もしもかぐやに滅茶苦茶強力な恋敵がいたら・・・ 作:ゾキラファス
( ゚д゚)
↓
(-^艸^-)
こんな感じだった。
そんな原作とは関係なしに、今回は水着デート2話目。よろしければお読みください。
『こんにちわ皆さん!今日はここ『ざぶーん わくわく!』の男女ペア限定クイズ大会に来てくれてありがとうございます!』
きわどい赤い水着を着た女性が、特設ステージの上でマイクを持って高らかに叫ぶ。
『参加人数60人!正直、こんなに集まるなんて思っていませんでした!本当に来てくれてありがとうございます!』
「主催者側なのにあんな事言っていいのか?」
「周りのスタッフが止める様な動きをしていないからいいんじゃないか?」
自虐ネタにツッコミを入れる白銀。しかし、誰もそのあたりに何も言わないのでそのままスルーすることにした。
『ではルールを説明します!まずは1回戦を競ってもらいます!ここで参加者を大幅に減らします!そして1回戦を生き残った人が決勝へと進めます!皆さん、気合入れて下さいね!』
ルールを説明する司会者。どうやら先ずは1回戦を通過しないと、決勝戦へ行けないようだ。
『それでは!早速クイズ大会を始めましょう!優勝賞金20万円目指して頑張って下さい!』
『おおーー!!』
司会者である女性がそういうと、会場は一気に盛り上がる。皆、20万円という賞金が欲しい証拠だろう。20万円もあれば、割と何でもできる。原付バイクも買えるし、高い焼き肉屋にも行ける。そして、1カ月の生活費にもなる。
(絶対に優勝してやる)
白銀は闘志を燃やした。彼にとって、20万円というのは相当な大金である。20万円もあれば、家賃、食費、光熱費、その全てが賄える。白銀家であれば、2ヵ月は余裕をもって過ごせるだろう。
(優勝したら、今日は久々に肉でも買うか。親父も圭ちゃんも喜ぶだろう)
そしてもし優勝したら、帰りに肉を買って、今日は少しだけ豪勢な夕飯をしようと決めた。
『では、1回戦のクイズはこちら!』
女性司会者が、会場に設置された大型モニターを指さすと同時に、画面に文字が映る。
『〇✕クイズ』
『ルールは簡単。今から問題を出しますので、その答えが〇か✕かを考えて下さい。そして答えが決まったら、この特設会場の左右に作られた、〇か✕かいずれかのエリアに移動してください。正解したらそのままクイズ続行。不正解ならその場で失格。因みに敗者復活戦はありませんのでよく考えて下さいね』
「典型だな」
「わかりやすな」
どうやら、最初は〇✕クイズのようだ。あらかじめ用意された、どっちかの答えに移動すればいい。最悪、当てずっぽうで選んでも、正解の確率は2分の1。つまり、運が良ければ誰でも決勝に進める事ができるのだ。参加者もそれを理解しているのか、どこか楽観的だ。
『一応言っておきますが、不正は絶対に認められませんんからね!周りにいるスタッフが目を光らせていますので、簡単にバレると思っておいてください』
司会者の女性の言う通り、会場の周りには幾人ものスタッフが待機している。その中には屈強な男もいる。もし、これで不正でもしようものなら、間違いなくドナドナされるだろう。
『では行きますよ。最初の問題はこちらです!!』
特設会場に設置された、大型のスクリーンに問題が表示される。
『肉食恐竜ティラノサウルスは、時速80キロで走る事ができる。〇か✕か』
『さぁ皆さん!考えて下さいね!シンキングタイムは2分です!答えが決まったら〇か✕か、どっちかのエリアに移動してください!ではスタート!』
司会者の女性がそういうと、スクリーンに制限時間が表示される。
「ティラノサウルスって、あれだろ?映画にも出たやつ」
「たしか映画だと、車くらいのスピードで走ってたよね?」
「だったら〇だな」
「待って。あの映画って、続編だと車よりずっと遅く走ってなかった?」
「え?そうだっけ?」
「〇でしょこれは。だってティラノサウルスってすごい早い恐竜でしょ?」
「そうだな。じゃあ〇に移動するか」
参加者は皆、問題の答えが〇か✕かを考える。結構な数が、昔上映された有名な映画を参考にして、〇だと考えているようだ。
「これは✕だな」
「そうなのか白銀?」
一方、白銀・京佳ペアは✕だと思っている。
