例えばそんなヒロインがいたりいなかったり   作:chee

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まずは感謝から。昨日あげた一話が想像以上にいい反応がいただけてめちゃくちゃ嬉しかったですありがとうございました!

という訳でなんとか「女子達の鉛筆お誕生会」書き上げました。電波受信から超特急で仕上げたので相変わらずクオリティは保証できてません。

楽羽ちゃんが永遠の事なんて呼ぶんだろ?って思ったんですけど、永遠って呼ぶと瑠美ちゃんに殺されるしあまり畏まるのも癪だろうから「永遠さん」を採用してます。


例えばそんなお誕生日会があったりなかったり

「それじゃあ、せーのっ!」

 

「「「永遠様!!(永遠さん)(天音さん)、誕生日おめでとうございます!!!」」」

 

ぱぁん!!とクラッカーが鳴り響き、陽務家のリビングに拍手が響く。

 

「みんなありがと!」

 

 

今日は瑠美主催の天音永遠様生誕パーティー。瑠美が仰々しい言い方してるだけでただのペンシルゴンの誕生日パーティーだな。参加者は私、慧、瑠美、永遠さん(ペンシルゴン)。ちなみに瑠美の前では「ペンシルゴン」は禁句。邪教徒に現実を見せたくないから?……いや、瑠美を大魔王の手先にしないためにだな。あいつ、永遠さんの本性(鉛筆戦士としての一面)を知ったとたんにどんな非人道的な役目でも自分から買って出るに違いない。

 

「本当にありがとう瑠美ちゃん!!こんな美少女たちに祝われて私は幸せ者だよ!!」

 

「そんな!永遠様にそんな風に言っていただけるなんて光栄です!!」

 

「俺は美少女じゃないけどね」

 

「とかいって普通に私よりかわいいよな潰すぞ」

 

「怖い、楽羽、目、怖い」

 

私や慧も付き合ってあげているが、本命はやっぱり瑠美だ。いくら極悪非道鉛筆戦士であっても、あんなにも純粋な尊敬のの眼差しを向けられて嬉しくないなんて事はないだろうからな。

 

「はい永遠様!これプレゼントです!!」

 

瑠美が取り出したのは特注ネックレス。まぁ、瑠美がプレゼントするならファッショングッズだろうなとは思ってたけどまぁ、永遠さんが既存のアクセをチェックしてないなんてことはないだろうからな、それにしてもオーダーメイドは手が……というよりも金が入りすぎてるとは思うが。

 

「ありがとう瑠美ちゃん!!!」

 

「じゃ、これ僕たちからも」

 

「ほらよ」

 

「うんうん。ありがとね」

 

私からはマグカップ、慧からはうさぎのぬいぐるみ。こいつチョイスまでかわいいかよ………ってこれヴォーパルバニーか?

 

「慧、これどこで買った?」

 

「ゲーセンで取った。なんかシリーズ化されてたよ」

 

「蠍あった?水晶群蠍(クリスタルスコーピオン)

 

「あったような…気もする」

 

「……うっし」

 

蠍はいい。しかもこのぬいぐるみシリーズの水晶群蠍(クリスタルスコーピオン)、私の記憶が正しければ、めっっっちゃ可愛かった。絶対取る。

 

 

「じゃあ、みんなにはこれ、お返し!」

 

 

永遠さんが何やら大きな袋を取り出す。3つも。っていうか誕生日プレゼントってお返し用意するもんじゃなくね?

……すっげー嫌な予感がする。

 

「はい瑠美ちゃんこれね」

 

「ありがとうございます!開けていいですか?」

 

「もちろんだよ!」

 

瑠美が袋を開けると中から出てきたのは………

 

「洋服…ですか?」

 

「そう!!この素材だけは一級品の()()のためにこの天音永遠様が直々に最高に似合うかわいい服を選んだのだよ!!」

 

うっげぇ!!面倒くさいことしてくれやがったコイツ!服なんてジャージと制服があればなんとかなるのに!!

 

「ちゃんと着てね?」

 

「き…気が向いたらな」

 

「は?そんなん私が許すと思ってるの?バカ姉貴」

 

ほら面倒くさいやつの面倒くさいスイッチが入ったぁ!!ていうか永遠さんのその外道顔、絶対こうなるの狙ってただろ!

 

「いや、待て、待ってくれ……」

 

サァーーっと慧の顔が青ざめる。それを見て永遠さんの頬が一気に釣り上がる。………そっか、永遠さんは()()()()()()()を選んだって言ってたな。なるほど。

 

「ぜっっったいに着ないからな」

 

「まぁ、カッツォ君は着る機会もないだろうからね。()()()()()()()()()()()()()

 

「んなっ……!!!」

 

「お姉さん聞いちゃったからなー。今週末に女装企画断りきれなかったって。大丈夫!!この服持ってけばカッツォ君の素材を最大限に活かして超絶美少女になれるよ!!!」

 

「なんて事を………!!」

 

いや本当になんて事をしてくれたんだこの鉛筆戦士(形容詞的な意味)は。それ最終的に私が傷つくやつだろーが。

 

「楽羽ちゃんはこれね!」

 

「はいはい」

 

とりあえず中身を確認………ってワンピか。やなんだよなー、絶妙に動きづらいし。やっぱジャージには及ばん。

 

「とりあえず、楽羽ちゃん一旦それ着よっか」

 

「はい?」

 

「瑠美ちゃん、取り押さえて」

 

「はい!!!」

 

……はっ!瑠美、いつの間に後ろを取って!

 

「放せぇ!」

 

「じゃあカッツォ君、ちょっと楽羽ちゃん借りてくね〜」

 

「う、うん」

 

いやうんじゃないだろ助けろよお前それでも私の彼氏かぁ!?

