為の準備は、既に終わっている。あと必要なのは、覚悟だけ。だが、こんな事で恥ずかしいと思ってるくらいなら、その目的が果たせるかわからない。むしろ、そこまで行っても最終的には何も起こらないかもしれない。
「でも、このままなんてのは、嫌だなぁ…」
しかし、ここまで来て目的を果たさずに帰るというのは嫌だ。というか、このまま帰るなんて絶対に無理だ。
だって京佳も、キスを沢山したせいで、既に白銀と同じかそれ以上にドギマギして、気分がすっごく高まってしまっているのだから。
このまま帰るなんて、無理なのだ。白銀には、自分をこんな風にした責任を取ってもらわなければ。
「覚悟を決めろ私。女は度胸だろうが」
それを言うなら『男は度胸、女は愛嬌、オカマは最強』である。
「うん、大丈夫。私なら出来る。頑張れ私」
そして京佳は自分にそう言い聞かせて、トイレから出る。とりあえず、頑張ろう。行けるところまで、頑張ってみよう。
猫カフェを出た2人は、その後街中を色々と散策した。本屋に行ったり、雑貨屋に行ったり、たこ焼きやでたお焼きを買って食べたり、そんな普通のデートをした。
しかし、楽しい時間というのはあっという間に過ぎるもの。気がつけば夕日が見え、辺りは暗くなり初めていた。正直まだ遊んでいたいが、あまり遅くなると京佳の家族に迷惑をかけてしまう。残念だが、ここまでだ。
「立花。そろそろ帰らないか?」
「うん、そうだな。じゃあ、帰るとしよう」
「なら近くまで送るよ。最近、物騒だしな」
「ふふ、じゃあ、よろしく頼む」
白銀は京佳を家まで送る事にする。彼氏として、当然の行動だ。
そして2人は電車に乗り、駅を出て京佳の自宅近くまで行く。
(あそこの角を曲がったら、立花の家か。あとちょっとで、この楽しい時間も終わりと思うと、寂しいな…)
白銀も、できればもっと京佳と一緒にいたい。もっと言えば、夕飯までは一緒にいたいと思っている。
しかし、我儘はいけない。ここはグっと我慢だ。
(それにしても、マジでエロかったな…っていかんいかん!そういう事は考えたらダメだ!!)
ふと、猫カフェで見た京佳のパンチラを思い出してしまう。本当に素晴らしい光景だったが、今思い出すのはいけない。
折角個室にあったのだ。こういうのは、夜寝る時に思い出すとしよう。
「白銀…」
「何だ?」
あと少しで京佳の家というところで、京佳が突然話しかけてきた。
「実は、我儘なお願いがあるんだけど、いいかな?」
どうやら、何かお願いがあるらしい。
「いいぞ。何だ?」
当然白銀、京佳のお願いを聞き入れる。京佳の我儘だったら、何でも叶えるつもりだ。
そして京佳は、その我儘なお願いを口にする。
「その、今日はこのまま、白銀の新居に行ってもいいかな?」
「………へぁ?」
そのお願いを聞いた瞬間、白銀は素っ頓狂な声を出したのであった。
「その、まだ白銀の新居って見ていないし、私、今日はまだもう少し白銀と一緒に居たいんだ…」
京佳は恥ずかしそうにしながら、我儘を言う。その顔には、どこか期待と希望が混ざっているように見える。
「あ、勿論白銀が嫌だったら、無理は言わない。でも、白銀が良かったら、お願いしたんだ…」
今度は少し、不安そうな表情をする。断られたらどうしようとか、気味悪がられたらどうしようとか、そんな事を思っているのが伺える。
「実は、俺も今日はまだ立花と一緒にいたいって思ってた」
「え…?本当に…?」
「ああ。だから、今日はこのままうちに来て、晩ご飯を一緒に食べないか?今日は圭ちゃんが当番だし、多分張り切って作ってくれると思うぞ」
「っうん!」
そして白銀は、京佳のその我儘なお願いを聞き入れる。だって白銀、まだ京佳と一緒いたいからだ。まさに渡りに船といった感じ。これを断るなんてとんでもない。
そして白銀の返答を聞いた京佳は、本当に嬉しそうな笑顔をする。その笑顔を見れただけで、白銀も幸せな気分になる。
「じゃ、行くか」
「うん」
こうして白銀と京佳は、白銀家の新居へと向かうのであった。
京佳さんの私服イメージは、艦○れの榛名です。あれ、なんかエロいよね。詳しくは検索してみて。
どこかおかしな箇所、矛盾している部分があったら言ってください。修正します。
次回、大人の階段回(全年齢板)の予定。