「確かにティラノサウルスは映画だと車くらいのスピードで走っていたが、あれは映画監督のミスだ。実際は20キロくらいなんだよ。そもそも、あんなに大きな恐竜が80キロも出せる訳が無いだろう。体重なんて10トン以上あるんだぞ」
「成程、そう言われると確かにな。では✕に移動しよう」
「おう」
白銀から✕である根拠を聞いた京佳は納得し、そのまま✕のエリアに移動していった。
『タイムアップ!そこまでです!皆さん、もう移動しちゃダメですよ!』
制限時間となり、〇と✕のエリアの間に、スタッフがロープを張る。これでもう移動は出来ない。そして、スクリーンには答えが表示される。
『それでは問題の答えです!正解は……✕!ティラノサウルスは時速80キロも出せません!実際は15~30キロ程度だったと言われています!そういう訳で、今〇のエリアにいる参加者は失格です!ステージから降りて下さい』
〇のエリアにいた参加者は、悔しがりながらステージから降りて行った。最初の1問で一気に参加者が減っている。目測で20人くらいだろうか。
「よし、正解だった」
「ふふ、よかったな白銀」
正解した白銀と京佳はほっとしている。
(よかったぁ…もし間違っていたら超恥ずかしかったぞ…)
白銀に至っては、かなりほっとしているが。
『では次の問題に行きましょう!次はこちらです!』
しかしほっとする間も無く、大会は進められる。こういうのは、あまり時間をかけすぎると、後に響くのだ。なのでさっさと進める。
『アメリカ合衆国には、50の州が存在する。〇か✕か』
大型スクリーンに映し出された次の問題。今度は地理に関係するものだ。
「これは〇だ」
「そうだな。本土に48。その他に2つで50だ」
白銀と京佳はすぐに答えを出した。秀知院という国内有数の進学校に通う2人にとって、この程度の問題は朝飯前なのだ。
『そこまで!では正解は……〇!アメリカは全部で50の州からなっています。因みに稀に勘違いしている人いますけど、首都はニューヨークじゃなくてワシントンですからね~』
今度も正解する2人。今の所は順調である。
(だが油断は出来ない。唐突に全くわからない問題があったらどうする?当てずっぽうでいくか?)
しかし、白銀にはある不安があった。彼は秀知院では学年成績1位をとり続けている猛者だ。おかげで、あらゆる知識をその頭に刻んでいる。そういう意味では、クイズ大会に向いているだろう。だが、それでも限界はある。人間、知らない事は知らないものだ。
もしここで、『昨年結婚した有名俳優〇〇の誕生日は3月である』といった答えが見当もつかない問題を出されたら、2分の1の確率に賭けるしかない。しかし、そのような賭けはできればしたくない。
(立花もそういうのは詳しくなさそうだしな。もしそうなったどうするか…)
そういった場合はどうするか考える白銀。しかし、考えている間も時間は進む。
『それでは次はこの問題です!』
司会者がそういうと、スクリーンに次の問題が表示される。
(だが、それでも何としてでも勝ってやる!待ってろ賞金!)
だが、今そんな事を考えてもしょうがない。兎に角、今は正解をし続けるしかない。白銀はそう思い、スクリーンに表示された問題をみるのだった。
『さぁ!当初60人いた参加者も、ついにここまで減ってしまいました。そして次の問題で最後です!この問題に正解した人達だけが決勝戦へ進むことができます!皆さん!気合入れて頑張って下さい!』
あれから、様々な問題を正解していった白銀と京佳の2人。当初、あれだけいた参加者も今では10人にまで減っていた。そして、ついに次が最終問題。参加者の皆は気合が入る。ここで正解すれば、晴れて決勝戦だ。気合が入るのも当たり前だろう。
「よし!あと1問だ!」
「ああ、必ず正解しよう、白銀」
勿論、白銀と京佳もだ。次の問題を正解すれば決勝戦。ここまできたのだから、目指すは優勝のみ。何としてでも、次の問題を正解して、決勝へと進みたい。その思いが、2人にやる気と気合を入れる。
『では、最後の問題はこれです!』
そして、スクリーンに1回戦最後の問題が表示される。
『有名漫画『進撃する巨人族』の作者は、大分県出身である。〇か✕か』
(くっそ!最後に恐れていた問題が出てきたか!)
