バタフライ効果は、力学系の状態にわずかな変化を与えると、そのわずかな変化が無かった場合とは、その後の系の状態が大きく異なってしまうという現象。 カオス理論で扱うカオス運動の予測困難性、初期値鋭敏性を意味する標語的、寓意的な表現である。
この場合、原作という元の物語に私という僅かな変化を与えたから起きた現象である。
考えればそうだ。私は緑谷出久の代わりでもなければ緑谷出久本人でもない。この世界では、鈴鹿凪という一つの生命の塊である。
もし変化を与えたくないのであれば、雄英に関わらずに過ごせばいいだけだった。
...と、少しばかり杞憂が過ぎた様だ。
「ではクラスわけだけれども、優先すべき子が1人いるね。」
「鈴鹿ですか。確かに、いつ敵に狙われるか分かりませんからね。主軸にするのは合理的です。」
「...校長、どういたしましょう。私か相澤か。」
「それなんですが校長、私に考えがあります。」
「オールマイト」
オールマイト。No.1ヒーローであり、そして今は雄英で教鞭を取る先生でもある。
「まず彼女の個性は彼女の豊かな想像力と発想あって個性です。そしてその個性が命取りです。」
「もし個性を奪ったとして、その個性で回復及び強化されるかもしれない点だね。」
「えぇ。怪我の有無という欠点がなくなり、強化されたら恐らく、私でも」
厳しい戦いになるでしょう。今はなき怪我の痕を手で抑えるオールマイト。痛みはないが、それでも精神的な痛みはやってくる。
「なら、その個性の発動を防ぐことができればいいわけですか」
相澤は言う。確かに個性の発動を見るだけで阻止できるのであれば最悪を防げるだろう。
「うん。個性の発動を防ぐ、体を拘束する。君が適任だね。」
「分かりました。なら他は...」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
広いな雄英は。やっぱり早めに来てよかった。
クラス分けを見ると、私はA組。...あれ?取蔭さんB組?待った。八百万は...A。あ、じゃあ八百万が推薦落ちたのか。で一般で受かって...という事は、緑谷枠は実質私か。
中に入ると数名の生徒はいるけど皆緊張してるのかソワソワしてる。
いや分かるぞ。私も高校の時はコミュ障患って誰とも喋れなかったし。
そうして少し待ってると
「...んでテメェと同じクラスなんだよ!」
「知らないですよそんなの。それより周りを見てください。白い目で見られてますよ。」
「そんなんしるかよ...」
いや気にしろよ。しれよ。
「それに、また反省文書かされたいですか?」
「テメェはいつも俺の神経逆撫でしてくんなぁ...」
「ほら自分の席にハウス。ですよ爆豪君」
「俺は犬じゃねぇ!」
あ、でもしっかり椅子には座るんだ。
「そしてテメェが隣かよ!」
「...」
あそっかぁそうなるのかぁ(白い目)
「まぁ我慢してくださいとしか。」
「クソがぁ...」
その後色々一悶着があったりしたのだが...
ほら見てください。あそこにちょっと不機嫌な先生がいるでしょう?あれ、担任なんですよ。時間を8秒も無駄にされてるから
「じゃあこれ着てグラウンド集合」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
原作と同じく個性把握テストである。爆豪君が700mを記録し、最下位除籍を言われる。
順番は50m、握力測定、立ち幅跳び、反復横跳び、ボール投げ、上体起こし、長座体前屈、最後に持久走。
握力測定と上体起こしだけはどうにもならなさそうだけど、その他は何とかなる。
...順番は名前順。位置について、ヨーイドン。走って、機械が記録を取って次に流れる。
【無辜の怪物】
推薦入試の時みたいに殺せんせーに変わる。その個性の使い方に周りはビックリしているが、最初のテストで緊張している為なのか声には出さない。
『ヨーイドン』
スパン。まるでハリセンに叩かれた様な音を出し、出した記録は
「0.15秒」
「「「「「すっげーーーーー!」」」」」
記録が出たと同時に湧き上がる歓声。瀬呂君は...ドンマイ!
「なぁなぁ!お前の個性すげぇはえーな!」
「推薦でも見かけましたが、一体どんな個性なんでしょう...」
「触手プレイができる...!?」
「速さで負けるとは...!」
「聖徳太子でもないので少し落ち着いてください。テストが終わったら、質問に答えますから。」
「おっとそうだった!じゃあまた後で!」
相澤先生に感謝してくださいよ?と目線で送ると個性を使おうとしてすぐに戻した。こういう風に媚を売るのが学校生活の最適解だと学んだことがある。
...それにしても、今ので爆豪が突っかかりそうなのに何もこなかった。何でだろうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
テストが終わり、本日は解散。相澤先生のお目にかかり、除籍は虚偽であると宣告された。
「ねぇねぇ!個性どんななの?」
「あ、うちも知りたい。」
「俺も俺もー。あんな隣で訳わからん...タコ?見たいのがワープしたら気になって気になって」
まるで転校生が来た見たいなそんな感じになる。
まぁレビオーサしたり舞空術使ったりで色々無限出したからそれはくるだろう。俺何かやっちゃいました?状態である。
「簡単ですよ。想像した物語を描き、その登場人物になったり、技が使えたり。それだけです。」
「へー!どんなのが使えるの?」
「ん、そうですね...【変化の術】」
目の前にいる耳郎そっくりの存在になり、しゃべりかける。
「さぁ問題。うちはどっちでしょう?」
「うちに化けてる!?」
「うわ、本物みたい!」
と、色々やって仲良くなっておく。
「変化の術 NARUTO 」
最初はB組にしようか迷ったんですが難しすぎて諦めました