……ってコイツ今目反らしやがったぞぜってー許さねぇからなああ!!

 

 

 

そうして連れて行かれたのは2階にある瑠美の部屋。

 

瑠美に押さえつけられた私を横目に永遠さんが部屋の鍵を閉める。

 

「ほら、さっさと着ちゃお?」

 

「ヤだよこっ恥ずかしい!」

 

「瑠美ちゃん、脱がして」

 

「はい!!」

 

「やめろぉ!!!」

 

必死の抵抗もあえなく、瑠美が私の服を脱がせていく。くっそ、お誕生日会終わったらすぐに楽になれるように脱ぎやすい服を着てたのが裏目に出た!

 

「はーいじゃあこれを着ようねぇ〜」

 

「くっそぉ……」

 

最後の抵抗と言わんばかりに睨みつけても余裕綽々の表情は崩れない。

 

「あのね楽羽ちゃん、私達は楽羽ちゃんのためを思ってだね…」

 

「そうだぞバカ姉貴今すぐ感謝してひれ伏せ。永遠様に」

 

「私のためなら今すぐやめれ」

 

「やだ」

 

「やっぱ楽しんでるんだろ!!」

 

「まぁね!!」

 

迫りくるなんかよくわからんけどオシャレそうで高そうな服、下手に暴れて破きでもしたらと思うと、下手に抵抗もできない。為すすべもなく私は着飾られていった。

 

「じゃあ次はメイクね。瑠美ちゃん、メイク道具ってある?」

 

「ここに!!」

 

「や…ちょっ!やめっ!!」

 

「はーい、動かないでー」

 

「やめっ…やめろぉー!!」

 

 

やっ……

 

ちょっ……

 

くすぐったいってばぁ……

 

もぉ……

 

 

……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んだよ、なんか言えよ……」

 

「いや、その……」

 

結局永遠さんと瑠美のいいようにされた私を見て慧は黙り込む。傍から見れば今の私は、さながら彼氏()のために気合を入れまくった恋する乙女だ。せめて何か言ってくれないと私が恥ずか死ぬ!!!

 

「あぁもう恥ずかしい!よかったなぁ!私をからかうネタができて!着替えてくる!!メイクも落とす!!」

 

「あぁちょっと待って!!楽羽!!」

 

「何さ!?」

 

ガッといきなり腕を掴まれる。何なの!?早く着替えたいのに!!

 

 

 

「その…さ、いいんじゃないの?か…かわいいし」

 

 

「ぁ……はぁ!?!?」

 

 

 

ちょっと待ていきなり何言ってんの気持ち悪い!本っ当にきもちわるいぃ!!

 

 

「うるさい!!着替える!!」

 

「あっちょっ…」

 

 

うるさい!調子乗んなバカッツォ!!こないだからお前はそういうこと言っとけばいいとか思ってんじゃないだろうなくそったれぇ!!

 

 

ホント、ほんとにバカ。バカッツォ。マジで許さん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局すぐに着替えた。当たり前だろ。だからそんなちょっと残念そうな顔するんじゃねーよ馬鹿。

 

ほら、せっかくの高そうな服がメシで汚れたら困るだろ?……とは言ったけど普通に恥ずかしいんだよ察せ。

 

その後は普通に飯食って、瑠美の買ってきたケーキをみんなで食って、私の部屋にあった非VRのレトロゲーをみんなで少しやった。こいつらと騒ぐ時間は意外と楽しかったのか、思ったよりも早く時間が過ぎたな。もう夜で、流石にそろそろ帰んないとやばいだろ。主に現役JKと現役JCの家に上がり込んでる唯一の男である慧が。

 

 

「それじゃ、私達はそろそろお暇するよ」

 

「楽羽、瑠美ちゃん、お邪魔しました」

 

「今日は本当にありがとね!!」

 

「こちらこそありがとうございました!!」

 

「ん。じゃね」

 

 

帰り支度を始める永遠さんと慧。そういえば永遠さんは結局瑠美の前で本性を出し切らずにある程度隠し通したな。流石と言わざるを得ない。

 

「ていうかさ、慧」

 

「ん?」

 

いやこれ本当に言うのか?いや、結構恥ずかしいぞ。でも、このままでもなんかなぁ……

 

 

「今日、永遠さんにプレゼント買ってきたじゃん」

 

「うん」

 

 

「私、その…まだ慧のプレゼント…貰ったこと、ないんだけど…」

 

 

「………」

 

 

あぁもうやっぱ恥ずかしい!なんか私がねだってるみたいじゃん言わなきゃよかった!!

 

「……っぷ」

 

「んなぁ!?」

 

笑ったな!今こいつ笑ったな!?!?

 

「はは……そだね。たしかにそうだ」

 

「だろ!?」

 

「じゃ、今度一緒に取りに行こうよ。蠍のぬいぐるみ。それでどう?」

 

「ん。それでいい」

 

いいじゃん。それ。蠍のぬいぐるみ、今度二人で取りに行く。予定開けなきゃなぁ。

 

「じゃあ、日程はまた今度決めよ」

 

「うん」

 

「じゃ、とりあえず俺はそろそろ帰るよ」

 

「またね」

 

「うん。また」

 

 

 

結局、また予定が一個増えてしまったな。

 

 

慧と二人でまた出かけるのか。

 

 

さっき『かわいい』って言ってくれた服、着ていこうかな。




慧羽てぇてぇなぁ……設定だけで無限に萌えれる。
あれ?結局鉛筆誕小説なのに慧羽書いちゃってる?まいいや。

二回も書いたら結構この世界線愛着が湧いちゃって……気が向いたら続き書こうと思います。


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