白銀はスクリーンに表示された問題を見て、思わず歯ぎしりする。石上が生徒会室で読んでいるのを見た事があるので、漫画のタイトル事態は知っている。
しかし、白銀自身はその漫画を読んだ事が無い。当然、読んだ事が無いので、その作者の出身地など知る筈も無い。
(どうする!石上ならこういった問題もわかるだろうが、ここに石上はいない!2分の1に賭けるか?でもそれは確実じゃない!どうすれば…!)
考える白銀。このクイズ大会には敗者復活戦が無いのだ。1度負ければそれで終わり。そんなのは嫌だ。白銀は、生活の為に割と本気で20万円が欲しいのだ。その為には、この問題を正解して、決勝戦に行かなくてはならない。しかし問題の答えが全く分からない。
(仕方ない。こうなったらもう勘に賭けるしか…!)
「これは〇だな」
と、白銀が考えている時、京佳が口を開いてそう答える。
「え?そうなのか?立花?」
「ああ。前に石上に借りて読んだんだが、最後のページに出身地が書かれていたよ。それが確か大分県だった」
「そうか。え?石上から漫画を借りたのか?てか立花って漫画を読むの?」
「白銀。私だって漫画くらい読むぞ?」
生徒会メンバーの女子は、基本的に漫画を読まない。かぐやはそもそも興味が無いし、藤原は父親がそういった物を禁止している。
だが京佳は普通の一般家庭の生まれだ。別に漫画を読んではいけないと母親に言われてはいないし、そういった物に多少の興味くらいは持つ。それに問題に出されているのは超が付く人気漫画。京佳だって、そういうものを読んだことくらいはあるのだ。
「では〇の方に移動しようか、白銀」
「あ、ああ。そうだな」
京佳に言われ、〇のエリアに移動する2人。
『さあ!最終問題の答えは、〇です!では✕のエリアにいる人はステージから降りて下さいね』
そして問題の答えは〇だった。最終問題に正解した白銀と京佳の2人は、これで決勝戦へ進む事が決定した。
『以上をもちまして、1回戦を終了します!今、ステージ上にいる6名が決勝戦へと進む事が決まりました!皆さん、大きな拍手を!』
ステージ周辺いた見物人たちから大きな拍手が送られる。2人の他にも4人の男女がいて、司会者の言う通り、決勝戦はこの3組で競う事になるだろう。
『では、決勝戦は午後から行います!それまでは休憩とします!あ、今ステージの上にいる3組の人達は、この後運営まで来てくださいね。決勝戦の受付するので』
司会者に言われて、移動する3組の男女6人。
「いやー、立花。本当にありがとな。マジで助かったよ。おかげで、決勝戦に進めたし」
「いや、偶然だよ。運が良かっただけさ」
「謙遜するな。これは間違いなく立花のおかげだよ」
「そうか?でもそういわれると、嬉しいな」
ほっとする白銀。京佳のおかげで、決勝へと進めたからである。これで20万円への道が開けた。あとは、決勝戦で勝つだけだ。
その後、クイズ大会運営で決勝戦の受付をすませた2人。そして休憩時間を貰ったのだが、どうしようかと白銀は悩んでいた。大会関係者に言われた決勝戦まで、まだ1時間以上ある。それまでどこで暇をつぶそうか考える白銀。因みに、白銀は泳げないのでプールで遊ぶのは論外である。
そんな風に白銀が悩んでいると、京佳が話しかけてきた。
「白銀、少しいいか?」
「どうした?」
「いやな、決勝戦まで、まだ結構時間があるだう?」
「そうだな、1時間以上あるな」
「それならな、その…」
「?」
「その、弁当を作ってきたから、一緒に食べないか?」
「え?」
そして白銀にそんな提案をしたのだ。
本編に全く関係ないけど最近思った事。
かぐや=サイレ〇ンス〇ズカ(胸)
藤原=ハル〇ラ〇(元気)
京佳=シン〇リル〇ルフ(イケメン)
何となくそんなイメージってだけ。
次回も頑張ります。
感想、評価、ご意見お願いたします。